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第6話ー5
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ヴァレンティーナが、家庭教師の下で勉強中の昼下がり。
ベルは王妃ヴィットーリアの命令通り、裏庭に広がる庭園へと『いつもの茶』の入ったティーポットとカップ、素焼きノーチェを4人分台車に乗せて運んでいく。
庭園の中央付近、大きな日傘が設置されている円卓にて。
鍔の広い帽子と、長手袋を着用して待っているヴィットーリア・ベラドンナ姉妹、アリーチェのところへ辿り着こうか時のこと。
「この、たわけが!」
ヴィットーリアの怒声が辺りに響き、驚いて飛び跳ねてしまいテイエーラを落としそうになる。
すぐさま「申し訳ございません」と頭を下げたベルだったが、どうやら叱られたのはベラドンナらしい。
「まーだ『飲みたくない』などと抜かすか!」
「うぅ、だってお姉様――」
「だってじゃないわ! 何度言えば分かるのじゃ、ベラ!」
説教されているベラドンナの隣の席に着いているアリーチェが、ベルに小さな声で「早く座りなさい」と言った。
ベルははっとして「スィー」と返事をし、手早く台車から円卓へとテイエーラとタッツァ、ノーチェを移し、空いている席へと移る。
完全に柳眉を逆立てているヴィットーリアと、身を竦ませているベラドンナを、交互にちらちらと見てしまいながら、タッツァに茶を注ぐ。
「この国の『天使』とは、一種の職業なり! して、その仕事は、国王を愛し、国王の癒しとなり、時には国王の助けとなり、そして国王のために『美しくいること』じゃ! 玄人根性を見せよ、ベラ!」
「わ……分かってるってば」
「いいや、分かっておらぬ! 『天使』とは、花や宝石のように国王を飾るもの! 人は老いを避けられぬが、それに出来る限り抗い、努力し、その時己が出せる最大限の美を保たなければならぬのが『天使』! 街天使セレーナを見よ! 38という年にも関わらず、最低でも10は若く見えるあの美貌! あれは日々の努力の賜物じゃ! 比べてベラ、そなたと来たら……!」
「な……何よ! ワタシがこの国で1番の美女って――絶世の美女って言われてるからって! お姉様は所詮2番、セレーナなんて3番とか4番とか5番あたりのくせに!」
というベラドンナの台詞に、ベルは血の気を失ってヴィットーリアを見る。
一方、アリーチェは呆れ顔でベラドンナを見ながら溜め息を吐き、ベルの淹れた『いつもの茶』を「いただきます」と飲み始めた。
ベルの視線の先、ヴィットーリアの顔に嘲笑が浮かぶ。
「なぁーーーにが、この国で1番の美女じゃ、絶世の美女じゃ。ベラ、そなたは生まれた時から美しい美しいと、周りから、特に男からちやほやとされてきた。だからと言って調子こいて何の努力もしないでいると、その年じゃすーぐ2番手、3番手じゃ。大体、美人の基準など国や時代によって変わるもの。偶然、この国のこの時代の美人に当てはまる顔立ちに生まれただけの者が、偉そうに」
ベラドンナの目に涙が溜まり出した傍ら、アリーチェがベルの手をそっと叩いた――「飲みなさい」「いたたたたただきます」
「肌は女の命。顔かたちや体型、髪や肌の色に流行や好みはあれど、シミ皺たるみひとつない肌を美しくないと思う者がどれほどいようか。掌に吸い付くような肌を、どれほどの男が愛しくないと思おうか。いずれ民衆から聞こえて来ような、1番目の天使は『昔は』絶世の美女だったと。決して口に出しては言わぬものの、夫のドルフは思うようになろうな、ベラは『昔は』抱きたくなる女だったと――」
ヴィットーリアの言葉を泣き声で遮ったベラドンナが、手前に置かれていたタッツァを取った。
嗚咽しながら『いつもの茶』を一口飲み、口直しするようにノーチェを一粒食べ、また『いつもの茶』を飲み、その後やはりノーチェと、交互に口に入れていく。
この『いつもの茶』というのは、換言すればヴィットーリア特製の『美容健康茶』だった。
複数のハーブを調合して出来ている。
ヴィットーリアが食事の時に飲むワインにも加えて飲んでいるこれは、酸味と苦み、独特の風味がして、決して美味しいものではない。
しかしその効果のほどは、ヴィットーリアの珠のような肌を見れば分かった。
やれやれと言わんばかりに溜め息を吐いたヴィットーリアも、ようやく『いつもの茶』を飲む。
ベルは見ていていつも思うが、ヴィットーリアは特に上品な手付きでタッツァを持つ。
「ベルや、普段は外に出るとき鍔の広い帽子をお被り。夏で腕を露出しているなら、長手袋も必要じゃ。早朝や夕方ならマシではあるが、こんな真昼間の陽射しを浴びることは短時間でも肌に悪いからの。何せ、日焼けとは肌が火傷している状態じゃ。また、構わず日焼けを繰り返していると5年後、10年後にシミや皺、たるみとなって現れる。若いからといって、何もせぬのは只のたわけじゃぞ」
「ス、スィー、王妃陛下。し…しかし、あの、昨日フラヴィオ様とお出かけした際に……」
「まぁ、大丈夫じゃ。熟睡して帰って来たそなたの顔に、水で冷やしたタオルを押し付けておいた。陽射しをたくさん浴びてしまった日は、そうすると良い」
「あれでよく呼吸出来たわねぇ? お義姉様に暗殺されてるのかと思っちゃったわよ」
とアリーチェに驚かれたベルだったが、さっぱり覚えていない。
フラヴィオの腕の中で安心しきって、死んだように熟睡していたのだと思う。
そして今日ここへ来た理由――ヴィットーリアに呼ばれた理由を、思い出す。
「あの、王妃陛下」
「フラヴィオがそなたにした隠し事のことか?」
と、ヴィットーリアは分かっているようだった。
ベルは「スィー」と答えて、昨日からずっと気になって仕方がない存在を口にする。
「コニッリョ・デッレ・オレッキエピエガーテ」
ベラドンナとアリーチェの動きが止まった。
タッツァを口から離し、ベルを見る。
「この国の問題は他にもいくつかあるのでしょうが、フラヴィオ様は特にこのモストロのことでお悩みのように感じました」
アリーチェが「当たり」と答えた。でも、ベラドンナは「うーん」と腕組みしている。
「フラヴィオ様はコニッリョのことを、何故私に隠そうとするのですか? コニッリョが、何だというのですか?」
「ワタシやドルフは、そんなわけないでしょって思ってるんだけどね。ほんと、何言ってんのって感じ」
とベラドンナが言うと、アリーチェが首を横に振った。
「駄目よ、安心しない方がいいわ」
ベラドンナとアリーチェを一瞥したヴィットーリアが口を開く。
「このように、朝廷でも意見は真っ二つに分かれておる。ベル、コニッリョは――」
とそこへ、ヴィットーリアの言葉を遮るように、ヴァレンティーナの声が割り込んで来た。
「ベルーっ! ばぁやからお茶菓子もらったのよー!」
と、現在は家庭教師の下で勉強中のはずなのに、色とりどりの茶菓子の乗った皿を両手で持って、裏庭と城の1階の廊下を繋ぐ戸口から小走りでやって来る。
「これ、ティーナ。勉強はどうしたのじゃ?」
「ごめんなさい、母上。でも大丈夫よ。先生、厠塔に行ってるから」
アリーチェがおかしそうに笑った。
「よっぽどベルが気に入ったのね、ティーナ殿下。いつもならこんなことしないのに」
「まったく……まぁ、すぐに家庭教師が連れ戻しに来るじゃろう」
と、ヴィットーリアがベルへと顔を戻す。
「それでのう、ベル。コニッリョは――」
「あ、ウサギさん! こんにちは!」
と、またヴァレンティーナがヴィットーリアの言葉を遮った。
「もう」と呆れ顔になるヴィットーリアの一方、ヴァレンティーナが裏庭にある搦手門の方へと駆けていく。
走る姿も愛らしく、一瞬見惚れていたベルは数秒後に我に返った。
「――……『ウサギ』さん?」
それは『どっち』なのか。
ベルの胸が騒ぎ出す。
上半身を屈めたベラドンナが、椅子の下に置いておいたらしい弓矢を手に取った。
「ねぇ、ティーナ? 食べられる方のウサギー?」
「食べられない方のウサギさんよー、ベラ叔母上ー!」
と、搦手門の外から返って来たヴァレンティーナの声。
弓矢をまた椅子の下に置いたベラドンナが、残念そうにこう言った。
「なんだ、野ウサギじゃなくてコニッリョか」
「――」
ベルはヴェスティートのゴンナをまくり上げ、右太腿に装備している短剣を取ると、顔色を失って搦手門の方へと疾走して行った。
ベルは王妃ヴィットーリアの命令通り、裏庭に広がる庭園へと『いつもの茶』の入ったティーポットとカップ、素焼きノーチェを4人分台車に乗せて運んでいく。
庭園の中央付近、大きな日傘が設置されている円卓にて。
鍔の広い帽子と、長手袋を着用して待っているヴィットーリア・ベラドンナ姉妹、アリーチェのところへ辿り着こうか時のこと。
「この、たわけが!」
ヴィットーリアの怒声が辺りに響き、驚いて飛び跳ねてしまいテイエーラを落としそうになる。
すぐさま「申し訳ございません」と頭を下げたベルだったが、どうやら叱られたのはベラドンナらしい。
「まーだ『飲みたくない』などと抜かすか!」
「うぅ、だってお姉様――」
「だってじゃないわ! 何度言えば分かるのじゃ、ベラ!」
説教されているベラドンナの隣の席に着いているアリーチェが、ベルに小さな声で「早く座りなさい」と言った。
ベルははっとして「スィー」と返事をし、手早く台車から円卓へとテイエーラとタッツァ、ノーチェを移し、空いている席へと移る。
完全に柳眉を逆立てているヴィットーリアと、身を竦ませているベラドンナを、交互にちらちらと見てしまいながら、タッツァに茶を注ぐ。
「この国の『天使』とは、一種の職業なり! して、その仕事は、国王を愛し、国王の癒しとなり、時には国王の助けとなり、そして国王のために『美しくいること』じゃ! 玄人根性を見せよ、ベラ!」
「わ……分かってるってば」
「いいや、分かっておらぬ! 『天使』とは、花や宝石のように国王を飾るもの! 人は老いを避けられぬが、それに出来る限り抗い、努力し、その時己が出せる最大限の美を保たなければならぬのが『天使』! 街天使セレーナを見よ! 38という年にも関わらず、最低でも10は若く見えるあの美貌! あれは日々の努力の賜物じゃ! 比べてベラ、そなたと来たら……!」
「な……何よ! ワタシがこの国で1番の美女って――絶世の美女って言われてるからって! お姉様は所詮2番、セレーナなんて3番とか4番とか5番あたりのくせに!」
というベラドンナの台詞に、ベルは血の気を失ってヴィットーリアを見る。
一方、アリーチェは呆れ顔でベラドンナを見ながら溜め息を吐き、ベルの淹れた『いつもの茶』を「いただきます」と飲み始めた。
ベルの視線の先、ヴィットーリアの顔に嘲笑が浮かぶ。
「なぁーーーにが、この国で1番の美女じゃ、絶世の美女じゃ。ベラ、そなたは生まれた時から美しい美しいと、周りから、特に男からちやほやとされてきた。だからと言って調子こいて何の努力もしないでいると、その年じゃすーぐ2番手、3番手じゃ。大体、美人の基準など国や時代によって変わるもの。偶然、この国のこの時代の美人に当てはまる顔立ちに生まれただけの者が、偉そうに」
ベラドンナの目に涙が溜まり出した傍ら、アリーチェがベルの手をそっと叩いた――「飲みなさい」「いたたたたただきます」
「肌は女の命。顔かたちや体型、髪や肌の色に流行や好みはあれど、シミ皺たるみひとつない肌を美しくないと思う者がどれほどいようか。掌に吸い付くような肌を、どれほどの男が愛しくないと思おうか。いずれ民衆から聞こえて来ような、1番目の天使は『昔は』絶世の美女だったと。決して口に出しては言わぬものの、夫のドルフは思うようになろうな、ベラは『昔は』抱きたくなる女だったと――」
ヴィットーリアの言葉を泣き声で遮ったベラドンナが、手前に置かれていたタッツァを取った。
嗚咽しながら『いつもの茶』を一口飲み、口直しするようにノーチェを一粒食べ、また『いつもの茶』を飲み、その後やはりノーチェと、交互に口に入れていく。
この『いつもの茶』というのは、換言すればヴィットーリア特製の『美容健康茶』だった。
複数のハーブを調合して出来ている。
ヴィットーリアが食事の時に飲むワインにも加えて飲んでいるこれは、酸味と苦み、独特の風味がして、決して美味しいものではない。
しかしその効果のほどは、ヴィットーリアの珠のような肌を見れば分かった。
やれやれと言わんばかりに溜め息を吐いたヴィットーリアも、ようやく『いつもの茶』を飲む。
ベルは見ていていつも思うが、ヴィットーリアは特に上品な手付きでタッツァを持つ。
「ベルや、普段は外に出るとき鍔の広い帽子をお被り。夏で腕を露出しているなら、長手袋も必要じゃ。早朝や夕方ならマシではあるが、こんな真昼間の陽射しを浴びることは短時間でも肌に悪いからの。何せ、日焼けとは肌が火傷している状態じゃ。また、構わず日焼けを繰り返していると5年後、10年後にシミや皺、たるみとなって現れる。若いからといって、何もせぬのは只のたわけじゃぞ」
「ス、スィー、王妃陛下。し…しかし、あの、昨日フラヴィオ様とお出かけした際に……」
「まぁ、大丈夫じゃ。熟睡して帰って来たそなたの顔に、水で冷やしたタオルを押し付けておいた。陽射しをたくさん浴びてしまった日は、そうすると良い」
「あれでよく呼吸出来たわねぇ? お義姉様に暗殺されてるのかと思っちゃったわよ」
とアリーチェに驚かれたベルだったが、さっぱり覚えていない。
フラヴィオの腕の中で安心しきって、死んだように熟睡していたのだと思う。
そして今日ここへ来た理由――ヴィットーリアに呼ばれた理由を、思い出す。
「あの、王妃陛下」
「フラヴィオがそなたにした隠し事のことか?」
と、ヴィットーリアは分かっているようだった。
ベルは「スィー」と答えて、昨日からずっと気になって仕方がない存在を口にする。
「コニッリョ・デッレ・オレッキエピエガーテ」
ベラドンナとアリーチェの動きが止まった。
タッツァを口から離し、ベルを見る。
「この国の問題は他にもいくつかあるのでしょうが、フラヴィオ様は特にこのモストロのことでお悩みのように感じました」
アリーチェが「当たり」と答えた。でも、ベラドンナは「うーん」と腕組みしている。
「フラヴィオ様はコニッリョのことを、何故私に隠そうとするのですか? コニッリョが、何だというのですか?」
「ワタシやドルフは、そんなわけないでしょって思ってるんだけどね。ほんと、何言ってんのって感じ」
とベラドンナが言うと、アリーチェが首を横に振った。
「駄目よ、安心しない方がいいわ」
ベラドンナとアリーチェを一瞥したヴィットーリアが口を開く。
「このように、朝廷でも意見は真っ二つに分かれておる。ベル、コニッリョは――」
とそこへ、ヴィットーリアの言葉を遮るように、ヴァレンティーナの声が割り込んで来た。
「ベルーっ! ばぁやからお茶菓子もらったのよー!」
と、現在は家庭教師の下で勉強中のはずなのに、色とりどりの茶菓子の乗った皿を両手で持って、裏庭と城の1階の廊下を繋ぐ戸口から小走りでやって来る。
「これ、ティーナ。勉強はどうしたのじゃ?」
「ごめんなさい、母上。でも大丈夫よ。先生、厠塔に行ってるから」
アリーチェがおかしそうに笑った。
「よっぽどベルが気に入ったのね、ティーナ殿下。いつもならこんなことしないのに」
「まったく……まぁ、すぐに家庭教師が連れ戻しに来るじゃろう」
と、ヴィットーリアがベルへと顔を戻す。
「それでのう、ベル。コニッリョは――」
「あ、ウサギさん! こんにちは!」
と、またヴァレンティーナがヴィットーリアの言葉を遮った。
「もう」と呆れ顔になるヴィットーリアの一方、ヴァレンティーナが裏庭にある搦手門の方へと駆けていく。
走る姿も愛らしく、一瞬見惚れていたベルは数秒後に我に返った。
「――……『ウサギ』さん?」
それは『どっち』なのか。
ベルの胸が騒ぎ出す。
上半身を屈めたベラドンナが、椅子の下に置いておいたらしい弓矢を手に取った。
「ねぇ、ティーナ? 食べられる方のウサギー?」
「食べられない方のウサギさんよー、ベラ叔母上ー!」
と、搦手門の外から返って来たヴァレンティーナの声。
弓矢をまた椅子の下に置いたベラドンナが、残念そうにこう言った。
「なんだ、野ウサギじゃなくてコニッリョか」
「――」
ベルはヴェスティートのゴンナをまくり上げ、右太腿に装備している短剣を取ると、顔色を失って搦手門の方へと疾走して行った。
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