8 / 13
8
しおりを挟む
エマとユエルさんはまだワクワクとこちらを見ています。
昨日のその後のことを知りたくてうずうずしているようです。
「それで?ツガイになる事を了承して?そのあとはどうなったの?ヤッたの?」
エマは女の子らしからぬ言動をするので、僕は真っ赤になってエマの口を塞ぎました。
「あら、エマは分からないのね。人間ってそう言うところが不便ね」
「むぐむぐむぐ?」
ユエルさんの言葉に、エマは塞がれている口をモゴモゴさせて尋ねているように首を傾げます。
コロコロと笑うユエルさんの方を見ると、僕はなんだか全てを見透かされているような気がして首をブンブン横に振って、その先を言わないで欲しいと懇願しました。
けれど現実は無情なのです。
「ゼタの匂いがプンプンするわよ?こんなに匂いがうつるほどだとさぞかし激し」
「わあああぁあぁあああ!!」
オークが性に奔放な理由がよく分かりました。そりゃ匂い嗅いだだけで「あいつとそいつはヤッたんだな」なんてことが分かってしまうのですから。隠したって無駄ってやつです。
一週間経った後、村のオークの皆さんがやけに僕に優しかった訳がようやく分かります。
「へぇ。じゃぁ身体も作り終わったし、出来ててもおかしくないの?」
「どうかしらね。子宮がきちんと正常に機能していれば大丈夫かしら。人間とオークなんて何百年ぶりかしらね」
「ううう…あの、人間と言っても僕は半分エルフなのです…」
そう言うと、ユエルさんはびっくりして目をこれ以上ないほどかっ開いています。飛び出てしまうのではないでしょうか。
「エルフ?!エルフがオークと?!ゼタは知ってるの?!」
「い、一応知らせましたけど…」
あんぐりと口を大きく開けて、ユエルさんは固まってしまいました。そして突然立ち上がったと思ったら、部屋を出て行ってしまいました。
僕とエマはそんなユエルさんを見て驚きつつも、不思議に思って二人して首を傾げました。
「どうしたのかな。ユエルさん」
「さぁ…?ゼタさんは別に反応なかったんでしょ?」
「うん。むしろ孕んだ後どうする?って感じの話しかしてないよ」
そうやって二人で首を捻って悩んでいると、ドタドタとユエルさんらしからぬ足音を立てて部屋に戻ってきました。
ユエルさんが引いている腕にはイーグさんがいて、イーグさんも不思議そうに首を捻っています。
「この子!ミシュメール!人間じゃないわよ!?」
「は…?」
ユエルさんが叫ぶように言うと、イーグさんは何言っているのかと不思議そうに僕とユエルさんを交互に見ています。
「エルフ!ハーフエルフですって!」
「……はあ?!嘘だろ?!」
「ミシュメールは嘘つけるような子じゃないわよ!」
先ほどのユエルさんのように、あんぐりと口を開いて僕を見ます。
しばらく固まった後、上から下までジロジロとユエルさんとイーグさんで見られます。なんだか恥ずかしくて俯いてしまいました。
「…耳がとんがってないぞ。人間の耳だ」
「あ…これは、母に似たので…」
「父親がエルフか。じゃあエルフである証拠は出せるか?」
そう言われて、僕はうーん、と少し悩みました。するとエマが、あ、と思いついたように手をポンと右手のグーを手のひらに当てます。
「ミシュメールの魔法のほとんどは精霊魔法よ。精霊はエルフにしか見えないでしょ?」
「で、でもちょっとしか使えないよ?」
「ちょっとでも出来るなら見せてくれ。疑って悪いが確証が欲しい」
イーグさんはなんとなく切羽詰まったように僕に頼みます。どうしようか悩んで、エマが飲み干したグラスを見て僕は水の精霊を呼ぶことにしました。
『ウンディーネ、グラスに水を注いで』
ウンディーネと呼んだ水色の服を纏う小さな精霊が、僕のそばに来て微笑み、小さく頷いてグラスの方へ飛んで行きました。そしてウンディーネはきれいな水を出して、グラスを八分目ほど満たしていきます。みんなの目からは空中から水が出たように見えます。普通の魔法ならば手を掲げ、光と共に水が出現しますが、僕は精霊が力を貸してくれるので距離が離れていてもある程度なら力を貸してもらえるのです。
やっぱり二人ともあんぐりと口を開けています。エマは見慣れているのでどうして驚くのか不思議そうにしています。
「なになに?ミシュメールってすごいの?」
「…魔法自体はありふれたもんだ、けどこれはただの魔法じゃない。精霊魔法だ。あと、オークとエルフがツガイになるなんざ、前代未聞だ!」
エマの問いに、イーグさんは驚いて叫びます。オークとエルフは仲が悪いのでしょうか?
