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第1章

半ば 続

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06

なぜ道端に女の子が?
ライフルを作って帰路に着いていた俺は、道端で倒れている女の子を見つけた。
「うぅ~……………」
生きている様だが無事なのか?
「み、水~………」
こいつ行き倒れか?見捨てるのは心苦しいから水やるか。
俺は魔法で水を錬成することにしたが魔法を覚えていないので、そこら辺で買った『簡単な魔法大百科』を見ながら錬成した。
「え~と水を錬成する魔法は……イントール・ウォーター」
錬成した水は、空中で直径30㎝の水の塊としてプカプカしていた。
すると行き倒れの女はその塊にかぶりついた。いや、塊に顔を突っ込んでいる様にしか見えない。しかし飲んでいるようで水の塊が少しずつだが確実に小さくなっている。
「生き返った~♪」
水をかぶりついた行き倒れ女は、水の塊を飲み干していた。
「お陰さまで生き返りました。ありがとうございました」
「それは良かった」
「失礼ですが、お名前は?私はニラハです♪」
「ニラハだな。俺いや、私はエリザベスです」
「エリザベスさんですねぇ♪」
「そうですよ」
なんだこいつ一体何を言いたい。
「よろしければ、一緒に付いていっていいですか?」
こいつ行き倒れは演技だったのか?
「いいですが、家まで来る気ですか?」
「はい!」
やっぱりこいつは何か企んでやがる……
企んでる奴を連れて帰るのは嫌だな。なら………

  『全力で逃げるしかない!』

行き倒れていた女がよそ見した瞬間、俺はその場から逃げた。全力で逃げた。後ろから「待ってーーー!!」っと言われたが、聞こえないふりして逃げた。
逃げに逃げ切った俺は、自分の館に帰り着いた。あぁ~疲れた………
「マスターどうしたんですか?」
っと言われたからギョッとしたが、ククルだった。
「人に追われて逃げて着たから疲れたの……」
「ひょっとして、またですか?」
「また?」
「えぇ~♪先週もそんな事があったでしょ?」
「えっ!あっ!あれね♪そうだよ」
適当に誤魔化した。我ながら完璧。しかし、あいつもよくやるよ……
「ギルドで討伐してくれると嬉しいのに……」
「ギルドは暗殺はしませんよ♪」
ですよねぇ~♪
しかし、今度あったら無視しよう。
「ですがマスターの抱えてる杖はなんですか?」
同然だよな。この世界には『銃』は存在しないのだから。
「これは警備で使わせる誰でも使える攻撃魔法専用の杖だよ」
「そんなの作ったんですねぇ♪」
「今日から警備班に使わせるつもり」
「警備班も喜びますよ♪」
「ならいいけど」
警備班はお尋ね者達(罪滅ぼしで警備してくれてるらしい)だけどね。
「警備班には後で使い方を教えるよ」
「私も知りたいです♪」
「あなたは無理よ」
今さらだが、女言葉はそんなに大変じゃない。会社の接待みたいにしていたら問題ない。
ククルは「準備があるので先戻ります♪」っと言って、店に入っていった。



07

警備班に使わせる攻撃専用の魔法の杖を届け、使い方を教え、自分の部屋に到着した俺だがなにしよう。暇で仕方がない。そんな時に、
「入ります。マスター」
凛とした声がドアの前から聞こえたので、「どうぞ」と答えた。ドアを開き入って来たのは、ロング銀髪のCカップ位の胸の鎧を着た娘だった。
「わたくしは人狼族のキナシと申します。今後、マスターの護衛を勤めさせてもらいます。」
「キナシですか?これからよろしくお願いいたします♪」
「早速ですがマスターの書類仕事をお手伝いさせて頂きます。」
「暇だからこれするからいいよ。気持ちだけで十分だよ」
このセリフは前世でもよく言ったものだ。懐かしいなぁ~………
しかしキナシの尻尾が悲しそうに垂れ下がっていて、なんか可哀想だな。ここは何かしてもらおう。
「肩揉みしてくれない?」
肩揉みを頼んだら真顔で「喜んで」って言われたけど、キナシの尻尾が表情と合ってないけど、犬みたいにフリフリしてるから喜んでるのか?
肩揉みを初めてくれたが、中々上手い。あ~~、そこそこ。そのツボは痛気持ちいい。Qカップ位の胸があると肩がカチカチに硬くなるから毎日してもおうっと。
「上手だね」
「ありがとうございます」
「コツとかあるの?」
「特に無いですが、書に書いてあったので……」
この子は予習してくるみたいだし、主人に従順なのかな?
しばらく肩揉みしてもらって、書類仕事も少ししてもらった。お陰さまで早く終わった。さてなにしよう……
暇だしゲーム作るか?
「チェスしない?」
「チェスとはなんですか?」
「う~ん。私の考えたゲーム?」
「ぜひやりましょう」
「ちょっと待ってね。作るから…」
そう言って木の板と石を何個か持って来て、チェスをイメージしたら出来てた。ひょっとしてSS級になるとイメージだけで魔法が使えるのでは?
う~ん謎だ。
「これがチェスですか?」
考え事をしていたら、キナシが質問してきた。
「うん?あっ!そうだよ」
「ルールを教えてください」
「いいよ」
ルールを知らないのでは出来ない。とりあえず俺は一から十まで教えた。キナシはわかったみたいで、早くやりたそうにしている。
「こっちが先攻ね」
こんな感じで俺から始まった。
結果は言うまでもなく、俺が勝った。嬉しい様な悲しい様な複雑な気持ちでいっぱいだった。

その後も何回かしたが俺の連勝だ。面白くないので最後のゲームで賭けをした。賭けの内容は俺が勝ったら尻尾を触らせてもらう。負けたら俺の胸を触っていい事にした。しかしキナシは負けたので、尻尾を触らせてもらった。尻尾はいつもブラッシングをしているためかモフモフしていて気持ちよかった。
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