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第1章
聖女の祠1
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数百年前、聖女が自らを人柱とする事で永遠とこの土地に聖水が湧き出る泉をつくった。
聖水は万病に効くと言い伝えられ、お陰でその土地では流行病など数百年間なかったそうだ。
聖水を毎日飲む事で、少しずつ禁忌の血が清められるだろうと教えてもらった。
でも、聖水を毎日飲むというのは案外簡単なようでも、色々な事を考慮すると言葉にするよりも難しいというのが現在の状況である。
そこで、私は人柱となった聖女様が聖水を作成する儀式の為に使った祠に向かう事にしたのだ。
私はこの祠に向かう道すがら、マンジ村長から聞いた話をこの3人にならだが、言っても良いと許可を貰ったことで、言える範囲内でアレンとユラ、アリスティナに話し終わったところで祠についた。
だから今、通称〝聖女の祠〟と言うものの前に、私達は立っている。
「私だって一応聖女教育を受けてる最中だからね!万が一にも祠の力で作れちゃうかもだし。ちょっと試してみよう!」
一つ目の石段に飛び乗ると、後ろからアレンに腕を掴まれた。
「ちょっと待ってください。今の話を集約すると、聖水は聖女の犠牲の上に湧き出るもの。
その万が一が起こったとしたら、その場合…ー。」
「ぁあ!それはだいじょーぶよ。
人柱になったのは、聖水に永遠を望んだからだって。
永遠じゃなくても良いもの。アリスティナ姫に必要なくなるまで、私が作れるようになればそれで良いから!」
「ですが、不確定要素が多すぎます。もう少し慎重になってくださいと毎度言ってますよね?」
言われてみればアレンの言う事は最もなんだけど、カルロには夕刻までに王宮に戻ると言っているし、此処には日を改めてくる事も出来ないだろう。慎重になってる時間がないんだよねぇ…。
「大丈夫、大丈夫。私に任せて!」
ビシッと親指を立てるテリアに、アレンは深いため息をついた。
「その適当さを辞めて欲しいと言っているのですが…。」
「これでもね、聖女の勉強はちゃんと受けているのよ!
聖女の儀式を行う祠とは、即ち。
聖女自身の持つ力を根源に〝試練〟をクリアした聖女のみが儀式を成功させられるというもの。」
「その試練ってのは何ですか?」
「そんなの知らないわよ。祠の気分次第でしょ。」
「失敗したらどうなるんですか?」
「さぁ?成功した偉業の文献しか知らないもん。失敗なんていちいち語り継がないでしょ。」
私が知識を披露して得意げな顔をしている中、アレンとユラは顔を見合わせて、はもりながら言った。
「「祠に入るのは反対です。」」
聖水は万病に効くと言い伝えられ、お陰でその土地では流行病など数百年間なかったそうだ。
聖水を毎日飲む事で、少しずつ禁忌の血が清められるだろうと教えてもらった。
でも、聖水を毎日飲むというのは案外簡単なようでも、色々な事を考慮すると言葉にするよりも難しいというのが現在の状況である。
そこで、私は人柱となった聖女様が聖水を作成する儀式の為に使った祠に向かう事にしたのだ。
私はこの祠に向かう道すがら、マンジ村長から聞いた話をこの3人にならだが、言っても良いと許可を貰ったことで、言える範囲内でアレンとユラ、アリスティナに話し終わったところで祠についた。
だから今、通称〝聖女の祠〟と言うものの前に、私達は立っている。
「私だって一応聖女教育を受けてる最中だからね!万が一にも祠の力で作れちゃうかもだし。ちょっと試してみよう!」
一つ目の石段に飛び乗ると、後ろからアレンに腕を掴まれた。
「ちょっと待ってください。今の話を集約すると、聖水は聖女の犠牲の上に湧き出るもの。
その万が一が起こったとしたら、その場合…ー。」
「ぁあ!それはだいじょーぶよ。
人柱になったのは、聖水に永遠を望んだからだって。
永遠じゃなくても良いもの。アリスティナ姫に必要なくなるまで、私が作れるようになればそれで良いから!」
「ですが、不確定要素が多すぎます。もう少し慎重になってくださいと毎度言ってますよね?」
言われてみればアレンの言う事は最もなんだけど、カルロには夕刻までに王宮に戻ると言っているし、此処には日を改めてくる事も出来ないだろう。慎重になってる時間がないんだよねぇ…。
「大丈夫、大丈夫。私に任せて!」
ビシッと親指を立てるテリアに、アレンは深いため息をついた。
「その適当さを辞めて欲しいと言っているのですが…。」
「これでもね、聖女の勉強はちゃんと受けているのよ!
聖女の儀式を行う祠とは、即ち。
聖女自身の持つ力を根源に〝試練〟をクリアした聖女のみが儀式を成功させられるというもの。」
「その試練ってのは何ですか?」
「そんなの知らないわよ。祠の気分次第でしょ。」
「失敗したらどうなるんですか?」
「さぁ?成功した偉業の文献しか知らないもん。失敗なんていちいち語り継がないでしょ。」
私が知識を披露して得意げな顔をしている中、アレンとユラは顔を見合わせて、はもりながら言った。
「「祠に入るのは反対です。」」
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