華麗に離縁してみせますわ!

白乃いちじく

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仮面卿外伝【第二章 太陽が沈んだその後に】

第二話 断頭台の露と消えたのは

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 連日のようにオーギュストに対して行われたのは、自白を強要する拷問だ。けれど、体に感じる痛みよりも、オーギュストにとって耐えがたかったのは、拷問をしに現れるのが彼を慕っていたはずの部下達だったことだろう。彼らが口にするのは、オーギュストを貶める言葉ばかりである。

 何故だ、どうして……
 何故ハインリヒ側に寝返ったのか……
 分からない、分からない……

 そんな疑問が、オーギュストの脳裏に浮かんでは消える。
 欲の深い者達ならばまだわかる。だが、彼らはそうではない。崇高な目的の為に共に動く仲間だった。共に新しい国作りを夢見ただろう? 何故、誰も私を信じない? 無実だと訴えても、嘘だと撥ね付けられる。真実しか口にしていない。何故、その声が届かないのか……
 何故だ? 何故何故何故……

「どうだ? 罪を認めるか?」
「……やっていない。犯人はハインリヒだ」

 そう口にすれば殴られる。何度これを繰り返しただろう。そんなにも浅い信頼関係だったか? 何故私の訴えが誰にも届かない。



「これにサインを」

 ある時、地下牢にブリュンヒルデの兄ヨルグがやってきた。目にしたのは離縁書……

「……会わせてくれ」

 ヒルデに、そう言えばヨルグは首を横に振る。

「駄目です。妹は会いたくないと言っている」
「……なら、今すぐヒルデを連れて国を出ろ」
「何故?」
「ハインリヒに殺される」
「はっ、馬鹿馬鹿しい」

 ヨルグが鼻で笑った。
 そうだな、普通ならそう考える。ヒルデを殺せば開戦は必須だろう。なのに、ハインリヒはヒルデの命を盾に私を脅した。愚かにも程があるが……たとえ、その件でハインリヒが後々粛清されたとしても、ヒルデが命を落とせば何にもならない。くそっ……

「……お前も私が父を殺したと、そう思っているのか?」

 ヨルグが侮蔑の眼差しを向けた。

「証人が山ほどいます。そしてあなたを擁護する者はいない。そろそろ現実を見たらどうですか? 重鎮達もそして側近だったエクトルも既にあなたの味方ではない。さ、ほら、サインを」
「……ヒルデがここに来るのなら、サインをしよう」

 彼女自身の口から聞くまでは信じない。信じたくない……

「取引が出来る立場だとでも?」

 吐き捨てるようにヨルグが言う。動こうとしないオーギュストを目にして、ヨルグは舌打ちを漏らし、牢を後にした。その数日後、再びヨルグがやってきた。

「ほら、妹はサインをしましたよ。後はあなたのサインがあればブリュンヒルデは自由です」

 ひらひらと目の前にかざした離縁書には、確かに彼女のサインがあって、オーギュストは目を見開いた。まさか……

「嘘、だ……」

 彼女も私を疑った? 嘘だ嘘だ嘘だ……

「ああ、それから、これをお返します。あなたからの贈り物などいらないそうなので」

 ヨルグの手からシャラリと何かが落ちた。コツンと牢獄の冷たい床にそれが当たる。それは初めて彼女に贈った贈り物で、青いガラス細工のペンダントだ。王都の祭りで購入したものなので安物だったけれど……。綺麗だとヒルデがそう言ったから……

 ――オーギュ、嬉しいわ、ありがとう。

 嬉しそうに笑う十二才のブリュンヒルデの顔が鮮やかに蘇る。町娘に扮した彼女も愛らしい。悲しすぎると涙も出ないのか……

「これで分かりましたか? もう愛していないそうですよ。よく考えてください。罪人の妻など妹が可哀想だとは思いませんか? さ、ここにサインを。そうすれば、ブリュンヒルデは自由です。あなたの望み通り国へ帰る」
「ヴィスタニアへ帰る?」
「ええ。あなたの処刑後に」

 処刑後……ああ、逃げられないようにか? いや、逃げたところで何が残る? 何もない、何も……今まで築き上げたもの全てが瓦解した。何を信じればいい? 何を……
 サインをするために手を動かせば、拘束する鎖がジャラリと音を立てる。離縁書を手に牢を出て行くヨルグの背を見送った。
 ヒルデ……君だけでも生きろ。



 処刑前夜、オーギュストは鎖で拘束されたまま衛兵達に牢から連れ出され、引きずられるようにしてハインリヒと対面させられた。動くたびに身を拘束する鎖が、ジャラリジャラリと音を立てる。部屋の暖炉には火が赤々と燃え温かい。凍えるように寒く、腐臭が漂う地下牢とは雲泥の差だ。
 ハインリヒがゆったりと椅子に腰掛けたまま言った。

「そら、剣をやろう」

 手にした剣を、ハインリヒが放り投げてよこした。足下に転がった剣に目を向け、オーギュストは眉をひそめた。
 一体何の真似だ?

