戦場の女神

第九話 戦友

アメリアが銃をジャックに突きつけた状態で、ジャックと一緒に塹壕に入った。
そして、長官らしき者にこう言った。
「只今、敵を捕虜にしました。」
長官はタバコを吸いなが、牢獄の場所を指した。
鍵をもらったアメリアは牢獄のドアを開けて、ジャックを中に入れた。そして、ジャックの銃をジャックに返した。牢獄に入ったジャックはなんで自分に銃を渡した？って顔だったアメリアは『護身用』と書かれたメモをジャックに見せてその場を後にした。
ジャックは銃を自分のポケットの奥深くにしまった。そして、地面に座った。ジャックに背を向けて寝ているスラタナ兵の捕虜がいた。
ジャックはそいつを起こした。
「おい！お前大丈夫か？」
「ん？」
その兵士の顔を見てジャックはびっくりした。
「ザラス！お前逃げたんじゃないのか？」
「ジャック！？お前まだ生きていたのか？」
「なんなんだよ・・・その言い方・・・」
ジャックは少しザラスから離れた。
「ジャック、お前まだ軍事用ビスケットはあるか？少しくれ、死ぬ前に食べたいんだ」
「黙れ！貴様のせいでどれだけのことが起きたのか分かってんのか！？」
「そう怒るなよ～」
ザラスがまた壁を向いて寝ようとした。ジャックは怒りが爆発し、ザラスの背中を蹴った。
「ああ！痛ってえ！何すんだよ！」
「ザラス、お前がそんな奴だと思わなかったよ、飛んだカスだな」
ザラスが逆ギレした。そして、ジャックを壁に押し付けて首を絞めた。
「もう死ね！俺は最後まで真っ当な人間ままで死にたいんだ！お前が死ねば真実は隠される！」
呼吸ができなかなったジャックはポケットに手を突っ込み、ゆっくりと銃を取り出した。
バン！
ザラスの手が離れて、ジャックが息をあげて呼吸した。ザラスは腹を抑えて悲鳴を上げてる。
「誰に・・・死ね・・・だと？お前が・・・死ね！」
ジャックが銃をザラスの頭部に向けて打った。塹壕の外では砲撃が続いてるため、銃声は聞こえない。
ジャックはザラスの死体をさっきまで、寝ていた場所に戻した。
「（まさか・・・ザラスがサイコパスだったとは思わなかった。）」
一方、アメリアは駅に来た。エマが座っていた。
「寝てていいよ！」
アメリアが急いでエマの隣に駆け寄る。
「いや、座った方が痛みを感じない・・・」
「独特だね・・・なんかあったの？」
「いや、なんもないよ・・・でもまで帰りたくないんだ。もっと戦いで怪我して帰りたかったんだ・・・」
アメリアがエマの横に座った。
「もし、私が怪我したのならば・・・すぐ帰るね・・・」
to be continued···