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第十六話 子供
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アメリアは恐る恐る扉を開けた。まだ子供の泣き声がする。揺籠の中に赤ちゃんがいた。
「(えっ、赤ちゃん!?)」
赤ちゃんはアメリアの顔を見て、少しだけ泣き止んだが、またすぐに泣き出す。
「オギャ~オギャ~」
「ちょっと静かにしてよ!ここ戦場だよ!」
アメリアは赤ちゃんを抱きしめ、体を揺らしてみたが、赤ちゃんが泣き止むことはない。
「(お腹が減ったのか?)」
アメリアは自分の胸を見つめた。
「・・・」
「ちょちょちょっと!私何考えてるのよ!そんなのできるわけないじゃん!」
赤ちゃんがもっと泣き出した。
「(やってみる?)」
アメリアは人がいないことを確認し、トイレらしき部屋に入った。
服を脱ぐ、上半身がブラジャーだけになった。彼女の目の前には赤ちゃんしかいない。
赤ちゃんは本能もあってか、アメリアに向けて手を伸ばした。
「あ~もう・・・」
少ししたあと、アメリアはトイレから出り、服も着ていた。赤ちゃんはすやすや寝ていて、アメリアの顔は赤かった。
「(なんだか悪いことをしたような気分・・・)」
外に出ると、アメリアが殺した少年がいた。
アメリアは彼をお姫様抱っこし、部屋の奥にあったベッドに置いて、両手を合わせて瞑想する。
「(すみませんでした。本当に殺すつもりはなく、言い訳にしかないらないと思いますか、どうか許してください。あの赤ちゃんがあなたとどんな関係かわかりませんが、この命を懸けても守ります。安らかに眠ってください)」
アメリアは軍事用クラッカーを食べ、この一軒家を出て、赤ちゃんを懐に抱え走り出した。
「(とりあえず安全なところへ行かないと!)」
走ってるせいで、赤ちゃんは起きたが、アメリアの顔をずっと見ていた。
「バブバブ~」
「ちょっと待ってよ~今走ってるから!」
少し走ったあとアメリアは市街地を出た。そこには、大きな農園があった。
高く伸びていたとうもろこしは、人の身長を隠せるぐらいだった。
「(ここなら安全だろう)」
そう遠くないところに、農場の倉庫があった。
アメリアは少しずつ歩き出した。
「(あそこに身を一度隠して、自分の居場所を探ろう・・・)」
アメリアはゆっくりと歩き出す、次の瞬間彼女は何かを踏んだ。自然と足が止まる。
「鉄の音・・・」
嫌な予感がした。
彼女は下を見つめた。丸い鉄製の缶、上には赤色のボタンらしきものがある。
間違いなく地雷だ。
「(嘘でしょ!バチってこんな早く当たるの!)」
彼女は懐ですやすや寝ている赤ちゃんを見て、決心した。
「(この子のためにも絶対生き残る!)」
「(確か地雷の解除方法を学んだはず・・・)」
徴兵時の学んだ知識を記憶頼りに、アメリアはナイフを取り出した。
to be continued...
「(えっ、赤ちゃん!?)」
赤ちゃんはアメリアの顔を見て、少しだけ泣き止んだが、またすぐに泣き出す。
「オギャ~オギャ~」
「ちょっと静かにしてよ!ここ戦場だよ!」
アメリアは赤ちゃんを抱きしめ、体を揺らしてみたが、赤ちゃんが泣き止むことはない。
「(お腹が減ったのか?)」
アメリアは自分の胸を見つめた。
「・・・」
「ちょちょちょっと!私何考えてるのよ!そんなのできるわけないじゃん!」
赤ちゃんがもっと泣き出した。
「(やってみる?)」
アメリアは人がいないことを確認し、トイレらしき部屋に入った。
服を脱ぐ、上半身がブラジャーだけになった。彼女の目の前には赤ちゃんしかいない。
赤ちゃんは本能もあってか、アメリアに向けて手を伸ばした。
「あ~もう・・・」
少ししたあと、アメリアはトイレから出り、服も着ていた。赤ちゃんはすやすや寝ていて、アメリアの顔は赤かった。
「(なんだか悪いことをしたような気分・・・)」
外に出ると、アメリアが殺した少年がいた。
アメリアは彼をお姫様抱っこし、部屋の奥にあったベッドに置いて、両手を合わせて瞑想する。
「(すみませんでした。本当に殺すつもりはなく、言い訳にしかないらないと思いますか、どうか許してください。あの赤ちゃんがあなたとどんな関係かわかりませんが、この命を懸けても守ります。安らかに眠ってください)」
アメリアは軍事用クラッカーを食べ、この一軒家を出て、赤ちゃんを懐に抱え走り出した。
「(とりあえず安全なところへ行かないと!)」
走ってるせいで、赤ちゃんは起きたが、アメリアの顔をずっと見ていた。
「バブバブ~」
「ちょっと待ってよ~今走ってるから!」
少し走ったあとアメリアは市街地を出た。そこには、大きな農園があった。
高く伸びていたとうもろこしは、人の身長を隠せるぐらいだった。
「(ここなら安全だろう)」
そう遠くないところに、農場の倉庫があった。
アメリアは少しずつ歩き出した。
「(あそこに身を一度隠して、自分の居場所を探ろう・・・)」
アメリアはゆっくりと歩き出す、次の瞬間彼女は何かを踏んだ。自然と足が止まる。
「鉄の音・・・」
嫌な予感がした。
彼女は下を見つめた。丸い鉄製の缶、上には赤色のボタンらしきものがある。
間違いなく地雷だ。
「(嘘でしょ!バチってこんな早く当たるの!)」
彼女は懐ですやすや寝ている赤ちゃんを見て、決心した。
「(この子のためにも絶対生き残る!)」
「(確か地雷の解除方法を学んだはず・・・)」
徴兵時の学んだ知識を記憶頼りに、アメリアはナイフを取り出した。
to be continued...
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