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最終章
第60話 積年の恨み
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※荘宗……弐王の名前
※炉柊……皇子の名前
_________
「……お前はどうしてこれに毒を盛られたと思ったんだ?」
「……そっ、それは、あなた様が口にされた瞬間、血を……」
「この瓶が見えた瞬間から、お前は狼狽えていただろう?……この瓶を、思わず叩き落とすほどに」
「……!」
皇妃の顔からどんどんと血の気が引いていく。それを冷めた目で見つめながら、皇王はまた一つ菓子を拾う。
翡燕が大きく溜息を付くのを、四天王は見逃さなかった。黒王がその肩を抱くと、翡燕からまた溜息のような笑いが漏れる。
「なぁ、皇妃。この菓子は、翡燕が大好だった菓子だ。でもある一件から、この菓子を彼はまったく食べなくなった。……どの件か、皇妃が一番解っているだろう?」
「……そ、それは……」
「荘宗に犯されて床に伏せてる翡燕に、君は良くこの菓子を与えていたね。今みたいに薬湯を飲んだ後に、口直しとして……」
「お、親父殿……もう、その件は……」
皇王の言葉を遮るように翡燕が言葉を放ると、それまで座り込んでいたままの皇王が立ち上がった。
翡燕を戒めるように見つめ、声を張り上げる。
「翡燕! 口は出さぬと約束しただろう!」
「……はい……」
翡燕が俯くのを見て、黒王がその身体を抱きこんだ。朱王が翡燕の耳を両手で塞ぎ、青王と白王が視界を遮るように前に立つ。
それを見た皇王は、遠慮なしに喚き散らした。
「荘宗に薬を盛り、翡燕を犯させたのもお前たちだろう!? 私が荘宗に王座を譲ろうとしているのを阻止するために、翡燕を使って荘宗を陥れた!! 我慢ならないのはその後、必死に生きようとしているこの子に、毎日毒を盛っていた事だ!! 菩薩のような顔をしながら、毎日毎日、非力な青年に毒を盛っていたんだろう!?」
皇妃がガタガタと震え出し、自身の肩を抱き始めた。まるで被害者の様な仕草が我慢ならず、皇王はその手を引き剥がした。
皇王は皇妃の双眸を、至近距離から睨み上げる。そしてまるで呪詛を吐くように、昏く呟いた。
「泉丸のような弱い毒でも、未熟な身体が毎日摂取すれば、当然死に至るだろう。どうして翡燕を殺そうとしたのかも、私は知っているんだぞ? 朱王! もっと耳を塞げ!」
朱王が密着するように身体を寄せ、翡燕の耳を固く塞いだ。翡燕は塞がれた手の上に、微かに震える自身の手を添える。
黒王が翡燕の髪を撫でると、翡燕は眉を寄せて瞳を閉じた。
「炉柊は、荘宗に犯されたあの子を、更に犯したらしいな? その後手酷く痛めつけたのも、炉柊だろう!? 床に伏せてる翡燕は、ショックで記憶が混濁していた。それを良いことに……お前たち親子は、じわじわとこの子を死に追いやろうとしたんだ!」
皇王によって暴かれた真実は、まさに耳を塞ぎたくなるほどのものだった。
目を見開く皇妃に、皇王は目を眇める。
「どうして知っているのかって? 翡燕は最初から知っていたんだって言ったら、驚くかい? 毒を盛られているのを知りながら、お前に笑顔を向けていたと言ったら、驚くか!? あの子が!! あの子がどんな想いで……」
言いながら、皇王は翡燕を指さす。皇王の頬に涙が伝い、顎からぼろぼろと落ちた。
その顔を見て、皇妃はみるみるうちに自身の顔を歪める。そして先ほどとはまるで別人のように、喚き散らし始めた。
