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4章 打倒!悪役令嬢ヒロイン

幕間 約束のご奉仕3*

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寝室に入り、これからまたベッドでまたさらに乱されるんだろうなと思いながらエルにしがみついていたら、エルが意外なことを聞いてきた。

「サーヤ、ベッドの上ではどんなふうに抱いて欲しい?」
「え・・・?」

もしかして、あたしがお城で喧嘩したときに言った「あたしの気持ちを無視して・・・」ってのを気にしてるんだろうか?
でもね、エル。それって、えっちの仕方について言ってるんじゃなくて、えっちをするかしないかってことに対して言ってるから、すでにシテいる今聞くのはちょっと違うと思うの。

・・・なんてことはもちろん言えない。

エルなりにえっちでもあたしの意思を汲んでくれようとしてるんだろう、きっとそうだろう・・・さっきまでの行為はまったくあたしの意思無関係だったことは水に流してあげた方が良いんだよね?
鬼畜なのに優しい、優しいんだけど、その優しさがちょっとずれているエル。
それすらも愛おしく感じるあたしは、なんだかんだ受け入れてしまうんだろうな。

「激しいとすぐに意識が飛んじゃうから・・・ゆっくり、抱き合いたい・・・です」
「ふっ、お前は敏感過ぎるからな」
「エルのえっちが気持ち良すぎるんだよ・・・あたしのせいじゃないもん」

エルが優しくあたしをベッドへ横たわらせる。・・・もちろん挿入れたままです。ブレないねっ!
一緒にベッドに入った後、ゆっくりと、そしてあたしの最奥をコツン、コツンと優しくノックするように優しいキスをしながら上も下もエルでいっぱいにされてしまう。

「んっ、ふぁ・・・気持ち、いぃ、あぁっ・・・んむ、はふっ」
「んんっ、あぁ・・・お前がしっかりと喰いついて、っく、離すまいとしてるのがわかるな・・・」
「や、そんなことっ・・・あぁっ、わかんない・・・んんっ、奥、もっとグリグリして欲し・・・んっ」
「ふ、珍しいな。そんなおねだりするとは・・・こうか?」
「あ、あぁっ・・・いいっ、ぁうっ・・・それ、好き・・・」

エルは優しい動きのまま、あたしのおねだりどおり最奥をグリグリと攻める。
激しいのも確かにおかしくなりそうなくらい気持ち良いんだけど、こうじっくり感触を味わうようなえっちもすごく気持ち良い。

「サーヤ、もっと舌を出せ」
「んぁ、ぁふ・・・ふぅ、んんっ」

なんだろう、今魔力も少し分けてくれてるんだよね?すごく甘くてもう蕩けそう。

激しく動いていないエルは少し余裕のあるのか、胸を優しく揉んだり乳首をきゅっと摘まんだり、あたしに甘い刺激を追加する。もちろんあたしは耐えることなんてできなくて・・・

「ひゃぅっ!!」
「っぐ、ぅっ・・・」
「んっ、ぁ・・・~~~~~~~っ」

あたしがきゅんきゅんとエルを締め付けちゃったとき、ドクン、ドクンとエルが吐精したのを感じ、あたしもナカに注がれた温かさと気持ち良さで一緒にイってしまった。

「・・・ん、スローペースも、たまには良いものだな・・・」
「ぁ、ん・・・気持ちいい・・・エル、も?」
「あぁ、優しく包まれて・・・触れてるところが融けそうだった」
「ふふ、あたしも同じこと、思ってた・・・んんっ」

エルは微笑んでからキスをして、一度抜いてからあたしをうつ伏せの状態にし、また挿入してきた。

「んぁっ、エル・・・?」
「こっちの方がさっきよりもっと奥に挿入るぞ」
「あ、あぁぁっ・・・や、深っ・・・んぁぁっ」

エルの身体があたしの足の間に入り、少し足を開いた状態になるのでさっきよりも奥に、そして挿入って来る角度もさっきと変わって、スローペースでも快感が半端ない。
バックの体勢は、エルの顔が見えずぐちゅっずちゅっと激しく交わる音が響き、抱かれて包み込まれる安心感よりも、獣のように快楽を貪るえっちな気持ちの方が強くてドキドキしてしまう。

「はぅっ、ぁ・・・音っ、やぁっ・・・」
「ふ、すごい濡れ具合だぞ・・・淫乱め」
「んんっ、やっ・・・違っ、ぁぁぁっ」

あたしの腰を引き寄せているエルの腕は、腕全体であたしを引き寄せつつ、指であたしクリトリスを刺激してきた。
その刺激に合わせるように、無意識にあたしの膣内はきゅうきゅうとエルのモノを締め付けてしまう。

「はつ、やぁ、エルっ・・・それダメっ、きゃぅっ」
「っく、お前のココは俺を喰いちぎるきか?・・・締め付けがすごいぞ」
「や、そんなっ・・・あぁぁぁぁぁぁぁっ」

そう言って、結合部全体を撫でるように刺激し、挿入れられ攻められているのに、あたしがエルのモノを飲み込んでいるような感覚に襲われたと思ったら、ビクン、ビクンと痙攣し始め止まらなくなってしまった。

「ぁ、やっ・・・止まらなっ・・・やぁぁぁぁぁっ」
「ぐっ・・・俺も、出すぞ・・・」

ドクン、ドクンというエルが膣内で射精するのを感じる。
何度もされているはずだが、だいたい意識が飛んでしまうのでちゃんと注がれる感じを味わっている回数は少ない。

「あ・・・エルのが、ナカに・・・んんっ、あったかい・・・」
「・・・サーヤ」
「ん、なぁに?」
「もう、避妊魔法は使っていないが・・・良いか?」

ん?それって、子供ができちゃったらそれでも良いかってことだよね?