「種族間争いでもあるんですか?」
「争うってわけではないけれど…私たちはゴブリンとか、獣人族とかなら交流があるけれど…エルフは人間とか妖精族とか、そっちと仲が良いというか…」
ユエルさんは少しだけ困ったように微笑みます。けれど僕はハーフですし。エルフとも人間ともつかない中途半端な存在なので、そんなに悩むことでもない気がします。
「すげぇのをゼタに勧めちまったな…レア中のレアだ。ミシュメールもオークに抱かれて不快感無いのか」
僕が抱かれて、の言葉に頬を染めて目を逸らすとイーグさんはそれだけで理解したように頷きます。
「とりあえず、ミシュメールは今日はどうするの?ここに泊まる?」
「あ……い、いえ、ゼタさんのお家に帰ります……」
「そう。ふふふ、良いわね。新婚だものね」
ユエルさんに言われ、僕は更に頬を染めます。新婚というワードに反応してしまいました。
オークにとったらツガイになることは結婚と同義のようで、それは昨日ゼタさんから聞きました。
そんな僕を見てエマはニヨニヨと笑っています。それになんだか居心地が悪いです。ユエルさんとイーグさんからは生暖かい視線が向けられているのです。
「ぼ、僕、帰ります! お邪魔しましたぁ!」
耐えきれなくなって僕は顔を真っ赤にして部屋を出ました。三人とも「程々に」的な発言を僕の背中に向けてしています。何がとは聞きたくありません。だってそれは僕じゃなくてゼタさんに言って欲しい言葉なんです!
イーグさんとユエルさんの家を出て、僕は真っ直ぐゼタさんのお家に向かいました。赤くした顔を村の皆さんに見られたくなくて下を向いてダッシュしました。
ちゃんと前を向いていなかったせいで、硬い壁に思いきりぶつかってしまいました。
「っわ!」
声を上げて尻もちをつきそうになりましたが、壁は僕の背中と腕を掴んで支えてくれたので尻もちをつくことはありませんでした。
「こら。危ないだろう、ミシュメール」
緑の壁は、ゼタさんでした。ゼタさんは口調は叱っているのに、表情は嬉しそうでした。
「ゼタさん!」
僕はぴょん、と飛び付くように腕を伸ばします。ゼタさんの首に抱きつこうと手を伸ばしましたが、ゼタさんの背が高すぎるのか、僕の背が低すぎるのか全然届かないのです。けれど飛んだ僕の脇に手を差し込みふわっと重力が消えます。羽が生えたように自分の体が浮かびました。ゼタさんは、定位置かのように僕を縦抱きにします。
「エマは元気だったか?」
「はい!とっても!」
「良かったな。今日はもう家に帰るのか?」
ゼタさんはこの村のリーダーをしているので色々仕事があるようです。僕は今のところ免除されていますが、その内何か仕事を割り振られる予定です。オークにも働かざるもの喰うべからずの精神があるようです。
僕が今免除されているのは、余所者だからというよりも、ゼタさんの初めての子供を宿しているかもしれないからです。そんな中、慣れない仕事をしていれば、逆に皆さんに気を遣わせてしまうかもしれないそうです。
魔法とかで助けになればなんて思っていましたが、今後考えていかなくてはならないです。
「帰ります…」
「何かあったのか?」
「何でもないです…」
まさか夜のことが筒抜けで恥ずかしくて逃げてきたとはとても言い難いです。けど僕が頬を赤く染めて俯いているとゼタさんには分かったようです。
「悪いな。ユエルもイーグも気は良い奴らだが、オーク自身はあんまり性に関しての恥じらいはないからな」
「あう…」
「人間もエルフもその辺りは繊細だからな」
エマは全く繊細じゃないのは、やはり冒険者だからでしょうか?いや、僕も冒険者のはずなのですが。
「とにかく、帰ろう。ミシュメール」
でも、ゼタさんが微笑んでくれるなら、少しくらいの恥じらいは我慢しようと思います。
昨日のその後のことを知りたくてうずうずしているようです。
「それで?ツガイになる事を了承して?そのあとはどうなったの?ヤッたの?」
エマは女の子らしからぬ言動をするので、僕は真っ赤になってエマの口を塞ぎました。
「あら、エマは分からないのね。人間ってそう言うところが不便ね」