「あなた様はいつもそうやって、翡燕翡燕と可愛がり……!! 炉柊がどんなに辛かったか、考えたことがありますか!? 身体も弱いあの子が……どんなに……!」
「……信じられない。この期に及んでそんな事を言うのかい? 自分の子でないと知りながら、私は炉柊を大事にしてきた! 自分の妻が自分の側近に寝取られ、それを知りながら生きていくのがどれだけ屈辱か、お前に分かるか!? その孤独を埋めてくれたのが、翡燕だった! 私の家族は、翡燕一人だ!!」
この2人のやり取りを、弐王は呆然と聞いていた。翡燕の方を見るも、四天王に阻まれてその姿が見えない。
自分は陥れられていた。薄々気付いていたことだ。愛しい子まで巻き込んだ策略で、自分の人生を大いに狂わされた。
しかし翻弄されていたのは、弐王だけではなかったのだ。兄である皇王も、情や欲に塗れた者たちに翻弄されていた。
普段は穏やかで声も荒げない皇王が、怒りを露わにしている。その様子は王の立場も捨て去った、一人の男としての激昂だった。
「翡燕が黙っていたのは、荘宗を守るためだ! 自分が死んだら、荘宗は殺される。そう危惧した翡燕は、必死に耐えていた! そして床から出ると、今度は私を守るために強さを追求し続けたんだ! あの子は、この国の均衡を守り続けたんだぞ!!」
「……! 私にとっては邪魔でしかなかったわ!! あなたの愛を独り占めして! 民衆からも愛され……! 拾われ子の分際で!!」
「翡燕を侮辱するのは許さん!! 私を欺くのは目を瞑っても、翡燕に害をなすことだけには耐えられん!……この女を捕らえろ!!」
皇王の一言で、衛兵が一気に皇妃へ駆け寄った。抵抗も空しく、皇妃は強制的に引き摺られて行く。
しかし四天王の脇を抜ける際に皇妃は暴れ、衛兵の手を振り払った。翡燕の方に向き直り、わなわなと身を震わせる。
すかさず白王と青王が、庇うように皇妃の前へと躍り出た。
四天王に囲まれ、翡燕は耳を塞ぎ目を瞑っている。
皇妃は驚いたような顔を浮かべ、そしてその顔のまま頬を吊り上げた。
「翡燕、どうしたの? ……私は優しかったわよね? 毎日あなたの髪を撫で、労わったでしょう? 抱きしめて優しい言葉も注いだはずよ?」
その言葉を呪いのように、翡燕の耳にも僅かに届いた。朱王の大きな手のひらを越えて、それはじわじわと浸入してくる。
「愛を注いでやったのに、どうしてあのまま死ななかったの? 何も知らないまま死んでくれたら、少しは可愛げもあったのに……」
その瞬間、翡燕の目の奥に鋭い痛みが走った。目は瞑っているというのに、閃光に当てられたように頭が真っ白に染まる。
朱王の手に重ねられていた翡燕の手が、力を無くしてぶらりと落ちる。朱王が驚いて翡燕を見遣ると、瞑っていたその瞳は開かれていた。
その瞳は何も映していなかった。瞳孔が小刻みに揺れ、瞳の色が濁っていく。
「衛兵!! 黙らせろ!!」
そう朱王が叫んだ瞬間、皇妃も叫んだ。
「翡燕! お前こそが毒だ! この国を殺したのはお前だ!!」
増員された衛兵に取り押さえられ、皇妃の口に猿ぐつわが嚙まされた。
翡燕が口を押さえ、まるで嘔吐するように身体を折る。手から滴り落ちるそれは、吐しゃ物ではなく真っ赤な血だった。
膝から崩れ落ちそうになる身体を、黒王が抱き上げる。
「弐王様!! 翡燕が!」
翡燕は、自身の喉の奥でごぼごぼと水音が鳴るのを聞いた。口内に溢れる不快感を取り去りたくて咳き込むと、血潮が散って更に周りが騒がしくなる。
(ああ、もう……。だから僕は嫌だったんだ。あの時のことは、もう思い出したくない)
「翡燕!!」
誰かの声が響く。しかしその声は、まるで綿に埋もれているかのようにくぐもっている。
その音も徐々に遠ざかり、そしてしんと静まり返った。
※炉柊……皇子の名前
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「……お前はどうしてこれに毒を盛られたと思ったんだ?」
「……そっ、それは、あなた様が口にされた瞬間、血を……」
「この瓶が見えた瞬間から、お前は狼狽えていただろう?……この瓶を、思わず叩き落とすほどに」
「……!」
皇妃の顔からどんどんと血の気が引いていく。それを冷めた目で見つめながら、皇王はまた一つ菓子を拾う。
翡燕が大きく溜息を付くのを、四天王は見逃さなかった。黒王がその肩を抱くと、翡燕からまた溜息のような笑いが漏れる。
「なぁ、皇妃。この菓子は、翡燕が大好だった菓子だ。でもある一件から、この菓子を彼はまったく食べなくなった。……どの件か、皇妃が一番解っているだろう?」
「……そ、それは……」
「荘宗に犯されて床に伏せてる翡燕に、君は良くこの菓子を与えていたね。今みたいに薬湯を飲んだ後に、口直しとして……」
「お、親父殿……もう、その件は……」
皇王の言葉を遮るように翡燕が言葉を放ると、それまで座り込んでいたままの皇王が立ち上がった。
翡燕を戒めるように見つめ、声を張り上げる。
「翡燕! 口は出さぬと約束しただろう!」
「……はい……」
翡燕が俯くのを見て、黒王がその身体を抱きこんだ。朱王が翡燕の耳を両手で塞ぎ、青王と白王が視界を遮るように前に立つ。
それを見た皇王は、遠慮なしに喚き散らした。
「荘宗に薬を盛り、翡燕を犯させたのもお前たちだろう!? 私が荘宗に王座を譲ろうとしているのを阻止するために、翡燕を使って荘宗を陥れた!! 我慢ならないのはその後、必死に生きようとしているこの子に、毎日毒を盛っていた事だ!! 菩薩のような顔をしながら、毎日毎日、非力な青年に毒を盛っていたんだろう!?」
皇妃がガタガタと震え出し、自身の肩を抱き始めた。まるで被害者の様な仕草が我慢ならず、皇王はその手を引き剥がした。
皇王は皇妃の双眸を、至近距離から睨み上げる。そしてまるで呪詛を吐くように、昏く呟いた。
「泉丸のような弱い毒でも、未熟な身体が毎日摂取すれば、当然死に至るだろう。どうして翡燕を殺そうとしたのかも、私は知っているんだぞ? 朱王! もっと耳を塞げ!」
朱王が密着するように身体を寄せ、翡燕の耳を固く塞いだ。翡燕は塞がれた手の上に、微かに震える自身の手を添える。
黒王が翡燕の髪を撫でると、翡燕は眉を寄せて瞳を閉じた。
「炉柊は、荘宗に犯されたあの子を、更に犯したらしいな? その後手酷く痛めつけたのも、炉柊だろう!? 床に伏せてる翡燕は、ショックで記憶が混濁していた。それを良いことに……お前たち親子は、じわじわとこの子を死に追いやろうとしたんだ!」
皇王によって暴かれた真実は、まさに耳を塞ぎたくなるほどのものだった。
目を見開く皇妃に、皇王は目を眇める。
「どうして知っているのかって? 翡燕は最初から知っていたんだって言ったら、驚くかい? 毒を盛られているのを知りながら、お前に笑顔を向けていたと言ったら、驚くか!? あの子が!! あの子がどんな想いで……」
言いながら、皇王は翡燕を指さす。皇王の頬に涙が伝い、顎からぼろぼろと落ちた。
その顔を見て、皇妃はみるみるうちに自身の顔を歪める。そして先ほどとはまるで別人のように、喚き散らし始めた。
「あなた様はいつもそうやって、翡燕翡燕と可愛がり……!! 炉柊がどんなに辛かったか、考えたことがありますか!? 身体も弱いあの子が……どんなに……!」
「……信じられない。この期に及んでそんな事を言うのかい? 自分の子でないと知りながら、私は炉柊を大事にしてきた! 自分の妻が自分の側近に寝取られ、それを知りながら生きていくのがどれだけ屈辱か、お前に分かるか!? その孤独を埋めてくれたのが、翡燕だった! 私の家族は、翡燕一人だ!!」
この2人のやり取りを、弐王は呆然と聞いていた。翡燕の方を見るも、四天王に阻まれてその姿が見えない。
自分は陥れられていた。薄々気付いていたことだ。愛しい子まで巻き込んだ策略で、自分の人生を大いに狂わされた。
しかし翻弄されていたのは、弐王だけではなかったのだ。兄である皇王も、情や欲に塗れた者たちに翻弄されていた。
普段は穏やかで声も荒げない皇王が、怒りを露わにしている。その様子は王の立場も捨て去った、一人の男としての激昂だった。
「翡燕が黙っていたのは、荘宗を守るためだ! 自分が死んだら、荘宗は殺される。そう危惧した翡燕は、必死に耐えていた! そして床から出ると、今度は私を守るために強さを追求し続けたんだ! あの子は、この国の均衡を守り続けたんだぞ!!」
「……! 私にとっては邪魔でしかなかったわ!! あなたの愛を独り占めして! 民衆からも愛され……! 拾われ子の分際で!!」
「翡燕を侮辱するのは許さん!! 私を欺くのは目を瞑っても、翡燕に害をなすことだけには耐えられん!……この女を捕らえろ!!」
皇王の一言で、衛兵が一気に皇妃へ駆け寄った。抵抗も空しく、皇妃は強制的に引き摺られて行く。
しかし四天王の脇を抜ける際に皇妃は暴れ、衛兵の手を振り払った。翡燕の方に向き直り、わなわなと身を震わせる。
すかさず白王と青王が、庇うように皇妃の前へと躍り出た。
四天王に囲まれ、翡燕は耳を塞ぎ目を瞑っている。
皇妃は驚いたような顔を浮かべ、そしてその顔のまま頬を吊り上げた。
「翡燕、どうしたの? ……私は優しかったわよね? 毎日あなたの髪を撫で、労わったでしょう? 抱きしめて優しい言葉も注いだはずよ?」
その言葉を呪いのように、翡燕の耳にも僅かに届いた。朱王の大きな手のひらを越えて、それはじわじわと浸入してくる。
「愛を注いでやったのに、どうしてあのまま死ななかったの? 何も知らないまま死んでくれたら、少しは可愛げもあったのに……」
その瞬間、翡燕の目の奥に鋭い痛みが走った。目は瞑っているというのに、閃光に当てられたように頭が真っ白に染まる。
朱王の手に重ねられていた翡燕の手が、力を無くしてぶらりと落ちる。朱王が驚いて翡燕を見遣ると、瞑っていたその瞳は開かれていた。
その瞳は何も映していなかった。瞳孔が小刻みに揺れ、瞳の色が濁っていく。
「衛兵!! 黙らせろ!!」
そう朱王が叫んだ瞬間、皇妃も叫んだ。
「翡燕! お前こそが毒だ! この国を殺したのはお前だ!!」
増員された衛兵に取り押さえられ、皇妃の口に猿ぐつわが嚙まされた。
翡燕が口を押さえ、まるで嘔吐するように身体を折る。手から滴り落ちるそれは、吐しゃ物ではなく真っ赤な血だった。
膝から崩れ落ちそうになる身体を、黒王が抱き上げる。
「弐王様!! 翡燕が!」
翡燕は、自身の喉の奥でごぼごぼと水音が鳴るのを聞いた。口内に溢れる不快感を取り去りたくて咳き込むと、血潮が散って更に周りが騒がしくなる。
(ああ、もう……。だから僕は嫌だったんだ。あの時のことは、もう思い出したくない)
「翡燕!!」
誰かの声が響く。しかしその声は、まるで綿に埋もれているかのようにくぐもっている。
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