「一矢報いたいだろうと思ってな、剣の勝負をしようじゃないか」
「……死にたいのか?」

 オーギュストがそう吐き捨てる。
 隙だらけだ、馬鹿が……

「は、私が死ねば、ブリュンヒルデも一蓮托生だ」

 こ、の……
 殺意が膨れ上がるも、ヒルデの姿がちらつき、どうしても動きが鈍る。ハインリヒの心臓に剣を突き立てられればどんなにか……
 だが、出来ない。ヒルデは私の命だ。命以上の……
 ハインリヒに加勢した衛兵達を片っ端からなぎ倒し、ハインリヒが手にしていた剣を弾き飛ばす。尻餅をついたハインリヒの喉元に剣を突きつけ、動きを封じた。それで勝負は付いた。付いたはずだった。

「た、助けろ!」

 突如、ハインリヒがそう叫んだ。オーギュストを見上げるハインリヒは恐怖に顔を歪めている。何を……オーギュストがそう思った次の瞬間、視界が赤く染まっていた。自分の鮮血だと理解した時には、意識は暗転だ。
 成る程……殺されると勘違いしたか? はは、この間抜けが……殺すつもりなら、とっくのとうにお前は死んでいる。最初の一撃で終わりだ。

 意識を失う直前、オーギュストのぼんやりとした視界に映ったのは、焼けた火かき棒を手に、蒼白となった衛兵の姿だ。どうやら、ハインリヒの叫びで衛兵の一人が火かき棒で殴ったらしい。暖炉の火であぶられていたそれは、私の額に裂傷と火傷を負わせた。

 骨が折れなかったのが幸いか……
 いや、もはやどうでもいい。
 次に目を覚ました時には例の地下牢で、誰かが泣きながら傷の手当てをしていた。

「ごめんなさい、ごめんなさい」

 エヴリン?
 ブリュネットの髪の知的な顔立ちの女性が、はらはらと涙をこぼしている。口元に瓶を押し当てられ、匂いで瓶の中身がエリクサーだと分かった。傷と病を癒す万能薬だ。

「ああ、どうしてこんなことに……」

 ああ、それは私も知りたい……

「鍵よ。お願い、脱出して」

 傷の手当てが終わると、細長い金属を握らされる。
 鍵……手足を拘束している鎖の鍵、か?

「ヒルデを……ヴィスタニアへ……」

 頼む、連れて行ってやってくれ、呻くようにそう告げると、エヴリンは首を横に振った。

「ごめんなさい、警備の目が凄くて無理よ。今は連れ出せないわ」
「なら……脱出は無理だ……」

 私が逃げ出せば彼女が殺される。そう告げると、エヴリンの顔が苦痛に歪んだ。

「とにかく、あなたの処刑は明日よ。お願い、脱出を……」

 そう告げてエブリンは姿を消した。鍵は受け取ったが、意味はない。私をここに拘束しているのは牢獄でも鎖でもない、ヒルデだからだ。私は自分の意志でここにいる。
 エクトル、お前は今どうしている?
 ふっと彼の顔が思い浮かぶ。
 私を謀反人だと罵ったのを最後に姿を見ていない。尋問にさえこない、か……。エクトル、お前が今ここにいれば、ヒルデの事を頼めたか?



「出ろ」

 朝日が昇れば、処刑人がやってくる。処刑人は死刑執行の時は顔を布で覆い、素顔を晒さない。だが、オーギュストは背格好で誰だか分かった。

「エルか……」

 処刑人のエルはピクリと反応したが何も言わず、オーギュストの顔に処刑用の布をかぶせた。そのまま断頭台へ上がる筈だったが、処刑場へ出る直前、突如顔を覆っていた布を剥いだ人物は、ボドワン・バークレア伯爵だった。彼の穏やかで誠実そうな顔が、今や切迫した表情を浮かべている。

「生きて、生きて下さい、殿下」

 ボドワンがそう告げた。

「あ、あなたが必要なんです。聖王リンドルンは恐ろしい魔女を討ち滅ぼしました。邪悪な力を押しのけられるのは、その力を受け継いだ殿下だけ。聖王リンドルンの再来だと言われたあなたなら、きっと、きっと今の状況を打開できるはず……」
「意味が分からない」
「花が枯れたんです」
「花が枯れた?」
「あ、あの女が触れた花が次々と……殿下を取り巻く人達もおかしい。何故、何故敬愛する殿下の悪評を広めて回るのか、理解出来ません。殿下を擁護していた者達まで次々と寝返って……まるで伝染病が広がるようで、私は恐ろしくなって口を閉じた。けれど、これだけは言える。次期国王は、未来の王はあなたです。あなた以外にあり得ない」
「私を信じる、と?」

 オーギュストがそう問い返す。涙が出そうになった。久しぶりに聞いた言葉だ。牢の中では誰一人、誰一人私を信じる者はいなかった。
 ボドワンの黒い瞳は揺らぐことなく、真っ直ぐオーギュストを捉えた。

