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前日談 〜幼少期編〜
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1人の男がやる気のない70歳近い警備員の横を通り自宅への道を歩いていた。医療技術がどこまで発展していようと老齢の警備員より当然のことではあるが彼の方が屈強な男であった。
この光景はここ数年よく見ることのできるもので、当人達もお互い見慣れている。ただ、見慣れているだけで面識はない。
彼は警備員の横を通るたびに、なんて楽そうな仕事だ、と思ったものである。突っ立っているだけで金が貰えるなど彼からしてみれば実に温い仕事であると言わざるを得なかった。
管理された青空の下、雲もなく本日もいつもと変わらず大変過ごしやすい気候である。強いて不満があるとすればやや気温が高いことくらいだろうか。
たまに声をかけてくる人々に適当に返事を返しながら、彼は鉄でできた道を歩いていく。カツカツと足裏から金属音を響かせながら美味しそうな匂いのするパン屋やご飯屋を無視し、真っ直ぐに家へ向かう。
その途中で彼に話しかけてくる女性がいた。勝ち気な雰囲気を出すクールビューティーと称するに値する女性だ。彼はその女性をよく知っていた。いや、知っているよりもずっと深い関係だ。
「──、今日も勝ったのね」
「○○、大分お腹も大きくなってきたんだから外を歩いちゃいけないよ」
彼は彼女の夫であった。
「そうね、ようやく授かった子だもの」
「俺がサイボーグでなければもう少し早くに出来たかもしれないんだけどな」
「それは責めることじゃない。でも一緒にご飯を楽しめないのは少し残念ね」
そして、彼の職業は時代錯誤の剣闘士であった。しかし、時代錯誤といえどそれで稼げることには違いなく合法なのだから咎められることもない。
これから夫婦には子供が出来て、子供が成長するにつれて色々な問題が起こり、気づけば子供が巣立っている ── そんな未来が待っているはずだった。
「ん?」
けたたましいサイレンの音が道路の向かい側で鳴り始めたのを彼は察知した。向かい側の銀行から煙が上がっている。
「銀行強盗か。最近治安が悪いな。……○○、早く帰ろう」
「でも、──ならどうにかできるんじゃないの?」
彼女はこんな時だというのにやけに楽しそうだった。もともとクラッカーだった彼女は彼に向かって銀行内部の監視カメラデータを送る。
「武装はパルスガン。人数は10人よ。制圧くらい簡単でしょ?」
そういってわがままを言う彼女は微笑んだ。まるで危機感が足りていない様子を見た彼は、少しばかりめんどくさそうにため息を吐いた。
「あのなぁ……俺はヒーローじゃないんだ。警察に任せればいいだろう」
「えぇ、──のカッコいいところみたいなぁ」
「側を離れたら、俺が○○のことを守れないだろうが。ほら、行くぞ」
──が○○の手を引き、その場を後にしようとした時、1台の大型車両が彼らの横を通り過ぎていった。大きなタンクを2つ牽引している特徴的な車だ。
『第一種、高エネルギー物体輸送車』、その車にはその文字が書かれていた。
「嫌な予感がする……なるべく離れるぞ」
「ちょっと、そんなに急がないでよ」
嫌な予感というものは当たるものだ。
その場から離れつつも車を視界の端で追いかけていた彼は『銀行からの流れ弾が輸送車に当たり爆発する』、その様を完璧に捉えていた。
当然、爆風によって様々なものが飛来してくることも彼の目にははっきり映っている。爆風によって飛んでくるものは様々だが、生身の人間にあたればただでは済まないということだけは共通していた。
彼は咄嗟に己の体を彼女の盾とした。彼の体はサイボーグである為、脳以外は全て人工的なものに置き換えられている。強度も人間の身体のそれとは比較にならない。
しかし、剣闘士である為、軍用サイボーグとは違い壊れるように出来ていた。軍用が壊れないわけではないが比較したときに大きな違いがあることは言うまでもない。
首から上と急所のみ守れれば良いとばかりに腕や足や腹部へ破片が突き刺さって行く。彼は身体中が串刺しになったが、意地で彼女には傷一つつけなかった。
彼が足を一歩踏み出すと足元からペチャリと水音がする。腹部から青白い人工血液が流れ出ていく。爆風の熱を受けたことで右腕のフレームは変形しており使い物にならないことが見て取れる。また、腹部は人工皮膚が炭化し、耐熱性の高い素材でできた機械らしい見た目がところどころに見える状態となっていた。
「あ"だぁっ!……はぁ~、クソったれが。この義体は気に入ってたんだがな」
「うわっ、大丈夫?」
「当然だろ。あー……はぁ~……もっと上手くやれたな」
「どう見ても大丈夫ではないよ?」
こんな時だというのに彼は無駄に落ち着いて先ほどへの対処の反省を行っていた。焦る為の正気というものを持ち合わせていないのかもしれない。
彼の角膜に埋め込まれている光学デバイスには義体の各部分への損傷状態とエラーが次々に表示されているが、そのどれもが致命的な損傷だけは避けていたことを伝えている。
そうだとしても、人口血液が漏れている現状では放っておけば死ぬことには変わりないのだが。
「えっと、早く病院行かなきゃ。歩行機能にエラーは?」
「あるよ。こりゃ戦闘運動どころか普通の移動にも支障が出るな。あぁ、やっぱクソ痛えわ」
「また無茶してる……あれだけ言ったのに痛覚遮断をまだ使ってないの?」
へへへ、と振り返り笑う彼に『笑い事じゃない』と言い放つ彼女。それでも2人は幸せそうであった。
「ありがとね」
「あぁ、どういたし……!」
