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2、婚約者様はちょっぴりいじわる
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嫁ぎ先は皇、という家だ。
皇家は旧貴族の家でありながらその勢力は衰えていない。貴族という制度が廃止された今でも貴族の名残を残す家系である。
有している土地と財産はかなりのもので、旧貴族の中でも五本の指に入るほどの富豪である。
それだけでは父と母のお眼鏡に叶うかと言えばそんなことは無い。嫁ぎ先の決定条件は、経営手腕と人柄、人望、身体の健康まであったと聴く。しかも今代の霜永家は今までと比べてとても厳しかったと話すのは、皇家の義両親達だった。
「霜永家の御両親は『こちらが厳しい条件を出した挙句、このような事になって恥ずかしい事とは存じている。それでも祈里をどうか幸せにして欲しい』と頭を下げに来たよ。とっても愛されてる子が来てくれるんだなぁってしみじみ感じたね」
「伊織さんも美人だったと思うけど、祈里さんもやっぱり美人さんね。きっと息子が会ったらビックリしちゃうわ」
うふふ、ふふふ、とまるで周囲に花が咲いてと蝶が舞うように話す義両親達に恐縮しながらも嬉しい言葉に微笑した。
皇家が経営するホテルの一室は、歴史ある家具やそれに負けないようにと施される最新型キッチンは豪奢と言うよりは宿泊する人が穏やかに過ごせるように配慮された空間だった。
ローテーブルを挟んでソファで対面する義両親達からは僕が緊張しすぎないようにと寛いだ様子が見て取れる。
「それにしても、こんな時でもあの子ったら仕事? もう。ダメね」
「ごめんね祈里くん。せっかく早く来てくれたのに…」
「い、いえっ。こちらが勝手に早く到着してしまったので。むしろすみません…」
両親との話し合いから一週間後、先方との顔合わせが設けられた。両親も心配だったのか行こうかと言ってくれたのだが、子供ではないので単身でやってきた。
緊張のし過ぎで予定よりも一時間以上早くホテルに到着し、入口でウロウロしていた不審者は僕だ。ドアマンが優しく誘導してくれて、名前を伝えるとすぐさまコンシェルジュが誘導してくれた。部屋で待機して三分も立たないうちに義両親は来てくれたのだ。
「いいのよいいのよ。うふふ。うちの息子の気に入らない所があったらちゃんと教えてちょうだいね」
「そうそう。ちょっと生意気な所があるから、良い機会だし叱りたいよね」
ねー?と仲睦まじく顔を合わせてほんわかと冗談を言ってくれる。
すると、ドアのノックする音が室内に響いた。義両親が返事をするとガチャ、と重い扉が開けられてコンシェルジュが姿を見せた。
「慧様が到着されました」
「まあ、早く呼んで頂戴!可愛いお嫁さんが待ってるのよ?」
「あ…や、僕が早く来たせいなので、大丈夫です」
「こらこらまだ婚約者さんだよ、気が早いよ。祈里くんが困っちゃうだろう?」
「あらやだ。私ったら。でももうお嫁さんになっても良いと思うの」
「あ、あの……」
可愛らしい義両親のやり取りにどう反応していいか分からず戸惑った反応を返す。
「父さん母さん。会議の途中なのになんの呼び出しだ。まだ私の婚約者が来るには早いだろ。また下らない旅行計画じゃないだろうな……?!」
ドアの方から耳触りの良い低い声が聞こえてきた。イラついている様子なのに、ずっと聞いていたくなるような音に驚いて見る。
そこには僕よりも一回り以上大きく、高級そうなスーツを着こなし、足も手もスラリと長く肩にはイケメンと呼ばれる顔が乗っていた。その姿は正しくαで、僕は一瞬で目を奪われた。
「………………まさか、祈里くん?」
「あ……はい」
