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本編
第十七話 第一王子の正体は
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「どういうことだ!」
レイチェルへ贈った贈り物が、自室へ送り返されてきた第二王子のランドールは、激高した。男らしいハンサムな顔を怒りに歪めている。
「それが、その……陛下の指示、です。途中で止められまして……」
ランドールの側近が言う。
「父の? どういうことだ? あのくそいまいましい兄が、父に何か吹き込んだのか?」
ランドールは第一王子のジュリアンと王位継承を巡って争っている。
いや、実際には既に第一王子は立太子し、王太子として政務に携わっているので、彼の立場はどうしたってスペアなのだが……
ランドールはぎりぎりと奥歯を噛みしめた。
それでも聖印の乙女と結婚したとなれば、圧倒的有利な立場に立てる。多くの貴族が自分を支援するに違いない。形勢逆転も可能だとランドールは考え、聖印の乙女の情報を掴んだ時から、彼女を手に入れようと誰よりも早く動いたのに、それを邪魔され、ランドールはこれ以上無いほど腹を立てていた。ガシャンと傍にあった花瓶を叩き落として、割った。
「あの、むさいドワーフが!」
自分の兄を罵るときのランドールの常套句である。そう、容姿端麗な王族の中にあって、ひときわ異質な存在、それが兄である第一王子のジュリアンだ。なにせ、むさい。十八才の青年だというのに、もっさりとした髭で覆われているせいか、四十すぎの中年にしか見えない。
それでいて……それでいて、何故かあいつは民衆に人気がある! 子供に好かれる! 政務もバリバリこなし、計算が正確無比! そして、やたらと強い! 素手で魔獣を殺った時は……いや、よそう。あれは悪夢だ。
ランドールはふうっと大きく息を吐き出す。
とにかく、あいつには優雅さの欠片もない! 貴婦人には不人気だ。そう、兄上は不人気なんだ! あんな、あんなむさい男がモテてたまるか! なのになのになのに!
ダンダンダンとランドールはテーブルを叩く。
隣国の美姫が! 美の女神に愛された姫とまで言わしめた絶世の美女が! 兄上に一目惚れするなんて、ありえなああああああい! 速攻で婚約だと? 隣国の美姫は私だって目をつけていたのに! くそっ! くそっ! くそっ!
「あの、落ち着いてください、ランドール王子殿下。その、今回のは事情が少々異なりまして」
「どんな事情だ!」
八つ当たり気味にランドールが噛み付く。
「聖印の乙女にはもう、婚約者がいるそうです」
側近の言葉にランドールは目を剥いた。
「そんなもの、排除しろ! 平民ごときが大きな面をするなと!」
「いえ、相手は平民ではなくて、ですね……」
側近が言いにくそうに進言し、ランドールが眉をひそめた。
「貴族なのか?」
「もっと大物です。四大英雄の一人、です」
「はあ? まさか大魔法士アウグストか? あれが聖印の乙女を娶りたいと? 色ぼけもいい加減にしろと言え! あいつ、見た目若いが二百才以上のじじぃだろーが!」
「いえ、あの……お言葉ですが、ハーフエルフで二百才は青年ですよ、殿下。平均寿命が五百才以上ですから。ではなくて、ですね。もう一人の人外です。魔王討伐に参加したヴァンパイアですよ。彼が聖印の乙女を妻にと望みまして、陛下はそれをお受けになりました……」
ランドールがぽかんと口を開けた。
「は? ヴァンパイア? 魔物、だろう?」
「ええ、そうですね?」
「待て待て待て! 父上は一体何を考えているんだ! 大魔法士アウグストよりありえない! 魔物じゃないか! なのに何故、父は聖印の乙女との結婚を認めたのだ? 汚らわしいヴァンパイアだぞ? そんなものに聖印の乙女をくれてやるのか? 聖印の乙女は国宝だというのに! 貴族どもが、いや、神官どももこぞって反対する!」
