親子誕生

くさなぎ秋良

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妊娠編

禁煙・禁酒

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 妊娠がわかって真っ先に取り組まなければならなかったのは、禁煙と禁酒でした。
 私も夫も、煙草が大好きで、お酒もたしなみます。北海道にいた頃は毎週のようにバーに通っていたし、群馬県に来てからは夫と週に何度か一緒に晩酌を楽しんでいました。ちなみに夫は毎日晩酌をする習慣です。

 もともとお酒が好きだし、やっぱりたまにはビールの一口目を味わいたい気分になったり、ウイスキーを傾けたくなります。映画や小説に飲酒・喫煙シーンが出てくるともう、ため息が出ました。

 毎晩毎晩、いそいそと酒の肴を用意した夫が『ぷしゅっ』とアルコールの缶を開ける音を聞くのは拷問でした。あぁ、そのあとの一口目がたまらなく美味いんだよね……と、物欲しそうに夫の背中を見つめる妻。
 どうしても気分だけ味わいたいときは、ノンアルコールビールを飲みます。他には、砂糖の入っていない炭酸水を飲むと、気が紛れました。

 一番最初の妊娠のとき、禁酒もつらいけど、なにより禁煙が一番辛いなと感じました。ところが、すぐにつわりに襲われると、一気に煙草の臭いが駄目になりました。この前まで自分もそうだったのを棚に上げて嫌悪感でいっぱいになりました。

 それ以来、ずっと禁煙は続いています。でも、どんなに臭いと思っても、何年たっても、たまに吸いたいという衝動に襲われることがあるんです。煙草の中毒性でしょうか。怖いですね。
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