それでも尋ねられれば何とか返事をした。義両親は現れた人物にニマニマと笑って息子を見ていた。
そんな彼は、しまったと言う様子で顔を手に当てる。彼に要らぬ恥をかかせてしまったと僕は慌て始めた。
「すみません!僕、早く着いてしまって…、あの。昨日上手く、眠れなくて、それで朝変な時間に目が覚めて、それでだからその」
「いいのよいいの。祈里さんは悪くないわ。悪いのは呼んでもすぐに来ない慧のせいよ」
「全く。早く来なさいって言っただろう?けど焦ってる祈里くん、とっても可愛いね?」
ね?とまたもや義両親は顔を合わせている。
「悪い…まだ一時間以上、いや、三時間は来ないと思っていた。あー…その、君のお姉さんは、いつも時間にルーズな所があって」
「……そ、それは…すみません。申し訳ありません……」
言われれば確かに、姉の伊織は寝坊遅刻は当たり前な人だったと思い出して更に恐縮する。
とにかく伊織は自由な人だった。けれどそれが許される美貌を兼ね備えていた。話せば気取ったところの無い竹を割ったような朗らかな笑顔を見せる、魅力的な女性。それが姉、伊織だった。
対して祈里も美人と言われてもそれは伊織のような豊満な身体は持ち合わせていない男Ωで、面白い話も可愛い我儘を言うことも出来ない一緒に居て楽しくない人間である。唯一の取り柄は真面目だけだ。
「もう!祈里さんを謝らせてどうするの! 伊織さんと祈里さんは似ていても別の方よ?」
「そうだよ慧。あちらの御両親も『双子でもだいぶ、結構、かなり別の人間であると思って欲しい』って言ってたじゃないか」
「…………ご、ごめんなさい……」
なんだか伊織が今まで皇家にしてきた事が見え隠れして、また謝罪するしか出来なかった。それと同時に、伊織とは違う自分を責められているような気がした。
「あら!違うのよ!祈里さんを責めたりなんかしてないわ!」
「そうだよ、こっちこそ色々言ってごめんね。さて、全員揃ったことだしきちんとお話しようか」
慧も座りなさい、とお義父様に言われて僕の隣のソファに腰を下ろした。慧さんが座ると義両親はこほん、と咳払いをし、真面目な顔になる。
「改めまして、霜永祈里くん。皇家長男の婚約者になってくれてありがとう。慧はこのとおり、多少融通の効かない所がある頑固な子だ。末永くよろしくお願いしたい」
「何か困った事があったら霜永家の御両親だけでなく、こちらにも頼って頂戴ね。どんなことも力になるわ」
「祈里くんは今まで霜永家の跡取りのΩとして育てられてきたから、生活がガラッと変わって大変だと思うけど、慧にたくさん甘えて良いからね」
「慧、分かってるかしら? 伊織さんとは違うのよ。伊織さんは自分から欲を言い出せる方だったけれど、祈里さんは厳しく育てられたから御両親にも上手く甘えられないと言ってたの覚えてる?ちゃんとするのよ」
矢継ぎ早に言われ、口を挟む暇もなかった。僕がどうしようとオロオロしていると、隣から大きなため息が聞こえた。
「分かってますよ。…いや、今日、いまさっき分かりました。祈里さんが伊織さんと違って我儘で時間にルーズな方でなく、少しだけ世間知らずな方だって事は」
「こら、慧」
世間知らず、というのは一時間以上前にここに到着していたことを指しているようだと分かり、何も言い返せなかった。代わりに義両親が窘めてくれたものの、隣の彼は何処吹く風だ。
「全く…こんな息子でも身内には優しい子だからね。安心して欲しい」
「今は全く安心できないわ。もうっ」
お義母様はぷんぷんと頬を膨らまして不満を顕にしている。
「あの……慧様が伊織に対して思う所があるのは承知しております。伊織は……その、楽観的な面がありましたから。それなのに、霜永家の勝手な都合で僕で我慢して頂かなくてはならないのです。お願いしたいのはこちらの方です。どうか、よろしくお願い致します」
