26 / 28
0 その後
しおりを挟む
「お兄さん、帰ったよ」
「早く帰ればいいんだ」
「もう……素直じゃないなぁ。来てくれてありがとうって笑ってあげればいいのに」
「……だって、そんなこと言ったらずっとここに居るんだもん」
「良いじゃない。居てもらえば」
「だって……着替えも、ケーキも…家のことも全部お兄ちゃんがやってる」
「家の事やって疲れてるのに、ありがとうって言えばいいのよ」
「そんなこと言ったら、毎日来る」
「……でも、好きじゃなかったら怒ったりされたら普通は来ないわよ」
「……嘘。お兄ちゃんがここに来るのは家族のギムだから。桃の為じゃない」
「もう。この兄妹はほんと素直じゃないんだから」
「ううううるさい!」
「桃と遊んでって言えばいいのにー」
「うるさいうるさい! だって、外にも出られないのに!」
「外に出なくたって、遊べるわ。明日は私も居るし、またお兄さんきっと来るわ。私が頼んであげるから」
「お兄ちゃんだって本当は友達と遊びたいはずなのに」
「そうね。でも、それで桃ちゃんが引け目を感じることは無いのよ」
「……どうして?」
「だって家族なんだから。それが家族で、兄妹よ。甘えればいいのよ」
「…………良いのかな」
「もちろん。明日、挑戦しよう。大丈夫よ、きっと。お兄さんと仲直り、出来るわ」
「……うん」
「早く帰ればいいんだ」
「もう……素直じゃないなぁ。来てくれてありがとうって笑ってあげればいいのに」
「……だって、そんなこと言ったらずっとここに居るんだもん」
「良いじゃない。居てもらえば」
「だって……着替えも、ケーキも…家のことも全部お兄ちゃんがやってる」
「家の事やって疲れてるのに、ありがとうって言えばいいのよ」
「そんなこと言ったら、毎日来る」
「……でも、好きじゃなかったら怒ったりされたら普通は来ないわよ」
「……嘘。お兄ちゃんがここに来るのは家族のギムだから。桃の為じゃない」
「もう。この兄妹はほんと素直じゃないんだから」
「ううううるさい!」
「桃と遊んでって言えばいいのにー」
「うるさいうるさい! だって、外にも出られないのに!」
「外に出なくたって、遊べるわ。明日は私も居るし、またお兄さんきっと来るわ。私が頼んであげるから」
「お兄ちゃんだって本当は友達と遊びたいはずなのに」
「そうね。でも、それで桃ちゃんが引け目を感じることは無いのよ」
「……どうして?」
「だって家族なんだから。それが家族で、兄妹よ。甘えればいいのよ」
「…………良いのかな」
「もちろん。明日、挑戦しよう。大丈夫よ、きっと。お兄さんと仲直り、出来るわ」
「……うん」
1
お気に入りに追加
797
あなたにおすすめの小説
[完結]堕とされた亡国の皇子は剣を抱く
小葉石
BL
今は亡きガザインバーグの名を継ぐ最後の亡国の皇子スロウルは実の父に幼き頃より冷遇されて育つ。
10歳を過ぎた辺りからは荒くれた男達が集まる討伐部隊に強引に入れられてしまう。
妖精姫との名高い母親の美貌を受け継ぎ、幼い頃は美少女と言われても遜色ないスロウルに容赦ない手が伸びて行く…
アクサードと出会い、思いが通じるまでを書いていきます。
※亡国の皇子は華と剣を愛でる、
のサイドストーリーになりますが、この話だけでも楽しめるようにしますので良かったらお読みください。
際どいシーンは*をつけてます。
[完]クリティカルヒットを喰らいたくないので脱出したいのに騎士団長からは懐かしい香りがして離れ難いのです
小葉石
BL
大国ソアジャールでは大昔からエルフの身体は万病に効く妙薬と言われていた。
その為に古代大勢のエルフが狩られ数を減らしてしまった。
エルフ達は人間から離れて、深い太古の森へと移り住み、今や数百年とも数千年とも言われている。その太古の森で最後のエルフの生き残りでキールの身内であったキールの祖母も息を引き取る。
「キー…覚悟しておいてね?クリティカルヒット………これを喰らったら逃げる事も、避ける事もできないから…」
そう言い残してほぼ永遠とも言われていた長寿を誇るエルフの祖母は他界して行く…
そんな過去があるキールは幼い頃から人間が嫌いというより徹底して避けてきた。深い森の中だけで生活をして、人間を知ろうともしなかったキール。
ある日目が覚めると、そこは人間の城の中で……
人間の中にいる事でパニックを起こすキールだが、世話係を任せられた騎士団長の匂いにキールは徐々に懐柔されていく。
R18表現には*をつけます。
R18まで少し長めになりますが、ゆっくりお付き合いくださると嬉しいです。
異世界に転移したら運命の人の膝の上でした!
