6 / 8
6.夜会のお料理
しおりを挟む
「こっちの皿にそのお肉を乗せて。」
「かしこまりました、お嬢様。」
夜会会場の片隅では、貴族達が目もくれない美味しい料理が、手付かずでカウンターに並んでいる。
それをセシルは次々と皿に盛り付けると、食事スペースで座って静かに食べ進めている。
皿を持ったビクトルが、あの頃の従者であった自分を真似て、からかうようについて歩く。
「こちらのハムも手間暇かけて作られた貴重な一品です。
ぜひご賞味ください。」
「そうね。
いただくわ、ふふふ。」
ビクトルは従者役を演じて、楽しそうにしている。
このハムなんて、ジューシーで柔らかく、塩加減が絶妙なのだ。
貴族達が無駄話をしている間に、こんな美味しい料理が手付かずで残っているなんて信じられない。
素敵な男性と知り合う目的があるならば、食べている暇がないと言うのは頷けるけれど、そうでない方もいるはずだ。
ここにいる令嬢達は食べている姿を見せるなんて、品位を欠いていると思っているのね。
けれども、私にとっては食べる所作さえおかしくなければ、恥ずかしいと言う思いはない。
ビクトルと二人で夜会に来るのがお仕事の私は、そこで食べようが、話そうが、誰も気にしてはいない。
ビクトルがやめろと言うのなら、渋々諦めるけれども、彼は笑いながらついて来ている。
ならば、私は気にする必要などない。
私が山盛りに飾り付けされたフルーツを物色していると、年配の女性が話しかけて来た。
「あなた、さっきから、美味しそうに食べているわね。」
「はい、とても美味しいです。
誰もいないので、好きなだけ食べさせてもらっています。」
「そうなの?
嬉しいわ。
実は私、ここの夜会の主催者なの。
夜会の時は、いつも邸の料理人が腕をふるって素晴らしい料理を用意してくれているのに、誰も食べないのよ。
メニューだって、私と料理長で悩みに悩んで決めているのにね。
だからと言って、料理はなしにしたら、口さがない者達が何を言い出すかわからないから、やめることができないの。
もちろん、余った物は邸の者達で食べるから粗末にしているわけではないけれど、こうして食べてくれる人を見るのはいいものだわ。」
「主催者のバネッサ公爵夫人様でしたか、ご招待いただきありがとうございます。
挨拶が遅れましたことをお詫びいたします。
お料理については、確かに主催してくれる方からみたらその通りですね。
今日のために大変な思いをして、ご準備なさっているのでしょうから。
皆さんのことはわかりませんが、私は美味しくいただきますわ。」
「あなたの飛び出た行動が、はしたないなどと陰口のきっかけになるかもしれないのに、気にしないところは見習いたいわ。
私自身も文句を言ったけれど、他の方の夜会で、お食事に手をつけることはないもの。」
「そうですか。
私はお食事をいただく作法が失礼にあたらなければ、出されていたらいただきたいです。」
「あら、心が強くて、素直な方ね。」
そんなやり取りをしているうちに、次第に他の人達も料理の前に集まり始め、食べ始める方も現れる。
みんな心の中では、食べたいと思っている方も、誰もいない料理のところへ行くのは気が引けるのだろう。
ならば失うものなどない私が、先に手をつけるわ。
だって私の夜会での一番の楽しみは、お食事なのだから。
私はワインをかけられて嫌がられるような、明日には民に戻るかもしれない男爵令嬢ですもの、何も恐れるものなどないのだ。
「バネッサ公爵夫人、お久しぶりです。
私の婚約者とお話ししてくださり、ありがとうございます。」
「あら、コーベット侯爵の婚約者の方だったの?
知らずに話していたけれど、いい方ね。
令嬢特有の嫌みが全然ないわ。」
「お褒めいただきありがとうございます。」
「コーベット侯爵ぜひ、彼女と仲良くね。
私は嫌がらせと悪意だらけの女性達にうんざりしていたの。」
「はい、もちろんです。
僕も同じ意見です。」
セシルとビクトルは去っていくバネッサ公爵夫人を見送った。
ところで、今日はビクトルに絡んでくる令嬢達はいないのね。
私のお仕事は主にそちらなのに。
「ビクトル、今日はワイン娘達はいないのかしら?」
「ワイン娘?」
「指の動きがちょっとおかしくて、ワインをかけてしまう令嬢達。」
「ああ、今日はいないみたいだね。」
「あら、今日こそ素早い動きで、飛びかかるワインから逃げてやろうと思ったのに。」
「君にとって、ワインをかけられることも運動か何かのようだな。」
「私は、あれも剣術の一つと考えているわ。」
「剣術なのか?」
「だって、剣から逃れるのも、剣術のうちでしょ?
ワインから逃れるのも、剣術よ。」
「なるほど。
でも、君はもう令嬢達に狙われることはないだろう。
先ほどバネッサ公爵夫人と話をしたからね。
あの方の夜会で、彼女が用意したワインを、彼女に認められた君にかけるような勇気のある令嬢はいないさ。」
「そうなの?
バネッサ公爵夫人はとても影響力のある方なのね。」
「ああ、もし彼女に睨まれたら、社交界では生きていけないと思われている。
彼女の庇護を受けたくて、擦り寄る者がいたとしても、判断するのはあくまで彼女次第なんだ。
近づいて来たからと、自分の信仰者を増やす目的だけで、そばにおくことはない。
君が彼女に好かれたなら、それは君の人柄を認めたということさ。」
「でも私は、何もしていないのよ。
ただ、美味しいお料理をいただいただけよ。」
「そうだね。
それが彼女にとって良かったと言うことさ。
君は僕の婚約者として認められたね。」
「良かったわ。
これであなたも安泰ね。
だとしたら、私のお仕事はこれで終わりかしら?
後は、みんなが忘れた頃に婚約破棄を発表すれば、いいだけよね。
思ったより、大したことないし、終わるのも早かったわ。」
「ちょっと待ってくれ。
そう簡単にはいかない。
認められたからと、このままにしたくない。」
ビクトルは何故かとても慌てた様子で、否定する。
「そうね。
いくら何でも早すぎるかしら、ふふ。
タイミングがあるわね。」
「ああ、そうだ。」
ビクトルは思う。
夜会の会場で、人目を気にすることなく、食事を楽しんでいるセシルの姿は本当に可愛い。
瞳は生き生きと輝き、まるでお菓子を見つけた子供のようだ。
セシルにとっては、夜会など出席したところで、話す相手もおらず、僕の婚約者だからと嫌味を言われる場でしかない。
それでも、セシルは明るく食事を楽しんでいる。
そして、意図せずにバネッサ公爵夫人と出会いあっさりと気にいられてしまった。
そのおかげで、これからは令嬢達に攻撃されることもないだろう。
けれども、それだと僕の婚約者役の必要性が無くなってしまう。
僕はお金を求める下品なセシルを見て、今度こそ嫌いになろうと思っていたのに。
それどころか、セシルを見ているだけで、どんどん好きになる自分を止められない。
こんなはずじゃなかったのに。
僕のセシルが可愛すぎる。
「私の仕事はこれで終わりね。」と、去られてしまいそうになった時、怖くなって手を伸ばしたのは僕だった。
僕は君から、離れたくない。
本当は僕も仕事相手と交流しようとこの場に来たけれど、セシルと一緒に過ごしたい気持ちが勝って、どうしても離れられないでいる。
君は本当に特別な人だ。
心から君が好きだよ。
「かしこまりました、お嬢様。」
夜会会場の片隅では、貴族達が目もくれない美味しい料理が、手付かずでカウンターに並んでいる。
それをセシルは次々と皿に盛り付けると、食事スペースで座って静かに食べ進めている。
皿を持ったビクトルが、あの頃の従者であった自分を真似て、からかうようについて歩く。
「こちらのハムも手間暇かけて作られた貴重な一品です。
ぜひご賞味ください。」
「そうね。
いただくわ、ふふふ。」
ビクトルは従者役を演じて、楽しそうにしている。
このハムなんて、ジューシーで柔らかく、塩加減が絶妙なのだ。
貴族達が無駄話をしている間に、こんな美味しい料理が手付かずで残っているなんて信じられない。
素敵な男性と知り合う目的があるならば、食べている暇がないと言うのは頷けるけれど、そうでない方もいるはずだ。
ここにいる令嬢達は食べている姿を見せるなんて、品位を欠いていると思っているのね。
けれども、私にとっては食べる所作さえおかしくなければ、恥ずかしいと言う思いはない。
ビクトルと二人で夜会に来るのがお仕事の私は、そこで食べようが、話そうが、誰も気にしてはいない。
ビクトルがやめろと言うのなら、渋々諦めるけれども、彼は笑いながらついて来ている。
ならば、私は気にする必要などない。
私が山盛りに飾り付けされたフルーツを物色していると、年配の女性が話しかけて来た。
「あなた、さっきから、美味しそうに食べているわね。」
「はい、とても美味しいです。
誰もいないので、好きなだけ食べさせてもらっています。」
「そうなの?
嬉しいわ。
実は私、ここの夜会の主催者なの。
夜会の時は、いつも邸の料理人が腕をふるって素晴らしい料理を用意してくれているのに、誰も食べないのよ。
メニューだって、私と料理長で悩みに悩んで決めているのにね。
だからと言って、料理はなしにしたら、口さがない者達が何を言い出すかわからないから、やめることができないの。
もちろん、余った物は邸の者達で食べるから粗末にしているわけではないけれど、こうして食べてくれる人を見るのはいいものだわ。」
「主催者のバネッサ公爵夫人様でしたか、ご招待いただきありがとうございます。
挨拶が遅れましたことをお詫びいたします。
お料理については、確かに主催してくれる方からみたらその通りですね。
今日のために大変な思いをして、ご準備なさっているのでしょうから。
皆さんのことはわかりませんが、私は美味しくいただきますわ。」
「あなたの飛び出た行動が、はしたないなどと陰口のきっかけになるかもしれないのに、気にしないところは見習いたいわ。
私自身も文句を言ったけれど、他の方の夜会で、お食事に手をつけることはないもの。」
「そうですか。
私はお食事をいただく作法が失礼にあたらなければ、出されていたらいただきたいです。」
「あら、心が強くて、素直な方ね。」
そんなやり取りをしているうちに、次第に他の人達も料理の前に集まり始め、食べ始める方も現れる。
みんな心の中では、食べたいと思っている方も、誰もいない料理のところへ行くのは気が引けるのだろう。
ならば失うものなどない私が、先に手をつけるわ。
だって私の夜会での一番の楽しみは、お食事なのだから。
私はワインをかけられて嫌がられるような、明日には民に戻るかもしれない男爵令嬢ですもの、何も恐れるものなどないのだ。
「バネッサ公爵夫人、お久しぶりです。
私の婚約者とお話ししてくださり、ありがとうございます。」
「あら、コーベット侯爵の婚約者の方だったの?
知らずに話していたけれど、いい方ね。
令嬢特有の嫌みが全然ないわ。」
「お褒めいただきありがとうございます。」
「コーベット侯爵ぜひ、彼女と仲良くね。
私は嫌がらせと悪意だらけの女性達にうんざりしていたの。」
「はい、もちろんです。
僕も同じ意見です。」
セシルとビクトルは去っていくバネッサ公爵夫人を見送った。
ところで、今日はビクトルに絡んでくる令嬢達はいないのね。
私のお仕事は主にそちらなのに。
「ビクトル、今日はワイン娘達はいないのかしら?」
「ワイン娘?」
「指の動きがちょっとおかしくて、ワインをかけてしまう令嬢達。」
「ああ、今日はいないみたいだね。」
「あら、今日こそ素早い動きで、飛びかかるワインから逃げてやろうと思ったのに。」
「君にとって、ワインをかけられることも運動か何かのようだな。」
「私は、あれも剣術の一つと考えているわ。」
「剣術なのか?」
「だって、剣から逃れるのも、剣術のうちでしょ?
ワインから逃れるのも、剣術よ。」
「なるほど。
でも、君はもう令嬢達に狙われることはないだろう。
先ほどバネッサ公爵夫人と話をしたからね。
あの方の夜会で、彼女が用意したワインを、彼女に認められた君にかけるような勇気のある令嬢はいないさ。」
「そうなの?
バネッサ公爵夫人はとても影響力のある方なのね。」
「ああ、もし彼女に睨まれたら、社交界では生きていけないと思われている。
彼女の庇護を受けたくて、擦り寄る者がいたとしても、判断するのはあくまで彼女次第なんだ。
近づいて来たからと、自分の信仰者を増やす目的だけで、そばにおくことはない。
君が彼女に好かれたなら、それは君の人柄を認めたということさ。」
「でも私は、何もしていないのよ。
ただ、美味しいお料理をいただいただけよ。」
「そうだね。
それが彼女にとって良かったと言うことさ。
君は僕の婚約者として認められたね。」
「良かったわ。
これであなたも安泰ね。
だとしたら、私のお仕事はこれで終わりかしら?
後は、みんなが忘れた頃に婚約破棄を発表すれば、いいだけよね。
思ったより、大したことないし、終わるのも早かったわ。」
「ちょっと待ってくれ。
そう簡単にはいかない。
認められたからと、このままにしたくない。」
ビクトルは何故かとても慌てた様子で、否定する。
「そうね。
いくら何でも早すぎるかしら、ふふ。
タイミングがあるわね。」
「ああ、そうだ。」
ビクトルは思う。
夜会の会場で、人目を気にすることなく、食事を楽しんでいるセシルの姿は本当に可愛い。
瞳は生き生きと輝き、まるでお菓子を見つけた子供のようだ。
セシルにとっては、夜会など出席したところで、話す相手もおらず、僕の婚約者だからと嫌味を言われる場でしかない。
それでも、セシルは明るく食事を楽しんでいる。
そして、意図せずにバネッサ公爵夫人と出会いあっさりと気にいられてしまった。
そのおかげで、これからは令嬢達に攻撃されることもないだろう。
けれども、それだと僕の婚約者役の必要性が無くなってしまう。
僕はお金を求める下品なセシルを見て、今度こそ嫌いになろうと思っていたのに。
それどころか、セシルを見ているだけで、どんどん好きになる自分を止められない。
こんなはずじゃなかったのに。
僕のセシルが可愛すぎる。
「私の仕事はこれで終わりね。」と、去られてしまいそうになった時、怖くなって手を伸ばしたのは僕だった。
僕は君から、離れたくない。
本当は僕も仕事相手と交流しようとこの場に来たけれど、セシルと一緒に過ごしたい気持ちが勝って、どうしても離れられないでいる。
君は本当に特別な人だ。
心から君が好きだよ。
2
お気に入りに追加
53
あなたにおすすめの小説
女騎士と文官男子は婚約して10年の月日が流れた
宮野 楓
恋愛
幼馴染のエリック・リウェンとの婚約が家同士に整えられて早10年。 リサは25の誕生日である日に誕生日プレゼントも届かず、婚約に終わりを告げる事決める。 だがエリックはリサの事を……
【完結】ドアマットに気付かない系夫の謝罪は死んだ妻には届かない
堀 和三盆
恋愛
一年にわたる長期出張から戻ると、愛する妻のシェルタが帰らぬ人になっていた。流行病に罹ったらしく、感染を避けるためにと火葬をされて骨になった妻は墓の下。
信じられなかった。
母を責め使用人を責めて暴れ回って、僕は自らの身に降りかかった突然の不幸を嘆いた。まだ、結婚して3年もたっていないというのに……。
