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35.新しいパートナー
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三人で話し合った後、病室に戻って来た。
「じゃあ、やってみて。
無理だったら、俺が後から治す。」
三人の前のベッドにいる人は腕が折れた元隊員だった。
「お願いします。」
マシューはキャロライナの手を握る。
「ああ、魔力が増えるのが、わかります。
じゃあ、治しますね。」
そう言って、腕の折れた部分に手をかざす。
すると、瞬く間に骨折は治った。
「やったぁ。
痛くないですか?」
「はい、治りました。
良かった。」
「終わったら、すぐにキャロの手を離して。」
「ああ、すみません。
僕も治癒魔法で、骨折を治せるようになった。
感激です。
もう一人いいですか?」
「魔力の残りは大丈夫?」
「多分、でも、魔力切れを起こしたことなくて、具合悪くないので、大丈夫だと思うんですが?」
「ダメだよ。
君は傷とかいっぱい治して、自分の限界点を知ってからじゃないと、キャロとやらせない。」
「わかりました。
じゃあ、最後に薬草に魔力込めるのだけやらせてください。
その感覚も知りたい。」
「貪欲なやつだね。」
三人は薬草庫に入った。
そこには、たくさんの薬草が煎じられ、ガラスのボトルに入れられて、並べてある。
その中から、マシューは一つの瓶をテーブルに置いた。
「これは、痛み止めです。
苦しんでいる人の痛みを少しでも、押さえたいんです。
いいですか?」
そう言って、キャロライナの手を握って、瓶に手をかざす。
「できました。
全然、魔力がなくなる感じないんだよな。」
キャロライナの手を握ったまま、マシューはキャロライナを見つめる。
バシンっと音がして、マシューは部屋の隅に飛ばされた。
「痛っ。
なんで?」
「君さぁ、今、キャロを性的な目で見たろ?
そういうやつは、弾き飛ばされるように魔力が組み込まれているんだよ。」
「そうなんですか?
先に言って欲しかった。
でも、わかりました。
僕これから、怪我を治しまくって、魔力切れを体験します。
そしたら、また治癒魔法をやらせてください。」
「わかったわ。
マシューって、へこたれないのね。」
「僕むしろ、夢が叶って、無敵です。」
「完全にハイになってるな。
じゃあ、俺達は帰ろう。」
「そうね。」
翌日、治療院に骨折を治しにレオナルドとキャロライナが訪れると、骨折はいるものの、怪我人はほとんどいなかった。
どうやら、宣言通りにマシューは怪我を治しまくって、魔力切れを起こして、倒れて深い眠りについているらしい。
「あいつ、本気だ。」
「あの魔力切れを、自分からなんて、起こしに行くのとても嫌だわ。
なりたくなくて、やも得ず、なるものだから、普通は。」
「ああ、根性だけは認める。
キャロを性的な目で見るのは、許せないけど。」
「弾き飛ばされているから、いいじゃない?」
「俺、いい魔法考えただろ?」
「もう、レオったら。」
ここでも、最終的に甘い二人だった。
「じゃあ、やってみて。
無理だったら、俺が後から治す。」
三人の前のベッドにいる人は腕が折れた元隊員だった。
「お願いします。」
マシューはキャロライナの手を握る。
「ああ、魔力が増えるのが、わかります。
じゃあ、治しますね。」
そう言って、腕の折れた部分に手をかざす。
すると、瞬く間に骨折は治った。
「やったぁ。
痛くないですか?」
「はい、治りました。
良かった。」
「終わったら、すぐにキャロの手を離して。」
「ああ、すみません。
僕も治癒魔法で、骨折を治せるようになった。
感激です。
もう一人いいですか?」
「魔力の残りは大丈夫?」
「多分、でも、魔力切れを起こしたことなくて、具合悪くないので、大丈夫だと思うんですが?」
「ダメだよ。
君は傷とかいっぱい治して、自分の限界点を知ってからじゃないと、キャロとやらせない。」
「わかりました。
じゃあ、最後に薬草に魔力込めるのだけやらせてください。
その感覚も知りたい。」
「貪欲なやつだね。」
三人は薬草庫に入った。
そこには、たくさんの薬草が煎じられ、ガラスのボトルに入れられて、並べてある。
その中から、マシューは一つの瓶をテーブルに置いた。
「これは、痛み止めです。
苦しんでいる人の痛みを少しでも、押さえたいんです。
いいですか?」
そう言って、キャロライナの手を握って、瓶に手をかざす。
「できました。
全然、魔力がなくなる感じないんだよな。」
キャロライナの手を握ったまま、マシューはキャロライナを見つめる。
バシンっと音がして、マシューは部屋の隅に飛ばされた。
「痛っ。
なんで?」
「君さぁ、今、キャロを性的な目で見たろ?
そういうやつは、弾き飛ばされるように魔力が組み込まれているんだよ。」
「そうなんですか?
先に言って欲しかった。
でも、わかりました。
僕これから、怪我を治しまくって、魔力切れを体験します。
そしたら、また治癒魔法をやらせてください。」
「わかったわ。
マシューって、へこたれないのね。」
「僕むしろ、夢が叶って、無敵です。」
「完全にハイになってるな。
じゃあ、俺達は帰ろう。」
「そうね。」
翌日、治療院に骨折を治しにレオナルドとキャロライナが訪れると、骨折はいるものの、怪我人はほとんどいなかった。
どうやら、宣言通りにマシューは怪我を治しまくって、魔力切れを起こして、倒れて深い眠りについているらしい。
「あいつ、本気だ。」
「あの魔力切れを、自分からなんて、起こしに行くのとても嫌だわ。
なりたくなくて、やも得ず、なるものだから、普通は。」
「ああ、根性だけは認める。
キャロを性的な目で見るのは、許せないけど。」
「弾き飛ばされているから、いいじゃない?」
「俺、いい魔法考えただろ?」
「もう、レオったら。」
ここでも、最終的に甘い二人だった。
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