31 / 55
番外編置き場
◆【もしもの世界】 エピローグ
しおりを挟む
◆◆◆◆
カーテンの隙間から朝日が差し込む。
その光がちょうど顔にあたり、眩しさからテオフィルは目を開けた。
どうやらいつのまにか眠っていたようだ。
「――私は……」
妻だった彼女はたくさんの罪を犯した。
娘であるバーベナを使い、王子の婚約者の座を守るために悪行を積んだ。
王であるアルベールから裁定を受け、それでも身分による情状酌量を受け、牢に繋がれるでもなく、離縁をして娘共々地方での軟禁生活となった。
だから現在、この屋敷に住むのはテオフィルと娘のアナベルのみ。
同じ公爵家の中で罰せられる者とそうでない者があること自体がおかしいが、そのような裁定に落ち着いたのは、アルベールとテオフィルが旧知の仲である事と、第一王子がアナベルを妃にと強く望んでいることが理由だろう。
彼女との離縁は、ずっと望んでいたことだった。
望まぬ結婚を強いられた時から、侍女のアンナと親しくなり始めた頃から、こうありたいと、願っていたことだった。
「……ヴァイオレット」
離縁を告げたときの最後の彼女の姿を思い出す。
彼女の琥珀の瞳からは、ぽろぽろと真珠のような涙がこぼれた。
以前のようにヒステリックに泣き喚くでもなく、声を出すことなく静かに泣いていた。
その姿は、幼い少女のようだった。
そして、ヴァイオレットの隣で彼女を支えていた娘のバーベナは、一度もテオフィルを見ることはなく、頭だけを下げて2人で馬車に乗り込んでいった。
「私は……俺は、何をしていたんだ……」
アンナとの純愛を貫いたつもりだった。
だが結局、彼女を正式な妻にすることは叶わず、日陰者として後ろ指をさされたまま最後は病で呆気なく儚くなった。
彼女に贈った髪飾りやリボン、その他の宝飾品も、結局は日の目を見ることはなかった。
望まぬ結婚相手だったヴァイオレットと子を成し、そこで貴族家の義務から解放されたと思い、妻子を顧みることも無くなっていった。
アンナが亡くなったのと時を同じくして、ヴァイオレットの父であるブライアムも病で亡くなった。
そのタイミングで、アンナとの子であるアナベルを正式に公爵家の令嬢として迎えてからは、ますます妻と衝突することが増えたが取り合わなかった。
ヴァイオレットの愛が、幼き日から自身に一心に向いていることは分かっていた。
自分に近付く他の者たちを後ろ暗い方法で蹴落としていた事も薄々気が付いていた。
――向き合わなかったのは、俺だ。
見ないように蓋をして遠ざけた。
結婚が決まってからも、必要以上に彼女と話さなかった。
傷付いた顔をしていることは分かっていたが、アンナさえも貶めた彼女に憤りを感じ、まともに取り合わなかった。
結局、誰も幸せにできなかった。
ヴァイオレットも、アンナも。
それは、自身の弱さが原因なのだ。ただ、向き合いたくなかった。自分に、親に、彼女に。
だから楽な方に――身近にいて、不運な境遇をもつアンナに逃げたのだろうか。
始まりは愛か同情か、はたまた憐憫だったのか、今となっては判別がつかない。
愛だったと信じたいが、こうして周りに誰もいなくなった今では、もう分からない。
「もう、とり返しがつかない……」
ただその事だけは分かった。
ずきずきと頭が痛む。
頭を押さえながら窓辺から眼下を見下ろすと、手入れの行き届いていない庭園は所々に枯れたような様子が見える。
公爵家の主人であるテオフィルも、そしておそらく夫人のヴァイオレットも。これまで庭園の様子を気にかけてなどいなかった。誰も指示をせず、そしてヴァイオレットの癇癪のために度々辞めさせられる使用人たちは入れ替わりが激しく質も落ちていく。
(あの夢は……俺の理想、なのか……)
夢を見た。
花が咲き誇る公爵家の庭園で。
テオフィルとヴァイオレット。それにアルベールやアンナ、リリーにジーク。
見た目からすると、学生時代のような自分たちは、楽しそうにお茶会をしている。
笑顔に溢れて、笑い声が満ちている。そんな幸せな風景がそこにはあった。
あまりにも現実とかけ離れている。
そして、二度と還らない、日々。
テオフィルは思考を止め、カーテンを閉めた。
薄暗くなった部屋で茫然と立ち竦む。
その後、アナベルは王子の婚約者となり、のちの王妃となった。