「ええ、信じますとも、殿下。あなたほど王座にふさわしい方はいない。あなたが差し伸べて下さった手を、私は一度として忘れたことがありません」

 ボドワンが無理矢理のように笑う。

「ですから、生きて下さい、殿下。どうか御身を大切に」

 処刑用の布をかぶり、背を向けたボドワンを見て、オーギュストは目を見開いた。予想外の行動だと言っていい。何、を……

「待て、ボドワン、何を!」
「行っちゃ駄目だ、殿下!」

 オーギュストを止めたのは、ボドワンの厩番だった少年のダニーだ。
 ボドワン・バークレア伯爵にかっぱらいを働いた平民の少年である。その彼をボドワンは哀れに思って、厩番として雇い入れたというのだから、呆れるほどのお人好しである。けれども、その事を恩に感じたのか、ダニーは一生懸命に働いた。ボドワンに忠誠を誓った騎士のように。

「ここであなたが出ていったら、どちらも処刑される!」

 ダニーが叫んだ。必死の形相である。
 既にボドワンは集まった観衆の前に身をさらしている。確かに今出ていけば……私は処刑され、ボドワンも裏切り者を庇ったとして処刑される。遺体が一つ増えるだけ……。入れ替わりをすんなり受け入れたと言うことは、今回の件はエルも一枚噛んでいるということか……

 オーギュストはぎりっと歯を噛みしめた。
 ダニーに手渡されたマントを頭からスッポリかぶり、オーギュストはその場を離れる。断頭台の刃の落ちる音が、身を切り裂くようだった。

 あの、馬鹿が……。誰がこんな真似をしてくれと言った。ありがたいというより、思いっきり罵ってやりたい。
 落ちた滴を手の甲でぬぐう。
 歓声は……不思議な事に上がらなかった。大抵、観衆は大騒ぎするものなんだが……

「皆、泣いているね」

 ダニーがぽつりと言う。
 泣いている? ああ、確かに。それで静かだったのか……
 オーギュストが周囲に目を向ければ、そこここからすすり泣く声が聞こえる。

「俺、分かるよ。皆、殿下を慕ってた……俺も事情を知らなければ泣いてたと思う……」

 それには答えず、オーギュストは足早にその場を離れた。ダニーの先導で王都からほど近い場所にある森の入り口までくると、オーギュストは力が抜けたように木の根元に座り込んだ。

「何故だ……何故ボドワンは身代わりになどなった」

 オーギュストが呻くように言う。

「魔女が蘇ったって、バークレア伯爵はそう言ってたよ」
「……魔女などいない」

 ついそう吐き捨てる。架空の話だ。馬鹿馬鹿しい。

「俺もそう思うけど……でも、バークレア伯爵は何かを見たみたいだった。自分でも説明の出来ない何かを。だから、オーギュスト殿下が必要だと、切実にそう感じたみたいなんだ」
「馬鹿な。そんなあやふやなもののために……」

 命を、家族を捨てたのか? バークレア伯爵には確か、三人の息子がいたはずだ。嫡男の息子はまだ成人前の十四才……

「あの女とは?」
「ハインリヒ殿下の愛人じゃないかな?」

 ダニーの台詞にオーギュストは訝しく思う。
 ハインリヒは半年ほど前にエヴリンと結婚したばかりだ。なのに、もう愛人を? ああ、そういえば……エヴリンに結婚を申し込む前に付き合っていた女がいたな。彼女を捨ててエヴリンに求婚したわけだが……もしかしてその女を愛人にしたのか?

「女の名前は?」
「知らない。ハインリヒ殿下と一緒にいたので、バークレア伯爵は愛人だとそう思ったみたいだ。それより殿下、早く行こう。俺の家に案内するよ」
「……かくまってくれるのか?」

 オーギュストの台詞に、ダニーが頷く。

「それはもちろん。バークレア伯爵との約束なんだ。俺もばっちゃんもねーちゃんも殿下を歓迎するよ。そこでしっかり体力回復しなよ。何て言うか、あー……凄いやつれて別人みたいになってる」

 ダニーが気の毒そうにこちらを見た。
 オーギュストは痩せ細った自分の腕に目を向ける。
 二ヶ月もの間、食うや食わずだったからな。毎日のように暴行が続いて……致命傷を負わないよう受け流してはいたが、痛みも疲労も蓄積する。額に負った怪我の治療の際、エリクサーを口にしたから多少はましになったが……あれがなければ、歩けたかどうかも分からない。

 ダニーの背を追って歩きつつ、オーギュストはちらりと振り返った。王都の防壁の向こうに王城が見え、後ろ髪を引かれる思いだったが、無理矢理視線を前へもどした。
 ブリュンヒルデはヨルグが国へ連れ帰る。それが一番だろう。
 はらりはらりと目の前をちらつく雪に、オーギュストは目を細めた。

 ――見て、オーギュ。白い妖精よ。

 思い浮かぶのはブリュンヒルデの無邪気な笑顔だ。今は幻のよう。手を伸ばせば儚く消えてしまう。ダニーに案内され、森の中にある丸太小屋に到着するなり、オーギュストは気を失って倒れた。どうやら限界だったらしい。

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