「むぐむぐむぐ?」
ユエルさんの言葉に、エマは塞がれている口をモゴモゴさせて尋ねているように首を傾げます。
コロコロと笑うユエルさんの方を見ると、僕はなんだか全てを見透かされているような気がして首をブンブン横に振って、その先を言わないで欲しいと懇願しました。
けれど現実は無情なのです。
「ゼタの匂いがプンプンするわよ?こんなに匂いがうつるほどだとさぞかし激し」
「わあああぁあぁあああ!!」
オークが性に奔放な理由がよく分かりました。そりゃ匂い嗅いだだけで「あいつとそいつはヤッたんだな」なんてことが分かってしまうのですから。隠したって無駄ってやつです。
一週間経った後、村のオークの皆さんがやけに僕に優しかった訳がようやく分かります。
「へぇ。じゃぁ身体も作り終わったし、出来ててもおかしくないの?」
「どうかしらね。子宮がきちんと正常に機能していれば大丈夫かしら。人間とオークなんて何百年ぶりかしらね」
「ううう…あの、人間と言っても僕は半分エルフなのです…」
そう言うと、ユエルさんはびっくりして目をこれ以上ないほどかっ開いています。飛び出てしまうのではないでしょうか。
「エルフ?!エルフがオークと?!ゼタは知ってるの?!」
「い、一応知らせましたけど…」
あんぐりと口を大きく開けて、ユエルさんは固まってしまいました。そして突然立ち上がったと思ったら、部屋を出て行ってしまいました。
僕とエマはそんなユエルさんを見て驚きつつも、不思議に思って二人して首を傾げました。
「どうしたのかな。ユエルさん」
「さぁ…?ゼタさんは別に反応なかったんでしょ?」
「うん。むしろ孕んだ後どうする?って感じの話しかしてないよ」
そうやって二人で首を捻って悩んでいると、ドタドタとユエルさんらしからぬ足音を立てて部屋に戻ってきました。
ユエルさんが引いている腕にはイーグさんがいて、イーグさんも不思議そうに首を捻っています。
「この子!ミシュメール!人間じゃないわよ!?」
「は…?」
ユエルさんが叫ぶように言うと、イーグさんは何言っているのかと不思議そうに僕とユエルさんを交互に見ています。
「エルフ!ハーフエルフですって!」
「……はあ?!嘘だろ?!」
「ミシュメールは嘘つけるような子じゃないわよ!」
先ほどのユエルさんのように、あんぐりと口を開いて僕を見ます。
しばらく固まった後、上から下までジロジロとユエルさんとイーグさんで見られます。なんだか恥ずかしくて俯いてしまいました。
「…耳がとんがってないぞ。人間の耳だ」
「あ…これは、母に似たので…」
「父親がエルフか。じゃあエルフである証拠は出せるか?」
そう言われて、僕はうーん、と少し悩みました。するとエマが、あ、と思いついたように手をポンと右手のグーを手のひらに当てます。
「ミシュメールの魔法のほとんどは精霊魔法よ。精霊はエルフにしか見えないでしょ?」
「で、でもちょっとしか使えないよ?」
「ちょっとでも出来るなら見せてくれ。疑って悪いが確証が欲しい」
イーグさんはなんとなく切羽詰まったように僕に頼みます。どうしようか悩んで、エマが飲み干したグラスを見て僕は水の精霊を呼ぶことにしました。
『ウンディーネ、グラスに水を注いで』
ウンディーネと呼んだ水色の服を纏う小さな精霊が、僕のそばに来て微笑み、小さく頷いてグラスの方へ飛んで行きました。そしてウンディーネはきれいな水を出して、グラスを八分目ほど満たしていきます。みんなの目からは空中から水が出たように見えます。普通の魔法ならば手を掲げ、光と共に水が出現しますが、僕は精霊が力を貸してくれるので距離が離れていてもある程度なら力を貸してもらえるのです。
やっぱり二人ともあんぐりと口を開けています。エマは見慣れているのでどうして驚くのか不思議そうにしています。
「なになに?ミシュメールってすごいの?」
「…魔法自体はありふれたもんだ、けどこれはただの魔法じゃない。精霊魔法だ。あと、オークとエルフがツガイになるなんざ、前代未聞だ!」
エマの問いに、イーグさんは驚いて叫びます。オークとエルフは仲が悪いのでしょうか?
