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おもしろ小話番外編
2、結婚式には白薔薇を(後編:エクトル視点)
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先に動いたのはローザだった。
ローザが床を蹴り、一気に距離を詰め、斬りかかったのである。目にもとまらぬ速さだ。周囲からどよめきが上がる。
その一撃を受け止めたギデオンの顔つきが、すっと変わった。たったこれだけで相手の力量を見抜いたか、先程までの余裕綽々の笑みが消し飛んだのだ。
睨み合いから一転、今度は激しい剣戟の嵐だ。
周囲に響く重々しい音は、両者の剣にどれほどの負荷がかかっているのかを如実に語っていた。互いの剣が交差するたびに、ギデオンの顔が引き締まり、戦人のそれになっていく。
あら、こちらの方が男らしくていいですわね。
戦いながら、ふっとローザはそんなことを思った。いつものだらしなく顔を伸ばしたギデオンとのギャップが、また何とも可笑しくて、くすりと笑ってしまう。
「へっ、こいつは、おもしれぇ」
好敵手と認めたか、ギデオンが誰に言うともなく言った。打ち合う剣の速さが、どんどん増していく。今や常人の目では追いきれないスピードだ。
周囲の者達が息をのむ。手に汗握るとはこういうことを言うのだろう、誰も一言も発しない。それほどに息が詰まる攻防戦だった。
それほどの激戦を繰り広げている片割れが、女である白薔薇の騎士という点が、さらに周囲の驚きを誘った。あれだけ体格が違いながら一歩も引かない、否、互角に戦っている白薔薇の騎士の力量に誰もが度肝を抜かれてしまう。
皆と一緒になって観戦していたエクトルもまた目を見張ってしまった。
いや、ローザ王太子殿下は、幻の矢切演舞を披露してみせたのだ。聖王リンドルンの血を引いていると自ら証明してみせたのだから、これは当然の結果かも知れないが、それでも驚きを禁じ得ない。
凄い……。
やはりそう思ってしまう。
――好きにさせておけ。
そんなオーギュストの声が耳に蘇る。
好きにさせておけと言うはずだと、エクトルは納得してしまった。戦神と互角に戦える力量の持ち主に、一体誰がかなうというのか。返り討ちが関の山だ。
参加者達の間で、熱気がさざ波のように広がった。もしかしたら、勝ってしまうのでは? 眼前の光景にそんな期待すら抱いてしまう。そわそわと誰もが落ち着かない。
「が、がんばれ!」
そう口にしたのは誰だったか、
「そ、そうだ、負けるな!」
大人しく観戦していたはずの男性陣が声援を送り始める。どっと堰を切ったように、声援が飛び交った。
「戦神に勝ったら凄いぞ!」
「あんたと手合わせした騎士団長も胸を張れる!」
「そうだ、戦神は巨人の血を引いていると言われているんだからな! 勝てたら快挙だ!」
「ヴィスタニア帝国一の戦士に、我が国の戦士が勝ったと自慢できる!」
きゃあきゃあという貴婦人達の黄色い声に交じって、負けるな、がんばれと言う男性陣の声まで混じって、まるで、闘技場にでも行ったかのような熱の入れようだ。
二人の剣に亀裂が入ったのは、いつだったか分からない。が、手にしていた剣が折れたのは双方同時だった。
力が拮抗していたと判断すべきだろう、折れた剣を手に、向かい合って立つ二人に、一瞬の静寂が落ち、次いで、割れんばかりの拍手が巻き起こった。
素晴らしい! 流石、戦神と白薔薇の騎士だと、会場中の者達が褒め称える。「白薔薇の騎士様ぁ」という黄色い声は、貴婦人方のものだ。惚れ直したといったところか。
それに意を唱えたのが戦神ギデオンだ。
「納得いっかーん!」
女と互角だと思いたくなかったか、折れた剣を投げ捨て、激高する。
「こいつが女であるわけがない! 私の渾身の一撃を受け流せる女なんかいてたまるか! 絶対、胸に詰め物をした男だ!」
そう叫び、やおらギデオンが、ローザの胸を鷲掴みにしたからたまらない。勿論、ローザの豊満な胸が詰め物であろうはずがなく、勢いギデオンは、ローザの胸をぐにぐにと握ってしまう。その柔らかな本物の感触に、ギデオンが目を丸くする間もあらばこそ、
「何なさるんですのぉ!」
強烈なローザの平手打ち、ではなく、強烈な拳での一撃で、ぐるんとギデオンの巨体が半回転し、どうっとその場に倒れる羽目となった。
ぽかんと口を開け、ギデオンは目をかっぴらいた。え? ローザちゃん? と呟く。聞き覚えのある声に驚いたといったところか。
白薔薇の騎士に扮したローザは自分の胸を押さえて、顔を真っ赤にし、涙目でぷるぷる震えている。羞恥のためか、はたまた怒りのためか分からない。
「お兄様なんか! お兄様なんか、大っ嫌いですぅ!」
やおらそう叫び、ローザは身をひるがえす。
お兄様……え? え? えええ!? や、やっぱりローザちゃん? ギデオンにとっては剣で脳天をかち割られるより重い衝撃だ。
「ちょ、待って!」
走り去るローザをギデオンが慌てて追いかけようとするも、
「白薔薇の騎士様に何て真似するんですのぉ!」
いきり立った貴婦人方の攻撃が、雨あられと降り注いだ。傍にあった皿やコップやはたまた果物など、容赦なく投げ飛んでくる。
「この変態!」
「恥知らず!」
「ここはリンドルンですのよ!」
「破廉恥皇帝! セクハラ男!」
「とっとと国に帰ったらどうですのぉ!」
相手が皇帝といえども容赦なかった。止めに入ったギデオン皇帝の近衛兵達をも巻き込んで、物がぶち当てられる。リンゴが頭に当たり、バナナの皮で滑るといった有様だ。女を怒らせると怖いという良い見本かも知れない。
「お、落ち着いて下され!」
エクトルが必死で皆を宥めて回り、当のギデオンは果物まみれになりながらも、急ぎ会場から出て周囲を見回すも、既にローザの姿は影も形もない。
ギデオンは慌てた。慌てまくった。
まさか、自分がやりあった相手がローザだとは思いもしない。しかも、しかも、あああ! 大っ嫌いって! ど、どうすればいいんだぁあああああ! パニクったギデオンは、悪手としか言いようのない行動に出た。
「オーギュストおおおおおお!」
どこだぁ! どこにいる! エクトルの結婚式に出席していないはずがない。会場に戻って探すもどこにもいない。兵士を捕まえて問い質せば、
「陛下でしたら、結婚式に出席した後、執務室に向かいました。多分、披露宴へは、終わり頃顔を見せるのではないかと……」
「執務室だな!」
うおおおおおお! っと、ギデオンは何もかも跳ね飛ばす勢いで駆けつけ、外に立っていた近衛兵にオーギュストに取り次げと迫る。
通された執務室は静寂が支配していた。
華やかで賑やかな披露宴会場とは一転、こちらは彼が身にまとう空気そのままで、オーギュストのペンを走らせる音のみが響いている。
中へ通されたギデオンは、仕事をしていたオーギュストを目にするなり、
「ローザちゃんに嫌われた! どうすればいいんだああああああ!」
と泣きついた。何とかしてくれというわけだ。
「……何をやった?」
そんな冷静なオーギュストの声が返ってくる。ペンを走らせている手元から顔を上げもしない。嫌みなくらい冷静だが、そんな事に構っている余裕などない。ギデオンは急ぎ今までの経緯を全て暴露し、何とかしてくれと訴えた。
が、ローザの胸をもんだ、などと馬鹿正直に喋ればどうなるか……。
ペンを走らせていたオーギュストの手の動きがぴたりと止まり、空気が一瞬にして氷点下だ。がたんとオーギュストが椅子から立ち上がる。ゆらりと彼の体から立ち上ったのは闘気かはたまた憤怒の熱か……。
ギデオンがしまったと思う間もなく、怒りマックスのオーギュストにこっちへ来いと、身振りで示される。有無をも言わさぬ迫力だ。
見ようによっては、かかってこいという挑発にも見える。眼光が鋭すぎて、これをやられたら普通は逃げ出しそうだが。
「わ、わざとじゃないぞ!」
慌てまくったギデオンがそう弁明するも、
「わざとやっていたら、永久接近禁止だ! このたわけ!」
激高した黒狼の猛攻だ。ギデオンの必死の抵抗もむなしく、またもや窓から蹴り出される羽目となった。懲りない男である。窓を壊す派手な音と同時に、大男がもの凄い勢いで飛び出し、落下した。
たーまやー……そう言いたくなる光景だ。
ずもももももっと、芝生を抉りつつ地面に突っ込んだギデオンは、土に半分埋まったまま、しくしく泣き出した。ローザちゅわあああああんと悲痛な声を上げながら。
その夜、泣きながら、ごめええええええん! 許してええええええ! ローザちゅわああああああん! と一晩中謝る声が城中に響き渡り、辟易したオーギュストが、ギデオン皇帝を箱詰めにして、ヴィスタニア帝国に送り返したという。
泣き声のする巨大な箱……さぞ不気味だったに違いない。
ローザが床を蹴り、一気に距離を詰め、斬りかかったのである。目にもとまらぬ速さだ。周囲からどよめきが上がる。
その一撃を受け止めたギデオンの顔つきが、すっと変わった。たったこれだけで相手の力量を見抜いたか、先程までの余裕綽々の笑みが消し飛んだのだ。
睨み合いから一転、今度は激しい剣戟の嵐だ。
周囲に響く重々しい音は、両者の剣にどれほどの負荷がかかっているのかを如実に語っていた。互いの剣が交差するたびに、ギデオンの顔が引き締まり、戦人のそれになっていく。
あら、こちらの方が男らしくていいですわね。
戦いながら、ふっとローザはそんなことを思った。いつものだらしなく顔を伸ばしたギデオンとのギャップが、また何とも可笑しくて、くすりと笑ってしまう。
「へっ、こいつは、おもしれぇ」
好敵手と認めたか、ギデオンが誰に言うともなく言った。打ち合う剣の速さが、どんどん増していく。今や常人の目では追いきれないスピードだ。
周囲の者達が息をのむ。手に汗握るとはこういうことを言うのだろう、誰も一言も発しない。それほどに息が詰まる攻防戦だった。
それほどの激戦を繰り広げている片割れが、女である白薔薇の騎士という点が、さらに周囲の驚きを誘った。あれだけ体格が違いながら一歩も引かない、否、互角に戦っている白薔薇の騎士の力量に誰もが度肝を抜かれてしまう。
皆と一緒になって観戦していたエクトルもまた目を見張ってしまった。
いや、ローザ王太子殿下は、幻の矢切演舞を披露してみせたのだ。聖王リンドルンの血を引いていると自ら証明してみせたのだから、これは当然の結果かも知れないが、それでも驚きを禁じ得ない。
凄い……。
やはりそう思ってしまう。
――好きにさせておけ。
そんなオーギュストの声が耳に蘇る。
好きにさせておけと言うはずだと、エクトルは納得してしまった。戦神と互角に戦える力量の持ち主に、一体誰がかなうというのか。返り討ちが関の山だ。
参加者達の間で、熱気がさざ波のように広がった。もしかしたら、勝ってしまうのでは? 眼前の光景にそんな期待すら抱いてしまう。そわそわと誰もが落ち着かない。
「が、がんばれ!」
そう口にしたのは誰だったか、
「そ、そうだ、負けるな!」
大人しく観戦していたはずの男性陣が声援を送り始める。どっと堰を切ったように、声援が飛び交った。
「戦神に勝ったら凄いぞ!」
「あんたと手合わせした騎士団長も胸を張れる!」
「そうだ、戦神は巨人の血を引いていると言われているんだからな! 勝てたら快挙だ!」
「ヴィスタニア帝国一の戦士に、我が国の戦士が勝ったと自慢できる!」
きゃあきゃあという貴婦人達の黄色い声に交じって、負けるな、がんばれと言う男性陣の声まで混じって、まるで、闘技場にでも行ったかのような熱の入れようだ。
二人の剣に亀裂が入ったのは、いつだったか分からない。が、手にしていた剣が折れたのは双方同時だった。
力が拮抗していたと判断すべきだろう、折れた剣を手に、向かい合って立つ二人に、一瞬の静寂が落ち、次いで、割れんばかりの拍手が巻き起こった。
素晴らしい! 流石、戦神と白薔薇の騎士だと、会場中の者達が褒め称える。「白薔薇の騎士様ぁ」という黄色い声は、貴婦人方のものだ。惚れ直したといったところか。
それに意を唱えたのが戦神ギデオンだ。
「納得いっかーん!」
女と互角だと思いたくなかったか、折れた剣を投げ捨て、激高する。
「こいつが女であるわけがない! 私の渾身の一撃を受け流せる女なんかいてたまるか! 絶対、胸に詰め物をした男だ!」
そう叫び、やおらギデオンが、ローザの胸を鷲掴みにしたからたまらない。勿論、ローザの豊満な胸が詰め物であろうはずがなく、勢いギデオンは、ローザの胸をぐにぐにと握ってしまう。その柔らかな本物の感触に、ギデオンが目を丸くする間もあらばこそ、
「何なさるんですのぉ!」
強烈なローザの平手打ち、ではなく、強烈な拳での一撃で、ぐるんとギデオンの巨体が半回転し、どうっとその場に倒れる羽目となった。
ぽかんと口を開け、ギデオンは目をかっぴらいた。え? ローザちゃん? と呟く。聞き覚えのある声に驚いたといったところか。
白薔薇の騎士に扮したローザは自分の胸を押さえて、顔を真っ赤にし、涙目でぷるぷる震えている。羞恥のためか、はたまた怒りのためか分からない。
「お兄様なんか! お兄様なんか、大っ嫌いですぅ!」
やおらそう叫び、ローザは身をひるがえす。
お兄様……え? え? えええ!? や、やっぱりローザちゃん? ギデオンにとっては剣で脳天をかち割られるより重い衝撃だ。
「ちょ、待って!」
走り去るローザをギデオンが慌てて追いかけようとするも、
「白薔薇の騎士様に何て真似するんですのぉ!」
いきり立った貴婦人方の攻撃が、雨あられと降り注いだ。傍にあった皿やコップやはたまた果物など、容赦なく投げ飛んでくる。
「この変態!」
「恥知らず!」
「ここはリンドルンですのよ!」
「破廉恥皇帝! セクハラ男!」
「とっとと国に帰ったらどうですのぉ!」
相手が皇帝といえども容赦なかった。止めに入ったギデオン皇帝の近衛兵達をも巻き込んで、物がぶち当てられる。リンゴが頭に当たり、バナナの皮で滑るといった有様だ。女を怒らせると怖いという良い見本かも知れない。
「お、落ち着いて下され!」
エクトルが必死で皆を宥めて回り、当のギデオンは果物まみれになりながらも、急ぎ会場から出て周囲を見回すも、既にローザの姿は影も形もない。
ギデオンは慌てた。慌てまくった。
まさか、自分がやりあった相手がローザだとは思いもしない。しかも、しかも、あああ! 大っ嫌いって! ど、どうすればいいんだぁあああああ! パニクったギデオンは、悪手としか言いようのない行動に出た。
「オーギュストおおおおおお!」
どこだぁ! どこにいる! エクトルの結婚式に出席していないはずがない。会場に戻って探すもどこにもいない。兵士を捕まえて問い質せば、
「陛下でしたら、結婚式に出席した後、執務室に向かいました。多分、披露宴へは、終わり頃顔を見せるのではないかと……」
「執務室だな!」
うおおおおおお! っと、ギデオンは何もかも跳ね飛ばす勢いで駆けつけ、外に立っていた近衛兵にオーギュストに取り次げと迫る。
通された執務室は静寂が支配していた。
華やかで賑やかな披露宴会場とは一転、こちらは彼が身にまとう空気そのままで、オーギュストのペンを走らせる音のみが響いている。
中へ通されたギデオンは、仕事をしていたオーギュストを目にするなり、
「ローザちゃんに嫌われた! どうすればいいんだああああああ!」
と泣きついた。何とかしてくれというわけだ。
「……何をやった?」
そんな冷静なオーギュストの声が返ってくる。ペンを走らせている手元から顔を上げもしない。嫌みなくらい冷静だが、そんな事に構っている余裕などない。ギデオンは急ぎ今までの経緯を全て暴露し、何とかしてくれと訴えた。
が、ローザの胸をもんだ、などと馬鹿正直に喋ればどうなるか……。
ペンを走らせていたオーギュストの手の動きがぴたりと止まり、空気が一瞬にして氷点下だ。がたんとオーギュストが椅子から立ち上がる。ゆらりと彼の体から立ち上ったのは闘気かはたまた憤怒の熱か……。
ギデオンがしまったと思う間もなく、怒りマックスのオーギュストにこっちへ来いと、身振りで示される。有無をも言わさぬ迫力だ。
見ようによっては、かかってこいという挑発にも見える。眼光が鋭すぎて、これをやられたら普通は逃げ出しそうだが。
「わ、わざとじゃないぞ!」
慌てまくったギデオンがそう弁明するも、
「わざとやっていたら、永久接近禁止だ! このたわけ!」
激高した黒狼の猛攻だ。ギデオンの必死の抵抗もむなしく、またもや窓から蹴り出される羽目となった。懲りない男である。窓を壊す派手な音と同時に、大男がもの凄い勢いで飛び出し、落下した。
たーまやー……そう言いたくなる光景だ。
ずもももももっと、芝生を抉りつつ地面に突っ込んだギデオンは、土に半分埋まったまま、しくしく泣き出した。ローザちゅわあああああんと悲痛な声を上げながら。
その夜、泣きながら、ごめええええええん! 許してええええええ! ローザちゅわああああああん! と一晩中謝る声が城中に響き渡り、辟易したオーギュストが、ギデオン皇帝を箱詰めにして、ヴィスタニア帝国に送り返したという。
泣き声のする巨大な箱……さぞ不気味だったに違いない。
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