【完結】泥中の蓮

七咲陸

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1章

初恋の成就 ※

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「終わったー…はぁ…」
「お疲れ、ノア。最後の方は笑顔が張り付いてるようだったな」

パーティーの全てが終わり、招待客も全員帰った。レイとルーク、公爵様と夫人へ挨拶をしてる頃にはヘトヘトだった。なんとか自室にグウェンが付き添ってたどり着いた。ベッドに仰向けになると、グウェンは端に座った。

「グウェン様もお疲れ様でした」

そう言うと、グウェンは俺の頬に手を伸ばす。グウェンも少しお酒を飲んでおり、少し上がった体温を手から感じると心地よかった。すり…と頬を撫でられる。

「ノア…」

低くて色気のある声で囁かれると耳がゾクリとしたのを感じた。ゆっくりとグウェンが近づく。俺も目を閉じて答える。

「ん…」

ほんの少しのアルコールが、俺を更に酔わせてくる。グウェンの手が頬から首へ鎖骨へ降りていく。触れられた部分が小さな電流が走っている様で声が漏れる。

「ん、ふ…、んん…んっ」

強い刺激は何も無い。キスと優しい愛撫だけ。けれどそれだけで達してしまいそうなくらい感じた。いつの間にかグウェンの手で正装は前だけ肌蹴た状態になっていた。

「あ…、グウェンさ、ま…んんっ」

もう一度口付けをしたくて、グウェンの首に腕を回した。先程よりも激しく口内を舐め回される。

「んん、ん…ふ、ぅ…… んっん…」
「ノア…すまない、さっきのように止められそうにない」
「ん…俺も、グウェン様が欲しいで…!」

言い終わる前にグウェンはまたキスをしてきた。キスは激しいのに、手つきはゆっくりと身体全てをなぞるように優しく触れる。胸の突起に触れると我慢できずに声が出る。

「ぁ!」
「ここも感じるのか」

するとグウェンの顔が下に行く。突起に濡れた感覚がして、ゾクッとする。

「あぁ! ん、そこだめ…!」
「良い、だろう? 」

舌で舐め回される。突起は更に固くなっていく。反対の突起も左手で優しく弄られる。少しだけ強い力で吸われると、気持ちよくて腰が跳ねた。

「ひぅ!」

グウェンの右手がゆっくりと胸、腹部を撫でる。ズボンの上から反応したモノを揉まれた。

「あ、だ、ダメ…!」
「先程からダメだと言うが、ダメじゃないだろう?」
「ん…っぁ、ああ!あ、や!」

また乳首を強く吸われ、更に足の間に血が回っていくのが分かる。グウェンは少し起き上がり、俺のズボンを脱がす。

「こんなに反応して、ダメなわけがないな」
「あ…」

ズボンやパンツにシミがついている。グウェンの指が鈴口に触れ、離すと先走りが糸を引いた。グウェンが俺の陰茎を優しく包むと、グチャグチャと音を立てながら上下に擦り始めた。

「あ!あぁ!やだ!んんん!!」
「ノア、キモチいいだろう?」
「は、ぁ!んっいい!きもち、いい…!」

快楽の波に恥ずかしいが声が出る。グウェンの程よい力が更に俺を追い込む。自分のペニスから聞こえてくる卑猥な音が耳に響く。

「あ、あ、いく、いっちゃ!や!」
「ノア…」
「~~っん!……はぁ、はあ…」

身体が痺れたようにビクビクして射精する。しばらく放心していると、自分の身体だけでなく、グウェンの服を汚していることに気づいた。

「…あ、服…」
「そんなのはどうでもいい。こっち、触るぞ」
「こっち…? ぁっ」

グウェンは話しながらサイドテーブルから壺を取り出し、その中に指を入れた。指は俺の後孔に触れた。

「ん…」
「キツかったら言ってくれ」
「は、はい…、あっ、ん…」
 
ぐちゅり、と指が中に入っていく。異物感が勝っている。中を探るように拡張しているのが分かる。シーツを握りしめる手が強くなる。

「! ひっ!」

突然、雷が落ちたような感覚が襲ってきた。グウェンの指が前立腺を探り当てたようだった。グウェンは俺の反応で気づいたのか、そこを執拗に責め始めた。

「ここか。覚えた」
 「あ!だめ! んっあ!…も、もう、いいです!またイッちゃうから!やっ!」
「ノアが可愛いからな…もう少しだけ見せてくれ」

グウェンの指が動く度、自分の後孔から卑猥な音が聞こえてくる。動きを緩めてくれない指は、確実に俺の良い所を当ててくる。反対の手で射精したばかりというのに反応している俺のペニスを擦られる。