異母姉や母親が問題を起こした事や、彼女の母の身分が低い事から口さがない事を言うものもいたが、何よりも王子が望んでいたため、その結論におさまることになった。
ただ、父のテオフィルはあまり社交界に出なくなり、時折国王のアルベールと静かに酒を飲む。
ヴァイオレットとバーベナはどうなったのか。アルベールとテオフィル以外、誰も気に留めるものはいない。
そして2人も、立場上彼女たちに手を差し伸べることが出来ない。
静かな室内には、グラスを置く音がいやに響く。
「……どこで間違ったんだろうか」
そう零したのは、どちらだったのか。
――こうしてこのもうひとつの物語は、幕を閉じた。
◆◆◆◆
―――――――――
―――…………
……………
「ん……」
何か顔にふわふわとしたものが当たってくすぐったい。
ちょうど眠りから覚めかけていたテオフィルは、ゆっくりと眼を開ける。
そして直ぐに、自身をくすぐっていたものの正体に気が付いた。
「……レティ」
腕の中では、菫色の髪をした最愛の人が眠る。
彼女の呼吸に合わせて小さく上下するそのふわふわとした髪が、時折テオフィルの顔に触れるのだ。
「ん……テオ……?」
名を呼んだからか、ヴァイオレットが身動ぎをして目を開ける。
まだちゃんと覚醒しきっていない、とろりとした琥珀色の瞳を見ていると、ますます愛しさが込み上げてくる。
「おはよう、レティ。ふたりして随分ぐっすりと眠ってしまっていたな」
「ふわ……そうね……もうこんなに、明るい……」
「もう少し眠るか?」
「うん……」
猫のように丸まりながら、ヴァイオレットはテオフィルの胸元に頬をすり寄せる。
おそらく寝ぼけているのだろう。
もう少し、寝かせておくか。
そう思いながら愛しい人の頭を撫でていると、何やら廊下が騒がしい。
バタバタと走る軽い足音と、慌てたような大人の声。
そしてそれは、この部屋に近付いてくる。
「ーーっ、坊っちゃま、いけません!」
女の咎める声と、この寝室の扉が開く音がしたのはほとんど同時だった。
そして、テオフィル譲りの茶色のふわふわした髪がぴょこりと見える。
「父さま、母さま! 今日はいいお天気ですよ」
鍵をかけていたはずだが、侵入してきたのは長男のノアだ。そしてその後ろには姉のバーベナの姿もある。
「ああ、おはよう。2人とも朝が早いな」
「父さまたちが遅すぎるんです。ねえ、すごいでしょう、姉さまに教えてもらった鍵開け、僕もこんなに上達しました!」
ふたりとも得意げな顔をして、父であるテオフィルを見つめている。その姿を見て、テオフィルは苦笑する。
(……婚前に義父が言っていたのはこのことか)
『――寝室には鍵を3つつけるように。もちろん内鍵だ』
子供達の悪戯対策に、と言い切る義父の言葉の意味がその時は分からなかったが、ようやく分かった。
おそらくヴァイオレットの弟のグレンあたりが2人の寝室に侵入してしまったのだろう。
「……ふたりとも、まだレティは眠いようだ。静かに出来るか?」
こんな騒がしい中でも、彼女はしっかりと瞳を閉じて、柔らかな寝息も聞こえてくる。
起こさないようにテオフィルはそっとベッドから降り、人差し指を口の前に持っていきながら子供達の元へと向かう。
静かに、の意図が伝わった子供たちは、慌てて小さな両手を口元に置いた。
「私が着替えたら、3人で庭園の散歩でも行こう。2人が育てた花も、そろそろ咲く頃だろう」
「わあ! 行きます!」
「ノア、だめよ、しーーっ」
待ちきれずに走り出した2つの小さな背中を見つめる。
突入を阻止できずに青い顔をしていたメイドも、テオフィルに深く頭を下げるとまた子供たちを追いかけていった。
「……おやすみ、レティ。いい夢を」
眠る彼女に近づいて、その白い額に優しく唇を落とす。
先程、何かひどい夢を見た気がするが、全て吹き飛んだ。
テオフィルは静かに扉を閉めて部屋を出る。
そして急いで着替えると、足早に家令を訪ねた。
早急に寝室の鍵を3つにするように。
そう告げた後、不思議そうに肯く家令をその場に残してテオフィルは子供たちの元へと赴く。
公爵家の庭園にある温室では、皆で育てた菫の花が見頃を迎えている。
先に着いていた子どもたちは、テオフィルが向かって来るのを見つけると、弾けんばかりの笑顔を見せる。そしてその光景を見る彼も、とびきりの笑顔を浮かべた。
―――――もしもの世界 完
もしもの世界の結末を書き損ねていたので、ここで……。
もしもの世界ではすごくダメテオですが、嫌いにならないでくださいね笑
カーテンの隙間から朝日が差し込む。
その光がちょうど顔にあたり、眩しさからテオフィルは目を開けた。
どうやらいつのまにか眠っていたようだ。
「――私は……」
妻だった彼女はたくさんの罪を犯した。
娘であるバーベナを使い、王子の婚約者の座を守るために悪行を積んだ。
王であるアルベールから裁定を受け、それでも身分による情状酌量を受け、牢に繋がれるでもなく、離縁をして娘共々地方での軟禁生活となった。
だから現在、この屋敷に住むのはテオフィルと娘のアナベルのみ。
同じ公爵家の中で罰せられる者とそうでない者があること自体がおかしいが、そのような裁定に落ち着いたのは、アルベールとテオフィルが旧知の仲である事と、第一王子がアナベルを妃にと強く望んでいることが理由だろう。
彼女との離縁は、ずっと望んでいたことだった。
望まぬ結婚を強いられた時から、侍女のアンナと親しくなり始めた頃から、こうありたいと、願っていたことだった。
「……ヴァイオレット」
離縁を告げたときの最後の彼女の姿を思い出す。
彼女の琥珀の瞳からは、ぽろぽろと真珠のような涙がこぼれた。
以前のようにヒステリックに泣き喚くでもなく、声を出すことなく静かに泣いていた。
その姿は、幼い少女のようだった。
そして、ヴァイオレットの隣で彼女を支えていた娘のバーベナは、一度もテオフィルを見ることはなく、頭だけを下げて2人で馬車に乗り込んでいった。
「私は……俺は、何をしていたんだ……」
アンナとの純愛を貫いたつもりだった。
だが結局、彼女を正式な妻にすることは叶わず、日陰者として後ろ指をさされたまま最後は病で呆気なく儚くなった。
彼女に贈った髪飾りやリボン、その他の宝飾品も、結局は日の目を見ることはなかった。
望まぬ結婚相手だったヴァイオレットと子を成し、そこで貴族家の義務から解放されたと思い、妻子を顧みることも無くなっていった。
アンナが亡くなったのと時を同じくして、ヴァイオレットの父であるブライアムも病で亡くなった。
そのタイミングで、アンナとの子であるアナベルを正式に公爵家の令嬢として迎えてからは、ますます妻と衝突することが増えたが取り合わなかった。
ヴァイオレットの愛が、幼き日から自身に一心に向いていることは分かっていた。
自分に近付く他の者たちを後ろ暗い方法で蹴落としていた事も薄々気が付いていた。
――向き合わなかったのは、俺だ。
見ないように蓋をして遠ざけた。
結婚が決まってからも、必要以上に彼女と話さなかった。
傷付いた顔をしていることは分かっていたが、アンナさえも貶めた彼女に憤りを感じ、まともに取り合わなかった。
結局、誰も幸せにできなかった。
ヴァイオレットも、アンナも。
それは、自身の弱さが原因なのだ。ただ、向き合いたくなかった。自分に、親に、彼女に。
だから楽な方に――身近にいて、不運な境遇をもつアンナに逃げたのだろうか。
始まりは愛か同情か、はたまた憐憫だったのか、今となっては判別がつかない。
愛だったと信じたいが、こうして周りに誰もいなくなった今では、もう分からない。
「もう、とり返しがつかない……」
ただその事だけは分かった。
ずきずきと頭が痛む。
頭を押さえながら窓辺から眼下を見下ろすと、手入れの行き届いていない庭園は所々に枯れたような様子が見える。
公爵家の主人であるテオフィルも、そしておそらく夫人のヴァイオレットも。これまで庭園の様子を気にかけてなどいなかった。誰も指示をせず、そしてヴァイオレットの癇癪のために度々辞めさせられる使用人たちは入れ替わりが激しく質も落ちていく。
(あの夢は……俺の理想、なのか……)
夢を見た。
花が咲き誇る公爵家の庭園で。
テオフィルとヴァイオレット。それにアルベールやアンナ、リリーにジーク。
見た目からすると、学生時代のような自分たちは、楽しそうにお茶会をしている。
笑顔に溢れて、笑い声が満ちている。そんな幸せな風景がそこにはあった。
あまりにも現実とかけ離れている。
そして、二度と還らない、日々。
テオフィルは思考を止め、カーテンを閉めた。