「種族間争いでもあるんですか?」
「争うってわけではないけれど…私たちはゴブリンとか、獣人族とかなら交流があるけれど…エルフは人間とか妖精族とか、そっちと仲が良いというか…」
ユエルさんは少しだけ困ったように微笑みます。けれど僕はハーフですし。エルフとも人間ともつかない中途半端な存在なので、そんなに悩むことでもない気がします。
「すげぇのをゼタに勧めちまったな…レア中のレアだ。ミシュメールもオークに抱かれて不快感無いのか」
僕が抱かれて、の言葉に頬を染めて目を逸らすとイーグさんはそれだけで理解したように頷きます。
「とりあえず、ミシュメールは今日はどうするの?ここに泊まる?」
「あ……い、いえ、ゼタさんのお家に帰ります……」
「そう。ふふふ、良いわね。新婚だものね」
ユエルさんに言われ、僕は更に頬を染めます。新婚というワードに反応してしまいました。
オークにとったらツガイになることは結婚と同義のようで、それは昨日ゼタさんから聞きました。
そんな僕を見てエマはニヨニヨと笑っています。それになんだか居心地が悪いです。ユエルさんとイーグさんからは生暖かい視線が向けられているのです。
「ぼ、僕、帰ります! お邪魔しましたぁ!」
耐えきれなくなって僕は顔を真っ赤にして部屋を出ました。三人とも「程々に」的な発言を僕の背中に向けてしています。何がとは聞きたくありません。だってそれは僕じゃなくてゼタさんに言って欲しい言葉なんです!
イーグさんとユエルさんの家を出て、僕は真っ直ぐゼタさんのお家に向かいました。赤くした顔を村の皆さんに見られたくなくて下を向いてダッシュしました。
ちゃんと前を向いていなかったせいで、硬い壁に思いきりぶつかってしまいました。
「っわ!」
声を上げて尻もちをつきそうになりましたが、壁は僕の背中と腕を掴んで支えてくれたので尻もちをつくことはありませんでした。
「こら。危ないだろう、ミシュメール」
緑の壁は、ゼタさんでした。ゼタさんは口調は叱っているのに、表情は嬉しそうでした。
「ゼタさん!」
僕はぴょん、と飛び付くように腕を伸ばします。ゼタさんの首に抱きつこうと手を伸ばしましたが、ゼタさんの背が高すぎるのか、僕の背が低すぎるのか全然届かないのです。けれど飛んだ僕の脇に手を差し込みふわっと重力が消えます。羽が生えたように自分の体が浮かびました。ゼタさんは、定位置かのように僕を縦抱きにします。
「エマは元気だったか?」
「はい!とっても!」
「良かったな。今日はもう家に帰るのか?」
ゼタさんはこの村のリーダーをしているので色々仕事があるようです。僕は今のところ免除されていますが、その内何か仕事を割り振られる予定です。オークにも働かざるもの喰うべからずの精神があるようです。
僕が今免除されているのは、余所者だからというよりも、ゼタさんの初めての子供を宿しているかもしれないからです。そんな中、慣れない仕事をしていれば、逆に皆さんに気を遣わせてしまうかもしれないそうです。
魔法とかで助けになればなんて思っていましたが、今後考えていかなくてはならないです。
「帰ります…」
「何かあったのか?」
「何でもないです…」
まさか夜のことが筒抜けで恥ずかしくて逃げてきたとはとても言い難いです。けど僕が頬を赤く染めて俯いているとゼタさんには分かったようです。
「悪いな。ユエルもイーグも気は良い奴らだが、オーク自身はあんまり性に関しての恥じらいはないからな」
「あう…」
「人間もエルフもその辺りは繊細だからな」
エマは全く繊細じゃないのは、やはり冒険者だからでしょうか?いや、僕も冒険者のはずなのですが。
「とにかく、帰ろう。ミシュメール」
でも、ゼタさんが微笑んでくれるなら、少しくらいの恥じらいは我慢しようと思います。
1
お気に入りに追加
290
あなたにおすすめの小説
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
黄色い水仙を君に贈る
えんがわ
BL
──────────
「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」
「ああ、そうだな」
「っ……ばいばい……」
俺は……ただっ……
「うわああああああああ!」
君に愛して欲しかっただけなのに……
モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?
フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。
失恋して崖から落ちたら、山の主の熊さんの嫁になった
無月陸兎
BL
ホタル祭で夜にホタルを見ながら友達に告白しようと企んでいた俺は、浮かれてムードの欠片もない山道で告白してフラれた。更には足を踏み外して崖から落ちてしまった。
そこで出会った山の主の熊さんと会い俺は熊さんの嫁になった──。
チョロくてちょっぴりおつむが弱い主人公が、ひたすら自分の旦那になった熊さん好き好きしてます。
王子様と魔法は取り扱いが難しい
南方まいこ
BL
とある舞踏会に出席したレジェ、そこで幼馴染に出会い、挨拶を交わしたのが運の尽き、おかしな魔道具が陳列する室内へと潜入し、うっかり触れた魔具の魔法が発動してしまう。
特殊な魔法がかかったレジェは、みるみるうちに体が縮み、十歳前後の身体になってしまい、元に戻る方法を探し始めるが、ちょっとした誤解から、幼馴染の行動がおかしな方向へ、更には過保護な執事も加わり、色々と面倒なことに――。
※濃縮版
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる