ことわざ人生

くさなぎ秋良

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猫ばば

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 『猫ばば』とは、拾った物などを、そのまま黙って自分のものにして、素知らぬ顔をしていることのたとえ。

 『ばば』は『糞』と書きます。そう、『猫のフン』のことなんですね。猫が糞をしたあと、足で土や砂をかけて隠すようすからきているんだそうです。これは知らなかったです。
 そういえば『猫ばば』の『ばば』が何かなんて気にしたこともなかった……。『一人ぼっち』の『ぼっち』が何か訊ねられて初めて気になるようなものでしょうか。
 興味を持つと、知らなかったことが不意に開けることがあるんですね。幾つになっても人生は勉強ですねぇ。

 うちの愛猫は三匹いるのですが、やはりそれぞれ砂のかけ方に個性が出ます。
 以前、猫について調べているとき『砂をかけない猫は自分が一番偉いと思っている』と書いている本を読んで、「あぁ」と妙に納得してしまいました。というのも、我が家で最強の猫である三女の『凪』が、このタイプ。一応かけることもあるのですが、形だけで出したものがほとんど丸見え。

 長女の『姫』は優しい性格で神経質なので、これでもかというくらい山盛りに砂を盛ります。かえって「そこにフンがあるのね」と一目でわかるほどです。

 次女の『小町』はどうもトイレが下手なようで、出るときやかけるときに砂を床にばらまくことが多いです。そもそも、砂ではなく壁をかいている。朝起きて猫のトイレを見ると、まるで満天の星屑のように猫砂が床に散らばっていることがほとんど。

 ところで、この次女の『小町』ですが、少し前に血尿を出してしまいました。砂が真っ赤になるほどで、慌てて動物病院に連れて行きました。
 点滴や注射、投薬をし、あとは家で専用の治療用のドライフードに切り替えることに。

 今では血尿はほとんどなくなりましたが、油断するとすぐ出るんです。
 なんでも尿のこういうトラブルには幾つか種類があって、一概に結石が、血尿がと判断できないらしいんですね。治療法も変わってくるそうです。

 とりあえず食事療法を続けておりますが、北海道の実家にいる『小町』の実の姉妹2匹も同じ症状が出たそうで、同じ治療用ドライフードで食事療養中だそうです。家系なのかしら。

 それにしても、いつもの5倍のお値段がするドライフードなのですが、食べなくてはいけない小町はお気に召さない様子で渋い顔をしながら食べています。そのくせ、健康な他の2匹が喜んで食らいついているという……。足して割ったらちょうどいいのにねぇ。
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