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【本編】
熱いのは風邪のせいじゃない*
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◇
「……今だけ、もう少しだけ、このままで……」
”まだ風邪が治ってないから…”と自分に理由を言い聞かせ、もう少しだけ眠っている小野くんに寄り添うことにした。
「“今だけ”なんて言わずに、ずっとこうしてて良いんですよ?」
「え?」
そんな声と共に、温かい温もりがぎゅうっとあたしを抱きしめる。
「お、小野くんっ?!え、あの……起きて…?」
「へへ、さっきは少しうとうとしてましたけど、先輩が可愛いこと言うから目が覚めちゃいました☆・・・熱は大分下がったみたいですね」
おでこをこつんとつけて熱を測られる。
またキスされるのかと思って、ぎゅっと目を瞑ってしまったのが少し恥ずかしい。
「ふふっ、キスされると思いました?」
「!!」
「じゃあリクエストにお答えしないとですね♡」
「んっ、ふ……んんっ」
このままじゃ本当に風邪をうつしちゃうと思って抵抗しようとするも、一度“好きだ”と自覚してしまうと抵抗する気持ちにならない。
小野くんの熱い吐息を感じながら、何度も角度を変えて口唇を重ねる。
ちゅくちゅくと絡める舌は、可愛いなんてものじゃなくあたしを食べてしまいそうなくらい熱くて激しくて、のぼせてしまいそう。
「……告白、中途半端な気持ちなんかじゃありません」
「……っ」
「僕は…先輩のすべてが愛おしい……抱いても、いいですか?」
「(コクリ)」
風邪を引いたあたしにも、さすがに今の言葉の意味はわかる。
むしろ、“このまま抱かれたい”と思い自然と頷いてしまったくらいだ。
だけど、直後に現実を思い出しあたしは躊躇し始めてしまう。
「あ、でもっ、あたし今汗かいてて……んっ」
「ん、ぁむ、ちゅ…大丈夫です。二人でこのままいっぱい汗かいちゃえば気になんかなりませんよ☆」
「!!」
小野くんはそう言って、あたしのパジャマのボタンを一つずつ外していく。
中に着ていたブラトップのタンクトップをいつの間にかたくし上げられ、火照った身体が外気に晒されたかと思ったら、甘い刺激があたしを襲った。
「ふぁっ、んんっ」
「ん、ちゅ……ふふっ、美味しそ……いただきます。ぁむっ」
「ひゃうっ、や、そんな舌で……ん、ふっ、ぁぁあぁぁっ」
小野くんは、あたしの乳首にぱくっと食いつき、吸ったり舌で転がしたりと飴を舐めるように弄ぶ。
ダメなのに……止めなきゃいけないのにと理性は残っているものの、実際は気持ち良くて、でもどこかもどかしくてむずむずしてしまう。
「ふふっ、先輩、足を擦り合わせちゃって……こっちも触って欲しいの?」
「ふぇ?……ぁ、や、そっちはっ……!!」
するりと下半身に滑り込む小野くんの手は、あっという間に脚の付け根へ辿り着き、下着の上からゆっくりと大事なトコロをなぞる。
くちゅりと湿り気を帯びているのが自分にもわかり、それがものすごく恥ずかしい。
きっと小野くんも気付いているはず……
「先輩、濡れてる……」
「……っ」
「嬉しい、もっと感じてるトコロ見せて……」
「やっ、待っ……あぁぁぁあっ」
下着の隙間から指が入り込み、直接秘部を数回なぞった後に浅くナカへと指を抜き差しされる。
くちゅくちゅと淫らな音が耳に聞こえて、さらに顔が熱くなる。
小野くんの指はどこか遠慮がちなのに、“ナカに挿入りたい”とおねだりするようにどんどん奥まで挿入ろうとしてくる様はまるで遠慮がない。
「先輩の身体、ナカも外も熱い……ん、ちゅ、挿入れたら溶けちゃいそ…れろっ、ん」
「ぁんっ、同時、やぁっ……ふぁっ、そんなっ、かき混ぜちゃ…うぁっ、ひゃぁんっ」
小野くんの指がすんなり挿入るくらいあたしのナカは潤み、掻き混ぜる小野くんの熱い指がじゅぶじゅぶと縦横無尽に動き回る。
あむあむと食べられている胸も、触れ合う素肌も何もかもが火傷するんじゃないかってくらい熱い……――――――
ん?ちょっと待って。
火照ってるにしては小野くんの身体、さすがに熱すぎないか??
「僕……も、我慢できな……あれ?先輩、熱上がっちゃいました?身体がさっきより熱い気が……」
「いや、さっきよりも熱が下がって身体は楽なんだけど……はっ!!もしかして……」
枕元に置いていた体温計に手を伸ばし、半強制的に小野くんの熱を測る。
心なしかぼーっとしている小野くんは、少しだけとろんとした目をしていて顔もほんのり赤い気がする。
「……38度7分……」
「……」
無機質な電子音が鳴った後、確認した体温は間違いなく高熱を示していた。
「やっぱりあたしの風邪がうつっちゃったじゃないかっ、バカっ」
「うぅ……少し頭が痛いなぁとは思ってましたけど、これくらいなら大丈夫なのでさっきの続きを……―――――」
「ダメです、しません!病人は薬を飲んで安静にしてなさい」
「??!!」
小野くんの発熱で完全に冷静さを取り戻したあたしは、自分の体調が良くなったこともありすぐに起き上がって小野くんにベッドを譲る。
対する小野くんは、ものすごくショックな顔をしていて、高熱のせいだからなのか少し涙目になっているようにも見える。
それがちょっと……いや、かなり可愛い。
「うぅ……こんな、寸止めって酷い……あんまりだぁ」
「……」
あたしだって、できればこのままシたかったよ。
でも、熱が上がり始めた小野くんは、多分今が一番具合が悪いと思うんだよね。
自分もそうだったからよくわかる。
可愛そうなくらい項垂れている小野くんに、慰めになるかはわからないけどあたしは一言声をかけてからお粥を作りに行く事にした。
「小野くんが大人しく安静にして、風邪がちゃんと治ったら、その……シようね」
「!!!」
ちゅっとほっぺにキスをしてから、逃げるように台所へ駆け込む。
あんなこと、今までの彼氏にもしたことないからすごくドキドキした。
果たして小野くん喜んでくれただろうか?……喜んでくれてると良いな。
小野くんの風邪が早く治りますようにと願いながら、あたしは温かい蜂蜜入りジンジャーティーと、小野くんが作ってくれたのと同じ生姜入りの卵粥を作り始めた。
「……今だけ、もう少しだけ、このままで……」
”まだ風邪が治ってないから…”と自分に理由を言い聞かせ、もう少しだけ眠っている小野くんに寄り添うことにした。
「“今だけ”なんて言わずに、ずっとこうしてて良いんですよ?」
「え?」
そんな声と共に、温かい温もりがぎゅうっとあたしを抱きしめる。
「お、小野くんっ?!え、あの……起きて…?」
「へへ、さっきは少しうとうとしてましたけど、先輩が可愛いこと言うから目が覚めちゃいました☆・・・熱は大分下がったみたいですね」
おでこをこつんとつけて熱を測られる。
またキスされるのかと思って、ぎゅっと目を瞑ってしまったのが少し恥ずかしい。
「ふふっ、キスされると思いました?」
「!!」
「じゃあリクエストにお答えしないとですね♡」
「んっ、ふ……んんっ」
このままじゃ本当に風邪をうつしちゃうと思って抵抗しようとするも、一度“好きだ”と自覚してしまうと抵抗する気持ちにならない。
小野くんの熱い吐息を感じながら、何度も角度を変えて口唇を重ねる。
ちゅくちゅくと絡める舌は、可愛いなんてものじゃなくあたしを食べてしまいそうなくらい熱くて激しくて、のぼせてしまいそう。
「……告白、中途半端な気持ちなんかじゃありません」
「……っ」
「僕は…先輩のすべてが愛おしい……抱いても、いいですか?」
「(コクリ)」
風邪を引いたあたしにも、さすがに今の言葉の意味はわかる。
むしろ、“このまま抱かれたい”と思い自然と頷いてしまったくらいだ。
だけど、直後に現実を思い出しあたしは躊躇し始めてしまう。
「あ、でもっ、あたし今汗かいてて……んっ」
「ん、ぁむ、ちゅ…大丈夫です。二人でこのままいっぱい汗かいちゃえば気になんかなりませんよ☆」
「!!」
小野くんはそう言って、あたしのパジャマのボタンを一つずつ外していく。
中に着ていたブラトップのタンクトップをいつの間にかたくし上げられ、火照った身体が外気に晒されたかと思ったら、甘い刺激があたしを襲った。
「ふぁっ、んんっ」
「ん、ちゅ……ふふっ、美味しそ……いただきます。ぁむっ」
「ひゃうっ、や、そんな舌で……ん、ふっ、ぁぁあぁぁっ」
小野くんは、あたしの乳首にぱくっと食いつき、吸ったり舌で転がしたりと飴を舐めるように弄ぶ。
ダメなのに……止めなきゃいけないのにと理性は残っているものの、実際は気持ち良くて、でもどこかもどかしくてむずむずしてしまう。
「ふふっ、先輩、足を擦り合わせちゃって……こっちも触って欲しいの?」
「ふぇ?……ぁ、や、そっちはっ……!!」
するりと下半身に滑り込む小野くんの手は、あっという間に脚の付け根へ辿り着き、下着の上からゆっくりと大事なトコロをなぞる。
くちゅりと湿り気を帯びているのが自分にもわかり、それがものすごく恥ずかしい。
きっと小野くんも気付いているはず……
「先輩、濡れてる……」
「……っ」
「嬉しい、もっと感じてるトコロ見せて……」
「やっ、待っ……あぁぁぁあっ」
下着の隙間から指が入り込み、直接秘部を数回なぞった後に浅くナカへと指を抜き差しされる。
くちゅくちゅと淫らな音が耳に聞こえて、さらに顔が熱くなる。
小野くんの指はどこか遠慮がちなのに、“ナカに挿入りたい”とおねだりするようにどんどん奥まで挿入ろうとしてくる様はまるで遠慮がない。
「先輩の身体、ナカも外も熱い……ん、ちゅ、挿入れたら溶けちゃいそ…れろっ、ん」
「ぁんっ、同時、やぁっ……ふぁっ、そんなっ、かき混ぜちゃ…うぁっ、ひゃぁんっ」
小野くんの指がすんなり挿入るくらいあたしのナカは潤み、掻き混ぜる小野くんの熱い指がじゅぶじゅぶと縦横無尽に動き回る。
あむあむと食べられている胸も、触れ合う素肌も何もかもが火傷するんじゃないかってくらい熱い……――――――
ん?ちょっと待って。
火照ってるにしては小野くんの身体、さすがに熱すぎないか??
「僕……も、我慢できな……あれ?先輩、熱上がっちゃいました?身体がさっきより熱い気が……」
「いや、さっきよりも熱が下がって身体は楽なんだけど……はっ!!もしかして……」
枕元に置いていた体温計に手を伸ばし、半強制的に小野くんの熱を測る。
心なしかぼーっとしている小野くんは、少しだけとろんとした目をしていて顔もほんのり赤い気がする。
「……38度7分……」
「……」
無機質な電子音が鳴った後、確認した体温は間違いなく高熱を示していた。
「やっぱりあたしの風邪がうつっちゃったじゃないかっ、バカっ」
「うぅ……少し頭が痛いなぁとは思ってましたけど、これくらいなら大丈夫なのでさっきの続きを……―――――」
「ダメです、しません!病人は薬を飲んで安静にしてなさい」
「??!!」
小野くんの発熱で完全に冷静さを取り戻したあたしは、自分の体調が良くなったこともありすぐに起き上がって小野くんにベッドを譲る。
対する小野くんは、ものすごくショックな顔をしていて、高熱のせいだからなのか少し涙目になっているようにも見える。
それがちょっと……いや、かなり可愛い。
「うぅ……こんな、寸止めって酷い……あんまりだぁ」
「……」
あたしだって、できればこのままシたかったよ。
でも、熱が上がり始めた小野くんは、多分今が一番具合が悪いと思うんだよね。
自分もそうだったからよくわかる。
可愛そうなくらい項垂れている小野くんに、慰めになるかはわからないけどあたしは一言声をかけてからお粥を作りに行く事にした。
「小野くんが大人しく安静にして、風邪がちゃんと治ったら、その……シようね」
「!!!」
ちゅっとほっぺにキスをしてから、逃げるように台所へ駆け込む。
あんなこと、今までの彼氏にもしたことないからすごくドキドキした。
果たして小野くん喜んでくれただろうか?……喜んでくれてると良いな。
小野くんの風邪が早く治りますようにと願いながら、あたしは温かい蜂蜜入りジンジャーティーと、小野くんが作ってくれたのと同じ生姜入りの卵粥を作り始めた。
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