鳴海
BL
ある日、異世界に転移した天音(あまね)は、そこでハインツという名のカイネルシア帝国の皇帝に出会った。
この世界では異世界転移者は”界渡り人”と呼ばれる神からの預かり子で、界渡り人の幸せがこの国の繁栄に大きく関与すると言われている。
界渡り人に幸せになってもらいたいハインツのおかげで離宮に住むことになった天音は、日本にいた頃の何倍も贅沢な暮らしをさせてもらえることになった。
そんな天音がやっと異世界での生活に慣れた頃、なぜか危険な目に遭い始めて……。
正婿ルートはお断りいたしますっ!
深凪雪花
BL
ユーラント国王ジェイラスの四番目の側婿として後宮入りし、一年後には正婿の座を掴むヒロイン♂『ノア・アルバーン』に転生した俺こと柚原晴輝。
男に抱かれるなんて冗談じゃない! というわけで、溺愛フラグを叩き折っていき、他の側婿に正婿の座を押し付けようとするが、何故か溺愛され、正婿ルートに突入してしまう。
なんとしても正婿ルートを外れるぞ、と日々奮闘する俺だけど……?
※★は性描写ありです。
BLゲームのお助けキャラに転生し壁を満喫していましたが、今回は俺も狙われています。
mana.
BL
目が覚めたらやり込んでいたゲームの世界だった。
…と、いうのが流行っているのは知っていた。
うんうん、俺もハマっていたからね。
でもまさか自分もそうなるとは思わなかったよ。
リーマン腐男子がBLゲームの異世界に転生し、何度も人生をやり直しながら主人公の幼馴染兼お助けキャラとして腐男子の壁生活を漫喫していたが、前回のバッドエンドをきっかけで今回の人生に異変が起きる。
*****************
一気に書き上げた作品なのでツッコミどころ満載ですが、目を瞑ってやって下さいませ。
今回もR18シーンは☆を入れております。
写真は前に撮った写真です。
ヒヨコの刷り込みなんて言わないで。魅了の俺と不器用なおっさん【完結】
tamura-k
BL
気づいたら知らない森の中に居た緑川颯太(みどりかわそうた)は、通りかかった30代前半のイケオジ冒険者のダグラスに運よく拾ってもらった。
何もわからない颯太に、ダグラスは一緒に町に行くことを提案した。
小遣い稼ぎに薬草を摘みながら町を目指して歩いていたが、どうやら颯太にはとんでもないスキルがあるらしいと判明。
ええ?魅了??なにそれ、俺、どうしたらいいんだよ?
一回りも違う気の良いイケオジ・ダグラスと年下・ツンデレなりそこない系のソウタ。
それはヒヨコの刷り込みと同じってバカにすんな!
俺の幸せは俺が決めるもんだろう?
年の差がお好きな方へ。
※はRぽい描写あり
************
本編完結し、番外編も一応完結。
ソウタとダグラスの物語にお付き合いいただきありがとうございました。
好きな話なのでまた何か思いついたら書くかもwww
激レア能力の所持がバレたら監禁なので、バレないように生きたいと思います
森野いつき
BL
■BL大賞に応募中。よかったら投票お願いします。
突然異世界へ転移した20代社畜の鈴木晶馬(すずき しょうま)は、転移先でダンジョンの攻略を余儀なくされる。
戸惑いながらも、鈴木は無理ゲーダンジョンを運良く攻略し、報酬として能力をいくつか手に入れる。
しかし手に入れた能力のひとつは、世界が求めているとんでもない能力のひとつだった。
・総愛され気味
・誰endになるか言及できません。
・どんでん返し系かも
・甘いえろはない(後半)
行き倒れてた奴隷が好みドストライクだったので持ち帰ってみた
toki
BL
感情薄め美形な元奴隷×自己肯定感低めのワケあり平凡。
下町で一人ひっそりと暮らしている平凡な少年・ラビは、ある日路地裏で行き倒れていた美しい奴隷を拾ってくる。
微ファンタジーな雰囲気(雰囲気だけ)の甘々溺愛ハッピーエンドBLです。基本一話完結。
※♡喘ぎ、濁点喘ぎあり。
pixiv/ムーンライトノベルズでも同タイトルで投稿しています。
もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿
感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109
表紙イラスト:彩鳥りと様
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる