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初めての弟ー3(本編52話省略分ー6)

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 注文した料理の中からヴァレンティーナは好きなものを取って一人前程度食べ、残りの9人前程度をガルテリオが平らげた。

 店を出たらまた馬に乗り、来た道を少し戻って中央通りに入り、南下して市壁の南門を潜ると、そこにはオルキデーアの農村が広がっている。

 町でもそうであったように、ヴァレンティーナはここでも駆け寄ってくる村人に手を振り、笑顔を返して仕事をする。

 村の中央にある、堅牢な石造りの村の避難所――4番目の天使パオラ一家の邸宅――までやって来ると、その前でファビオ・リク親子が剣術の鍛錬をしていた。

 ヴァレンティーナとガルテリオが挨拶をしようと口を開きかけたときに、リクの幼い声が響き渡った。

「ああーっ! 父ちゃん、何してるだーーーっ!」

 続いて、30過ぎになったファビオの絶叫。

「やっちまっただあぁぁーーーっ!」

 と、頭を抱える。

 ヴァレンティーナとガルテリオもしっかり見ていたが、ファビオが練習用の剣を振り回したときに、ガツンと邸宅の角にぶつけてしまった。

 ファビオはフラヴィオにも引けを取らない恵まれた体格をしているものだから、外壁に結構な傷が出来た。

「おいらたちの家、村のみんなの避難所なんだど!」

「んだべ、大変だべ! すぐに石材もらって直さねえと!」

 と自宅の馬小屋に駆けて行こうとしたファビオに、ヴァレンティーナが声を掛ける。

「大丈夫よ、ファビオさん。あとで修理屋さんに来てもらうから」

「ヴァレンティーナ殿下!」

 と、親子の声が揃った。

「もう大丈夫ですだか!?」

「ええ、もう何ともないわ。心配掛けてごめんなさい」

 安堵の表情を見せたと思った親子が、今度は苦虫を噛み潰したような表情になっていく。

「おいら、ほんっとにアクアーリオがゆるせねぇだ」

「ああ、父ちゃんもだリク。パオラもヴァレンティーナ殿下が可哀想だって泣いてたし、アクアーリオ戦のとき陛下にオイラも連れてってもらうべ」

「とくに王太子をとっちめてきてくろ、父ちゃん」

「おう、任せろ」

 と闘志に燃えている親子を見てヴァレンティーナが苦笑したとき、後方からパオラの声が聞こえてきた。

「ティーナ殿下! もう起きて大丈夫だか!?」

 パオラは荷馬車に乗っていて、どこかへ野菜果物を届けてきたのだと分かる。

「ええ、もう大丈夫よ」

 とヴァレンティーナはガルテリオに馬から降ろしてもらうと、「良かっただ!」と馬車から飛び降りてきたパオラと抱擁し合った。

 リクが寄って来て、パオラの顔を覗き込む。

「母ちゃん、『姫通り』の菓子屋に果物もっていっただけにしては遅かっただね? 外で昼飯くってきただか?」

「いんや、町の病院に行ってきただ」

 その言葉を聞いた4人が「病院?」と声高に声を揃えた。

「ぐ、具合悪いだかパオラ!? 何で言わねぇ! ああ、大変だべ! すぐに寝かせねぇと!」

 とファビオが妻を抱き上げると、それは「違うべ」と言った。

「病院にたしかめに行っただよ。授かった気がして」

「え?」

「赤ちゃん」

「え?」

「2人目出来ただよ、ファビオ兄」

「――えっ!」

 と再び4人の声が揃った。

 ファビオがパオラを抱っこしたまま欣喜雀躍し、リクが興奮して両親の顔を交互に見る。

「おいら、兄ちゃんになるだか!?」

「んだぞ、リク! 弟か妹かは生まれてみなきゃ分かんねぇけど、おまえ来年兄ちゃんになるんだど!」

