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青、白
第49話 青王との再会
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胸元がひやりとした感覚に、翡燕は意識を浮上させた。
誰かがわき腹を撫でているが、細くて柔らかい手だ。どこか懐かしい感触に、翡燕は目蓋を押し上げる。
朧げな意識の中で、翡燕は自身の胸元に目線を向けた。そこには慣れた顔があり、翡燕の胸元を肌蹴させている。
「……う……んん? 碧斗?」
「……戦!! お、起きた?」
「……お前、また僕の寝所に潜り込んだのかい?」
困った様に笑う翡燕は、まだゆらゆらと瞼を揺らしている。久しぶりに再会したはずの青王にも、驚く様子はない。
(もしかしたら、寝ぼけてる?)
戦司帝だった時代も、良く眠る人だった。青王がこうして潜り込んでも、構わず寝てしまう事が多かったのだ。
当時は本気で誘惑しに行っていたが、青王はいつも圧倒的な力の差で押さえ込まれていた。身動きが取れないまま、青王も結局一緒に寝てしまった事も少なくない。
「まだ起きる時間じゃないから、寝てていいよ」
「……ん……」
翡燕は素直に返事をし、また瞼を閉じた。
薄氷のような瞼に、水色のまつ毛が揺れる。
昔から変わらない美貌だが、青王を易々と押さえ込んでいた屈強な身体はそこにはない。
自分より華奢になった戦司帝など、青王は願いも想像もしなかった。彼の強さこそが、最大の魅力だったのだ。
『碧斗は華奢だな。もっと食べなきゃ駄目だぞ』
そんな戦司帝の言葉を思い出し、青王は苦く笑った。
「ぼくより華奢なあんたなんて、と思ってたけど……これはまずいね。ってか、あの2人良く我慢してたな? これは、喰うでしょ」
そう、今なら押さえ込まれる事もないのだ。
翡燕の帯を解きながら、青王は高揚を抑えきれなかった。心臓がどくどくと高鳴り、自然と口端が吊り上がる。
昔と変わらない寝顔にそっと触れると、燻っていた劣情が青王の心から湧きあがった。
「あんたは抱く側だと思ってただろうけど、ぼくはいつもあんたを抱きたかったんだ」
恨み言のような言葉を吐きながら、青王は翡燕の首筋に吸いついた。
しかしそこで、寝室の扉が豪快に開かれる。扉の向こうには、白王が目を眇めながら立っていた。
「止め。交代だ」
「……白……まじで殺す」
「……青、もしかして痕をつけたのか?」
白王は寝台まで歩み寄り、翡燕を見下ろす。
右の耳朶の下に、赤い鬱血痕がある。翡燕自身は確認することは出来ないが、他の四天王には確実に露見する。
「お前、馬鹿なのか? 初日からこれか?」
「……つい、というか不可抗力じゃん! こんな破壊力のあるものを目の前にして、よく我慢できるな! 不能か!!」
「……いいから退け。……その昂ったもん、治めろ」
青王が舌打ちをして寝台から降りると、白王が翡燕の服を整えた。すると青王が、縋るように白王の背中へと身を寄せる。
「ああ~ぼく、無理だよ。いつか絶対襲っちゃうって。なぁなぁ白、相手してよぉ。治まらないよぉ」
「手あたり次第サカるな。じゃあ、青はこの役から降りるんだな?」
「……嫌だよ! ぼくだって戦の役に立ちたいさ!」
「っ! こら! 伸し掛かるな!」
青王に体重を掛けられた白王は、耐えきれずに翡燕の寝台へと倒れこんだ。寝台がギシリと音を立てて撓む。
伸し掛かる青王を、白王が下から責めるように睨みつける。すると青王はぺろりと舌なめずりし、髪を耳にかけた。
「上が良い? 下が良い?」
「……」
「……?」
そこで何かの視線を感じた白王が、翡燕の方を見やる。そこには目を開けた翡燕が、2人を呆然と見ていた。
そしてその顔が、みるみる赤く染まっていく。翡燕の視線は青王と白王、そして青王の昂った場所を行ったり来たりしていた。
「あ、ごめんな。……えっと、2人がそんな関係とは……。う、うん、そうだよな。三万年も経てば、そういう事も……」
「せ、戦? ち、違うんだ」
「ああ、碧斗、久しぶりだね……えっと、挨拶は、後にしたほうが良いかな?」
翡燕はそろりと寝台を降りると「邪魔したな」と言いながら走り去っていく。
慌てふためく青王と、固まって動かない白王だけが寝室に残された。
________
「あっははは、そうだったのか。僕はてっきり2人がそういう仲なのかと……」
「そんなわけ無いでしょう? そうだとしても時と場所を考えますよ……」
そう言いながらも、白王は口を噤んだ。全力で拒否するつもりではいたが、青王はヤル気満々だったことは口が裂けても言えない。
青王は一頻り再会を喜んだ後、泣く泣く皇宮へ帰って行った。
四天王の行動は監視されているわけでは無いが、普段とは違う行動を取っていたらそれなりに目立つ。
翡燕と長く一緒に過ごせない辛さは、他の四天王とて一緒だ。
「それで? 真白は何をしに来た?」
「久しぶりに休暇を頂いたので、遊びに来たのと……獅子王に話があって」
獅子王は、先ほどから翡燕の脇に立っていた。突然の白王の言葉に「おれ?」と驚きの声を上げている。
一方の翡燕は、薄い微笑みを顔に貼り付けたままだ。
「獅子王。……まだ動いてはいないけど、例の片獣の施設の件、宰相が目を付けているんだ。獅子王の資産で運用できる規模ではないから、戦司帝の資産を無断使用しているという疑いが掛けられている。その内、調べが入ると思う」
「そ、そんな……朗々荘、どうなるんですか?」
「戦司帝の屋敷は皇宮が管理してきた。屋敷の補修費用や調度品を売って、施設の運営に当てていたら言い逃れは出来ない。悪くすれば獅子王は投獄、施設は解散だ」
その言葉を聞いて、獅子王は更に眉を顰めた。
幸いまだ屋敷の調度品等は売っていないが、戦司帝の資産は使っている。戦司帝の残した資産を皇宮が把握しているのなら、無断使用という扱いになるだろう。
そこで黙って聞いていた翡燕が、眉を跳ね上げた。普段の穏やかさは鳴りを潜め、怪しい笑顔を浮かべる。
「まったく……今までは黙認していたくせに……。本当に皇子と宰相は仲良しだな。死に損ないの戦司帝に似た男が、この屋敷にいると目星をつけたのだろう。宰相は相変わらず、やり方が陰湿だ」
「あ、主……?」
「あ、すまん。心の声が漏れていた」
呆然と目を見開く獅子王にいつもの笑顔を向け、翡燕は白王に目線を戻す。
「その件は、もう手を打っている。もう朗々荘の所有権は、獅子王にない。なんとか自分の資産でやりくりしようとしたが、無理だったんだ。なぁ、獅子丸?」
「えっ? あ……はい」
翡燕は惚けた顔をしてぐっと伸びをすると、頭の後ろで手を組んだ。そして悪戯気にニカリと笑う。
「たまたま、ユウラに来ていたグリッド卿が、全て買い取ってくれたんだ。朗々荘はもう、グリッド卿の物だよ。容易に手は出せまい」
翡燕が笑いながら言う言葉に、白王は目を見開いた。この数日寝たきりだと聞いていたが、驚いた事に翡燕はしっかり動いていたようだ。
「……戦……こうなることを分かっていたんですか?」
「……何万年、あの陰湿さに付き合わされたと思ってるんだ。もう読めてたよ」
呆れたように鼻から息を吐き切り、翡燕は茶に口を付けた。
(とはいえ、やっぱり動いているなぁ……)
こちらも腰を据えなければならないと思いながらも、翡燕は欠伸を噛み殺す。最近やけに眠いのが、一番の弊害だった。
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「……う……んん? 碧斗?」
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「……お前、また僕の寝所に潜り込んだのかい?」
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「まだ起きる時間じゃないから、寝てていいよ」
「……ん……」
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薄氷のような瞼に、水色のまつ毛が揺れる。
昔から変わらない美貌だが、青王を易々と押さえ込んでいた屈強な身体はそこにはない。
自分より華奢になった戦司帝など、青王は願いも想像もしなかった。彼の強さこそが、最大の魅力だったのだ。
『碧斗は華奢だな。もっと食べなきゃ駄目だぞ』
そんな戦司帝の言葉を思い出し、青王は苦く笑った。
「ぼくより華奢なあんたなんて、と思ってたけど……これはまずいね。ってか、あの2人良く我慢してたな? これは、喰うでしょ」
そう、今なら押さえ込まれる事もないのだ。
翡燕の帯を解きながら、青王は高揚を抑えきれなかった。心臓がどくどくと高鳴り、自然と口端が吊り上がる。
昔と変わらない寝顔にそっと触れると、燻っていた劣情が青王の心から湧きあがった。
「あんたは抱く側だと思ってただろうけど、ぼくはいつもあんたを抱きたかったんだ」
恨み言のような言葉を吐きながら、青王は翡燕の首筋に吸いついた。
しかしそこで、寝室の扉が豪快に開かれる。扉の向こうには、白王が目を眇めながら立っていた。
「止め。交代だ」
「……白……まじで殺す」
「……青、もしかして痕をつけたのか?」
白王は寝台まで歩み寄り、翡燕を見下ろす。
右の耳朶の下に、赤い鬱血痕がある。翡燕自身は確認することは出来ないが、他の四天王には確実に露見する。
「お前、馬鹿なのか? 初日からこれか?」
「……つい、というか不可抗力じゃん! こんな破壊力のあるものを目の前にして、よく我慢できるな! 不能か!!」
「……いいから退け。……その昂ったもん、治めろ」
青王が舌打ちをして寝台から降りると、白王が翡燕の服を整えた。すると青王が、縋るように白王の背中へと身を寄せる。
「ああ~ぼく、無理だよ。いつか絶対襲っちゃうって。なぁなぁ白、相手してよぉ。治まらないよぉ」
「手あたり次第サカるな。じゃあ、青はこの役から降りるんだな?」
「……嫌だよ! ぼくだって戦の役に立ちたいさ!」
「っ! こら! 伸し掛かるな!」
青王に体重を掛けられた白王は、耐えきれずに翡燕の寝台へと倒れこんだ。寝台がギシリと音を立てて撓む。
伸し掛かる青王を、白王が下から責めるように睨みつける。すると青王はぺろりと舌なめずりし、髪を耳にかけた。
「上が良い? 下が良い?」
「……」
「……?」
そこで何かの視線を感じた白王が、翡燕の方を見やる。そこには目を開けた翡燕が、2人を呆然と見ていた。
そしてその顔が、みるみる赤く染まっていく。翡燕の視線は青王と白王、そして青王の昂った場所を行ったり来たりしていた。
「あ、ごめんな。……えっと、2人がそんな関係とは……。う、うん、そうだよな。三万年も経てば、そういう事も……」
「せ、戦? ち、違うんだ」
「ああ、碧斗、久しぶりだね……えっと、挨拶は、後にしたほうが良いかな?」
翡燕はそろりと寝台を降りると「邪魔したな」と言いながら走り去っていく。
慌てふためく青王と、固まって動かない白王だけが寝室に残された。
________
「あっははは、そうだったのか。僕はてっきり2人がそういう仲なのかと……」
「そんなわけ無いでしょう? そうだとしても時と場所を考えますよ……」
そう言いながらも、白王は口を噤んだ。全力で拒否するつもりではいたが、青王はヤル気満々だったことは口が裂けても言えない。
青王は一頻り再会を喜んだ後、泣く泣く皇宮へ帰って行った。
四天王の行動は監視されているわけでは無いが、普段とは違う行動を取っていたらそれなりに目立つ。
翡燕と長く一緒に過ごせない辛さは、他の四天王とて一緒だ。
「それで? 真白は何をしに来た?」
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獅子王は、先ほどから翡燕の脇に立っていた。突然の白王の言葉に「おれ?」と驚きの声を上げている。
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「そ、そんな……朗々荘、どうなるんですか?」
「戦司帝の屋敷は皇宮が管理してきた。屋敷の補修費用や調度品を売って、施設の運営に当てていたら言い逃れは出来ない。悪くすれば獅子王は投獄、施設は解散だ」
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「あ、主……?」
「あ、すまん。心の声が漏れていた」
呆然と目を見開く獅子王にいつもの笑顔を向け、翡燕は白王に目線を戻す。
「その件は、もう手を打っている。もう朗々荘の所有権は、獅子王にない。なんとか自分の資産でやりくりしようとしたが、無理だったんだ。なぁ、獅子丸?」
「えっ? あ……はい」
翡燕は惚けた顔をしてぐっと伸びをすると、頭の後ろで手を組んだ。そして悪戯気にニカリと笑う。
「たまたま、ユウラに来ていたグリッド卿が、全て買い取ってくれたんだ。朗々荘はもう、グリッド卿の物だよ。容易に手は出せまい」
翡燕が笑いながら言う言葉に、白王は目を見開いた。この数日寝たきりだと聞いていたが、驚いた事に翡燕はしっかり動いていたようだ。
「……戦……こうなることを分かっていたんですか?」
「……何万年、あの陰湿さに付き合わされたと思ってるんだ。もう読めてたよ」
呆れたように鼻から息を吐き切り、翡燕は茶に口を付けた。
(とはいえ、やっぱり動いているなぁ……)
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