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前編
第1話 暴戻の魔神クラーリオ
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※暴戻(ぼうれい)……冷酷非道なこと
その魔神の怒りを買えば、その国は生きられぬ。
人間嫌いのその魔神は、女子供でも慈悲なく切り捨てる。
魔王の実弟であり、権力も実力もあるが王座には興味がなく、ただ殺戮を楽しむだけの魔神。
暴戻の魔神クラーリオは、人間にも魔族にとっても畏怖の対象だった。
「……そんな魔神様の側近をしている俺は、不幸じゃないか?」
そう呟きながら、側近のスガノは溜まった書類を整えた。人間たちには「暴戻の魔神」と恐れられるクラーリオだが、魔族達にとっては英雄だ。
毎日届く嘆願書や魔獣の討伐依頼は、溜まりに溜まっていく。それを整理するのもスガノだが、クラーリオがそれをまともに見ることは無い。
スガノがまとめた書類をゴミ箱に放り、火をつけるのがクラーリオだ。民衆の嘆願書など、鼻を拭いた紙より扱いが雑となる。
「宗主がご帰還です! 総員、出迎えの準備を!」
「はぁあ!? まぁたあの人はっ! 急いで風呂沸かせ!!」
「やってますよぉ!!」という声を聞きながら、スガノは執務室から飛び出した。
クラーリオは魔獣討伐に出るといつも、本隊と一緒に帰還しない。そしていつ帰るのかも知らせない。
いつ帰ってくるか分からない主を待つ間は、気が抜けないのだ。いつもこうして慌てる羽目になる。
屋敷の向こうから粉塵を上げて駆けてくるのは、彼の愛馬である黒鉄だ。その上に乗る宗主クラーリオは、全身どろどろに汚れている。
家令のゼオが息を弾ませながら玄関前へと駆けてくると、既に集まっていた使用人たちが跪く。ゼオはスガノの隣に立つと、頭を垂れながら呟いた。
「……風呂は沸いた。執務室はどうだ?」
「整理できてる。……ったく、何の知らせも寄越さないで……」
黒鉄から降り立ったクラーリオは、いつも通り重い威圧感を漂わせている。
戦場からようやく帰還してきた筈なのに、今から戦場に行くかのような雰囲気だ。
青み掛かった黒色の髪は、返り血でどす黒く汚れている。まるで全身をタールで洗ったかのような汚れ方だ。
同じように汚れた外套を、ゼオが口を引き結びながら受け取った。
無言のまま屋敷に向けて歩き出したクラーリオを追いかけ、スガノは口を開く。
「宗主、ご無事でなによりですが……。なんでいつも本隊と共に帰還されないのです? 本隊はもう昨日には到着しておりますのに、宗主であるあなたが帰還されないと腰が落ち着きません」
「……隊はもう解散しただろ? そう指示したが?」
「宗主、そういう意味ではございません。あなた様の身を……」
「風呂に入る」
スガノの話を打ち切って、クラーリオは浴室へと入ってく。スガノは嘆息して、舌打ちを落とした。
クラーリオは、国軍の実質的な長だ。歴史のある国軍をクラーリオは若くして引き継ぎ、その驚異的な力で他国をねじ伏せてきた。
クラーリオは強く、頭も切れる。しかし絶望的に足りない部分があった。
「コミュニケーション能力っ!!」
そう言いながら、スガノは浴室の前の鉢植えを蹴とばした。侍女たちから責めるような目を向けられ、誤魔化すようにコホンと咳払いを落とす。
クラーリオは社交性が無く、他人に与える威圧感も半端ではないのだ。
当然外交の場には出ないし、魔王がいる王城にも滅多に出向かない。屋敷で働く使用人も、大半が直ぐに辞める。彼が怖いからだ。
スガノが浴室の前に立っていると、クラーリオが早くも出てきた。
湯気が立ち上る裸体の腰だけにタオルを巻きつけ、「まだいたのか?」と言わんばかりの視線をスガノへ送る。可愛げもあったもんではない。
硬く引き締まった上半身から伸びる、しなやかで長い脚。普段付けている顔のほぼ半分を覆い隠す眼帯が無いと、クラーリオの顔の良さが如何なく発揮される。
顔の右側を走る傷痕さえも、彼の魅力となるから不思議だ。
(これでもっと愛想が良ければ、側近としても楽なんですけどねぇ……)
スガノが胸中で零している間に、クラーリオは無言で横を通り抜けていく。
そして執務室に入ると、まだ髪も乾ききっていないというのに、新たな眼帯を装着した。
クラーリオは顔の傷痕を見られるのを嫌う。しかし彼がその傷痕を気にしているというわけではないのだ。
見られたくないではなく、見せたくないのだという。彼は常に眼帯を身に着け続けている。
「……宗主、眼帯より先に服を身に着けてください」
「スガノ……まだ何かあるのか?」
クラーリオの不機嫌そうな声を聞き流し、スガノは書類を取り出した。王家の紋章で飾られた文書を見ても、クラーリオは眉一つ動かさない。
「あなたが屠った魔獣らの素材のお陰で、国の備蓄が過去最高だそうです。是非とも感謝を述べたいと、魔王様が仰っています」
「……そうか」
「城に出向いて、直接褒美を受けてください。……今回ばかりはジョリスに代役は頼めないですよ」
舌打ちを零すクラーリオは、デスクに腰を掛ける。
魔王に対して舌打ちを零すのは、クラーリオぐらいだろう。
下賜の受け取りも、普段は国軍の副官であるジョリスに代役を頼んでいる。それでも許されるのは、魔王ですら彼の実力を認めているからに他ならない。
「帰還して直ぐはお疲れかもしれませんが……」
「……今から行けと?」
そう不機嫌そうに言いながらも、クラーリオは服を身に着け始めた。スガノが頷くのを見ながら、また盛大に舌打ちを零す。
この悪態も、他の者が見れば卒倒するほどの恐ろしさだ。長く側近をしてきたスガノには多少の免疫があるが、それでも怖いものは怖い。
「供はいらん。一時間後に発つ」
「御意」
_________
「御意」と返した後去って行くスガノを見ながら、クラーリオは頬を緩ませた。
王城は東の土地にある。
最近姿を見なくなった「あの人」が、東にいるかもしれない。
(今回もずっと待ってはいたが、終ぞ姿を拝めなかった。もしかしたら、東に移動したのかもしれない)
執務室の鍵がかかる引き出しを開け、クラーリオは中から地図を引っ張り出した。
地図に書き込んでいるしるしは、全て「あの人」軌跡だ。
(最後に見かけたのが、ここ。だとするとやっぱり東の可能性が高い。この辺りで魔獣が出るところは……)
シャツを身に着け、用意されていた果実を頬張りながら地図を辿る。目星がつくと、クラーリオは優しく微笑んだ。
その笑顔は誰にも見せた事のない、優しい笑顔だった。
その魔神の怒りを買えば、その国は生きられぬ。
人間嫌いのその魔神は、女子供でも慈悲なく切り捨てる。
魔王の実弟であり、権力も実力もあるが王座には興味がなく、ただ殺戮を楽しむだけの魔神。
暴戻の魔神クラーリオは、人間にも魔族にとっても畏怖の対象だった。
「……そんな魔神様の側近をしている俺は、不幸じゃないか?」
そう呟きながら、側近のスガノは溜まった書類を整えた。人間たちには「暴戻の魔神」と恐れられるクラーリオだが、魔族達にとっては英雄だ。
毎日届く嘆願書や魔獣の討伐依頼は、溜まりに溜まっていく。それを整理するのもスガノだが、クラーリオがそれをまともに見ることは無い。
スガノがまとめた書類をゴミ箱に放り、火をつけるのがクラーリオだ。民衆の嘆願書など、鼻を拭いた紙より扱いが雑となる。
「宗主がご帰還です! 総員、出迎えの準備を!」
「はぁあ!? まぁたあの人はっ! 急いで風呂沸かせ!!」
「やってますよぉ!!」という声を聞きながら、スガノは執務室から飛び出した。
クラーリオは魔獣討伐に出るといつも、本隊と一緒に帰還しない。そしていつ帰るのかも知らせない。
いつ帰ってくるか分からない主を待つ間は、気が抜けないのだ。いつもこうして慌てる羽目になる。
屋敷の向こうから粉塵を上げて駆けてくるのは、彼の愛馬である黒鉄だ。その上に乗る宗主クラーリオは、全身どろどろに汚れている。
家令のゼオが息を弾ませながら玄関前へと駆けてくると、既に集まっていた使用人たちが跪く。ゼオはスガノの隣に立つと、頭を垂れながら呟いた。
「……風呂は沸いた。執務室はどうだ?」
「整理できてる。……ったく、何の知らせも寄越さないで……」
黒鉄から降り立ったクラーリオは、いつも通り重い威圧感を漂わせている。
戦場からようやく帰還してきた筈なのに、今から戦場に行くかのような雰囲気だ。
青み掛かった黒色の髪は、返り血でどす黒く汚れている。まるで全身をタールで洗ったかのような汚れ方だ。
同じように汚れた外套を、ゼオが口を引き結びながら受け取った。
無言のまま屋敷に向けて歩き出したクラーリオを追いかけ、スガノは口を開く。
「宗主、ご無事でなによりですが……。なんでいつも本隊と共に帰還されないのです? 本隊はもう昨日には到着しておりますのに、宗主であるあなたが帰還されないと腰が落ち着きません」
「……隊はもう解散しただろ? そう指示したが?」
「宗主、そういう意味ではございません。あなた様の身を……」
「風呂に入る」
スガノの話を打ち切って、クラーリオは浴室へと入ってく。スガノは嘆息して、舌打ちを落とした。
クラーリオは、国軍の実質的な長だ。歴史のある国軍をクラーリオは若くして引き継ぎ、その驚異的な力で他国をねじ伏せてきた。
クラーリオは強く、頭も切れる。しかし絶望的に足りない部分があった。
「コミュニケーション能力っ!!」
そう言いながら、スガノは浴室の前の鉢植えを蹴とばした。侍女たちから責めるような目を向けられ、誤魔化すようにコホンと咳払いを落とす。
クラーリオは社交性が無く、他人に与える威圧感も半端ではないのだ。
当然外交の場には出ないし、魔王がいる王城にも滅多に出向かない。屋敷で働く使用人も、大半が直ぐに辞める。彼が怖いからだ。
スガノが浴室の前に立っていると、クラーリオが早くも出てきた。
湯気が立ち上る裸体の腰だけにタオルを巻きつけ、「まだいたのか?」と言わんばかりの視線をスガノへ送る。可愛げもあったもんではない。
硬く引き締まった上半身から伸びる、しなやかで長い脚。普段付けている顔のほぼ半分を覆い隠す眼帯が無いと、クラーリオの顔の良さが如何なく発揮される。
顔の右側を走る傷痕さえも、彼の魅力となるから不思議だ。
(これでもっと愛想が良ければ、側近としても楽なんですけどねぇ……)
スガノが胸中で零している間に、クラーリオは無言で横を通り抜けていく。
そして執務室に入ると、まだ髪も乾ききっていないというのに、新たな眼帯を装着した。
クラーリオは顔の傷痕を見られるのを嫌う。しかし彼がその傷痕を気にしているというわけではないのだ。
見られたくないではなく、見せたくないのだという。彼は常に眼帯を身に着け続けている。
「……宗主、眼帯より先に服を身に着けてください」
「スガノ……まだ何かあるのか?」
クラーリオの不機嫌そうな声を聞き流し、スガノは書類を取り出した。王家の紋章で飾られた文書を見ても、クラーリオは眉一つ動かさない。
「あなたが屠った魔獣らの素材のお陰で、国の備蓄が過去最高だそうです。是非とも感謝を述べたいと、魔王様が仰っています」
「……そうか」
「城に出向いて、直接褒美を受けてください。……今回ばかりはジョリスに代役は頼めないですよ」
舌打ちを零すクラーリオは、デスクに腰を掛ける。
魔王に対して舌打ちを零すのは、クラーリオぐらいだろう。
下賜の受け取りも、普段は国軍の副官であるジョリスに代役を頼んでいる。それでも許されるのは、魔王ですら彼の実力を認めているからに他ならない。
「帰還して直ぐはお疲れかもしれませんが……」
「……今から行けと?」
そう不機嫌そうに言いながらも、クラーリオは服を身に着け始めた。スガノが頷くのを見ながら、また盛大に舌打ちを零す。
この悪態も、他の者が見れば卒倒するほどの恐ろしさだ。長く側近をしてきたスガノには多少の免疫があるが、それでも怖いものは怖い。
「供はいらん。一時間後に発つ」
「御意」
_________
「御意」と返した後去って行くスガノを見ながら、クラーリオは頬を緩ませた。
王城は東の土地にある。
最近姿を見なくなった「あの人」が、東にいるかもしれない。
(今回もずっと待ってはいたが、終ぞ姿を拝めなかった。もしかしたら、東に移動したのかもしれない)
執務室の鍵がかかる引き出しを開け、クラーリオは中から地図を引っ張り出した。
地図に書き込んでいるしるしは、全て「あの人」軌跡だ。
(最後に見かけたのが、ここ。だとするとやっぱり東の可能性が高い。この辺りで魔獣が出るところは……)
シャツを身に着け、用意されていた果実を頬張りながら地図を辿る。目星がつくと、クラーリオは優しく微笑んだ。
その笑顔は誰にも見せた事のない、優しい笑顔だった。
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