僕がそう言って頭を下げると、三人は暫く何も話さなくなってしまった。そして、ハッとなったように動き出した義両親達が顔を上げるように言うまで僕は頭を下げ続けた。
皇家は旧貴族の家でありながらその勢力は衰えていない。貴族という制度が廃止された今でも貴族の名残を残す家系である。
有している土地と財産はかなりのもので、旧貴族の中でも五本の指に入るほどの富豪である。
それだけでは父と母のお眼鏡に叶うかと言えばそんなことは無い。嫁ぎ先の決定条件は、経営手腕と人柄、人望、身体の健康まであったと聴く。しかも今代の霜永家は今までと比べてとても厳しかったと話すのは、皇家の義両親達だった。
「霜永家の御両親は『こちらが厳しい条件を出した挙句、このような事になって恥ずかしい事とは存じている。それでも祈里をどうか幸せにして欲しい』と頭を下げに来たよ。とっても愛されてる子が来てくれるんだなぁってしみじみ感じたね」
「伊織さんも美人だったと思うけど、祈里さんもやっぱり美人さんね。きっと息子が会ったらビックリしちゃうわ」
うふふ、ふふふ、とまるで周囲に花が咲いてと蝶が舞うように話す義両親達に恐縮しながらも嬉しい言葉に微笑した。
皇家が経営するホテルの一室は、歴史ある家具やそれに負けないようにと施される最新型キッチンは豪奢と言うよりは宿泊する人が穏やかに過ごせるように配慮された空間だった。
ローテーブルを挟んでソファで対面する義両親達からは僕が緊張しすぎないようにと寛いだ様子が見て取れる。
「それにしても、こんな時でもあの子ったら仕事? もう。ダメね」
「ごめんね祈里くん。せっかく早く来てくれたのに…」
「い、いえっ。こちらが勝手に早く到着してしまったので。むしろすみません…」
両親との話し合いから一週間後、先方との顔合わせが設けられた。両親も心配だったのか行こうかと言ってくれたのだが、子供ではないので単身でやってきた。
緊張のし過ぎで予定よりも一時間以上早くホテルに到着し、入口でウロウロしていた不審者は僕だ。ドアマンが優しく誘導してくれて、名前を伝えるとすぐさまコンシェルジュが誘導してくれた。部屋で待機して三分も立たないうちに義両親は来てくれたのだ。
「いいのよいいのよ。うふふ。うちの息子の気に入らない所があったらちゃんと教えてちょうだいね」
「そうそう。ちょっと生意気な所があるから、良い機会だし叱りたいよね」
ねー?と仲睦まじく顔を合わせてほんわかと冗談を言ってくれる。
すると、ドアのノックする音が室内に響いた。義両親が返事をするとガチャ、と重い扉が開けられてコンシェルジュが姿を見せた。
「慧様が到着されました」
「まあ、早く呼んで頂戴!可愛いお嫁さんが待ってるのよ?」
「あ…や、僕が早く来たせいなので、大丈夫です」
「こらこらまだ婚約者さんだよ、気が早いよ。祈里くんが困っちゃうだろう?」
「あらやだ。私ったら。でももうお嫁さんになっても良いと思うの」
「あ、あの……」
可愛らしい義両親のやり取りにどう反応していいか分からず戸惑った反応を返す。
「父さん母さん。会議の途中なのになんの呼び出しだ。まだ私の婚約者が来るには早いだろ。また下らない旅行計画じゃないだろうな……?!」
ドアの方から耳触りの良い低い声が聞こえてきた。イラついている様子なのに、ずっと聞いていたくなるような音に驚いて見る。
そこには僕よりも一回り以上大きく、高級そうなスーツを着こなし、足も手もスラリと長く肩にはイケメンと呼ばれる顔が乗っていた。その姿は正しくαで、僕は一瞬で目を奪われた。
「………………まさか、祈里くん?」
「あ……はい」
それでも尋ねられれば何とか返事をした。義両親は現れた人物にニマニマと笑って息子を見ていた。
そんな彼は、しまったと言う様子で顔を手に当てる。彼に要らぬ恥をかかせてしまったと僕は慌て始めた。
