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2.新しい婚約者
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マリアの乗った馬車は、一日中走り続けて、クライトン侯爵家の広いお邸に着いた。
「お嬢様、お待ちしておりました。」
馬車が着くと、男性がエスコートして、馬車から降ろしてくれた。
「お出迎えありがとうございます。」
「僕は、タイラー様の側近のロドルフと申します。
よろしくお願いします。」
そう微笑んだロドルフさんは、優しそうな男性だった。
「私は、マリア・ローレです。
こちらこそ、よろしくお願いします。」
「タイラー様とお会いして頂く前に、侯爵当主とお会いする手筈となっております。
こちらへ。」
そう言って、ロドルフさんは私を伴い邸の中を進んで行き、執務室をノックした。
「どうぞ。
お入りください。
侯爵様は奥におります。」
そう言われて、執務室の中を進むと、クライトン侯爵と思われる方が、机から目を上げた。
「マリア・ローレです。
よろしくお願いします。」
私はカーテシーをし、挨拶する。
「君が、クライトンの婚約者だった妾の娘か。
生まれのせいで残念だったな。
タイラーを頼むよ。
カーステンがもう少しで学院から戻るから、タイラーを別邸に移すのに、君はちょうどいい。
あいつは寝たきりだから、世話してやってくれ。
それにしても、君は美人だな。
カーステンが、騒ぐかもしれないから会わせない方がいい。
やー、君が正妻の娘だったらな、もったいないよ。
もういい、タイラーのところに行ってくれ。」
クライトン侯爵は一方的に話すと、あっという間に私を追い払った。
クライトン侯爵は、大層お怒りだとお父様から聞いていたけど、そうでもなかった。
良かったわ。
ひとまず私は胸をなでおろした。
でも、偉い人だからしょうがないのだろうけど、あけすけに話す失礼な人だった。
美人だけど、妾の子だからもったいないとか言って、まぁ、その通りですけどね。
私は、実の母譲りのブラウンの髪に碧眼で、小さな頃からもてはやされて来た。
だからこそ、お父様は、夫人がいるのに侍女のお母様に手を出した。
お母様は、私を産んだ時に亡くなっており、その段階ではお父様には、まだ、子供ができていなかったため、義母も私を追い払うことはできなかったのだ。
数年後、義母にも娘ができるが、その頃には、私は美しい娘として侯爵家の顔になっていたから、今更、捨てることもできず、そのまま義姉妹として生きて来た。
義母も義妹も、私の事を心の中では、嫌いなのかもしれないが、表立って何かするような頭の悪い人ではなかったから、私は侯爵家の中では、ちょっと異質な人間だけど、それなりに幸せに生きて来たのだ。
「マリア様、タイラー様のところにご案内します。」
執務室の前で待っていてくれたロドルフさんが、タイラー様のところに連れて行ってくれるようだ。
「マリア様、大体のことは伺っているのですが、タイラー様と婚約してくれたんですよね?
だったら僕が支えますから、タイラー様を見捨てないでください。
タイラー様は、本当は優しいいい人なんです。」
「ええ、私はタイラー様と婚約したわ。
彼のお世話を一人でするのは、大変だと思っていたけど、ロドルフさんも助けてくれるなら心強いわ。」
「僕のことは、ロドルフとお呼びください。」
「わかりました。
よろしくね、ロドルフ。」
私とロドルフは、お互い協力していこうと頷き合った。
ロドルフの案内で、タイラー様の寝室に入る。
中は薄暗く、窓も閉め切っている。
部屋は広いが、重苦しい雰囲気だった。
その中央にベッドが置かれ、男性が横になっている。
「ロドルフ、何だこの人は?」
「マリア様は、あなたの婚約者の方です。」
「は?
僕に婚約者などいらない。
帰ってもらってくれ。」
「いえ、侯爵当主からの命令です。」
「父か。
いらないことをしてくれる。」
ベッドに寝ているタイラー様は、金髪に紫色の眼をしているが、布団から出ている顔や首の皮膚は、赤いボツボツに覆われていて、顔の様子はよくわからない。
けれども、その眼はさっき会った侯爵様より、よっぽど怒っている。
体調が悪いのに、私の相手をするのが嫌なのだろう。
私は、申し訳ないとは思うけれど、私にもその事に関してはどうしようもないのだ。
「タイラー様、初めまして、マリア・ローレと申します。
急に現れて嫌かもしれませんが、お世話係として、受け入れてくれませんか?
体調が悪い時は、言ってくれれば、なるべく話しかけないようにしますので。」
タイラー様は、ベッドから私をじっと見つめる。
「君は、僕なんかが、婚約者になるのは嫌じゃないの?」
「私は、タイラー様同様に貴族です。
最初からいいとか悪いとか、言える立場にありません。」
「まぁ、そうだけど、他に何とか違う男を探せないの?
君の親。」
「私は、カーステン様に、妾の子だと内緒にして婚約したことになっていて、お父様は言ったつもりだけど、そう言われたら、反論できないのだそうです。」
「君は兄の婚約者だったの?」
「そうです。」
「そうか。
でも、内緒にしていたとして、わざとじゃないんだろ?」
「そうだとは思いますが、私にはわかりません。」
「そうか、僕から父に言ってあげたいところだけど、僕は、父にお世話になってるから何も言えないんだ。
ごめん。」
「タイラー様が謝ることではないです。」
「でも、マリアのことは聞けば気の毒な話だな。」
「そう思うなら、私を受け入れてください。
私、タイラー様にも婚約破棄されたら、一般の民か修道院に行くかの二択なんです。」
私は貴族として生きて来た。
民として生きるには、家事一切ができない。
修道院へ行ったとしても大変な思いをするだろう。
第一、私は女として、誰かに一度は愛されてみたい。
寝たきりの方だって、心を通じることはできるだろう。
私は、その可能性にかけてみたいのだ。
だって、私は、顔を見ずに手紙のみのやり取りだって、婚約者がいると思えば幸せだったのだ。
もし、目の前に婚約者がいてくれたら、きっと愛することはできるはずだと思うのだ。
「そうですよ、タイラー様。
マリア様がいいって言ってくれているんですから、いいじゃないですか?
僕は、タイラー様と二人きりより、マリア様もいた方が楽しいと思います。
マリア様、美人なんですよ。
僕が、タイラー様の立場なら、こんな風に言ってくれる人を離しません。」
ロドルフが、一緒にタイラー様を説得してくれる。
「そうよ。
私、美人なのに可哀想でしょ。
タイラー様、あなたといる限りとりあえず私、貴族の夫人になれるんですよ。」
そう言って、少しでもタイラー様が受け入れ易いように、貴族らしかぬほどあけすけに言ってみる。
「わかったよ。
僕よりいい条件の男と知り合ったら、そっちを選ぶって約束して。」
「わかりました。」
私はタイラー様と二度目の婚約をした。
「お嬢様、お待ちしておりました。」
馬車が着くと、男性がエスコートして、馬車から降ろしてくれた。
「お出迎えありがとうございます。」
「僕は、タイラー様の側近のロドルフと申します。
よろしくお願いします。」
そう微笑んだロドルフさんは、優しそうな男性だった。
「私は、マリア・ローレです。
こちらこそ、よろしくお願いします。」
「タイラー様とお会いして頂く前に、侯爵当主とお会いする手筈となっております。
こちらへ。」
そう言って、ロドルフさんは私を伴い邸の中を進んで行き、執務室をノックした。
「どうぞ。
お入りください。
侯爵様は奥におります。」
そう言われて、執務室の中を進むと、クライトン侯爵と思われる方が、机から目を上げた。
「マリア・ローレです。
よろしくお願いします。」
私はカーテシーをし、挨拶する。
「君が、クライトンの婚約者だった妾の娘か。
生まれのせいで残念だったな。
タイラーを頼むよ。
カーステンがもう少しで学院から戻るから、タイラーを別邸に移すのに、君はちょうどいい。
あいつは寝たきりだから、世話してやってくれ。
それにしても、君は美人だな。
カーステンが、騒ぐかもしれないから会わせない方がいい。
やー、君が正妻の娘だったらな、もったいないよ。
もういい、タイラーのところに行ってくれ。」
クライトン侯爵は一方的に話すと、あっという間に私を追い払った。
クライトン侯爵は、大層お怒りだとお父様から聞いていたけど、そうでもなかった。
良かったわ。
ひとまず私は胸をなでおろした。
でも、偉い人だからしょうがないのだろうけど、あけすけに話す失礼な人だった。
美人だけど、妾の子だからもったいないとか言って、まぁ、その通りですけどね。
私は、実の母譲りのブラウンの髪に碧眼で、小さな頃からもてはやされて来た。
だからこそ、お父様は、夫人がいるのに侍女のお母様に手を出した。
お母様は、私を産んだ時に亡くなっており、その段階ではお父様には、まだ、子供ができていなかったため、義母も私を追い払うことはできなかったのだ。
数年後、義母にも娘ができるが、その頃には、私は美しい娘として侯爵家の顔になっていたから、今更、捨てることもできず、そのまま義姉妹として生きて来た。
義母も義妹も、私の事を心の中では、嫌いなのかもしれないが、表立って何かするような頭の悪い人ではなかったから、私は侯爵家の中では、ちょっと異質な人間だけど、それなりに幸せに生きて来たのだ。
「マリア様、タイラー様のところにご案内します。」
執務室の前で待っていてくれたロドルフさんが、タイラー様のところに連れて行ってくれるようだ。
「マリア様、大体のことは伺っているのですが、タイラー様と婚約してくれたんですよね?