そんな中。僕は遺品の整理中に隠すようにして仕舞われていた妻の日記帳を見つけてしまう。愛する妻が最後に何を考えていたのかを知る手段になるかもしれない。そんな軽い気持ちで日記を開いて戦慄した。
日記には妻がこの家に嫁いでから病に倒れるまでの――母や使用人からの壮絶な嫌がらせの数々が綴られていたのだ。
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
夫が大変和やかに俺の事嫌い?と聞いてきた件について〜成金一族の娘が公爵家に嫁いで愛される話
はくまいキャベツ
恋愛
父親の事業が成功し、一気に貴族の仲間入りとなったローズマリー。
父親は地位を更に確固たるものにするため、長女のローズマリーを歴史ある貴族と政略結婚させようとしていた。
成金一族と揶揄されながらも社交界に出向き、公爵家の次男、マイケルと出会ったが、本物の貴族の血というものを見せつけられ、ローズマリーは怯んでしまう。
しかも相手も値踏みする様な目で見てきて苦手意識を持ったが、ローズマリーの思いも虚しくその家に嫁ぐ事となった。
それでも妻としての役目は果たそうと無難な日々を過ごしていたある日、「君、もしかして俺の事嫌い?」と、まるで食べ物の好き嫌いを聞く様に夫に尋ねられた。
(……なぜ、分かったの)
格差婚に悩む、素直になれない妻と、何を考えているのか掴みにくい不思議な夫が育む恋愛ストーリー。
私が妻です!
ミカン♬
恋愛
幼い頃のトラウマで男性が怖いエルシーは夫のヴァルと結婚して2年、まだ本当の夫婦には成っていない。
王都で一人暮らす夫から連絡が途絶えて2か月、エルシーは弟のような護衛レノを連れて夫の家に向かうと、愛人と赤子と暮らしていた。失意のエルシーを狙う従兄妹のオリバーに王都でも襲われる。その時に助けてくれた侯爵夫人にお世話になってエルシーは生まれ変わろうと決心する。
侯爵家に離婚届けにサインを求めて夫がやってきた。
そこに王宮騎士団の副団長エイダンが追いかけてきて、夫の様子がおかしくなるのだった。
世界観など全てフワっと設定です。サクっと終わります。
5/23 完結に状況の説明を書き足しました。申し訳ありません。
★★★なろう様では最後に閑話をいれています。
脱字報告、応援して下さった皆様本当に有難うございました。
他のサイトにも投稿しています。
冷徹義兄の密やかな熱愛
橋本彩里(Ayari)
恋愛
十六歳の時に母が再婚しフローラは侯爵家の一員となったが、ある日、義兄のクリフォードと彼の親友の話を偶然聞いてしまう。
普段から冷徹な義兄に「いい加減我慢の限界だ」と視界に入れるのも疲れるほど嫌われていると知り、これ以上嫌われたくないと家を出ることを決意するのだが、それを知ったクリフォードの態度が急変し……。
※王道ヒーローではありません
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
人生の全てを捨てた王太子妃
八つ刻
恋愛
突然王太子妃になれと告げられてから三年あまりが過ぎた。
傍目からは“幸せな王太子妃”に見える私。
だけど本当は・・・
受け入れているけど、受け入れられない王太子妃と彼女を取り巻く人々の話。
※※※幸せな話とは言い難いです※※※
タグをよく見て読んでください。ハッピーエンドが好みの方(一方通行の愛が駄目な方も)はブラウザバックをお勧めします。
※本編六話+番外編六話の全十二話。
※番外編の王太子視点はヤンデレ注意報が発令されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる