酒池肉林王と7番目の天使

日向かなた

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第9話ー6

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 大抵の国は治癒魔法が無く、出産が原因で亡くなる女たちが少なくないようだった。

 王侯貴族の女についてはある程度の記録が残されていて、出産が原因で亡くなっている女たちの理由の一つに『若すぎる』ことがあるようだと気付いた。

 要は、月のものが来るようになって間もない10代前半程度では身体が未熟で、子を産むには負担が大きすぎるということだった。

 それに、20歳以上の母親から生まれた子よりも健康でない子が生まれることが多く、特に通常よりも早く産まれてしまったりしてまだ小さく、その後持たずに亡くなってしまう。

 女をこよなく愛し、大切にするマストランジェロ一族の男であるフラヴィオやフェデリコが酷く心配して当たり前だった。

 妻子の命に関わっていることとなれば、尚のこと。

「で、結婚から2年――ベラさんに子が出来ても良い時……17歳くらいになってる時か? その辺りで、本格的に子作り始めたんだろ?」

 と、ハナがベラドンナを見た。

「でも出来なかったって……2年間のあいだに、何かあったのか?」

「何かっていうか……まず、ドルフとの結婚は、ワタシの父親は大反対だったの」

 それを聞いたハナが、天井を指差して「あの?」と問うた。ヴィットーリア・ベラドンナ姉妹の両親は、この城の3階に住んでいる。

「そう」と頷いたベラドンナが、長嘆息した。

「しかも過去のことじゃなくて、今でもそうなのよ。新婚当初は、とにかく離婚しろってうるさくて、頭がおかしくなりそうだった」

 その理由は複数あるが、1番はヴィットーリア・ベラドンナの父親は、将来ベラドンナが『王妃』になることを夢見ていたことらしい。そして先王陛下と約束もしていた。

「約束って……当時でいう『王太子妃』のことか?」

「そう、フラヴィオ王太子殿下の妻」

「それって、アレだろ? 単に国王の親戚になりたかったって理由だろ? 親父さん、成り上がりの男爵だって聞いたし。それならヴィットーリアさんがもう王妃になってたんだし、何の問題もないじゃないか」

「それも理由のひとつだったんだろうけど、ワタシ父親に、とにかく、ひたすらに溺愛されてたのよ。それが原因」

 眉を寄せたベルとハナが同時に問うた。

 ヴィットーリアは父親に愛されなかったのかと。

 その疑問には、フラヴィオが答えた。

「ヴィットーリアは、義父上に愛されなかったとは言わない。義母上いわく、ベラが生まれる前まではヴィットーリアが溺愛されていたらしいしな。しかし、ベラが生まれてから愛情が極端に分かれたようだった。悪いが、余は正直見ていて不愉快だった」

 外出した際にはベラドンナの方にだけ土産を買って来たり、ヴィットーリアにもあったとしても先にベラドンナに選ばせたし、宝石や花だったら迷わず美しい方をベラドンナに送った。

 ベラドンナの方にばかり新しいヴェスティートを買い、姉であるヴィットーリアの方がベラドンナのお下がりを着ていることもあった。

 先王の前ではベラドンナを前に出し、如何に素晴らしい娘か力説して、ヴィットーリアは父親の背後にいた。

「娘を王妃にというのは、余も分かる。ティーナもそうしてやりたいと思っているからな。しかし、ティーナは一人娘だが、ヴィットーリアとベラドンナは二人だ、姉妹だ。平等に愛してやるべきだ」

「ていうか、ヴィットーリアさんだって相当の美人じゃないか。絶世の美女は魔力でも持ってるのか?」

 ベラドンナが「やぁね」と笑った。

「そんなのあったら、フラヴィオ殿下・フェデリコ殿下の心だって射貫いてたわよ。ワタシはお姉様に比べて他の面で出来が悪かったから、出来ないことがあるとすぐ父親に甘えたり、泣き付いたりするクセがあったのよね。だからきっと、そういうのが可愛いってのもあったのよ」

「あぁ、なんか自分に懐いてくれる女は可愛く見えて来る人間の男って多いらしいな。あたいは心底、謎だぞ。モストロだからか?」

「いや、人間の女もよ。少なくともワタシはそう。どんなに懐かれたって、嫌なもんは嫌ってゆーか……うざいわ」

 フラヴィオが「すまん」と言いながら目頭を押さえた。

 どうやらそういう男のひとりらしい。

 ベラドンナが「でね」と話を戻す。

「フラヴィオ様がお姉様に求婚した時、父上が激怒してね。流石に先王陛下相手に文句は言えなかったけど、王太子が駄目なら将来大公になる第二王子――フェーデの妻にしてくれるよう、お願いに行ったのよ。そうしたら先王陛下、難しい顔をしてね。フェーデは侯爵家の娘――アリーチェを気に入っているらしいって言ったの。一緒にいたワタシが大衝撃だったわよ。フェーデの好みがワタシじゃないことはもっと前から分かってたけど、ワタシはその時まだ好きだったし」

 フラヴィオが「うーん」と唸った。

「余がヴィットーリアに求婚した直後あたりの話となると、微妙なところだな。その当時、アリーの方はもうフェーデに恋をしていたようだが」

「え? んじゃ、フェーデってその時誰が好きだったの? ワタシじゃないことは分かるけど」

 その答えは『ヴィットーリア』であるが、軽く姉妹(義姉妹)喧嘩が起きそうな気がして、フラヴィオは「誰だったかな」と惚けて誤魔化しておく。

「すまん、忘れた」と笑ったその顔を見たベルは、フラヴィオが嘘吐いたことを察したが。

 ベラドンナも少し不審に思った様子だったので、ベルは話の続きを催促しておく。

 ベルの知っているフラヴィオの『嘘』は、いつも優しさから来るもの故に。

「それでベラ様、お父上様はその後どうされたのですか?」

「マストランジェロ王家の王子たちはそれまで、公爵家か侯爵家の娘から選ぶのがしきたりだったから、敵う相手じゃないって思ったのかもね。家に帰ってからまた激怒してたわ。こうなったら側室でもいいから、フラヴィオ王太子殿下の妻にするとか言ってたわ」

「姉妹揃ってフラヴィオ様の妻ということですか?」

「そう。とにかくワタシをそういう身分にしたくて、あれやこれやと作戦を考えていたと思うわ。で、そこにワタシがドルフを連れて帰って、結婚するって言ったわけでしょう?」

「親父さん、半狂乱だっただろうなー」

 とハナが言うと、ベラドンナが「そう」と答えてげんなりとした。

「さっきも言ったけど、頭がおかしくなりそうなくらい反対されたわよ。ワタシはワタシで頑なに拒否したけど。父上はドルフが敵国の貴族だったことや、あの人並外れた容姿も気に食わないみたい。あれはバケモノだ、そんな奴に何よりも大切な娘をやれるかって」

「それ、アドぽんに直接言ったりしたのか? だったらなかなかの度胸の持ち主だな、親父さん」

「まさか、直接なんて言えないわ。あと、ワタシの結婚にすっかり賛成した陛下――フラヴィオ様と大公のフェーデにも、何も言えなかったし。となると、誰にワタシを止めさせようとすると思う?」

 少しのあいだ黙考したベルが問うた。

「王妃陛下でしょうか」

「そう、お姉様よ――娘よ。お姉様に、ワタシの結婚を止めさせろ、ドルフを追い出せって命令してたわよ」

 ベルの眉間に皺が寄った。

「『王妃陛下』に……ですか?」

 ハナがフラヴィオを見て確認する。

「この国の『陛下』と『王妃陛下』って、同じ身分だったよな? で、その次に来るのが『大公』だろ?」

「そうだ。オルランドが成人する前に余に何かあったとしたら、国を統治するのはヴィットーリアだ」

 ハナが「だよな」と言った後に、ベラドンナに顔を戻した。

「親とはいえ駄目だろ、親父さん」

「そうなのよ。そのこと、頭になかったんだと思うわ。お姉様は今も昔も母親よりワタシの面倒を見てくれるし、時々うるさいなって思う時もあるけど、いつもワタシの幸せのことを考えてくれてるし、結婚には賛成だったわ。ドルフは真面目だし、国を救ってくれた男でもあるし、素晴らしいって絶賛してね」

 だからヴィットーリアは、当然のように父親の命令を拒否した。

 それに半狂乱になっていた父親は、言ってはいけないことを口走っていた。

「「ベラを妻に選ばなかっただけでなく、ベラとあのバケモノの婚姻を認めたおまえの夫は、どこまでも腐った野郎だ」――……怒らない訳ないじゃない、お姉様が。父上から可愛がられて育ってきたならまだしも、ねぇ?」

 突如、王妃の声が部屋に響き渡った――「無礼者、控えおろう!」

 その部屋は今のこの部屋で、1階の廊下にいた兵士やら使用人やらが中に駆け込んできた。

 無礼者――父親は身動き出来ぬよう押さえられ、ヴィットーリアの前に平伏された。

 そしてヴィットーリアは父親を見下ろしながら、アドルフォとベラドンナの婚姻を許諾した。

 それに逆らうようであれば、それなりの刑罰を与えるとも言った。

 ハナが天井を一瞥してから、ベラドンナを見た。

「親父さん3階にいるし、とりあえず死刑にはならなかったようだな」

「ええ。お姉様が王妃だって、その時にやっと実感したんでしょ。もう二度と、お姉様に偉そうな口ぶりで話すことは無くなったわ」

「でも、ベラさんはその後結婚してから今でも、ずーっとうるさく言われ続けてるんだろ? 離婚、離婚って」

「そうなのよ。フラヴィオ様がお姉様と結婚した時に、先王陛下が『公爵』の爵位を与えたから、父上さらに成り上がって。プリームラ侯爵夫人のワタシと、オルキデーア公爵の父上なら、父上の方が身分が上なのよね」

 フラヴィオが「申し訳ない」と苦笑した。

「アドルフォは亡き父君から譲り受けた『クエルチア侯』の肩書きを大切にしているようでな。昔みたいに土地を貰えるなら兎も角、今はただの名誉的称号でしかないしと、オルキデーア公爵の爵位は別にいらないと言われてしまった」

「ええ、いいのよ別に。どうせ同じ身分になったって、親って理由で上からガミガミ言われるんだから……」

 と、深く深く溜め息を吐いたベラドンナは、とても疲弊しているように見えた。

 当然だとベルは思う。

 そういう父親に愛する夫を否定され続ける一方で、逆に使用人たちからはアドルフォの子供を授かることを大いに期待されている。

 さらに、それに応えることが出来ないでいる。

「――心の病……なのでは」

 ふと思ったことをベルが呟くと、ベラドンナが「え?」と小首を傾げた。

「月のものの調子がおかしくなったのは、心の病からくるものなのでは」

 フラヴィオが「ああ」と溜め息交じりに同意した。

「余もそうだと思っている。病は気からだ、ベラ。義父上のことだけでなく、そなたは周りからドルフの力を受け継いだ子――特に男を産むことを、あまりにも期待されている。それが仇となり、身体がおかしくなることもあろう。余と結婚したヴィットーリアへの期待も大きなものだったが、そなたは昔から強そうに見えて、人一倍繊細な心を持っているのだから」

 フラヴィオの手に頭を撫でられたベラドンナが、「平気よ」と言って笑顔を作った。

 ただの強がりであることは、そこにいる3人にも分かる。

 黒猫の耳を動かし、少しのあいだ城の中の声を聞いている様子のハナが突如声を上げた。

「当たり前だ……当たり前だ、こんなところに居たら! どいつもこいつも、人の気も知らないで! たっかい給料もらってるくせに、無駄口叩きやがって! 仕事に集中しろ!」

「大丈夫よ、ハナ。ワタシにはムサシもいるしね」

「諦めちゃ駄目だ、ベラさん! 本当は愛するアドぽんの子供が欲しいんだろ!? 頑張るんだ!」

 と、ハナがフラヴィオに顔を向けた。

「なんとかするんだ、フラビー! 守らなきゃいけない『天使』が傷だらけになってるんだぞ!」

 フラヴィオが「ああ」と意を決した様子で頷いた。

「決めた。余がこの城の北の方に『別邸』を建てよう、ベラ」

「別邸? ワタシの?」

「ああ。そなたと、ドルフのだ。そなたは寂しがりだから、城から離れすぎていない場所にする。城に用事があったらすぐに来れるし、昼の時間を共にしているヴィットーリアたちもいつでも遊びに行ける。それにドルフと暮らすのだから、平気だろう?」

「それは名案ですね」

 と、賛成したベルの声が少し高くなった。

「ついでに、お父上様にはご訪問をご遠慮頂きましょう」

 続いて賛成したハナの声も高くなる。

「おお、いいなそれ! 人間の耳じゃ、城からちょっと離れただけでも陰口が届かなくなるしな! それがいいぞ、ベラさん!」

「で…でも……」

 とベラドンナが戸惑った様子でフラヴィオの顔を見た。

「い…いいの……?」

 フラヴィオが、いつもの明るく優しい笑顔になった。

「もちろんだ。それで今一度、頑張ってみるが良い」

「あ……ありがとうっ、フラヴィオ様っ……!」

 ベラドンナは目に涙を貯めてフラヴィオと抱擁すると、とても嬉しそうな笑顔でアドルフォに知らせて来ると言って、中の中庭へと走って行った。


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