【完結】年下王子のお嫁様 

マロン株式

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お嫁様の知らない夫婦の話し合い2

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「話し合うのに、脱ぐのですか?」

「夫婦になった者が大事な話をする時はそう言う決まりなんだよ。僕はそう習ったけど、マーガレットは知らなかった?」

(え?そうなの?知らなかった。妃教育の時、男女の事は男性に為されるがままにって習ってるだけだから。この世界ってそんな決まりがあるの?)

「申し訳ございません。知りませんでした…」

「手の届かない所は僕がやるから。」

 (ぇ…これどう言う状況?)

 今着ているのは部屋から出ない前提の部屋着なので、パニエなど細かいものはない簡易的なもの。侍女が居なくても脱ごうと思えば脱げるわけなんだけど…

 固まっている間にも、シュルシュルと衣擦れの音がしてバサリと床にドレスが落ちる音がする。

「ク、クリス殿下…。」

 
  夜の薄暗い部屋ではなく、明るい場所でそれも王子の前で晒されていく素肌に、羞恥心がこみ上げて小さく震える。

「あの。せめてネグリジェに着替えても?」

「そんな不安そうにしないで。ほら、下着は付けたままで良いから。」

 今は下着だとしてもワンピースの形をしているシュミーズを着ていない。

  部屋でもゆったり寛げるよう、現代で言うブラジャーに近い柔らかな素材で出来た編み込みとフリルの付いた白いコルセットと、同じ柄のショーツだけになる。
 ※世界観に合った可愛い下着です

 王子は大丈夫と言ったけれど、マーガレットは羞恥心で小刻みに震えている。

「…クリス殿下。」


「じゃあ、話し合おうか。」

 そう言って寝台に歩いていくのでマーガレットは思わずもう一度確認した。

「大事な話をするんですよね?」

「うん、そうだよ、ベッドに座っていた方が落ち着いて話せるしね。」

   (あぁ、ベッドの端に座って話すのね。)

 夫婦にこんなルールがあったなんて…。
 

「ほら、立ってないでおいでよ。マーガレット。」

 (……。)

 王子の横に腰を落ち着けようとすると、グイッと引っ張られて王子の膝の上に座る形になった。

「?…?」

「夫婦で大事な話をする時は妻は夫の膝の上に座るんだよ。」

 王子は離れようとするマーガレットを抱きしめて抑える。

「でも、…」

 (小説でこんなシーンあった?
いやヒロインの話の前にこの状況で話してたらおかしいものね。これは良くないわ。幾ら夫婦と言えど離縁前な訳だし。決まった異性がいると言うのにこんな…)

 下着姿になり、密着して王子の衣服越しとは言え腕、足の形の感触、そして暖かな体温にドキドキして冷静になれない。


「すぐ話終わるから大人しくしていてね。」

「…はい。」

 マーガレットは密着している動揺と、想定している今から話されるだろう内容の動揺で、もう訳が分からなくなっていた。


「良い子だね。」
 
 羞恥心で俯いているマーガレットの頭に ちゅっと口付けた。

「……っ。」


「マーガレット、男と言うのは皆単純なものなんだ。」

「?」

「話した事もない男に気を許して泣き顔を晒すなんて誘っている様なものでね。君のそんな姿を見たら相手は勘違いして君にうっかり惚れてしまうかもしれない。」

「…?」

「だから、無闇に男と2人きりにならない事。あの辺境伯には特に近づいたらダメだよ。わかった?
あまり揺さぶると紳士に見える彼も欲望を抑えられないからね?」

「??あ、あの実は辺境伯様にハンカチを…、というかクリス殿下、手の位置が…」


 マーガレットの背中に回されていた左腕が、そのまま左胸を持ち上げている様に掴んでいる。

「気にしないでいいよ。心を落ち着けているだけだから。
それよりハンカチって何?」
 

 コルセットによって押し上げられていた胸ではあるけれど、王子の手によって余計に押し上げられて、上から見ると胸の谷間に深みが増す。何だかエッチな身体を見せつけているみたいだ。

カァッと頭に血が昇る中、柔らかい生地で出来たコルセットは、王子の手が胸を揉むのと同じ動きをしてくる。要するに左胸を揉まれている。

(気にしないでと言われても…。)

「…涙を拭くのにハンカチをお借りしたのです。だからお礼に手作りのマフィンを差し上げようと思ったの…んっ」

 片手でゆったりと揉まれていたけれど、次は両手で揉みしだかれ、後ろの紐をいつの間にか緩められていたのか、コルセットが、ズリ落ちでくる。



「っ…あっ。」

 コルセットがずり落ちて、ほぼ直に胸を揉まれて声が漏れた。

「それで他に言う事はある?」

(クリス殿下の手が…私の胸に。…っだめなのに。疼いてくるー…)

「や…でんかぁっ」

(大事な話をしていないのに、これじゃ…)

 マーガレットは落ちそうになっているコルセットを左手で押さえ、右手で王子の手を諫めるために握った。

「こっちを向いて、マーガレット。」

 
 顎に手を添えられて顔を上げさせられると、其処には吸い込まれそうになるくらいに宝石のように綺麗で形の良い碧眼の瞳がマーガレットを見下ろしている。

 王子の人差し指がツプリと唇の隙間にねじ込まれてジュポジュポッと卑猥な音を立てながら2本の指で口の中をかき回し始めて、脳が痺れてくるのを感じた。

「マーガレットは僕の指がとても好きだね。気持ち良くなるとお口まで感じてくるなんてエッチだよね。」
「はっ…ん、め」

(ちがうのに…。クリス殿下の匂いと長い指先がお口の中にあると思うと…っ)

 身体をピクピクと反応させながら、入れられた指に舌を絡めてシャツにしがみつき、口の端から伝う唾液を見て王子はゾクリと欲望がこみ上げて来る。

 
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