薄暗くなった部屋で茫然と立ち竦む。
その後、アナベルは王子の婚約者となり、のちの王妃となった。
異母姉や母親が問題を起こした事や、彼女の母の身分が低い事から口さがない事を言うものもいたが、何よりも王子が望んでいたため、その結論におさまることになった。
ただ、父のテオフィルはあまり社交界に出なくなり、時折国王のアルベールと静かに酒を飲む。
ヴァイオレットとバーベナはどうなったのか。アルベールとテオフィル以外、誰も気に留めるものはいない。
そして2人も、立場上彼女たちに手を差し伸べることが出来ない。
静かな室内には、グラスを置く音がいやに響く。
「……どこで間違ったんだろうか」
そう零したのは、どちらだったのか。
――こうしてこのもうひとつの物語は、幕を閉じた。
◆◆◆◆
―――――――――
―――…………
……………
「ん……」
何か顔にふわふわとしたものが当たってくすぐったい。
ちょうど眠りから覚めかけていたテオフィルは、ゆっくりと眼を開ける。
そして直ぐに、自身をくすぐっていたものの正体に気が付いた。
「……レティ」
腕の中では、菫色の髪をした最愛の人が眠る。
彼女の呼吸に合わせて小さく上下するそのふわふわとした髪が、時折テオフィルの顔に触れるのだ。
「ん……テオ……?」
名を呼んだからか、ヴァイオレットが身動ぎをして目を開ける。
まだちゃんと覚醒しきっていない、とろりとした琥珀色の瞳を見ていると、ますます愛しさが込み上げてくる。
「おはよう、レティ。ふたりして随分ぐっすりと眠ってしまっていたな」
「ふわ……そうね……もうこんなに、明るい……」
「もう少し眠るか?」
「うん……」
猫のように丸まりながら、ヴァイオレットはテオフィルの胸元に頬をすり寄せる。
おそらく寝ぼけているのだろう。
もう少し、寝かせておくか。
そう思いながら愛しい人の頭を撫でていると、何やら廊下が騒がしい。
バタバタと走る軽い足音と、慌てたような大人の声。
そしてそれは、この部屋に近付いてくる。
「ーーっ、坊っちゃま、いけません!」
女の咎める声と、この寝室の扉が開く音がしたのはほとんど同時だった。
そして、テオフィル譲りの茶色のふわふわした髪がぴょこりと見える。
「父さま、母さま! 今日はいいお天気ですよ」
鍵をかけていたはずだが、侵入してきたのは長男のノアだ。そしてその後ろには姉のバーベナの姿もある。
「ああ、おはよう。2人とも朝が早いな」
「父さまたちが遅すぎるんです。ねえ、すごいでしょう、姉さまに教えてもらった鍵開け、僕もこんなに上達しました!」
ふたりとも得意げな顔をして、父であるテオフィルを見つめている。その姿を見て、テオフィルは苦笑する。
(……婚前に義父が言っていたのはこのことか)
『――寝室には鍵を3つつけるように。もちろん内鍵だ』
子供達の悪戯対策に、と言い切る義父の言葉の意味がその時は分からなかったが、ようやく分かった。
おそらくヴァイオレットの弟のグレンあたりが2人の寝室に侵入してしまったのだろう。
「……ふたりとも、まだレティは眠いようだ。静かに出来るか?」
こんな騒がしい中でも、彼女はしっかりと瞳を閉じて、柔らかな寝息も聞こえてくる。
起こさないようにテオフィルはそっとベッドから降り、人差し指を口の前に持っていきながら子供達の元へと向かう。
静かに、の意図が伝わった子供たちは、慌てて小さな両手を口元に置いた。
「私が着替えたら、3人で庭園の散歩でも行こう。2人が育てた花も、そろそろ咲く頃だろう」
「わあ! 行きます!」
「ノア、だめよ、しーーっ」
待ちきれずに走り出した2つの小さな背中を見つめる。
突入を阻止できずに青い顔をしていたメイドも、テオフィルに深く頭を下げるとまた子供たちを追いかけていった。
「……おやすみ、レティ。いい夢を」
眠る彼女に近づいて、その白い額に優しく唇を落とす。
先程、何かひどい夢を見た気がするが、全て吹き飛んだ。
テオフィルは静かに扉を閉めて部屋を出る。
そして急いで着替えると、足早に家令を訪ねた。
早急に寝室の鍵を3つにするように。
そう告げた後、不思議そうに肯く家令をその場に残してテオフィルは子供たちの元へと赴く。
公爵家の庭園にある温室では、皆で育てた菫の花が見頃を迎えている。
先に着いていた子どもたちは、テオフィルが向かって来るのを見つけると、弾けんばかりの笑顔を見せる。そしてその光景を見る彼も、とびきりの笑顔を浮かべた。
―――――もしもの世界 完
もしもの世界の結末を書き損ねていたので、ここで……。
もしもの世界ではすごくダメテオですが、嫌いにならないでくださいね笑
140
お気に入りに追加
10,752
あなたにおすすめの小説
モブなのに巻き込まれています ~王子の胃袋を掴んだらしい~
ミズメ
恋愛
【書籍 全2巻】
【コミックス 全3巻】
転生先は、乙女ゲームのヒロイン……ではなく、その友人のモブでした——。
「ベラトリクス、貴女との婚約を破棄する!」とある学園の卒業パーティ。婚約破棄を告げる王子の声がする。私は今、王子たち集団には関わらずに、パーティー会場の隅でメイドに扮してゲームヒロインの友人を見守っている。ご飯を用意しながら。
◇異世界もの乙女ゲーム小説大好きアラサーが、モブに転生して友人の電波ヒロインを救うべく奔走したりご飯を作ったり巻き込まれたりした結果、溺愛されるおはなし。
◇『悪役令嬢のおかあさま』と同じ世界の、少し後のお話です。ネタバレがあるかもしれませんので、興味がありましたらそちらから覗いて見てください。
◇スピンオフ作品『悪役令嬢なのに下町にいます』
本作の悪役令嬢ベラトリクスからみた世界。
悪役令嬢なのに下町にいます ~王子が婚約解消してくれません~
ミズメ
恋愛
【2023.5.31書籍発売】
転生先は、乙女ゲームの悪役令嬢でした——。
侯爵令嬢のベラトリクスは、わがまま放題、傍若無人な少女だった。
婚約者である第1王子が他の令嬢と親しげにしていることに激高して暴れた所、割った花瓶で足を滑らせて頭を打ち、意識を失ってしまった。
目を覚ましたベラトリクスの中には前世の記憶が混在していて--。
卒業パーティーでの婚約破棄&王都追放&実家の取り潰しという定番3点セットを回避するため、社交界から逃げた悪役令嬢は、王都の下町で、メンチカツに出会ったのだった。
○『モブなのに巻き込まれています』のスピンオフ作品ですが、単独でも読んでいただけます。
○転生悪役令嬢が婚約解消と断罪回避のために奮闘?しながら、下町食堂の美味しいものに夢中になったり、逆に婚約者に興味を持たれたりしてしまうお話。
残り一日で破滅フラグ全部へし折ります ざまぁRTA記録24Hr.
福留しゅん
恋愛
ヒロインに婚約者の王太子の心を奪われて嫉妬のあまりにいじめという名の悪意を振り撒きまくった公爵令嬢は突然ここが乙女ゲー『どきエデ』の世界だと思い出す。既にヒロインは全攻略対象者を虜にした逆ハーレムルート突入中で大団円まであと少し。婚約破棄まで残り二十四時間、『どきエデ』だったらとっくに詰みの状態じゃないですかやだも~! だったら残り一日で全部の破滅フラグへし折って逃げ切ってやる! あわよくば脳内ピンク色のヒロインと王太子に最大級のざまぁを……!
※Season 1,2:書籍版のみ公開中、Interlude 1:完結済(Season 1読了が前提)
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
小説主人公の悪役令嬢の姉に転生しました
みかん桜(蜜柑桜)
恋愛
第一王子と妹が並んでいる姿を見て前世を思い出したリリーナ。
ここは小説の世界だ。
乙女ゲームの悪役令嬢が主役で、悪役にならず幸せを掴む、そんな内容の話で私はその主人公の姉。しかもゲーム内で妹が悪役令嬢になってしまう原因の1つが姉である私だったはず。
とはいえ私は所謂モブ。
この世界のルールから逸脱しないように無難に生きていこうと決意するも、なぜか第一王子に執着されている。
そういえば、元々姉の婚約者を奪っていたとか設定されていたような…?
側妃のお仕事は終了です。
火野村志紀
恋愛
侯爵令嬢アニュエラは、王太子サディアスの正妃となった……はずだった。
だが、サディアスはミリアという令嬢を正妃にすると言い出し、アニュエラは側妃の地位を押し付けられた。
それでも構わないと思っていたのだ。サディアスが「側妃は所詮お飾りだ」と言い出すまでは。
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。