【R18】先輩、食べても良いですか?

暁月

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【本編】

二人の初めて*

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「うぅ……あたし、もう、お嫁にいけない……」
「大丈夫ですよ、先輩。僕が予約してますから安心してください☆」
「!!」

お風呂から上がったあたしは、小野くんがパジャマ代わりにしているシャツのみを着用し、ベッドの上で枕をぎゅうっと抱きしめながら冒頭の独り言を呟いていた。
そしたら、いつの間にか寝室の入り口にいた小野くんが当然のように返してきたという訳だ。

さっきも明るい場所で、裸は見られるわ隅々まで洗われるわ他にも色々されるわで、羞恥で死ねるんじゃないかと何度も思った。

「先輩だって、僕の身体を隅から隅まで見て触れて、洗ってくれたじゃないですか」
「あ、あれは……」
「だから、おあいこです。お互い責任を取れば問題なしです♪」
「ぁ、う……」

小野くんがあたしの隣に座り、優しく包み込むように両手を握りながらおでこや頬っぺた、そして口唇へとキスをする。
触れた口唇はとても優しいけどどこかくすぐったくて、緊張していたあたしの身体が幾分か解れていった。

何度か啄むようなキスをした小野くんは、少しずつ舌を絡め握っていた手を解いてからあたしを抱きしめ、互いの身体を少しずつ密着させる。
小野くんの背に腕を回しキスに応えようとするも、食べられるような激しいキスに呼吸がままならず、しがみ付く事しかできない。

ようやく解放された時には、二人の間に銀糸の様な糸が伝っていた。

「先輩……このまま抱いても良い?」
「……っ、でも、小野くん……食事、持ってきてくれたんでしょ?先に食べないとお腹が……」
「ご飯よりも先輩がいいです」
「!!!」

ちゅっと優しくキスをした小野くんは、ほんの一瞬笑顔を見せた後あたしの耳元でそっと囁いた。

「……先輩、食べても良いですか?」
「――――――――っ!!!」

ついに来てしまったこの瞬間に、あたしの緊張は一気にMAX状態でドクンドクンと心臓がうるさいくらいに脈を打つ。

待ち望んでいた事なのに……”はい喜んで!!”と言いたいくらい心はOKサインを出してるのに、緊張しすぎてうまく言葉が出てこない。

このまま誤解されるのだけはイヤだと思っていたら、指先から自分のモノではない鼓動を感じた。
指の先にあるのは、小野くんの心臓だ。


そっか、小野くんも緊張してるんだ……


緊張してるのが自分だけではないとわかると不思議と肩の力も抜けてきて、あたしは自然と小野くんに返事を返す。


「……うん。小野くんさえ良ければ、その………召し上が……んんっ?!」


あたしの言葉は最後まで伝える前に小野くんの口唇で塞がれ、そのままポスンっという音と共にベッドへと押し倒された。

小野くんは、噛みつくようなキスをしながら器用にシャツのボタンをどんどん外し、無遠慮に両手で胸を揉みしだく。
少し乱暴だけど、乱暴にされればされるほど求められているのかとゾクゾクして、まだ触れてもいないアソコがきゅんと疼く。

小野くんの口唇や指先、肌に触れる髪の毛さえもすべてが気持ち良くて、このまま身を委ねたいのはやまやまなんだけど、小野くんはまだ部屋の電気を消していない。


お願い小野くんっ、せめて部屋の電気は消してぇぇぇ!!!


「…っ、小野くん、あのっ、電気を……ひゃんっ」
「れろっ、僕、先輩の全部が見たいんですけど……」
「~~~~っ、お風呂で全部見たでしょっ!せめて、電気消して……ひぅっ、ぁっ、やっ、噛んじゃ……ぅあっ」
「すみません、美味しそうだったからつい……痛かったですよね?今消毒します。あ、電気も消しますね」
「ふぁっ、やぁ、舌……ぁ、それダメ…んぁぁっ」

小野くんは舌で胸の先端を飴のように舐めたり吸ったりしながら、器用にリモコンで照明を保安灯のみのナイトモードに切り替える。

安心したのも束の間、小野くんは胸を愛撫したまま右手を少しずつ下に下げ、太ももの辺りをさわさわといやらしく撫でてから指先で秘裂をなぞり始めた。
シャワーでしっかりと洗い今まで触れていなかったはずのソコは、すでにぬかるみはしたなく蜜を溢れさせ、小野くんの指をどんどん濡らしてゆく。

「っあ、やぁっ……」
「先輩、もうこんなに?……ほら、音聞こえますか?どんどん溢れてくる」
「や、バカっ!知らなっ……ぁ、や、ちょっ、小野くん?!」
「ふふっ、美味しそう……じゃあ、こっちもいただきますね♡」
「ぁっ、ひゃぁんっ」

次から次へと来る快感ですでにおかしくなりそうなのに、さらに小野くんはあたしのアソコをペロペロと舐め始めた。

「やっ、きたな…………ひっ……やぁっ、舌挿入れ、ないで……」

今までも口でされた事はあるけど、“濡れてないからちょっと解してやるよ”と、仕方ない感じでされた事しかない。
なのに、目の前の小野くんは嬉しそうに尻尾を振りながらかぶりつき、舌まで挿入てくる始末。


気持ち良い。気持ち良いけど、ダメだこんなの。
いくらお風呂で洗ったからって、ココは舐めていい場所なんかじゃないのっ!!!


もちろん尻尾なんて実際ないけど、小野くんは本当にあたしを食べるというか味わい尽くすつもりなのか、舌でナカを掻き回しながら溢れる愛液を啜る。
快感もさることながら、イケナイ事をしてるような背徳感にゾクゾクして、無意識にきゅうきゅうと小野くんの舌を締め付けてしまう。

「ん、じゅるっ、…どんどん溢れてくる。先輩、気持ち良い?」
「やっ、ダメなの、こんな……ふぁぁぁぁぁっ」
「ふふっ、先輩のココ、美味しそうに俺の指も飲み込んじゃった…………僕も、ココに挿入って良いですか?」
「んぁっ、バカ、聞くなっ、そんなこと………やっ、指、抜いてっ……ん、そこ、ダメ……っ」
「イキそうなんでね、先輩。一度、イっちゃいますか?」
「~~~~~~~~っ」


一緒にバーに行った時や風邪を引いてる時も思ったけど、やっぱりえっちの時の小野くんはちょっと意地悪だ。


嫌いじゃない。


嫌いじゃないけど、でも……――――――――


「――――――やっ、やだっ……小野くんと一緒じゃなきゃやだぁっ!!」
「!!!!」


あたしの一言に、小野くんの身体がピタリと止まる。
そして、小野くんはあたしのナカから指を抜き、くるりと背中を向けガサゴソと何かをし始めた後、改めてあたしに覆いかぶさってきた。
どうやら避妊具を付けてくれたらしい。

「先輩…………いい?」
「うん。……来て、小野くん……」

充分すぎるほど解されたあたしのソコは、ずぶずぶとゆっくり小野くんを飲み込んでゆく。
お風呂で見たときも思ったけど、小野くんのモノはとても大きくてあれだけ解したのに少し圧迫感があって苦しい。

「……っ、はぁっ……」
「先輩、大丈夫ですか?痛くない?」
「ん、大丈夫、だよ。………それよりも嬉しい。やっと、ちゃんと小野くんの彼女になれた」
「ふふっ、僕もです。何度生殺しを耐えて、この日を夢見たことか……」
「うぅ、その節は誠に申し訳ございませんでした……」
「ふふっ、今となっては良い思い出ですよ☆……動きますね」
「う、ん……ぁ、あぁぁっ、ん、んんっ」

ぎゅうって抱きしめられながら何度か抽挿を繰り返した後、角度を変えながらかき混ぜるように奥までググっと挿入される。
先ほどまでと比べ物にならない快感に喘ぐことしかできないあたしは、成す術もなくそのまま小野くんに口唇も塞がれる。

上から下まで本当に食べられているような錯覚さえ感じるけど、不思議と嫌じゃない……むしろ、幸せすら感じる。


「おのく、ん……、はぁっ、好き…………」
「……っ、僕、も……せんぱい、大好き、ですよ」


優しいのも、ちょっと乱暴なのも、意地悪なのも、全部小野くんだから……
小野くんが好きだから良いんだ。


だから幸せで、こんなにも気持ち良い……――――――――


溶けあうようなキスをしながら、小野くんは自身を刻み付けるように激しく攻め立て、あたしは小野くんから与えられる快楽を甘受し、”もっともっと”と強請るようにしがみ付く。

部屋には、ぐちゅっ、じゅぶっ、といやらしく交わる水音と、ギシっと軋むベッドのスプリング、互いの息遣いや喘ぐ声が響くだけで会話などは一切ない。
ただひたすらに相手に、行為に夢中になっていた。


経過した時間もわからないまま、体勢を何度か変えた後後背位の状態で小野くんがラストスパートをかける。
何度か軽く達していたあたしは、腰を引き寄せられた状態のままシーツを力なく掴む事しかできない。

やがて、薄い膜越しに小野くんの熱い精を感じると、小野くんはそのままあたしの上に倒れこんできた。
背中越しには、すごい勢いでドクンドクンと脈打つ小野くんの鼓動を感じる。

今はそれすらも嬉しくて幸せだ。
会話がなく、互いに余韻に浸っている間も無言だったけど、不思議と苦ではなかった。


だけど、そんな幸せな時間は長く続く事はなく、『ぐぅぅぅ~~~~~』という空腹音がこの甘い雰囲気をぶち壊してしまった。


「……えっと、その…………スミマセン……」
「ふふっ、気にしないで。あたしもお腹空いたから、さすがにご飯食べよっか」
「はい」


小野くんと付き合い始めてから初めてのえっちは、ムードも大してないまま始まった上にピロートークなんて甘い物はほとんどなく、直後に紅ショウガたっぷりの牛丼の香りが漂う部屋で、軽くシャツを羽織っただけの状態で食事をするという今までにない経験ができました。

この日食べた牛丼は、今までで一番美味しかったです。
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