「あん!ん!あぁっだめ、グウェンさま、いく、イク!~~~っ!」
「…いい子だ」
「は!はぁっはあ!……は、ぁ」

全力疾走した後のように息切れをした。息を整えるとくったりと身体の力が抜けていくのが分かる。シーツを握っていた手は爪の跡がついていた。

「目が蕩けてる。…少しまたキツくするぞ」

グウェンがズボンのチャックを下ろすと、凶悪な物が猛々しくそそり立っていた。少しだけ目を見張ってマジマジと見てしまった。

「…は、入りますかね……」
「入れるんだ。すまないがもう待てん」
「う…」

自分だけ気持ちよくなって終わりという訳にはいかない。そもそもグウェンに気持ちよくなって欲しい。しかしグウェンの凶悪な面をした股間の一物が考えを改めさせるほどであった。

「…本当に無理だったらやめる」
「や、やめないで下さい! …初めてでもないですし……」
「…そういう言い方は好きじゃないな。俺とは初めてだろう」

言われたことを心の中で噛み砕くのに少し時間がかかった。グウェンの方を見ると、目が合って顔に雨のようにキスを落とされる。

「そ、うですね。…貴方と最初で、貴方で最後だ」
「その言い方は、好きだな」
「ん…んぅ!っぐ…」

ゆっくりと俺の中に入ろうとしてくるグウェンが苦しい。

「ゆっくり息をしろ、力を抜いてくれ」
「…ふっ、は、は……」

できる限り呼吸をして力を逃がそうとすると、グウェンはまたキスを落としてくれる。圧迫感に唸り続けたが、太いところが入ったのかある所で落ち着いた。

「少し、このままで、いよう」
「…グウェンさま…、ぅ……ふ、うう…」
「ど、どうした? 痛いのか?」

涙を突然流し始めた俺に、グウェンは真っ青な顔をして慌て始めた。痛みはほとんどない。

「ちが…う、嬉しくて。やっと貴方と…好きです。貴方がずっと好きでした」
「……俺もだ。これ以上の幸せは今まで感じたことがない」
「俺も、すごく幸せです…」

2人でそのまましばらく抱きしめあった。熱が二人の間を行き来してる感覚がする。グウェンの香りしかしない。高揚感が積もっていく。

「動くぞ」
「ん…っあ、あ…」

ゆっくりと抽挿をし始める。ローションのおかげか痛みはないが、圧迫感が強い。グウェンが少しずつ角度を変えてくる。

「んぁ!」
「ここか」

先程の指と同様に良いところを見つけられ、執拗に責められる。

「あ!あぁ!んっんっ」
「っは…こら、あまり動くな。もたなくなる」
「だっ…てぇ…、あっんん!勝手に動いちゃ…あっ」

指摘され、グウェンの動きに合わせるように腰を自分で動かしてることに気づく。先程までの圧迫感はほとんど感じない。むしろもっと欲しいとすら思う。後孔からはぐぽ、ぐぽと自分でも恥ずかしくなるくらい淫猥な音が響く。

「ん!はっ、あん、あっ!」
「ふっ…ノア、ノア」
「あ、いやっ…また、きちゃ…!あんっ」

快楽の波が高まってくる。グウェンは俺のペニスを掴み、腰の動きに合わせて上下に扱う。

「あ!だめっ、同時には! いやっあ!いく、いっちゃう!」
「くっ…」
「あっ~~~!……っふ、はぁ」

2人同時に達すると、顔だけでなく耳や首にもキスの嵐が落ちてくる。俺はしばらくまた放心していた。名残惜しそうにグウェンが中から出ていく。いつの間にか着けていたゴムを外して結んでいた。こちらを見ると、また反応しているのか大きくなり始めていたことに驚く。

「へ…復活早くないですか……?」
「ああ、次はもっと良くなるな」

そう言いながら、口でゴムを開ける姿に自分も欲情していることを認めるしかなかった。

 







第1部終了とさせて頂きます。
あと2つほど1部のおまけを載せます。
こんな拙いものをここまで読んでいただき、感謝しかありません。
本当にありがとうございます。
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