【R18】先輩、食べても良いですか?

暁月

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【企画モノ・番外編】

【季節モノ番外編】受難のクリスマスと平和(?)な年の瀬3*

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「っあ、それ、やぁっ」
「ふふっ、大丈夫ですよ。最初は痛いかもしれないけど、すぐ気持ち良くなりますから♪」
「~~~~~~~っ」

 


 美鈴さんに退院の手続きをしてもらった後、小野くんの運転する車で病院を後にしたあたし達。
免許を持ってて、たまに家の車は運転してるとは聞いてたけど、今まで車に乗ってお出かけする機会がなかったので、運転する小野くんはちょっと新鮮でカッコ良かった。

 そうこうしてるうちに気付けばあたしの家に到着し、当然のように一緒に降りる小野くんと、代わりに運転席に乗り込む美鈴さん。どうやら車は1日だけのレンタルらしく、「じゃ、良いお年を~♪くれぐれも悪化させるんじゃないわよ、小野」と、またまた意味深な発言をしながら美鈴さんは去っていった。

 ……悪化させるってどういう意味ですかっ!!!

 とりあえず小野くんに支えられながら部屋に到着し、あたしをソファに座らせた小野くんはてきぱきと持ち帰った荷物や自分の持ってきた荷物を整理し始め、それが終わるといつの間に作ったのか美味しいご飯がテーブルに並べられた。

 小野くんの手料理を小野くん自らに食べさせてもらい、そして食後の現在、寝たきり+疲労のたまったあたしの身体を小野くんがマッサージしてくれている結果が冒頭の台詞である。
(決して如何わしいコトをしてたわけじゃないよ!)


 それにしたって、いくらなんでも至れり尽くせり過ぎじゃない?!
 しかも、小野くんのマッサージがめちゃくちゃ気持ち良すぎて、このまま眠っちゃいそう……


「んんっ、っぅ~~~っ」
「あ、すみません。今のはちょっと痛かったですよね」
「ううん、ちょっと痛かったけど平気……ひゃぅっ」


 半分眠りかけていたら、小野くんの指にゴリっと痛気持ち良い部分を刺激され一気に目が覚める。
 その直後、小野くんの力強い手ではなく、柔らかくて温かくてぬめっとした感触に変な声が出てしまった。


 もしかしなくてもコレって……――――――――


「小野くん、あの……んっ、ふ」
「ん、ちゅ……ハァッ、もうダメ、先輩の声エロすぎて限界です。この後は、ちょっとえっちなマッサージにしますね」
「へ?!……ふぁっ、あぁぁぁぁっ」


 小野くんの手が力強く胸を揉みしだき、きゅっと先端を摘まむ。
あたしの首筋を舐め上げる小野くんが「こうすると、バストアップにも良いんですよ。先輩、ちょっと胸大きくなったでしょ?」と囁く。


 何であたしの胸が大きくなった事まで知ってるの?!
 ってか、犯人は小野くんだったのか??!!


 確かに元々あった下着が少しきつくて、いくつか下着を買い替えた。
てっきり、”胸を揉まれると大きくなる”というのは本当なんだと思ってたけど、小野くんのマッサージが原因だったなんて……


(くちゅり)


「……っ」
「先輩のココ、もう濡れてる……」
「ぁっ、や、だって、さっきから小野くんのその…‥当たって……」
「ふふっ、先輩の声だけでこんなになっちゃったんですよ?……責任、取ってくださいね」
「~~~~~~~~~~~~っ」


 完全にえっちモードになった小野くんは、覆いかぶさった状態からあたしを抱き起し、背中にクッションを置いてから仰向けの状態にしてくれた。
もちろん怪我に気遣いながらも、スルスルとあたしの服をどんどん脱がしては時々厭らしい手つきであたしの身体をさらに熱くする。
 えっちなんだけど優しい……なんか変な感じである。


「もう先輩のナカに挿入りたい……ダメ?」


 小首をかしげる仕草は可愛いワンコ。
 だけど、ギラギラと欲望に満ちた瞳は狼そのもの。

 どちらの小野くんにも弱いあたしには、もちろん”NO”などと言えるはずもなく……


「うん。あたしも、小野くんをいっぱい感じたい……きて?」


 怪我した足に触れないよう、足を抱えられ小野くんのモノが少しずつ挿入ってくる。
いつもみたいにじっくり解されていないけど、何度も抱かれてきたこの身体はすっかり小野くんを受け入れる準備ができていた。

 キスをしながら浅いトコロで抉るようにピストンをすると、潤滑油となる愛液がどんどん溢れ厭らしい音が嫌でも耳に入ってくる。

「ふふっ、先輩、ココ好きですよね♡」
「ぁっ、ゃぁ……ん、音っ、やっ……ん、ふっ」
「ん、大丈夫ですよ。すぐに気にならなくなりますから……ぁむ、んっ」

 口付けが深くなると同時に、一気に奥まで挿入される小野くんのモノ。
あまりの気持ち良さに、小野くんの言葉の通り耳に入って来る音など気にならない……というか、気にする余裕などまったくなくて。
時々、ズキンッと足や手に痛みを感じた気がするけど、それ以上に小野くんと触れ合ってることが、求められることが嬉しい。


「……っ、先輩、すみません!やっぱり痛かったですか?」
「え?そんなことないけど……どうして?」
「だって、涙が……」
「!!」
 

 知らないうちにまた涙を流していたらしい。
誤解した小野くんが、あたしから態勢を整えてから離れるそぶりを見せたので慌てて止めようとしたけど、言葉がうまくまとまらない。
なんとか行動だけで伝えなきゃと思って、必死にアピールしてみたら予想外の方法で伝わってしまった。


(きゅうぅっ)


「……っ?!……あの、先輩…今、締め付けて…………もしかして、抜くなってことですか?」
「!!!!」


 伝わったのは嬉しい……
 でもさ……でもね、嬉しいけど伝わり方が恥ずかしすぎるでしょっ!!あたしっ!!!


 あまりにも恥ずかしくて、そのまま小野くんの首に腕を回し抱き寄せる。
思えば始めからこうしておけばよかったんじゃないかと思ったけど、それは後の祭りだ。 

 小野くんはくすりと笑ってから優しくあたしを抱きしめ、あたしの耳元で囁いた。


「先輩が無事で、本当に良かった……」
「うん、心配かけてごめんね」
「ホントですよ……だからクリスマスにできなかった分も含めて、いっぱいご奉仕しますね♡」
「うん、ごめ……―――――へ?」


 聞き間違いかと思って聴き返すよりも先に、さっきまで抜けそうになっていた小野くんのモノが、ぐちゅんっと一気に奥まで挿入される。

「~~~~~~~~~~~~っ」
「ふふっ、先輩、今のでイっちゃいました?……っ、また締め付けてますよ。油断してたら食いちぎられそう」

 怪我した足に触れないように抱えられてるから痛くはないんだけど、体勢的に小野くんのモノが最奥まで届いた状態で円を描くように掻き回されているので、あまりの快感にさっきからピクンッ、ピクンッと痙攣が止まらない。

「ぁ、やぁ……とまんな……んんっ」

 待って待って!”ご奉仕”ってこういうコトなの??!!
 なんか違うと思うんですけどっ??!!

 もちろんそんなあたしの心の声など小野くんに届くわけもなく、別の意味で泣きたい。
だけど、くちゅくちゅと舌を絡ませながら、ぐちゅっ、ずちゅっと下を掻き混ぜられ、上下からくる蕩けそうな快感を受け止めるのに必死で、反論どころか啼くことしかできない。


 ”なく”の意味が全然違うの!!お願いっ!気付いて小野くんっ!!!

 
 だけど、少し苦しくても呼吸はできるし、怪我をしてる足は触れないように気を遣ってくれる優しさはあるようだ。
 ……はたしてそれは”優しさ”といえるのだろうか?



 しばらくすると薄い膜越しに小野くんの熱を感じ、脱力した小野くんの体重がのしかかる。
肩口に顔を埋める小野くんは、両腕をあたしの背中に回してぎゅっと抱きついてきた。

 さっきまでの狼くんが子犬なワンコに戻った気がして、あまりの可愛さに思わず頭を撫でてしまう。


「……先輩、なんで僕の頭を撫でてるんですか?」
「え?なんかその……かわ、ううん、お疲れ様です…みたいな?」
「ふふっ、なんですかそれ」


 以前小野くんに”可愛い”と言って酷い目に遭ったので、言いかけた言葉をなんとか飲み込んでごまかす。
ごまかしきれたのかは謎だけど、”お疲れ様ですって何だよ”と自分で自分にツッコみたくなった。

 すっかりワンコ状態に戻った小野くんは、あたしの首筋あたりに顔をスリスリと擦り付けながら甘えてくる。


 うん、やっぱり小野くんは可愛い。
 ……まだ小野くんのモノがナカに挿入ったままだけど。


「先輩、明日はもっと優しくスルので、今夜だけはいっぱい先輩を感じたい……傍にいるんだって感じさせて?」
「……っ」


 甘えん坊のワンコは、甘え方までなんて可愛いのっ?!
 何なの子の子!本当にあたしの”彼氏”なの??!!”彼女”の間違いじゃないよね???!!!


 あまりの可愛さにきゅんきゅんして、「もちろんOKだよ!!」と即答したあたし。




 直後、あたしはその回答を後悔することになった……―――――




 あたしのナカから自分のモノを抜いた小野くんは、ぐりんっとあたしを横向きにし、怪我をした足を自分の肩に乗せながら、どこから取り出したのか片手で持ったゴムのパッケージを口でワイルドに開けながらあたしを見下ろす。

 その瞳は先ほどまでのワンコなどではなく、欲望に満ちた狼のようにギラギラとしている。

「あの、小野くん……?」
「この体位の方が足にかかる負担も少ないし、先輩もこの体位好きですよね?」
「ぁ……や、ダメ……この体勢は………―――――」
「先輩にもっともっと僕のこと感じさせて、刻み付けておきたいんです……良いですよね?」





 結局この後、痛む足に触れないよう気遣われながら、様々な体位で何度も何度も小野くんに抱かれた。
確かに足は痛くなかったけど、そのかわりに腰が痛かったり全身ガクガクで力が入らなかったりでまともに動けず、あたしは別の意味で看病が必要な状態になったのでした。


 そして、小野くんは宣言通り動けないあたしのためにご飯を作ってくれたり、クリスマスに食べれなかったケーキ屋さんのケーキを買ってきてくれたりと、日中はこれでもかってくらいあたしにご奉仕をし、夜は夜でたっぷりとえっちなご奉仕をしてくれた。





「先輩、年の終わりと年の初めは、先輩のナカにいても良いですか?」
「~~~~~~~~~~っ」





 ワンコで従順に見える狼くんな彼氏は、実はあざとい確信犯なのかもしれない……
 そう気付いても、どちらの小野くんにも弱いあたしは結局折れてしまうんだろうなぁと思った年の瀬でした。







◇◆後日談◇◆



「榎本~、私があげたクリスマスプレゼント、使ってくれた?」
「……」



 休み明け、美鈴さんに開口一番問われたことに関しては、ノーコメントを貫きました。
 ナニをもらったかは、ご想像にお任せします……
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