「うん、エルとの子供だったらいつでも良いよ。でも人間あたしハイエルフエルでは妊娠しずらいんだっけ?」
「あぁ、そうだな」

少し前に、種族違いでは妊娠しずらいということを聞いた。
しかも、ハイエルフと人間では寿命も違うから、これから先、生きる時間の長さや年齢の重ね方もちょっと違うんじゃないかって、考えたくないけど考えるようになってしまった。

「生まれる子供は、エルと一緒に永く生きていけるのかな・・・」
「・・・サーヤ」

エルの年齢を聞いたことはないけど、まだまだ生きると思うし生きて欲しい。
でも人間のあたしは、どう頑張ったって100年生きるかどうかってところだろう。
・・・考えたくはないけど、間違いなくあたしの方が先に逝ってしまう。

エルが後ろから覆いかぶさって、あたしをぎゅっと優しく抱きしめた。

「・・・大丈夫だ。サーヤはすでに年を重ねる速さがゆっくりになっているから、普通の人間より長生きすることは間違いない」
「え・・・?どういうこと??」
「精霊の加護だ。お前は上位精霊の焔を始め、複数の精霊王の加護を受けている。その恩恵みたいなものだ」
「そんな恩恵があるんだ」
「それに、俺はお前と・・・サーヤと一生添い遂げるつもりだ。生きる時間など気にせず目の前の俺だけを見ていろ」
「エ、ル・・・」

エルは本当にあたしの思っていることを的確に判断して、欲しい言葉を言ってくれる。
そうだよね。今目の前に婚約者としてエルがいる今のあたしは、間違いなく幸せだ。

どちらともなくキスをして、再びお互いを求め合った。
さっきまでの優しく甘いえっちじゃなく、いつものように激しくエルに求められる感じのえっちだ。
されるがままになってしまうことは多いけど、“あたしだってエルが大好きで求めてるんだからっ”と言わんばかりにキスマークを頑張って付けてたら、結果的にその何倍も付けられた。



遠い未来のことを考えても仕方がない。
今目の前にいるエルと一緒にいるこの時間を大事に、そしてもし家族が本当に増えるのならば、全力で愛を注ごう。“今が良ければすべて良し”って言葉はそんなに好きじゃなかったけど、今のあたしにはとてもピッタリで前向きになれる言葉だ。

「エル、大好き♡今日はいっぱいぎゅってしてね。朝までずっとエルを感じていたいから・・・」
「!!・・・わかった。サーヤがそこまで言うなら俺も頑張らねばな」

え?頑張るって何を???なんか嫌な予感がする。
あたしが言ったのは、朝まで抱きしめていてって意味だったんだけど・・・

「きゃぅっ、あっ・・・エル、あのっ・・・ぁぁっ」
「大丈夫だ。この後朝まで・・・いや、起きてからもたっぷり俺を感じさせてやる。ココがいっぱいになるまでな」

ちょっと待ってっ!そういう意味じゃないからっ!!
すでにエルはいっぱい頑張ってるからもう頑張らなくても良いんだよっ!!!

エルはものすごく良い笑顔であたしを抱き潰そうしている。さぁ、どうしよう。

 → 諦める
   諦める
   受け入れる

ちょっと待てっ!!何だこの選択肢はっ!!
何選んだって結局どれも同じじゃないかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!

ちなみにエルとは先ほどからずっとバックの体勢で挿入れたままなので、いつでもえっちが再開できます。
よって・・・―――

「ぁんっ、や・・・もう十分、いっぱいっ・・・はぅっ、胸っ、ダメ・・・」
「ココはどれだけ俺の精を注いだら子供ができるんだろうな・・・」

優しく下腹部を撫でながら、胸もやわやわと揉みながら、あたしの奥へ奥への挿入ってくるエルのモノ。
すでに溢れている精と愛液で結合部はぐちゃぐちゃだ。これ以上注がれたらさらに酷いことになってしまう。

「んぁっ、やぁ・・・バカっ、も、入らなっ・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」




途中意識が飛んでたけど結局明け方まで情事は続き、起きてから回復魔法をかけてもらったけど、またいちゃいちゃタイムが始まってしまい、なかなか離してもらえませんでした。

・・・もちろん起きるときも回復魔法かけてもらったけど、ホントに回復魔法かけりゃいいってもんじゃないからねっ?!


以前より称号が増えたドSでドエロな腹黒鬼畜絶倫大魔王サマは、愛情表現が激しすぎるみたいです・・・



解せぬ。
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