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3章 うれしはずかし新生活
34 救出されて一安心(?)*
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◇
「処女でも何でもえっちな事いっぱいして良いから、早く助けに来なさいよっ!!!
カインズさんのバカぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」
無我夢中で叫んだ直後、ものすごい音と衝撃で勢いよく入り口のドアが開かれ、一番逢いたかった人がようやく目の前に現れた。
「……っ、カインズさ…」
「ミカヅキっ!!今の言葉は本当か??!!」
「え……?」
いやいやいや、状況よく見てよ!!
ホントかどうかなんて今は……――――――――――
カインズさんと目が合った瞬間、カインズさんの目つきが一気に変わった。
……いや、正確にはあたしの状況を見たカインズさんの目つきや雰囲気が急変し、ゾクリと少し寒気のようなモノを感じた。
「……お前ら……」
「「「!!!!!!」」」
さっきカインズさん吹っ飛ばした扉が運悪く男の一人に直撃し、すでに気を失っている。
そして、残りの三人は急変したカインズさんの雰囲気…というか殺気(?)にガクブル状態で硬直していた。
(硬直するのは良いけど、せめてあたしを解放してからにしてよ!!!
散々服をボロボロにされてるから、こちとらあられもない姿なんですけどっ!!!!)
文句を言いたくても、カインズさんの気迫にあたしを含め誰一人言葉を発することができない。
怖いのか安心なのかわからない沈黙の中、カインズさんがあたしの方を向いてニコっと微笑んだと思ったら、急に視界が遮られぐいっと引き寄せられる感覚と温かいナニカに包まれた感触がした。
(え……えぇ??)
「ミカヅキ。もう大丈夫だから、コレ着て待ってて」
「!!」
温かいナニカとはカインズさんの着ていたシャツだった。
少し汗ばんでいるのはそれだけ急いで来てくれたのかと、嬉しくなる。
そして、耳元で囁かれた言葉とカインズさんの匂いや温もりに包まれて、ようやく安心する事ができたあたしはその場に座り込みボロボロと涙が止まらなくなってしまった。
少し離れた場所ではすごい音と男達の断末魔のような声が聞こえたけど、あたしはあえて気にしない事にした。
もう精神的にいっぱいいっぱいで、正直それどころじゃない。
「ミカヅキ!!」
うずくまったあたしを力強く抱きしめてくれる大好きな腕。
先程まで聞こえていたすごい音や叫び声はもう聞こえない。
「……っ、カインズ、さ……」
「ミカヅキ、顔を見せて……怖い思いさせて悪かった」
「…ッグズ、うぅ……ホントに、怖かっ……んっ」
あたしの文句を最後まで聞かず、性急に交わされる口付けが今は嬉しい。
「…んぁ、カイ、んんっ……ぁふ、ん、ちゅ…ハァ、ぁの、んむっ」
「ミカヅキ…んっ、ハァ……今消毒してあげるからね」
「や、消毒って…んんっ、ふぁ、あのっ……んっ、ふ、んん~~~~~~っ」
いやいや、ちょっと待ってちょっと待って!
嬉しい。嬉しいんだけど、今はこんなコトしてる場合じゃないと思うの!!!
ミムルちゃんが無事なのかも気になるし、ココにはさっきの男達もいるわ、ジュリアって女も捕まえないといけないのにっ!!!
「待って待ってカインズさんっ!!あたし達ここでこんなコトしてる場合じゃ……ひゃんっ」
ようやくキスから解放されて喋れると思ったら、カインズさんの顔が下に降りて今度はあたしの胸を両手でもにゅもにゅしながら先端を舐めしゃぶる。
時々カリッと痛いけど気持ち良い絶妙な強さで乳首を甘噛みされると、全身に電気が走ったみたいで一気に抵抗できなくなる。
「ぁ、ん…や、カインズさ…それ、ダメ……っふぁ、ぁ」
「ダーメ、ミカヅキの消毒が最優先。……ふふっ、“ダメ”じゃなくて“イイ”でしょ?ミカヅキってココ弱いから…ぁむっ」
「~~~~~~~~~~っ」
母乳が出るわけでもないのに思いっきり吸われ、身体が小さくピクン、ピクンっと痙攣し、身体の力が一気に抜ける。
あたしの事を気にかけてくれるのはわかるけど、気のかけ方がおかしすぎてとても物申したい。
そして、さっきとは違った意味でものすごく泣きたい気分になった。
(バカバカバカっ!!こんなっ、ココにはまだあの男達もいるってのにこんなコトまでっ……)
「大丈夫だよ、ミカヅキ。ココにいた奴らは全員気を失ってるから」
「へ……?」
カインズさんの言葉で周囲を見渡すと、扉の下敷きになっている人、木箱に頭から突っ込んでる人、上半身が天井から突き破り下半身だけ見えてる人、壁に強打した後そのまま倒れた腕の方向がおかしい人と、確かに全員間違いなく意識はない状態だった。
(いや、意識がないってレベルじゃないから!そもそも生きてるの?!勢いあまって殺っちゃったんじゃ……??)
「大丈夫だって、死んでないはずだから。…………たぶん」
(自信ないんかいっ!!!!)
いつの間にかカインズさんに借りたシャツのボタンはしっかりと留められ、この後の事やミムルちゃんの事を聞こうと思って口を開こうとしたらその前にカインズさんにお姫様抱っこされてしまった。
「ひゃっ……あ、あの、カインズさん??」
「そろそろシュリーが役人を連れてココに来るはずだ。すでにあの女も捕まってるだろうし、後の事はシュリーやランスに任せて、ミムルの待つ俺達の家に帰ろう?」
「!!!!」
聞きたい事も言いたい事もまだまだたくさんあったはずなのに、カインズさんの一言でミムルちゃんが無事に脱出しカインズさんと合流できていたことを理解し、心につっかえてたものが全部なくなったらまた涙が溢れてきた。
「……ん、帰るっ…ッグズ、お、うち、帰るぅ~~~~~~っ……」
カインズさんは、再び泣き始めたあたしの瞼やおでこに優しいキスをしながらなるべく人目につかない道を選んで家路を急ぐ。
早く帰りたい。
ミムルちゃんの待つ家に……
カインズさんとミムルちゃんとあたしの三人で暮らす、三人の家に早く……――――――――
「ミカヅキ……今夜、ミカヅキの処女、貰うから」
「!!」
「えっちな事もいっぱいして良いんでしょ?……気持ち良いコトいっぱいして、俺なしじゃいられない身体にしてあげるからね♪」
「!!!!!!!」
とても家に帰りたい……だがしかし、帰るのが非常に、非常に怖い…………
そんな矛盾した気持ちでぐるぐるしているうちに、気が付けば家に到着していた。
おかしい。助かったはずなのに、まったく助かった気がしない……
「処女でも何でもえっちな事いっぱいして良いから、早く助けに来なさいよっ!!!
カインズさんのバカぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」
無我夢中で叫んだ直後、ものすごい音と衝撃で勢いよく入り口のドアが開かれ、一番逢いたかった人がようやく目の前に現れた。
「……っ、カインズさ…」
「ミカヅキっ!!今の言葉は本当か??!!」
「え……?」
いやいやいや、状況よく見てよ!!
ホントかどうかなんて今は……――――――――――
カインズさんと目が合った瞬間、カインズさんの目つきが一気に変わった。
……いや、正確にはあたしの状況を見たカインズさんの目つきや雰囲気が急変し、ゾクリと少し寒気のようなモノを感じた。
「……お前ら……」
「「「!!!!!!」」」
さっきカインズさん吹っ飛ばした扉が運悪く男の一人に直撃し、すでに気を失っている。
そして、残りの三人は急変したカインズさんの雰囲気…というか殺気(?)にガクブル状態で硬直していた。
(硬直するのは良いけど、せめてあたしを解放してからにしてよ!!!
散々服をボロボロにされてるから、こちとらあられもない姿なんですけどっ!!!!)
文句を言いたくても、カインズさんの気迫にあたしを含め誰一人言葉を発することができない。
怖いのか安心なのかわからない沈黙の中、カインズさんがあたしの方を向いてニコっと微笑んだと思ったら、急に視界が遮られぐいっと引き寄せられる感覚と温かいナニカに包まれた感触がした。
(え……えぇ??)
「ミカヅキ。もう大丈夫だから、コレ着て待ってて」
「!!」
温かいナニカとはカインズさんの着ていたシャツだった。
少し汗ばんでいるのはそれだけ急いで来てくれたのかと、嬉しくなる。
そして、耳元で囁かれた言葉とカインズさんの匂いや温もりに包まれて、ようやく安心する事ができたあたしはその場に座り込みボロボロと涙が止まらなくなってしまった。
少し離れた場所ではすごい音と男達の断末魔のような声が聞こえたけど、あたしはあえて気にしない事にした。
もう精神的にいっぱいいっぱいで、正直それどころじゃない。
「ミカヅキ!!」
うずくまったあたしを力強く抱きしめてくれる大好きな腕。
先程まで聞こえていたすごい音や叫び声はもう聞こえない。
「……っ、カインズ、さ……」
「ミカヅキ、顔を見せて……怖い思いさせて悪かった」
「…ッグズ、うぅ……ホントに、怖かっ……んっ」
あたしの文句を最後まで聞かず、性急に交わされる口付けが今は嬉しい。
「…んぁ、カイ、んんっ……ぁふ、ん、ちゅ…ハァ、ぁの、んむっ」
「ミカヅキ…んっ、ハァ……今消毒してあげるからね」
「や、消毒って…んんっ、ふぁ、あのっ……んっ、ふ、んん~~~~~~っ」
いやいや、ちょっと待ってちょっと待って!
嬉しい。嬉しいんだけど、今はこんなコトしてる場合じゃないと思うの!!!
ミムルちゃんが無事なのかも気になるし、ココにはさっきの男達もいるわ、ジュリアって女も捕まえないといけないのにっ!!!
「待って待ってカインズさんっ!!あたし達ここでこんなコトしてる場合じゃ……ひゃんっ」
ようやくキスから解放されて喋れると思ったら、カインズさんの顔が下に降りて今度はあたしの胸を両手でもにゅもにゅしながら先端を舐めしゃぶる。
時々カリッと痛いけど気持ち良い絶妙な強さで乳首を甘噛みされると、全身に電気が走ったみたいで一気に抵抗できなくなる。
「ぁ、ん…や、カインズさ…それ、ダメ……っふぁ、ぁ」
「ダーメ、ミカヅキの消毒が最優先。……ふふっ、“ダメ”じゃなくて“イイ”でしょ?ミカヅキってココ弱いから…ぁむっ」
「~~~~~~~~~~っ」
母乳が出るわけでもないのに思いっきり吸われ、身体が小さくピクン、ピクンっと痙攣し、身体の力が一気に抜ける。
あたしの事を気にかけてくれるのはわかるけど、気のかけ方がおかしすぎてとても物申したい。
そして、さっきとは違った意味でものすごく泣きたい気分になった。
(バカバカバカっ!!こんなっ、ココにはまだあの男達もいるってのにこんなコトまでっ……)
「大丈夫だよ、ミカヅキ。ココにいた奴らは全員気を失ってるから」
「へ……?」
カインズさんの言葉で周囲を見渡すと、扉の下敷きになっている人、木箱に頭から突っ込んでる人、上半身が天井から突き破り下半身だけ見えてる人、壁に強打した後そのまま倒れた腕の方向がおかしい人と、確かに全員間違いなく意識はない状態だった。
(いや、意識がないってレベルじゃないから!そもそも生きてるの?!勢いあまって殺っちゃったんじゃ……??)
「大丈夫だって、死んでないはずだから。…………たぶん」
(自信ないんかいっ!!!!)
いつの間にかカインズさんに借りたシャツのボタンはしっかりと留められ、この後の事やミムルちゃんの事を聞こうと思って口を開こうとしたらその前にカインズさんにお姫様抱っこされてしまった。
「ひゃっ……あ、あの、カインズさん??」
「そろそろシュリーが役人を連れてココに来るはずだ。すでにあの女も捕まってるだろうし、後の事はシュリーやランスに任せて、ミムルの待つ俺達の家に帰ろう?」
「!!!!」
聞きたい事も言いたい事もまだまだたくさんあったはずなのに、カインズさんの一言でミムルちゃんが無事に脱出しカインズさんと合流できていたことを理解し、心につっかえてたものが全部なくなったらまた涙が溢れてきた。
「……ん、帰るっ…ッグズ、お、うち、帰るぅ~~~~~~っ……」
カインズさんは、再び泣き始めたあたしの瞼やおでこに優しいキスをしながらなるべく人目につかない道を選んで家路を急ぐ。
早く帰りたい。
ミムルちゃんの待つ家に……
カインズさんとミムルちゃんとあたしの三人で暮らす、三人の家に早く……――――――――
「ミカヅキ……今夜、ミカヅキの処女、貰うから」
「!!」
「えっちな事もいっぱいして良いんでしょ?……気持ち良いコトいっぱいして、俺なしじゃいられない身体にしてあげるからね♪」
「!!!!!!!」
とても家に帰りたい……だがしかし、帰るのが非常に、非常に怖い…………
そんな矛盾した気持ちでぐるぐるしているうちに、気が付けば家に到着していた。
おかしい。助かったはずなのに、まったく助かった気がしない……
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