だったら僕が支えますから、タイラー様を見捨てないでください。
タイラー様は、本当は優しいいい人なんです。」
「ええ、私はタイラー様と婚約したわ。
彼のお世話を一人でするのは、大変だと思っていたけど、ロドルフさんも助けてくれるなら心強いわ。」
「僕のことは、ロドルフとお呼びください。」
「わかりました。
よろしくね、ロドルフ。」
私とロドルフは、お互い協力していこうと頷き合った。
ロドルフの案内で、タイラー様の寝室に入る。
中は薄暗く、窓も閉め切っている。
部屋は広いが、重苦しい雰囲気だった。
その中央にベッドが置かれ、男性が横になっている。
「ロドルフ、何だこの人は?」
「マリア様は、あなたの婚約者の方です。」
「は?
僕に婚約者などいらない。
帰ってもらってくれ。」
「いえ、侯爵当主からの命令です。」
「父か。
いらないことをしてくれる。」
ベッドに寝ているタイラー様は、金髪に紫色の眼をしているが、布団から出ている顔や首の皮膚は、赤いボツボツに覆われていて、顔の様子はよくわからない。
けれども、その眼はさっき会った侯爵様より、よっぽど怒っている。
体調が悪いのに、私の相手をするのが嫌なのだろう。
私は、申し訳ないとは思うけれど、私にもその事に関してはどうしようもないのだ。
「タイラー様、初めまして、マリア・ローレと申します。
急に現れて嫌かもしれませんが、お世話係として、受け入れてくれませんか?
体調が悪い時は、言ってくれれば、なるべく話しかけないようにしますので。」
タイラー様は、ベッドから私をじっと見つめる。
「君は、僕なんかが、婚約者になるのは嫌じゃないの?」
「私は、タイラー様同様に貴族です。
最初からいいとか悪いとか、言える立場にありません。」
「まぁ、そうだけど、他に何とか違う男を探せないの?
君の親。」
「私は、カーステン様に、妾の子だと内緒にして婚約したことになっていて、お父様は言ったつもりだけど、そう言われたら、反論できないのだそうです。」
「君は兄の婚約者だったの?」
「そうです。」
「そうか。
でも、内緒にしていたとして、わざとじゃないんだろ?」
「そうだとは思いますが、私にはわかりません。」
「そうか、僕から父に言ってあげたいところだけど、僕は、父にお世話になってるから何も言えないんだ。
ごめん。」
「タイラー様が謝ることではないです。」
「でも、マリアのことは聞けば気の毒な話だな。」
「そう思うなら、私を受け入れてください。
私、タイラー様にも婚約破棄されたら、一般の民か修道院に行くかの二択なんです。」
私は貴族として生きて来た。
民として生きるには、家事一切ができない。
修道院へ行ったとしても大変な思いをするだろう。
第一、私は女として、誰かに一度は愛されてみたい。
寝たきりの方だって、心を通じることはできるだろう。
私は、その可能性にかけてみたいのだ。
だって、私は、顔を見ずに手紙のみのやり取りだって、婚約者がいると思えば幸せだったのだ。
もし、目の前に婚約者がいてくれたら、きっと愛することはできるはずだと思うのだ。
「そうですよ、タイラー様。
マリア様がいいって言ってくれているんですから、いいじゃないですか?
僕は、タイラー様と二人きりより、マリア様もいた方が楽しいと思います。
マリア様、美人なんですよ。
僕が、タイラー様の立場なら、こんな風に言ってくれる人を離しません。」
ロドルフが、一緒にタイラー様を説得してくれる。
「そうよ。
私、美人なのに可哀想でしょ。
タイラー様、あなたといる限りとりあえず私、貴族の夫人になれるんですよ。」
そう言って、少しでもタイラー様が受け入れ易いように、貴族らしかぬほどあけすけに言ってみる。
「わかったよ。
僕よりいい条件の男と知り合ったら、そっちを選ぶって約束して。」
「わかりました。」
私はタイラー様と二度目の婚約をした。
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