彼はその場で彼女を抱き倒した。
そこで光景は白い光とノイズで埋め尽くされ、以後の記録は残っていない。
無敗の剣闘士の命はそこで終わった。
愛する者の命が守れたかは彼の知るところではない。
この光景はここ数年よく見ることのできるもので、当人達もお互い見慣れている。ただ、見慣れているだけで面識はない。
彼は警備員の横を通るたびに、なんて楽そうな仕事だ、と思ったものである。突っ立っているだけで金が貰えるなど彼からしてみれば実に温い仕事であると言わざるを得なかった。
管理された青空の下、雲もなく本日もいつもと変わらず大変過ごしやすい気候である。強いて不満があるとすればやや気温が高いことくらいだろうか。
たまに声をかけてくる人々に適当に返事を返しながら、彼は鉄でできた道を歩いていく。カツカツと足裏から金属音を響かせながら美味しそうな匂いのするパン屋やご飯屋を無視し、真っ直ぐに家へ向かう。
その途中で彼に話しかけてくる女性がいた。勝ち気な雰囲気を出すクールビューティーと称するに値する女性だ。彼はその女性をよく知っていた。いや、知っているよりもずっと深い関係だ。
「──、今日も勝ったのね」
「○○、大分お腹も大きくなってきたんだから外を歩いちゃいけないよ」
彼は彼女の夫であった。
「そうね、ようやく授かった子だもの」
「俺がサイボーグでなければもう少し早くに出来たかもしれないんだけどな」
「それは責めることじゃない。でも一緒にご飯を楽しめないのは少し残念ね」
そして、彼の職業は時代錯誤の剣闘士であった。しかし、時代錯誤といえどそれで稼げることには違いなく合法なのだから咎められることもない。
これから夫婦には子供が出来て、子供が成長するにつれて色々な問題が起こり、気づけば子供が巣立っている ── そんな未来が待っているはずだった。
「ん?」
けたたましいサイレンの音が道路の向かい側で鳴り始めたのを彼は察知した。向かい側の銀行から煙が上がっている。
「銀行強盗か。最近治安が悪いな。……○○、早く帰ろう」
「でも、──ならどうにかできるんじゃないの?」
彼女はこんな時だというのにやけに楽しそうだった。もともとクラッカーだった彼女は彼に向かって銀行内部の監視カメラデータを送る。
「武装はパルスガン。人数は10人よ。制圧くらい簡単でしょ?」
そういってわがままを言う彼女は微笑んだ。まるで危機感が足りていない様子を見た彼は、少しばかりめんどくさそうにため息を吐いた。
「あのなぁ……俺はヒーローじゃないんだ。警察に任せればいいだろう」
「えぇ、──のカッコいいところみたいなぁ」
「側を離れたら、俺が○○のことを守れないだろうが。ほら、行くぞ」
──が○○の手を引き、その場を後にしようとした時、1台の大型車両が彼らの横を通り過ぎていった。大きなタンクを2つ牽引している特徴的な車だ。
『第一種、高エネルギー物体輸送車』、その車にはその文字が書かれていた。
「嫌な予感がする……なるべく離れるぞ」
「ちょっと、そんなに急がないでよ」
嫌な予感というものは当たるものだ。
その場から離れつつも車を視界の端で追いかけていた彼は『銀行からの流れ弾が輸送車に当たり爆発する』、その様を完璧に捉えていた。
当然、爆風によって様々なものが飛来してくることも彼の目にははっきり映っている。爆風によって飛んでくるものは様々だが、生身の人間にあたればただでは済まないということだけは共通していた。
彼は咄嗟に己の体を彼女の盾とした。彼の体はサイボーグである為、脳以外は全て人工的なものに置き換えられている。強度も人間の身体のそれとは比較にならない。
しかし、剣闘士である為、軍用サイボーグとは違い壊れるように出来ていた。軍用が壊れないわけではないが比較したときに大きな違いがあることは言うまでもない。
首から上と急所のみ守れれば良いとばかりに腕や足や腹部へ破片が突き刺さって行く。彼は身体中が串刺しになったが、意地で彼女には傷一つつけなかった。
彼が足を一歩踏み出すと足元からペチャリと水音がする。腹部から青白い人工血液が流れ出ていく。爆風の熱を受けたことで右腕のフレームは変形しており使い物にならないことが見て取れる。また、腹部は人工皮膚が炭化し、耐熱性の高い素材でできた機械らしい見た目がところどころに見える状態となっていた。
「あ"だぁっ!……はぁ~、クソったれが。この義体は気に入ってたんだがな」
「うわっ、大丈夫?」
「当然だろ。あー……はぁ~……もっと上手くやれたな」
「どう見ても大丈夫ではないよ?」
こんな時だというのに彼は無駄に落ち着いて先ほどへの対処の反省を行っていた。焦る為の正気というものを持ち合わせていないのかもしれない。
彼の角膜に埋め込まれている光学デバイスには義体の各部分への損傷状態とエラーが次々に表示されているが、そのどれもが致命的な損傷だけは避けていたことを伝えている。
そうだとしても、人口血液が漏れている現状では放っておけば死ぬことには変わりないのだが。
「えっと、早く病院行かなきゃ。歩行機能にエラーは?」
「あるよ。こりゃ戦闘運動どころか普通の移動にも支障が出るな。あぁ、やっぱクソ痛えわ」
「また無茶してる……あれだけ言ったのに痛覚遮断をまだ使ってないの?」
へへへ、と振り返り笑う彼に『笑い事じゃない』と言い放つ彼女。それでも2人は幸せそうであった。
「ありがとね」
「あぁ、どういたし……!」
彼はその場で彼女を抱き倒した。
そこで光景は白い光とノイズで埋め尽くされ、以後の記録は残っていない。
無敗の剣闘士の命はそこで終わった。
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