「うおぉ、そうか! おいら、兄ちゃんになるだか! 父ちゃん!」

「んだぞ、リク! 良かったな!」

「うん、父ちゃん! ところで、赤ん坊ってどうやったらできるだ!?」

「――えっ……!?」

 とファビオが硬直した傍ら、ガルテリオがヴァレンティーナを馬に乗せた。

 下から見上げた蒼の瞳にうっすらと涙が浮かんでいるのを見て、宥めるように微笑する。

「おめでとうございます、パオラさん。では、僕たちはこれで。壁の修理屋は後で来させますので」

「や、あのっ……!」

 とファビオが助けを求めて手を伸ばしたのが分かったが、ガルテリオは何も気付かなかった振りをして馬を発進。

 その場を後にして、コニッリョの山方向――西へと向かっていく。

「パオラさんたちは何の悪気もありません」

「ええ、分かっているわガルテリオ。いいのよ、私も嬉しいわ」

 とガルテリオに笑顔を見せた後、前方を向いたヴァレンティーナの視界がぼやけていく。

(検討も何も無かったわ、ベル)

 どうしてこんな肝心なことを忘れていたのだろうと思う。

 自身にはガルテリオと結婚する資格なんてなかった。

(だって私、赤ちゃんが出来ないのだもの……――)

 ――コニッリョの山の付近までやって来ると、馬を止めずにはいられないほどコニッリョに囲まれた。

 と言っても、ガルテリオのことは一切目に入っていない様子。

 一匹のコニッリョがヴァレンティーナの手を握ったと思ったら、「ぐわりぃれ」と治癒魔法を掛けた。

 その途端、グワリーレを掛けられたヴァレンティーナは当然のこと、密集していたことで肌がくっ付いていたコニッリョたちにも次から次へと魔法が伝わり、最終的にはそこにいるガルテリオと馬以外の一同を眩しい光が包み込んでいった。

 これほどにまで強力なグワリーレを見たことが無く、ガルテリオが唖然とする。

「こ…これが本物のグワリーレか……!」

 ヴァレンティーナがコニッリョたちに「ありがとう」と笑顔を向けた。

「心配掛けてごめんね。私は怪我をしていたのではないし、身体はもうすっかり治ったから大丈夫よ。あと、これからはまた毎週あんこをあげに来るから、楽しみにしててね」

 コニッリョの山を後にしたら、ガルテリオは宮廷のある方向――北へと向かって行く。

 つまり帰路に着いたわけだが、町中を通っていくか、市壁の外を通っていくか悩んで、後者を選択することにした。

 もう帰るのだと思うと残念で、後はせめて2人きりでいたかった。

「ちゃんと夕餉前には間に合いそうね。今日はありがとう、ガルテリオ。楽しかったわ」

「僕もです、ありがとうございました。また誘ってください」

 返事の「ええ」が返ってくるまでに、数秒の間があった。

 ガルテリオがその顔を覗き込んでみると、蒼の瞳と目が合わない。

「ティーナ殿下……?」

 さらに目を逸らすように、ヴァレンティーナが前方を見る。

「教えて、ガルテリオ」

「スィー」

「去年のあなたの誕生日のアレ、今も?」

「もちろんです。あのとき僕は、今までも、これからもあなたを愛していると言いました。だから僕は今日、アップンタメントをしているようでとても嬉しかった」

 ヴァレンティーナがまた少しのあいだ黙った。

 そして再び聞こえてきた言葉は、「ごめんね」だった。

「私、あなたのことは好きよ。だって、私にとったら『初めての弟』だもの、可愛いもの。好きよ、本当に。でも、それは男の人としてじゃないわ。あくまでも『弟』としてよ。だから迷惑なの。私のこと、そういう目で見るのもう止めて。私のことはもう忘れて、別の女性と幸せになって。それが私の願いよ」