「すみません!僕、早く着いてしまって…、あの。昨日上手く、眠れなくて、それで朝変な時間に目が覚めて、それでだからその」
「いいのよいいの。祈里さんは悪くないわ。悪いのは呼んでもすぐに来ない慧のせいよ」
「全く。早く来なさいって言っただろう?けど焦ってる祈里くん、とっても可愛いね?」
ね?とまたもや義両親は顔を合わせている。
「悪い…まだ一時間以上、いや、三時間は来ないと思っていた。あー…その、君のお姉さんは、いつも時間にルーズな所があって」
「……そ、それは…すみません。申し訳ありません……」
言われれば確かに、姉の伊織は寝坊遅刻は当たり前な人だったと思い出して更に恐縮する。
とにかく伊織は自由な人だった。けれどそれが許される美貌を兼ね備えていた。話せば気取ったところの無い竹を割ったような朗らかな笑顔を見せる、魅力的な女性。それが姉、伊織だった。
対して祈里も美人と言われてもそれは伊織のような豊満な身体は持ち合わせていない男Ωで、面白い話も可愛い我儘を言うことも出来ない一緒に居て楽しくない人間である。唯一の取り柄は真面目だけだ。
「もう!祈里さんを謝らせてどうするの! 伊織さんと祈里さんは似ていても別の方よ?」
「そうだよ慧。あちらの御両親も『双子でもだいぶ、結構、かなり別の人間であると思って欲しい』って言ってたじゃないか」
「…………ご、ごめんなさい……」
なんだか伊織が今まで皇家にしてきた事が見え隠れして、また謝罪するしか出来なかった。それと同時に、伊織とは違う自分を責められているような気がした。
「あら!違うのよ!祈里さんを責めたりなんかしてないわ!」
「そうだよ、こっちこそ色々言ってごめんね。さて、全員揃ったことだしきちんとお話しようか」
慧も座りなさい、とお義父様に言われて僕の隣のソファに腰を下ろした。慧さんが座ると義両親はこほん、と咳払いをし、真面目な顔になる。
「改めまして、霜永祈里くん。皇家長男の婚約者になってくれてありがとう。慧はこのとおり、多少融通の効かない所がある頑固な子だ。末永くよろしくお願いしたい」
「何か困った事があったら霜永家の御両親だけでなく、こちらにも頼って頂戴ね。どんなことも力になるわ」
「祈里くんは今まで霜永家の跡取りのΩとして育てられてきたから、生活がガラッと変わって大変だと思うけど、慧にたくさん甘えて良いからね」
「慧、分かってるかしら? 伊織さんとは違うのよ。伊織さんは自分から欲を言い出せる方だったけれど、祈里さんは厳しく育てられたから御両親にも上手く甘えられないと言ってたの覚えてる?ちゃんとするのよ」
矢継ぎ早に言われ、口を挟む暇もなかった。僕がどうしようとオロオロしていると、隣から大きなため息が聞こえた。
「分かってますよ。…いや、今日、いまさっき分かりました。祈里さんが伊織さんと違って我儘で時間にルーズな方でなく、少しだけ世間知らずな方だって事は」
「こら、慧」
世間知らず、というのは一時間以上前にここに到着していたことを指しているようだと分かり、何も言い返せなかった。代わりに義両親が窘めてくれたものの、隣の彼は何処吹く風だ。
「全く…こんな息子でも身内には優しい子だからね。安心して欲しい」
「今は全く安心できないわ。もうっ」
お義母様はぷんぷんと頬を膨らまして不満を顕にしている。
「あの……慧様が伊織に対して思う所があるのは承知しております。伊織は……その、楽観的な面がありましたから。それなのに、霜永家の勝手な都合で僕で我慢して頂かなくてはならないのです。お願いしたいのはこちらの方です。どうか、よろしくお願い致します」
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