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第1章
皇太子カルロ2
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茶会の感想は、今までに無い奇妙な茶会だった。
テリアとかいう皇妃候補と話していると、何故か腹の中に煮え滾っていた怒りが徐々に削がれていく。
平静な顔をして適当に喋ってくるその様は、豆腐に話しかけてるようで力が抜けた。
「どうでしたか?お茶会は。」
執務室のソファーに腰をかけているところに、俺が生まれてからずっと護衛をしているスピア・グランディスが問いかけてくる。幼い頃からこうやって話しかけてくるので、気安い仲だ。
「…俺はあいつを絶対に婚約者とは認めない。スピア、おまえ田舎に返品してこい。」
「おや?」
スピアが小首を傾げてまじまじと俺を見てくるので訝しげに眉を寄せた。
「何だ?」
「いえ…まだ婚約者様はお越しになったばかりでは無いですか。またお茶会で親睦を深めるのも宜しいかと。」
「必要ない。何だあの礼儀作法の欠片もない女は。とてもこの王宮で生き残れるとも思えない。」
「そうですか、ではまず皇妃候補様にはマナー教育から習得していただきましょうか。」
「返品しろと言ってるんだ俺は。」
そうは言っても現状では返品出来ないことくらいわかっている。
これは皇帝陛下からの承認の元結ばれた婚約だ。その時点であの女は候補では無く、次期皇妃だ。
何の足固にもならないのに御大層なもんだ。
「くそ…俺の即位時に聖女でも出現する奇跡でもおきない限りどうしようもないのか?」
「殿下、皇妃候補様も聖女教育を受けられるのですよ?
もし聖なる力を宿す事に成功すれば、それこそ強い後ろ盾となります。」
「力を宿したとしても所詮人が生み出した紛い物。本物の聖女の方が絶対的な後ろ盾になる。」
それに、あの馬鹿そうな女にそんな才能があるとも思えない。現皇妃ですら聖なる力を宿すのは無理だったというのに。
期待するだけ無駄というものだ。
テリアとかいう皇妃候補と話していると、何故か腹の中に煮え滾っていた怒りが徐々に削がれていく。
平静な顔をして適当に喋ってくるその様は、豆腐に話しかけてるようで力が抜けた。
「どうでしたか?お茶会は。」
執務室のソファーに腰をかけているところに、俺が生まれてからずっと護衛をしているスピア・グランディスが問いかけてくる。幼い頃からこうやって話しかけてくるので、気安い仲だ。
「…俺はあいつを絶対に婚約者とは認めない。スピア、おまえ田舎に返品してこい。」
「おや?」
スピアが小首を傾げてまじまじと俺を見てくるので訝しげに眉を寄せた。
「何だ?」
「いえ…まだ婚約者様はお越しになったばかりでは無いですか。またお茶会で親睦を深めるのも宜しいかと。」
「必要ない。何だあの礼儀作法の欠片もない女は。とてもこの王宮で生き残れるとも思えない。」
「そうですか、ではまず皇妃候補様にはマナー教育から習得していただきましょうか。」
「返品しろと言ってるんだ俺は。」
そうは言っても現状では返品出来ないことくらいわかっている。
これは皇帝陛下からの承認の元結ばれた婚約だ。その時点であの女は候補では無く、次期皇妃だ。
何の足固にもならないのに御大層なもんだ。
「くそ…俺の即位時に聖女でも出現する奇跡でもおきない限りどうしようもないのか?」
「殿下、皇妃候補様も聖女教育を受けられるのですよ?
もし聖なる力を宿す事に成功すれば、それこそ強い後ろ盾となります。」
「力を宿したとしても所詮人が生み出した紛い物。本物の聖女の方が絶対的な後ろ盾になる。」
それに、あの馬鹿そうな女にそんな才能があるとも思えない。現皇妃ですら聖なる力を宿すのは無理だったというのに。
期待するだけ無駄というものだ。
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