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第1章
もう結婚するらしい3
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ユラが来た事でちゃんと侍女を連れて歩く気になったのでわざわざ木に飛び移らなくても良くなり、普通に部屋から出て城内を散策するようになった。
まだ行った事のない場所は沢山あって、そのうちの一つが瑠璃宮という場所だった。
そこは使用人達も出入り制限されているところなのだけど、中で咲き乱れる瑠璃の花がとても美しく可憐で、覗いてみたい好奇心が湧いていた。
だけど、ここは皇国唯一の姫君が住まわれている場所だからこそ、出入りは控えるようにとされているらしい。
皇国には現在、皇妃の子とされる、皇太子であるカルロ、第2皇子であるセリウム。
そして側室の子であるアリスティナ姫がいる。
アリスティナ姫はまだ7歳だが病弱にして側室だった母親も既に亡くなっている。
この瑠璃宮は現在アリスティナ姫1人が療養しながら住んでいるのだとか。
「凄く良い香りもするのよね、フローラルな…香水でもまいてるのかなぁ。」
瑠璃宮の前を通って、ユラに話をふる。
「中にいらっしゃるアリスティナ姫君は、とても病弱で、最近では気持ちも落ち込みがちなので杞憂に効く香りを放つ植物を瑠璃宮に植えたとか。」
ユラが説明してくれた側で、テリアの頭に乗っていた猫が良い香りに反応したのか飛び降りると、あっという間に柵をするりとこえて瑠璃宮の中へと入って行った。
「これは…どうしたら良いのかしら。ユラ。猫だしセーフよね?」
「…お嬢様、因みにこんな話も聞きました。
アリスティナ姫君はカルロ皇太子に大切にされており、姫君の機嫌を損ねた者がカルロ皇太子に斬り捨てられたと。
もしも姫様が猫アレルギーをお持ちだったらどうなるんですかね…
あくまで噂ですが。まだ殿下も11歳ですしまさかそんな…」
テリアはすぐに猫を回収して来ることにした。
まだ行った事のない場所は沢山あって、そのうちの一つが瑠璃宮という場所だった。
そこは使用人達も出入り制限されているところなのだけど、中で咲き乱れる瑠璃の花がとても美しく可憐で、覗いてみたい好奇心が湧いていた。
だけど、ここは皇国唯一の姫君が住まわれている場所だからこそ、出入りは控えるようにとされているらしい。
皇国には現在、皇妃の子とされる、皇太子であるカルロ、第2皇子であるセリウム。
そして側室の子であるアリスティナ姫がいる。
アリスティナ姫はまだ7歳だが病弱にして側室だった母親も既に亡くなっている。
この瑠璃宮は現在アリスティナ姫1人が療養しながら住んでいるのだとか。
「凄く良い香りもするのよね、フローラルな…香水でもまいてるのかなぁ。」
瑠璃宮の前を通って、ユラに話をふる。
「中にいらっしゃるアリスティナ姫君は、とても病弱で、最近では気持ちも落ち込みがちなので杞憂に効く香りを放つ植物を瑠璃宮に植えたとか。」
ユラが説明してくれた側で、テリアの頭に乗っていた猫が良い香りに反応したのか飛び降りると、あっという間に柵をするりとこえて瑠璃宮の中へと入って行った。
「これは…どうしたら良いのかしら。ユラ。猫だしセーフよね?」
「…お嬢様、因みにこんな話も聞きました。
アリスティナ姫君はカルロ皇太子に大切にされており、姫君の機嫌を損ねた者がカルロ皇太子に斬り捨てられたと。
もしも姫様が猫アレルギーをお持ちだったらどうなるんですかね…
あくまで噂ですが。まだ殿下も11歳ですしまさかそんな…」
テリアはすぐに猫を回収して来ることにした。
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