ランドールが目の前のテーブルをバンッと叩き、側近が冷や汗をかきながら進言する。
「それが、その、例のヴァンパイアは、魔王討伐の報酬を受け取っていないそうです。それで、ですね、彼はその報酬を一つ王家に要求する事が出来、今回、彼は聖印の乙女を望みました。とにかく、陛下が認めた以上、覆すことは不可能かと思われます。なので諦めた方が……」
ランドールが再び激高する。
「諦められるか! いっそそのいまいましいヴァンパイアを暗殺しろ!」
「む、むむむむむ無茶言わないで下さい! 出来ません!」
「たかが魔物だろうが!」
「殿下、お忘れですか? たかが魔物ではありません! 彼は四大英雄です! 魔王を倒したんですよ、あの魔王を! 誰がかなうって言うんですか! それこそ勇者でなければ歯が立ちません! 返り討ちにされます!」
むぅっとランドールは唸る。
「……勇者は見付かったのか?」
「いえ、それがまだ……聖印を持つ男子を捜し回っていますが、未だに朗報はありません」
二百年前に勇者が手にしていた剣が、突如、雷光のように眩く輝いた。
それが今から十八年前の事で、勇者の蘇りを察知した神殿が、赤子を中心に聖印を持つ男児を探させたが、いまだに見付かっていない。戦神テュールの聖印は剣だ。剣の形の聖印が体にあれば、直ぐに分かりそうだが、誰も名乗り出ない。名乗り出る気がないのか……
そこでふと、ランドールは思い立つ。
「そう言えば、勇者に似た男がいたな?」
「ええ、はい、容姿はそっくりですね。名前は確か、クリフ・ハントでしたか? 騎士希望の若者で、今年卒業予定です。周囲にいる者達に、勇者様の生まれ変わりだともてはやされているようですが、残念ながら聖印は持っていないようですので、恐らく違うのではないかと……他人のそら似、ですかね?」
ふむ……
「そいつに一度会ってみたい。ここへ呼べ」
「良いのですが? 平民ですよ?」
「構わない。何かに使えるかも知れない」
そう、勇者が見付からない以上、そいつを勇者に仕立て上げる事が出来るかも知れない。うまく誘導すれば、あの邪魔なヴァンパイアを葬る手伝いをさせられる。仮に勇者モドキが失敗したしても、私は痛くも痒くもないし、利用できる者はとことん利用した方がいい。
ランドールはそう考え、にんまりとほくそ笑み、手にしたワインを飲み干した。
◇◇◇
エイミーが口にした飲料をぶっと吹き出した。
今、ブラッドとレイチェルがいる場所は王都の喫茶室だ。しっかり猫娘のニーナと女剣士のジョージアナもいる。これから一緒に観光をしようという段になって、レイチェルから聞かされた話は、エイミーにとって寝耳に水だったようだ。
「はいぃ? レイチェルがブラッドと婚約? なんでいきなりそーなるのよ? あぁ! まさかまさか! あんたレイチェルを手込めに……」
「していない!」
すかさずブラッドが身を乗り出し、その迫力にエイミーが引いた。
「……あの、ちょっと……本気で怒らないでよ。目がマジで怖いわ」
ブラッドがにたぁと笑えば、さらにエイミーは身を引く。
「ふ、ふふ……言っていい冗談と悪い冗談があるんでな。俺がどんだけ自制してるか知ってるか? あ? レイチェルを泣かさないよう、我慢して我慢して我慢しているところなのに、おちょくられるとほんっと腹が立つんだよ」
エイミーが降参というように両手を挙げた。
「分かった、悪かったわ。で、どうして婚約なんて事になったのよ?」
「それが……」
レイチェルがランドール王子との一件を話すと、エイミーが鼻白んだ。
「は? なんで王子なんてご大層な奴が、レイチェルに目をつけたわけ? 聖女候補だから?」
レイチェルがそろりと言う。
「……私が聖印の乙女、だから……」
「はい?」
「私は聖印の乙女、なの」
レイチェルの告白に一瞬、しんっと静まりかえる。
レイチェルへ贈った贈り物が、自室へ送り返されてきた第二王子のランドールは、激高した。男らしいハンサムな顔を怒りに歪めている。
「それが、その……陛下の指示、です。途中で止められまして……」
ランドールの側近が言う。
「父の? どういうことだ? あのくそいまいましい兄が、父に何か吹き込んだのか?」
ランドールは第一王子のジュリアンと王位継承を巡って争っている。
いや、実際には既に第一王子は立太子し、王太子として政務に携わっているので、彼の立場はどうしたってスペアなのだが……
ランドールはぎりぎりと奥歯を噛みしめた。
それでも聖印の乙女と結婚したとなれば、圧倒的有利な立場に立てる。多くの貴族が自分を支援するに違いない。形勢逆転も可能だとランドールは考え、聖印の乙女の情報を掴んだ時から、彼女を手に入れようと誰よりも早く動いたのに、それを邪魔され、ランドールはこれ以上無いほど腹を立てていた。ガシャンと傍にあった花瓶を叩き落として、割った。
「あの、むさいドワーフが!」
自分の兄を罵るときのランドールの常套句である。そう、容姿端麗な王族の中にあって、ひときわ異質な存在、それが兄である第一王子のジュリアンだ。なにせ、むさい。十八才の青年だというのに、もっさりとした髭で覆われているせいか、四十すぎの中年にしか見えない。
それでいて……それでいて、何故かあいつは民衆に人気がある! 子供に好かれる! 政務もバリバリこなし、計算が正確無比! そして、やたらと強い! 素手で魔獣を殺った時は……いや、よそう。あれは悪夢だ。
ランドールはふうっと大きく息を吐き出す。
とにかく、あいつには優雅さの欠片もない! 貴婦人には不人気だ。そう、兄上は不人気なんだ! あんな、あんなむさい男がモテてたまるか! なのになのになのに!
ダンダンダンとランドールはテーブルを叩く。
隣国の美姫が! 美の女神に愛された姫とまで言わしめた絶世の美女が! 兄上に一目惚れするなんて、ありえなああああああい! 速攻で婚約だと? 隣国の美姫は私だって目をつけていたのに! くそっ! くそっ! くそっ!
「あの、落ち着いてください、ランドール王子殿下。その、今回のは事情が少々異なりまして」
「どんな事情だ!」
八つ当たり気味にランドールが噛み付く。
「聖印の乙女にはもう、婚約者がいるそうです」
側近の言葉にランドールは目を剥いた。
「そんなもの、排除しろ! 平民ごときが大きな面をするなと!」
「いえ、相手は平民ではなくて、ですね……」
側近が言いにくそうに進言し、ランドールが眉をひそめた。
「貴族なのか?」
「もっと大物です。四大英雄の一人、です」
「はあ? まさか大魔法士アウグストか? あれが聖印の乙女を娶りたいと? 色ぼけもいい加減にしろと言え! あいつ、見た目若いが二百才以上のじじぃだろーが!」
「いえ、あの……お言葉ですが、ハーフエルフで二百才は青年ですよ、殿下。平均寿命が五百才以上ですから。ではなくて、ですね。もう一人の人外です。魔王討伐に参加したヴァンパイアですよ。彼が聖印の乙女を妻にと望みまして、陛下はそれをお受けになりました……」
ランドールがぽかんと口を開けた。
「は? ヴァンパイア? 魔物、だろう?」
「ええ、そうですね?」
「待て待て待て! 父上は一体何を考えているんだ! 大魔法士アウグストよりありえない! 魔物じゃないか! なのに何故、父は聖印の乙女との結婚を認めたのだ? 汚らわしいヴァンパイアだぞ? そんなものに聖印の乙女をくれてやるのか? 聖印の乙女は国宝だというのに! 貴族どもが、いや、神官どももこぞって反対する!」
ランドールが目の前のテーブルをバンッと叩き、側近が冷や汗をかきながら進言する。
「それが、その、例のヴァンパイアは、魔王討伐の報酬を受け取っていないそうです。それで、ですね、彼はその報酬を一つ王家に要求する事が出来、今回、彼は聖印の乙女を望みました。とにかく、陛下が認めた以上、覆すことは不可能かと思われます。なので諦めた方が……」
ランドールが再び激高する。
「諦められるか! いっそそのいまいましいヴァンパイアを暗殺しろ!」
「む、むむむむむ無茶言わないで下さい! 出来ません!」
「たかが魔物だろうが!」
「殿下、お忘れですか? たかが魔物ではありません! 彼は四大英雄です! 魔王を倒したんですよ、あの魔王を! 誰がかなうって言うんですか! それこそ勇者でなければ歯が立ちません! 返り討ちにされます!」
むぅっとランドールは唸る。
「……勇者は見付かったのか?」
「いえ、それがまだ……聖印を持つ男子を捜し回っていますが、未だに朗報はありません」
二百年前に勇者が手にしていた剣が、突如、雷光のように眩く輝いた。
それが今から十八年前の事で、勇者の蘇りを察知した神殿が、赤子を中心に聖印を持つ男児を探させたが、いまだに見付かっていない。戦神テュールの聖印は剣だ。剣の形の聖印が体にあれば、直ぐに分かりそうだが、誰も名乗り出ない。名乗り出る気がないのか……
そこでふと、ランドールは思い立つ。
「そう言えば、勇者に似た男がいたな?」
「ええ、はい、容姿はそっくりですね。名前は確か、クリフ・ハントでしたか? 騎士希望の若者で、今年卒業予定です。周囲にいる者達に、勇者様の生まれ変わりだともてはやされているようですが、残念ながら聖印は持っていないようですので、恐らく違うのではないかと……他人のそら似、ですかね?」
ふむ……
「そいつに一度会ってみたい。ここへ呼べ」
「良いのですが? 平民ですよ?」
「構わない。何かに使えるかも知れない」
そう、勇者が見付からない以上、そいつを勇者に仕立て上げる事が出来るかも知れない。うまく誘導すれば、あの邪魔なヴァンパイアを葬る手伝いをさせられる。仮に勇者モドキが失敗したしても、私は痛くも痒くもないし、利用できる者はとことん利用した方がいい。
ランドールはそう考え、にんまりとほくそ笑み、手にしたワインを飲み干した。
◇◇◇
エイミーが口にした飲料をぶっと吹き出した。
今、ブラッドとレイチェルがいる場所は王都の喫茶室だ。しっかり猫娘のニーナと女剣士のジョージアナもいる。これから一緒に観光をしようという段になって、レイチェルから聞かされた話は、エイミーにとって寝耳に水だったようだ。
「はいぃ? レイチェルがブラッドと婚約? なんでいきなりそーなるのよ? あぁ! まさかまさか! あんたレイチェルを手込めに……」
「していない!」
すかさずブラッドが身を乗り出し、その迫力にエイミーが引いた。
「……あの、ちょっと……本気で怒らないでよ。目がマジで怖いわ」
ブラッドがにたぁと笑えば、さらにエイミーは身を引く。
「ふ、ふふ……言っていい冗談と悪い冗談があるんでな。俺がどんだけ自制してるか知ってるか? あ? レイチェルを泣かさないよう、我慢して我慢して我慢しているところなのに、おちょくられるとほんっと腹が立つんだよ」
エイミーが降参というように両手を挙げた。
「分かった、悪かったわ。で、どうして婚約なんて事になったのよ?」
「それが……」
レイチェルがランドール王子との一件を話すと、エイミーが鼻白んだ。
「は? なんで王子なんてご大層な奴が、レイチェルに目をつけたわけ? 聖女候補だから?」
レイチェルがそろりと言う。
「……私が聖印の乙女、だから……」
「はい?」
「私は聖印の乙女、なの」
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