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第2章 騎士学校
第48話 勝敗の行方
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俺達はパックの後に続いた。するとパックが振り返る。その顔は父親には見せなかった悔しそうな顔をしている。
父親の前ではああは言っていたが、パック自身もやりきれない気持ちがあるんだ…俺はパックに声を掛ける。
「パック…親父さんの言うことなんて聞かなくても…」
「師匠…でもいいんです。これで元の父ちゃんにもどってくれるなら、ここで負けても師匠は俺の師匠で居てくれますよね?」
「勿論だ…行って来い…」
割れんばかりの歓声があがる会場の上に立つ、パックとイヴァン。そして剣聖が立っている。決勝の審判は剣聖が行うことが通例となっているらしい。
2人中央に集まり握手をしている。イヴァンの顔は自信満々というような顔をしている。恐らく父親から八百長が上手くいったとでも聞かされているのだろう。一方のパックはすっきりとした様な表情を見せている。
俺達の向かい側にはイヴァンの親父がおり、その親父も自信に溢れた顔をしている。
中央にいる2人の姿を見てシャウラが呟く。
「これでよかったのかな…」
俺は拳握り体を震わせながら
「言い訳ないだろ…でもパックが決めたことなんだ…」
クソっ本当にどうにもならないのか?俺はシャウラの顔を見る。シャウラは分かっているかのように黙って頷く。
「ちょっと行ってくる」
「うん」
俺はクルリと体の向きを変え走り出す。全力で飛ぶように控室に向かう通路を走る。
控室からでて帰ろうとしているパックの父親の姿があった。俺はその父親の肩を掴む。
「息子の晴れ舞台を間近で見に行こう」
首を横に振り
「私には耐えられない…」
「あいつ…悔しそうな顔をしてた…勝ち負けなんかはあいつにとってはもうどうでもいいことなんだ。全力を尽くしたいんだよ。なんでそれが分からないんだ!」
俺の声が通路をこだまする。
父親は震えながら
「分かってるよ!!でも仕方ないんだ…仕方ない…」
「あんたはそれでいいのかよ?そんなかっこ悪い父親のままで、あんた今のままで仕事をしても後悔するよ!今のあんたは息子の顔をちゃんとみれるのかよ!!」
「…」
沈黙がその場を流れる。
父親は顔をあげ、俺を見つめる。その目の奥には光が宿り、最初にあったときのような活気のない男という印象はない。
「まだ間に合うでしょうか?」
「ああ、今から走ればなんとかなる」
俺達は走って会場に向かう。
会場に着いたときには剣聖が試合開始の宣言を始めようとしていた。
パックの父親が叫ぶ。
「パック!!父さんが悪かった!!俺のことはいい!!自分のために全力を尽くせ!!!」
パックは振り返り、ニコッと笑った。
その瞬間試合開始となり、イヴァンが一気に間合いを詰め斬りかかる。その振りは勝ちを確信しているのかそれほど気合の入った鋭い振りではなく、今日一番かわすのが簡単な一撃であった。それをパックは難なく体を少しだけ動かしかわす。
そしてパックの一撃があっさりと決まる。
そして剣聖がパックの勝ちを宣言した。
イヴァンは怒りの表情でパックに詰め寄る。
「おい!!!話が違うだろ!!」
周囲に聞こえるような大きな声で。
剣聖はそれを聞き眉をひそめる。イヴァンはハッとしたような表情になり、パックの手を持ち上げ勝利を称える。
俺達の反対側でみていたイヴァンの親父が真っ赤な顔をさせ、駆け寄ってきてパックの父親の前に立ち
「私に恥をかかせおってからに!お前を王都に住めないようしてやるから覚悟しておけよ!!!」
「私は…あんたのせいで仕事よりも大事なものを失うところだった」
「家も仕事も失ったがな!!」
そこにパックが駆け寄ってきて
「父ちゃん。本当に良かったの?」
「ああ、いいさ。父ちゃんは本当に大事なものを失うところだったよ」
そう言って二人で抱き合っている。
その姿をみてもイヴァンの親父はワーワーと喚き散らしている。
俺達がそのやり取りにうんざりとしているとマーフがやってきて
「何を騒いでんのよ?」
「あれか…」
するとイヴァンの親父がマーフに気がついたのか
「これはこれはアリステル家のお嬢様」
真っ赤な顔をしたまま挨拶をする。
「残念でしたねイヴァン君。体調でも悪かったのかしら?最後の振りはキレがなかったわね」
マーフは残念そうな顔で親父に話しかける。
「ええ…ですからあんなものは無効ですよ…今から剣聖様に取り合って再試合をお願いできませんかね?」
マーフは冷ややかな顔をして
「いえ、勝負は勝負ですからそれはできません」
マーフの答えを聞いてイヴァンの親父はボソッと呟くように吐き捨てる。
「…小娘が…調子に乗るなよ」
マーフは腕を組みイヴァンの親父をキッと睨みつけ
「今、なんと言いましたか?あなた私の家とあなたの家の格の違いをご存知ですよね?」
そう言うと下を向き何も言わなくなった。
マーフはパックと父親のもとに行き声を掛けている。
「パックよく頑張ったわね」
「ありがとう。ねえちゃん」
「この方があなたの父上様?」
「うん、そうだよ」
「確か庭師だったわよね?」
「はい…でももう廃業です」
パックはそれを聞くと俯いて
「父ちゃん…ごめん」
「お前は気にするな。俺が決めたことだ」
「なぜ辞めるのです?」
ライコフの親父をちらりとみて
「それがですね…仕事がなくて…」
「それならうちに来ませんか?ちょうど庭師に欠員があってねアリシア」
一緒についてきているアリシアさんが答える。
「ええ、お嬢様。腕利きの庭師を探しているところです」
「決まりだわ。あなた明日からうちに来て」
パックの父親は驚きの表情をみせ
「え!!いいんですか!!!」
「ええ、勿論よ。私の家の庭は広いから大変だけどよろしくね」
「ありがとうございます!!アリステル家の庭をやらせてもらえるなんて光栄です!!」
マーフは俺達の方をみてウィンクをする。
それを聞いたイヴァンの親父が慌てて飛んでくる。
「アリステル家お嬢様…申し訳ありませんが…この者を雇うのは止めておいた方がいいかと」
「それは何故です?」
「それはですね…2年前にこの男は我が家の庭の木を枯らしたんですよ。それで私がクビにしたところで」
パックが慌てたように話す。
「そ、それはイヴァンがやったことだろ!」
パックの父親は首を横振り
「でも枯れたのは事実だ」
マーフはニコッと父親に笑いかけ
「うちにはそんな悪戯するような子供はいませんから大丈夫です」
そしてイヴァンの親父を再び睨みつけ
「あなた、アリステル家が決めたことに口を出すつもりかしら?」
「い、いえそんなつもりなどさらさらございません」
慌てふためいて否定をする。
「それにあなた…神聖な剣術大会に八百長をもちかけるような真似をしていませんよね?」
「え!八百長?滅相もない…」
「それはおかしいですな…」
すると側で話を聞いていた剣聖が口を挟む。
「イヴァン君が負けた時、話が違うとパック君に詰め寄っていましたが?」
「そ、それは…」
マーフがそれを聞き剣聖に話しかける。
「レグルス…それは本当ですか?」
「ええ」
マーフはイヴァンの親父を冷酷な表情で見つめ
「あなた…アリステル家が貴賓として招待されている神聖な剣術大会において八百長をもちかけるなど言語道断!アリステル家の家紋に泥を塗るに等しい行為。国王にご報告させていただきます。追って沙汰があるとおもいますので覚悟しなさい」
「は…はい…」
イヴァンの親父は真っ青な顔をして俯きながらイヴァンと一緒にその場を後にした。
「あいつ…八百長なんかしなくてもパックに勝てたかもしれないのになぁ」
俺がそう呟くと剣聖が
「ああ、同じぐらいの実力だったからな」
パックがマーフに耳打ちをしているのが見え、マーフが真っ赤な顔をしてこっちに来て俺が何か文句をいわれるのかと身構えると
「このドレス、母上が着ていたものなの…綺麗って言ってくれてありがとう」
パックを見ると親指を立ててニコッと笑っていた。
父親の前ではああは言っていたが、パック自身もやりきれない気持ちがあるんだ…俺はパックに声を掛ける。
「パック…親父さんの言うことなんて聞かなくても…」
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「勿論だ…行って来い…」
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俺達の向かい側にはイヴァンの親父がおり、その親父も自信に溢れた顔をしている。
中央にいる2人の姿を見てシャウラが呟く。
「これでよかったのかな…」
俺は拳握り体を震わせながら
「言い訳ないだろ…でもパックが決めたことなんだ…」
クソっ本当にどうにもならないのか?俺はシャウラの顔を見る。シャウラは分かっているかのように黙って頷く。
「ちょっと行ってくる」
「うん」
俺はクルリと体の向きを変え走り出す。全力で飛ぶように控室に向かう通路を走る。
控室からでて帰ろうとしているパックの父親の姿があった。俺はその父親の肩を掴む。
「息子の晴れ舞台を間近で見に行こう」
首を横に振り
「私には耐えられない…」
「あいつ…悔しそうな顔をしてた…勝ち負けなんかはあいつにとってはもうどうでもいいことなんだ。全力を尽くしたいんだよ。なんでそれが分からないんだ!」
俺の声が通路をこだまする。
父親は震えながら
「分かってるよ!!でも仕方ないんだ…仕方ない…」
「あんたはそれでいいのかよ?そんなかっこ悪い父親のままで、あんた今のままで仕事をしても後悔するよ!今のあんたは息子の顔をちゃんとみれるのかよ!!」
「…」
沈黙がその場を流れる。
父親は顔をあげ、俺を見つめる。その目の奥には光が宿り、最初にあったときのような活気のない男という印象はない。
「まだ間に合うでしょうか?」
「ああ、今から走ればなんとかなる」
俺達は走って会場に向かう。
会場に着いたときには剣聖が試合開始の宣言を始めようとしていた。
パックの父親が叫ぶ。
「パック!!父さんが悪かった!!俺のことはいい!!自分のために全力を尽くせ!!!」
パックは振り返り、ニコッと笑った。
その瞬間試合開始となり、イヴァンが一気に間合いを詰め斬りかかる。その振りは勝ちを確信しているのかそれほど気合の入った鋭い振りではなく、今日一番かわすのが簡単な一撃であった。それをパックは難なく体を少しだけ動かしかわす。
そしてパックの一撃があっさりと決まる。
そして剣聖がパックの勝ちを宣言した。
イヴァンは怒りの表情でパックに詰め寄る。
「おい!!!話が違うだろ!!」
周囲に聞こえるような大きな声で。
剣聖はそれを聞き眉をひそめる。イヴァンはハッとしたような表情になり、パックの手を持ち上げ勝利を称える。
俺達の反対側でみていたイヴァンの親父が真っ赤な顔をさせ、駆け寄ってきてパックの父親の前に立ち
「私に恥をかかせおってからに!お前を王都に住めないようしてやるから覚悟しておけよ!!!」
「私は…あんたのせいで仕事よりも大事なものを失うところだった」
「家も仕事も失ったがな!!」
そこにパックが駆け寄ってきて
「父ちゃん。本当に良かったの?」
「ああ、いいさ。父ちゃんは本当に大事なものを失うところだったよ」
そう言って二人で抱き合っている。
その姿をみてもイヴァンの親父はワーワーと喚き散らしている。
俺達がそのやり取りにうんざりとしているとマーフがやってきて
「何を騒いでんのよ?」
「あれか…」
するとイヴァンの親父がマーフに気がついたのか
「これはこれはアリステル家のお嬢様」
真っ赤な顔をしたまま挨拶をする。
「残念でしたねイヴァン君。体調でも悪かったのかしら?最後の振りはキレがなかったわね」
マーフは残念そうな顔で親父に話しかける。
「ええ…ですからあんなものは無効ですよ…今から剣聖様に取り合って再試合をお願いできませんかね?」
マーフは冷ややかな顔をして
「いえ、勝負は勝負ですからそれはできません」
マーフの答えを聞いてイヴァンの親父はボソッと呟くように吐き捨てる。
「…小娘が…調子に乗るなよ」
マーフは腕を組みイヴァンの親父をキッと睨みつけ
「今、なんと言いましたか?あなた私の家とあなたの家の格の違いをご存知ですよね?」
そう言うと下を向き何も言わなくなった。
マーフはパックと父親のもとに行き声を掛けている。
「パックよく頑張ったわね」
「ありがとう。ねえちゃん」
「この方があなたの父上様?」
「うん、そうだよ」
「確か庭師だったわよね?」
「はい…でももう廃業です」
パックはそれを聞くと俯いて
「父ちゃん…ごめん」
「お前は気にするな。俺が決めたことだ」
「なぜ辞めるのです?」
ライコフの親父をちらりとみて
「それがですね…仕事がなくて…」
「それならうちに来ませんか?ちょうど庭師に欠員があってねアリシア」
一緒についてきているアリシアさんが答える。
「ええ、お嬢様。腕利きの庭師を探しているところです」
「決まりだわ。あなた明日からうちに来て」
パックの父親は驚きの表情をみせ
「え!!いいんですか!!!」
「ええ、勿論よ。私の家の庭は広いから大変だけどよろしくね」
「ありがとうございます!!アリステル家の庭をやらせてもらえるなんて光栄です!!」
マーフは俺達の方をみてウィンクをする。
それを聞いたイヴァンの親父が慌てて飛んでくる。
「アリステル家お嬢様…申し訳ありませんが…この者を雇うのは止めておいた方がいいかと」
「それは何故です?」
「それはですね…2年前にこの男は我が家の庭の木を枯らしたんですよ。それで私がクビにしたところで」
パックが慌てたように話す。
「そ、それはイヴァンがやったことだろ!」
パックの父親は首を横振り
「でも枯れたのは事実だ」
マーフはニコッと父親に笑いかけ
「うちにはそんな悪戯するような子供はいませんから大丈夫です」
そしてイヴァンの親父を再び睨みつけ
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「い、いえそんなつもりなどさらさらございません」
慌てふためいて否定をする。
「それにあなた…神聖な剣術大会に八百長をもちかけるような真似をしていませんよね?」
「え!八百長?滅相もない…」
「それはおかしいですな…」
すると側で話を聞いていた剣聖が口を挟む。
「イヴァン君が負けた時、話が違うとパック君に詰め寄っていましたが?」
「そ、それは…」
マーフがそれを聞き剣聖に話しかける。
「レグルス…それは本当ですか?」
「ええ」
マーフはイヴァンの親父を冷酷な表情で見つめ
「あなた…アリステル家が貴賓として招待されている神聖な剣術大会において八百長をもちかけるなど言語道断!アリステル家の家紋に泥を塗るに等しい行為。国王にご報告させていただきます。追って沙汰があるとおもいますので覚悟しなさい」
「は…はい…」
イヴァンの親父は真っ青な顔をして俯きながらイヴァンと一緒にその場を後にした。
「あいつ…八百長なんかしなくてもパックに勝てたかもしれないのになぁ」
俺がそう呟くと剣聖が
「ああ、同じぐらいの実力だったからな」
パックがマーフに耳打ちをしているのが見え、マーフが真っ赤な顔をしてこっちに来て俺が何か文句をいわれるのかと身構えると
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