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女子会

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 ジリリリリリリリ。
 真夜中に枕元に置いてある電話が鳴った。
 「ん~」
 熟睡中だった男は目をこすりつつ起きた。
 「誰だ、こんな夜中に」
 電話を取ったら
 「あ、今から~に行くから車出して」
 受話器から女の声が聞こえた。
 「え~」
 仕方なく車を出した。
 「遅ーい、何してたの!」
 行った先にいた女が言った。
 「何っておまえなー・・・」
 爆睡していたところをたたき起こされたので眠くてほとんど居眠り運転状態だった。
 彼女を乗せて行った先には彼女の女友達達が待っていた。
 「あ、コーヒー買って来てねー。人数分」
 金も持たさずに言った。
 「くっそー、あいつらいっつもいっつも・・・。俺をなんだと思ってるんだ?使い走りか?召使いか?奴隷か?」
 彼は彼女たちに振り回される日々を送っていた。
 一度は敢えて女子更衣室に誘導され、袋だたきにされたところを笑われた。
 「あ、明日飲み会やるから~へ来てねー」
 「俺は酒飲めないぞ?」
 「だからお勘定係だって」

 翌日。
 「かんぱーい」
 女達がグラスを合わすのを黙ってみていた。
 ゴクゴクゴク。
 プハー。

 やがて。
 「「「うっ!」」」
 ゴロゴロゴロ。
 ギュルギュルギュル。
 ピーピーピー。
 「お、お腹が・・・」
 「や、ば、い・・・!」
 「ト、トイレっ!」
 彼女たちは先を争ってトイレに殺到した。
 実は彼が彼女たちがガールズトークに夢中になっている間に酒に下剤を入れたのだ。
 自分は酒を飲まないから飲まなくても怪しまれない。
 だから遠慮なく酒に下剤をぶち込めた、というわけである。
 彼は彼女たちがトイレを争っている間に逃げた。

 後に彼女たちは彼がいなくなったことに気がついて誰がお勘定を払うかでもめ、結局その店に
 「腐った酒出したわね!」
 と疑いを抱き、それを理由に払わなかったという。
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