上 下
29 / 59
第5章

終わり

しおりを挟む
25


『キィーーン』

 強い耳鳴りと眩しい閃光で、耳と目の機能を奪われた兵士は訳のわからないまま、デコに訓練でも経験した事のない痛さを味わうと、軽い脳震盪をお越して気絶してしまった。

『そっちはどう?』
『制圧しました』

 ナユミから制圧をした事を確認すると、「縛り上げて強力な睡眠魔法スリープを使って眠らせといて」とチーム全体に命令した。
 上手くカモフラージュされた地下室への隠し扉と逃げ道への隠しドアを探すのに5分掛かったが、無事にドアを発見した。

『怪我とかしてないよね?』
『今はしてません………』

 そう、このドア先には敵が8人テーブルを倒し、いつでも敵が入り込んでも防衛出来るように陣を作っている。
 ナユミは逃げ道に回したが大丈夫だろうか………

『よし、閃光弾入れて』
『『了解』』

 エリザベスがドア近くのケロベロスと逃げ道にいるナユミに話掛けるように意識し、伝える事を伝えた。
 ケロベロスは閃光弾を仲間であるサキュバス族の赤毛で目が猫の様に細い目をしたIカップくらいのワーネルガーノから貰い受け、ドア向こうに投げ入れる準備をした。それを見た仲間達は突入する事を意識をして突入する時を待った。

3スリーカウントで突入するけど、ナユミの方からも閃光弾を投げ入れて』
『了解しました』

そうエリザベスは伝えると、全員が装備やライフルがちゃんと排莢動作するかを今一度いまいちど確認し、3カウントを待った。

 『3…2……』

 エリザベスは全員が確認したのを合図に3カウントを始めた。

『1……閃光弾入れ!』

 ケロベロスとナユミはほとんど同時にピンを引っ張り、ドアを少し開けると閃光弾を投げ入れた。

『キィーーン』

「何だ!? グハッ!?」
「目がぁぁぁ! 目がぁぁぁぁぁ!?」
「耳鳴りが止まらない!! ウッ!?」
「何だこの魔法はッ!?」

 敵が訳もわからず悲鳴を上げると同時に、閃光弾を投げ入れたケロベロスを先頭にエリザベス達は突入した。

『右側クリア』
『左側クリア』
室内掃討完了ルームクリア

 室内の敵を気絶させ無力化出来た為ケロベロス達に拘束させながら、ナユミを逃げ道から掃討した部屋に入れると、エリザベスは自分を暗殺させようとした犯人の手掛かりをナユミと一緒に探した。

「ありました!」
「あった?」

 普通にしゃべって良くなった為、エリザベスに依頼書を発見した事をナユミは報告した。

「え~っと…… 何々………」

『 依頼書
 ここで知った事は生涯黙る事を我が名前に誓って、迷えるダンジョンのあるじことエリザベス・シク・ヘルスの暗殺を依頼致します。

                                                 マシルチョ・ブルータス・サンネ』


 エリザベス達の店のすぐ近くの店の主であるマシルチョが依頼主であった。
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

秘宝を集めし領主~異世界から始める領地再建~

りおまる
ファンタジー
交通事故で命を落とした平凡なサラリーマン・タカミが目を覚ますと、そこは荒廃した異世界リューザリアの小さな領地「アルテリア領」だった。突然、底辺貴族アルテリア家の跡取りとして転生した彼は、何もかもが荒れ果てた領地と困窮する領民たちを目の当たりにし、彼らのために立ち上がることを決意する。 頼れるのは前世で得た知識と、伝説の秘宝の力。仲間と共に試練を乗り越え、秘宝を集めながら荒廃した領地を再建していくタカミ。やがて貴族社会の権力争いにも巻き込まれ、孤立無援となりながらも、領主として成長し、リューザリアで成り上がりを目指す。新しい世界で、タカミは仲間と共に領地を守り抜き、繁栄を築けるのか? 異世界での冒険と成長が交錯するファンタジーストーリー、ここに開幕!

異世界で神様になってたらしい私のズボラライフ

トール
恋愛
会社帰り、駅までの道程を歩いていたはずの北野 雅(36)は、いつの間にか森の中に佇んでいた。困惑して家に帰りたいと願った雅の前に現れたのはなんと実家を模した家で!? 自身が願った事が現実になる能力を手に入れた雅が望んだのは冒険ではなく、“森に引きこもって生きる! ”だった。 果たして雅は独りで生きていけるのか!? 実は神様になっていたズボラ女と、それに巻き込まれる人々(神々)とのドタバタラブ? コメディ。 ※この作品は「小説家になろう」でも掲載しています

俺、貞操逆転世界へイケメン転生

やまいし
ファンタジー
俺はモテなかった…。 勉強や運動は人並み以上に出来るのに…。じゃあ何故かって?――――顔が悪かったからだ。 ――そんなのどうしようも無いだろう。そう思ってた。 ――しかし俺は、男女比1:30の貞操が逆転した世界にイケメンとなって転生した。 これは、そんな俺が今度こそモテるために頑張る。そんな話。 ######## この作品は「小説家になろう様 カクヨム様」にも掲載しています。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

補助魔法しか使えない魔法使い、自らに補助魔法をかけて物理で戦い抜く

burazu
ファンタジー
冒険者に憧れる魔法使いのニラダは補助魔法しか使えず、どこのパーティーからも加入を断られていた、しかたなくソロ活動をしている中、モンスターとの戦いで自らに補助魔法をかける事でとんでもない力を発揮する。 最低限の身の守りの為に鍛えていた肉体が補助魔法によりとんでもなくなることを知ったニラダは剣、槍、弓を身につけ戦いの幅を広げる事を試みる。 更に攻撃魔法しか使えない天然魔法少女や、治癒魔法しか使えないヒーラー、更には対盗賊専門の盗賊と力を合わせてパーティーを組んでいき、前衛を一手に引き受ける。 「みんなは俺が守る、俺のこの力でこのパーティーを誰もが認める最強パーティーにしてみせる」 様々なクエストを乗り越え、彼らに待ち受けているものとは? ※この作品は小説家になろう、エブリスタ、カクヨム、ノベルアッププラスでも公開しています。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

処理中です...