ゴースト

ニタマゴ

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第九話 力

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アダムが目を覚ました。そこはロシア南部の郊外の山の中だった。
起きてすぐ、彼の鼻の中に強烈な腐敗臭が入って来た。
「クッサ!」
すると、すぐに異変に気づいた。
「(声が違う?俺の声はこんなに低くないぞ!)」
次にアダムは体を確認した。大変なことに気づく、顔の左側と胴体の右上以外が全て真っ黒のゴーストのような皮膚になっていた。服もなかった。そして、股間にあるはずのアレがなかった。
「変なことは考えない!!よし!」
アダムは自分の頬を叩き、周りを見回した。10m近くに背中に大きなギズがある腐敗したゴーストの死体がある。
「(大砲にでもやられたんだろう・・・)」
アダムはそれほどにしか思っていなかった。
彼は近くに町があったため、そこに向かった。街に入ったが、人の姿はいなかった。でも、町中にボーとして、立ってるゴーストはいっぱいいた。アダムはそれらを避けて、建物の中に入った。ここは銃ショップだ。
棚には、展示用に猟銃やショットガンが飾られていた。それ以外の武器はほとんどなかった。アダムはショットガンを一つ取った。カウンターの後ろから銃弾を見つけて装填し、外に出た。
「ショットガンならゴーストの足ぐらいは壊せるはずだ・・・」
銃ショップで見つけた地図をアダムは取り出した。
「(町の中心部に電波塔がある。そこに行こう)」
アダムは途中で見つけたショッピングモールから服を取り、身につけた。体の異変は隠せたものの、顔の右半分は隠せない。
幸い、ゴーストに会うことなく、電波塔についた。
電波塔は鉄のフェンスーで周りを覆われており、ゲートは鉄のチェンでロックされていた。
アダムはショットガンをロックに向けて撃った。火花と、鉄の欠片が飛び散り、パリンパリンとチェンが地面へと滑っていった。ギシギシと音を立てたゲートをアダムは開き、建物の玄関までの庭を歩いた。
「電波塔にしては豪華だな・・・」
玄関はガラスの扉でできていたが、跡型なく壊されていた。中に入ってすぐ建物全体の地図があった。
「発信室は最上階の12階か・・・」
もちろんエレベータは止まっており、アダムはゴーストに出会うかもしれない恐怖と戦いながら、一歩ずつ慎重に階段を登る。7階ぐらいになるとアダムは汗をかき始めた。それでも、登り続けて、やっと12階についた。
ドアがロックされていた。アダムがショットガンを鍵穴に向け、さっきと同じようにもう一度撃った。ドアが開いた。右手にはエレベーター左手には受付カウンターがあった。周りに窓はなく、電気も止まっているため、かなり暗かった。
すると、カウンターの後から物音がした。
「誰だ?」
to be continued···
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