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ちゃぷ、という水音と、湯船にジャアアとお湯の流れる音が響く。

俺は露天風呂に入ったまま、ベルンハルトが湯船のふちに座った膝の間に身体を入れた。

ベルンハルトの膝に手を置いて、ゴクリ、と唾を飲み込んだ。
しゅる、とガウンの紐を外すと、眼前にいつも俺を責め立てる凶器のような男の物の姿が見える。
まだ硬さもない状態なのに、既に大きくて重量感を感じる。これがいつも自分を苛む物だと思うともう一度唾を呑んだ。


「シオン、見てばっかじゃダメだよ」
「うぐ、分かってますよ…!」


そろ、とベルンハルトの物を両手で包むように支える。持つと余計に感じる重さと大きさに、男として羨ましさを感じてしまう。
こんなものを本当に咥えられるのかと、一瞬だけ戸惑う。けれど瞼をギュッと閉じて勇気を出して歯を立てないように、はむ、とベルンハルトを咥えた。

何度かベルンハルトには俺の物を咥えられたことがある。その度、自分だけが痴態を晒すことが恥ずかしくて仕方なかったが、今はそれを思い出しながらどうすればいいのか考えることにした。

赤い舌を口内で這わすように愛撫すると、先端から出る苦い雄の欲情の証が、口内を犯してくる。
ベルンハルトの陰茎が少しずつ硬度を増して、膨張してくる。俺の口内にほとんどなかった余裕が、更になくなっていく。


「シオン、苦しそうだね。気持ちイイよ」
「っふ……ん…んん」
「ふふ、喉奥まで突き入れたいけど、今日は初めてだしやめておくよ」
「っ! で、出来れば一生やめてほしい」
「ほら、続けて?」


俺が言った言葉は無視される。
仕方なしに自分の髪の毛が邪魔で、耳に掛けながらベルンハルトを見て咥えた。
ベルンハルトは明らかに質量を増していった。


「その顔は、エロいよ」
「んっ、んん! は、な、なに…んぅ」
「あー、もう。シオン思いっきり唾溜めて前後に動かして」


口淫に慣れない俺に焦れたように指示してくる彼の言うことを聞くしか無かった。口内はベルンハルトの物でいっぱいで、苦しくて仕方なかったからだ。
唾は既に飲み込みきれないほど垂らしているが、もっと溜めなくてはならないという事だろうと、ボーッとし始めた頭でなんとか考えた。

口内に唾液を貯めた状態で、熱い肉棒をむせそうになりながら必死に前後に頭を動かした。
ジュルジュルと吸い上げながら口の中から肉棒を引き抜き、また喉の手前まで咥える。


「っ、はー、可愛い。シオン……」
「んっ、んっ…!」


口内で脈打つベルンハルトが、自分の拙い口淫でも感じてくれているのが分かって、自らも犯される口内に興奮してくる。
ベルンハルトの足が、ちゃぷ…と水音を立てながら動かしてきた。
俺の勃ちかけているソレを、つま先で愛撫するように摩る。


「んんっ、っあ、だめ……!」
「ダメじゃないでしょ。私の咥えて、シオンも感じてたんだよね?」
「ん、やぁ……っぐ、んん!」
「シオンはこっち。まだもう少し咥えてよ」


後頭部を押されて、ベルンハルトをまた咥えさせられる。滾った熱が口内をまた犯してくる。
俺は今度は指示されずとも、自ら頭を上下に動かして、口でベルンハルトを扱く。この行為から逃れる方法は、ベルンハルトが満足することの一点であると思った。

そして早く、今自分が咥えてるコレで、自分を犯してほしいと切望した。


「っは、シオン……もうちょっと楽しみたいけど、いいかなっ」
「っんぐ!っあ!」


頭を両手で抑えられ、思い切り中に突き刺された後、口からベルンハルトを抜かれる。
抜かれる直前に、彼の物が熱く脈打ち、引き剥がされた後に彼の白濁とした液体が顔にぶち撒かれていった。


「っは…、ベルンハルト、苦い……」
「そこは嘘でも美味しいって言ってよ」
「んぅ……むりぃ……」


彼が爆ぜた瞬間に口が開いていたせいで、多少入った彼の欲を飲み込んでしまった。
ベルンハルトはいつも俺のを飲み込んでいたから、素直に尊敬してしまった。


「シオンも逆上せるから、そろそろ出ようか」
「うん……」


ベルンハルトは濡れたガウンを脱ぎ捨て、ラタン調の椅子に掛けておいたタオルを俺に渡してくれた。
俺も風呂から上がって、身体を拭いていると、ベルンハルトは急に俺を抱き上げた。


「わっ」
「もう待てない。ベッド行こう」
「え、ベルンハルト…さっき出したばっか……っひ」


硬度が先程と同じくらいになっているのが見えてしまった。復活の早さに怯えると、ベルンハルトは欲に塗れた瞳で俺を見ていることに気づいた。

ベッドまで運ばれ、ゆっくり下ろされ仰向けで転がった。ベルンハルトは性急に俺の足の間に入り込むと、いつの間にか準備していた香油を塗りこんだ指をぐちゅりと後孔に突き入れた。


「っあ! ……っあ、だめ、急、は、に……!」
「すっかり慣れちゃったねぇ。ハマったら抜け出せないって言ったけど、シオンももう抜け出せないね」
「あっ、んん……だ、誰の、あ、せいだと……!」
「私のせいだよ。責任とらなきゃだね」


嬉しそうに、機嫌良く中をかき混ぜるように指をぐちゃぐちゃと動かしてくる。
ベルンハルトの指は、俺の悦い所を的確に探り当て、抉るように責め立ててきた。


「あっ!だめぇっ、ん、あ! ああっ」
「イきそう?すっごい気持ちよさそうに咥えてるね。シオン、分かる?もう簡単に私の指三本咥えてるんだよ?」
「っ、っかんない、あ! だめ、そこ……やっ」
「嫌じゃないでしょ?」
「あっ、んん……っ イイ、! 気持ち、イイ……!」


激しく後孔を弄られ、受け入れる喜びを知った身には過ぎた快感を指だけで得られてしまっていた。
すっかり勃ち上がったシオンの物をベルンハルトの手で包まれ、後孔と一緒にぐちゃぐちゃと扱かれてしまう。
俺はベルンハルトの手で苛まれ、シーツを握りしめながら限界を迎えた。


「っあ!あああ!」
「……よく出来ました。可愛かったよ、シオン」
「っはぁ、はぁ…っ、あ!まって、イったばっか…」
「うん、ごめんね」
「りぃ! ……っは、あ!あ、ぐっ、ああ!」


軽すぎる謝罪と共に、彼の欲の塊が思い切り突き刺された。指よりも明らかに質量の大きいベルンハルトが、急に中を抉るように入り込んだことで苦しくて顔に皺を寄せた。
ベルンハルトがその眉間にキスを一つ落とす。そして顔中にキスを何度も落とした。


「凄い、シオンの中…お風呂に入ったせいかな。いつもよりあったかいし、柔らかい」
「っ、ん、もうちょっ、と……優しく、あっ、してよ……」
「うーーん…我慢したんだけどね。限界でね」
「は…ぁ、ちょっとまって、まだ、うごか……あ!あん!」
「限界なんだ。シオン」


既に最初から我慢せず、ゆっくり、ゆさゆさと揺さぶるように動き始めていた。こちらが静止を望むと反抗するかのようにパンっと乾いた音が響くように腰を打ち付けてきた。

ずるり、と抜ける感覚にゾワゾワとした快感が身体中に駆け登る。そして再奥まで一気に突き刺す瞬間は、どうしようもないほどの衝撃と悦過ぎる刺激に勝手に声が出てしまう。


「あ! はっ、ああっ、やっ、すご、い、だめぇ!」
「はっ……シオン……」
「あっあっ、んっ!ぁっ、だめ、そこ!ああ!」
「ああ、ここね。ここ、シオンの好きなとこでしょう? ここだけ突いてあげるよ」


ずちゅ、ずちゅ、と同じテンポで挿入を繰り返し突き刺すのは俺の1番感じる部分だった。
揺さぶられて酩酊にしていく思考に、もう何も考えられず、快楽だけを追い求めていった。


「あ! ああ!イク、だめ、イッちゃう!」
「いいよ、イッて」
「~~~っあ!」


そうベルンハルトに言われ、俺は自身の腹に勃ち上がった己から欲を先程よりも水っぽい状態で吐き出して達した。

撒き散らした液体を見るとことなく、彼はまたおれの中を揺さぶった。


「はぁ……あ!だめイッてる、ああ!イッてる、からぁ!」
「ああ可愛い。3日間、頑張ろうね。シオン」


あまりまとまらない頭で、ベルンハルトの言った言葉を考えた。
避暑地に来たのに、まさかこのまま3日間ベッドに縛られるのではないかと。
欲を思い切り俺の中に打ち付けられながらも、このままでは3日もたず、死んでしまうと思いベルンハルトに抗議した。


「っ、やぁ! あん!」
「ごめんね。好きだよ、シオン」
「っあん、ああ!」


やっぱり謝罪が軽いな、と思いながら俺はヨガリ狂って天国にイカされ続ける3日間を受け入れることに決めたのだった。





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ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。

また違う話でお会い出来ることを祈っております。

七咲陸
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