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kの企み
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終学活がおわってから、しばらくボーっと立っている、祐一の姿が見えた。その顔は真剣というか、絶望というか、幸福というか。複雑な表情だった。やっぱり、いきなり、デートとか言わない方が良かったのかも、しれなかった。それに、今日はいろんなことがありすぎた。祐一の頭はきっと、パンク寸前だ。俺はそこそこ、祐一のことがわかる。祐一はきっと、デートなんていう、洒落たことはしたことがないはずだ。しかも、相手は男である、この俺とだ。ただ、俺は行動に移した分、もう、止まってなどいられなかった。止まってしまっては、もう、動き出せないきがした。いつもの俺らしくない。
いつもだったら、俺はもっと自信家でいられるというのに、祐一の前ではどうも、うまくいかない。いつも通りを俺は装っているし、きっと祐一には、普段と変わらない俺に見えているはずだ。ただ、うちには洞察眼の鋭い、刑事がいる。それも、プロ顔負けの。そんな、三浦京二にはすぐに俺の焦りは見破られていた。長年の付き合いというのもあるだろう。ふざけた顔して、あいつはよく見ているのだ。
俺はいつもの調子を装い、祐一に近づいた。近づいた俺に祐一は気が付いていない。俺は、祐一の顔をこれでもかっていうように、のぞき込んでやった。顔が近づいた。そのまま、唇を奪ってやってもいいと思うくらいに俺は、祐一のことを、気に入っている。
祐一が、俺とのことを考えて、慌てていると思うと、いとおしく感じた。もっと、困らせてやりたくなる。もっと、俺漬けにしてやりたい。四六時中、俺のことで頭がいっぱいになって、うろたえたり、喜んだり、怒ったりすればいいと思った。
俺は、そんなことを考えて、つい頬が緩んだ。にやけそう。そんな感情を押し殺して、そんなにやけた顔じゃなく、いつもの女子が騒ぐ王子様スマイルというやつで祐一に話しかけた。
いつもだったら、俺はもっと自信家でいられるというのに、祐一の前ではどうも、うまくいかない。いつも通りを俺は装っているし、きっと祐一には、普段と変わらない俺に見えているはずだ。ただ、うちには洞察眼の鋭い、刑事がいる。それも、プロ顔負けの。そんな、三浦京二にはすぐに俺の焦りは見破られていた。長年の付き合いというのもあるだろう。ふざけた顔して、あいつはよく見ているのだ。
俺はいつもの調子を装い、祐一に近づいた。近づいた俺に祐一は気が付いていない。俺は、祐一の顔をこれでもかっていうように、のぞき込んでやった。顔が近づいた。そのまま、唇を奪ってやってもいいと思うくらいに俺は、祐一のことを、気に入っている。
祐一が、俺とのことを考えて、慌てていると思うと、いとおしく感じた。もっと、困らせてやりたくなる。もっと、俺漬けにしてやりたい。四六時中、俺のことで頭がいっぱいになって、うろたえたり、喜んだり、怒ったりすればいいと思った。
俺は、そんなことを考えて、つい頬が緩んだ。にやけそう。そんな感情を押し殺して、そんなにやけた顔じゃなく、いつもの女子が騒ぐ王子様スマイルというやつで祐一に話しかけた。
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