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【24】交わりの痕
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「どうした? まだへたばるには早いぞ?」
あれから何時間も経ち、もう夜はかなり更けていた。
ドアの向こうから聞こえていた生活音も聞こえず、ただ静かな空気の中で男二人の喘ぎ声とハァハァという吐息の音だけが耳に届く……。
「も、もう……もうお許し、をっう……っ!」
体力なんてカラッカラ。
だが樹はそれでも精も根もとっくに尽き果ててはいたが必死に痛みに耐え、まだ目をランランとさせているミラーの責め苦を受けていた。
右手には革のベルトを持ち、何度も何度も樹の背中や尻を目掛けて振り下ろしてくるミラー。
「まさか私に、こんな喜びの感情が眠っているだなんて――思わなかったよ」
言い終わらぬ内にまたスパンと叩き、樹の肌を傷つける。
「くわっ! うっ……!!」
背中には無数のミミズ腫れができ、薄っすらと血が滲んできていた。
「意外に耐えるな……エイデン。そんなに大事――かっ?」
ヒュンッと空気を切る音を鳴らして振り下ろされた革のベルトはとうとう疲れの出てきたミラーの手をするりと抜け、自分の顔めがけて飛んでいく。
「ぅわっ! いっつ……!」
自分でやってしまったこととはいえ、そのことによって高揚していた気分は一気に下降に転じて冷えていく。
「チッ……‼ 張り切り過ぎて手が痺れてきちまったか……」
ミラーはボソリと呟くと鼻で大きくフンッと息を吐き、ドカリとベッドに腰かけてから床に四つん這いになっている樹の上に片足を置いた。
「せっかく楽しかったが仕方がない……。空も白み始めている様だし、今日はこの辺で勘弁してやる」
あぁ、終わった――と、樹は顔には出せないがホッとした。
「あ、ありがとうございます!」
だがミラーはこのまま帰してはくれず――。
あれから何時間も経ち、もう夜はかなり更けていた。
ドアの向こうから聞こえていた生活音も聞こえず、ただ静かな空気の中で男二人の喘ぎ声とハァハァという吐息の音だけが耳に届く……。
「も、もう……もうお許し、をっう……っ!」
体力なんてカラッカラ。
だが樹はそれでも精も根もとっくに尽き果ててはいたが必死に痛みに耐え、まだ目をランランとさせているミラーの責め苦を受けていた。
右手には革のベルトを持ち、何度も何度も樹の背中や尻を目掛けて振り下ろしてくるミラー。
「まさか私に、こんな喜びの感情が眠っているだなんて――思わなかったよ」
言い終わらぬ内にまたスパンと叩き、樹の肌を傷つける。
「くわっ! うっ……!!」
背中には無数のミミズ腫れができ、薄っすらと血が滲んできていた。
「意外に耐えるな……エイデン。そんなに大事――かっ?」
ヒュンッと空気を切る音を鳴らして振り下ろされた革のベルトはとうとう疲れの出てきたミラーの手をするりと抜け、自分の顔めがけて飛んでいく。
「ぅわっ! いっつ……!」
自分でやってしまったこととはいえ、そのことによって高揚していた気分は一気に下降に転じて冷えていく。
「チッ……‼ 張り切り過ぎて手が痺れてきちまったか……」
ミラーはボソリと呟くと鼻で大きくフンッと息を吐き、ドカリとベッドに腰かけてから床に四つん這いになっている樹の上に片足を置いた。
「せっかく楽しかったが仕方がない……。空も白み始めている様だし、今日はこの辺で勘弁してやる」
あぁ、終わった――と、樹は顔には出せないがホッとした。
「あ、ありがとうございます!」
だがミラーはこのまま帰してはくれず――。
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