ニューステージ〜始まれ、私の大きな一歩!〜

大井 芽茜

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重ねていく輝き

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 数日後

「いくぞ。ワンツーワンツー」
「~♪」
 ステップを踏んで、弾んで、飛んで。

「ここは……もっとステージ全体を使った方がいい。」
「そうだね!」
 スキップしながら手を振るとかしたら可愛いかな?
 ドタバタしながら走るのもいいなあ。


「相変わらず楽しそうだな。」
「だね! ツイちゃん!私は最後の方がいいな!」
 ヒカリちゃんも今日は練習にきていた。
 ニゲラとヒカリちゃんに手伝ってもらいながら私はパフォーマンスを磨いている。

 本当はヒカリちゃんと行きたいけど、ニゲラの力で連れて行けるのは1人みたい。

 それでも、ヒカリちゃんは私のために力を貸してくれているんだ。


「よし。通しでやってみるぞ」
「うん!」
 ニゲラはまた音楽を流し始める。

 ステップ! ジャンプ!
「~♪」

 ドタバタしながらステージを回ってスマイル!

 次はサビ!
「~~~♪」
「うわあ、楽しそうで力強いね!」
「そうだな」


 そして、音が鳴り止まった。
「はぁはぁ」

「良かったよツイちゃん!」
「悪くない」


「やった!」

「これで、大体準備はできたな。俺もできる限りはやるつもりだ。あと…お前はツイのパフォーマンスが見えるようになったら一緒に歌え。少しだが反映できる。」

 ニゲラはそうヒカリちゃんに言っていた。そんなことできるなんて知らなかったな。

「なら、わたしも力になれるんだ! うん!もちろんだよ!」
 ヒカリちゃんは私に頑張ってねとガッツポーズをする。


「よし。なら明日乗り込むぞ」
「明日!?」
 ついびっくりして叫んでしまった。ニゲラは何を驚いているのか分からなそうな顔をして

「できる。ほぼ完璧で、あとは輝きがお前を上に連れていく。」
「輝き?」
「あぁ。あの世界に来て自分の輝きをもつ人間達。お前達をみて生まれた輝き……たくさんの輝きはまだ消えていない。きっと輝きは輝きを産む。だから、輝くお前に力に貸してくれる」

 ニゲラは自信がありそうに頷いた。確かに、あのステージに立つと背中を押されて楽しくて成長していけた。

 そうだね。
 速くレシアに会いに行かなくっちゃ。

 私なら……きっと大丈夫。上手くいく。
「うん!行こう!!」
「あぁ。」

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