 視線を落としたヴァレンティーナの視界に、手綱を握っているガルテリオの大きな手が映る。

 小さく震えていた。

「――……分かりました」

 そう言ってガルテリオは馬の足を速めると、方向転換して市壁の西門へと向かっていった。





 ――宮廷の大手門や厩舎、武具庫のある『下の中庭』。

 民兵が軍事訓練を終えた後のそこで、ジルベルトが不機嫌そうに練習用の大剣を振り回していた。

「あー、むかつく! ガルテリオの奴、オレの知らないあいだにティーナをさらって行きやがって!」

「だから、ただのティーナ殿下の護衛だってば、ガルテリオ兄上は」

 と、斧槍アラバルダでジルベルトの相手をしているレオナルドがげんなりした様子で返す。

 その近くで、ムサシが自身と瓜二つの顔をした今年4つになる甥っ子――テツオに弓矢を教えながら、溜め息交じりに続いた。

「少し落ち着くでござるよ、ジル。もうそろそろお二方は帰ってくるでござるから」

「そりゃそーだ、兄貴! もしメシまでに帰って来なかったら、ガルテリオの奴ぶっ殺してやっかんな!」

 テツオが母アヤメや、祖父マサムネと同じ口調で突っ込む。

「おっちゃん、仲間をそういうことしたらあかんのやで」

「テツオおまえ、オレをおっちゃん言うな」

「なんでやねん。テツオのおっちゃんの弟なんやからおっちゃんやん」

「そうかもしれねーけど、8歳におっちゃんはねーだろオイ」

 レオナルドが話を戻す。

「ガルテリオ兄上を怒らせることをしたら駄目だよ、ジル。ガルテリオ兄上って怒ると一番怖いんだから。トーレ殿下みたいに可愛くしてないとボコボコにされるよ?」

「って、オレが可愛くしたら気持ちわりーだろ! 逆にボコられるわ! てか、オレのつえーし!」

「今はガルテリオ殿でござるよ」

 と、ムサシが返した。

「将来はおまえでござろうが、今はまだガルテリオ殿の方が強いでござるよジル。ガルテリオ殿に本気になられたらおまえはやられる。拙者もおまえを守ってやれぬかもしれぬから、おとなしくしているでござるよ」

「だって、兄貴……!」

 とジルベルトの口が尖ったとき、大手門にヴァレンティーナとガルテリオの姿が見えた。

 ジルベルトが「あっ!」とそちらへと疾走していく。

「ティーナ!」

「あら、ただいまジル」

 ガルテリオが宮廷の出入り口で馬を止めると、ジルベルトが手を伸ばしてヴァレンティーナを馬から降ろした。

「大丈夫か!? こいつに何もされてねーか……!?」

「何のことよ。ただ町と村、コニッリョの皆に元気になった姿を見せに行っただけよ」

 と笑ったヴァレンティーナが、「ただいまー」と言いながら宮廷の中へと入っていく。

 それを聞いて安堵したジルベルトの方は、厩舎へと向かって行くガルテリオの後を追っていった。

「おい! ガルテリオ! おまえふざけやがって!」

 嫌な予感がしたレオナルドとムサシも続いて厩舎へと駆けて行く一方、テツオは宮廷の中へと入っていく。

「あかんあかん、これはケンカのにおいやで」

 レオナルドとムサシが厩舎に入ると、ガルテリオがフェデリコから借りた白馬を馬房に戻したところだった。

 食って掛かるジルベルトの声がまるで聞こえていないかのように、馬の首を「ありがとう」と撫でた後、厩舎の出入り口へと戻ってくる。

「おい、聞いてんのかよガルテリオ!」

 とジルベルトはガルテリオの背を追い駆けながら喚くが、それは振り返らないまま宮廷へと向かって行く。

 どこかぼうっとしていて、擦れ違ったレオナルドとムサシの姿も見えていないようだった。

 そして堪忍袋が切れたらしいジルベルトが、「聞け!」と声を荒げながら練習用の大剣でその大きな背中を殴り付ける。

「――っ……!」

 一瞬で真っ青になったレオナルドとムサシが駆け出したとき、ガルテリオがゆっくりと振り返った。

 その殺気漂う剣幕を見て、思わず「うわぁ」と足が止まってしまった2人の手前、ジルベルトの針山のような頭が地面にめり込んでいく。

 一瞬死んだように見えたが、ハケモノの子はやはりバケモノで、「いてーな!」と元気良く頭を地面から引っこ抜いた。

 激昂して、ガルテリオに殴り掛かろうとしたら胸倉を掴まれて、城壁に向かってぶん投げられる。

 今度は頭が壁に埋まっていった。

 ジルベルトはまた元気良く頭を引っこ抜いたが、頭部から流血しているのを見て、やっと固まっていた2人の足が動き出す。

「落ち着いてください、ガルテリオ兄上!」

 とジルベルトに迫るガルテリオの背にレオナルドがしがみ付き、ムサシがジルベルトを背に庇う。

「拙者の弟が申し訳ない、ガルテリオ殿! お許しくだされ!」

 その額には青筋が浮かび、目が据わり、まるで聞こえていないようで、その足が止まらない。

「ガルテリオ兄上、止めてください!」

「ジルをお許しくだされ、ガルテリオ殿!」

 ジルベルトが殺されるかもしれない。

 2人がそう思ったとき、宮廷の中からテツオの声が聞こえてきた。

「はよ、はよ! おっちゃん、こっちや!」

 続いてサルヴァトーレの声。

「えっ? トーレって来月で6つなのにもうおっちゃんなの?」

「そやで。テツオのおとんの弟なんやから、おっちゃんやで」

「そうなんだ。トーレ、知らなかった……まだ毛も生えてないのに」

 そして宮廷から出て来たサルヴァトーレが「あ、ガルテリオ先生!」と見つけると、それははっと我に返って振り返った。

「おかりなさい、ガルテリオ先生!」

 と無邪気な笑顔で駆け寄ってきたサルヴァトーレを、「ただいま」とつい先ほどまでとは別人の優しい笑顔で抱っこする。

「今日は『中の中庭』で鍛錬を頑張っていたのかい?」

「スィー! あのね、トーレね、腕立て伏せ12回できるようになったの!」

「それは凄い、力持ちだ。先生、負けちゃうよ」

 とガルテリオが宮廷の中へと消えていくと、レオナルドとムサシが脱力していった。

 テツオが「どや!」と胸を張る。

「テツオのおかげやろ? キテンがきくやろ? かしこいやろ?」

 本当によくやったと、レオナルドとムサシに頭を撫で繰り回されるテツオが、嬉しそうに八重歯を見せて笑む。

 その傍ら、ジルベルトが赤く染まった頭を横に振った。

「あー、クラクラする。ガルテリオの奴、ブチ切れてんな」

「おまえが悪いんでござるよ、ジル。ティーナ殿下は何も無かったと言っていたのに、おまえという奴は……」

「ちげーよ、兄貴。ありゃティーナと何も無くねーよ。振られたんだな」

 とジルベルトは短く笑うと、宮廷の中へと入っていった。

「おーい、テンテーン。ちょっとグワリーレ頼むわー」

 その頃、ガルテリオの左腕に抱っこされて階段を登っていたサルヴァトーレ。

 今日の出来事を楽しそうにガルテリオに話していたが、ふと心配そうに「先生?」とその顔を覗き込んだ。

「どうしたの? 先生笑ってるのに、とっても悲しそう」

「そんなことないよ、大丈夫だよ」

「先生、嘘ついた」

「うん……ごめん。分からないんだ」

「何が? 言ってみて、先生! トーレ、分かるかも!」

 とサルヴァトーレが必死な様子で訴えると、階段の真ん中でガルテリオの足が止まった。

 サルヴァトーレの小さな胸に、顔を埋める。

「教えてよ……」

「分かった!」

 と言いながら、サルヴァトーレが守るようにガルテリオの頭を抱き締めた。

「僕は、どうやったら一度愛した人を忘れられるの……どうやったら、他の女性を愛せるの――」


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