25 / 37
番外編
パステル side エメ
しおりを挟む
エメ=デュリュイの仕事は、王城とかいうエリートコースそのものではなく、王立魔法師団の総務のような事務だった。
目立たない仕事ばかりをこなす職場だが、エメにとってはなんら問題はなかった。
エメはとかく上昇志向が欠如していた。どちらかと言うと、周りに合わせて動いている方が楽しい。仕事にやり甲斐を求めるよりは安定を求めるタイプだった。だからこういった総務の仕事は、エメにとって天職であった。
そんな仕事を今日もこなし、家路についた所だった。
「……ん?」
なんだか遠くで見覚えのある人がこちらを見ている。嫌な予感がエメに走り、立ち止まってジッと見た。その人物はエメに気づいたようだった。エメの方に走り寄ってくる。
「……っげ!」
最悪だった。見覚えのある人物は、つい先日別れた自画自賛ナルシスト男だった。
「エメ! なんで連絡を寄越してくれないんだ? 今か今かとずっと待っていたのに!私のことが好きなのに恥ずかしがり屋だなぁ!」
「はぁ? 別れるっつったよな?!」
相変わらずの自信過剰で、なんでこんな奴を好きだったのか今では全く分からない。
エメの目が狂っていたわけじゃない。本当に付き合う前は穏やかで優しかったのだ。いや、今まで付き合ってきた男は全員付き合う前はそんな感じだった。
けれど、付き合ったあとはお察しである。
この目の前の男の場合は、魔法は1級品で他の追随は許さないだの、剣を使えば団長にも負けないだの、鏡を見てうっとりしている姿を見せられるわ、エメに優しくしている自分に酔っているわで面倒なことこの上なかった。
1ヶ月、自慢話を耐えた事を褒めて欲しいくらいだ。
実際、女友達には「神様か」と言われた。
「またまた、恥ずかしがり屋だなぁ」
「はぁ…別れたの! お前と俺は、他人なの!」
職場から少し離れたところで本当に良かった。人もまばらである。それだけが唯一の救いだった。
「そんなこと言わないで。ほら、帰ろう」
そう言って、エメの腕を掴んできた。エメは咄嗟のことで動きが遅れて避けられなかった。掴まれた腕からゾワゾワと寒気を感じる。
「離せ…っ」
「エメ、あんまり騒ぐと怒るよ?」
目の前の男の雰囲気がガラリと変わった。目から光が抜け、薄く見る目は明らかな苛立ちをエメに伝えていた。
エメはそんな男の姿を初めて見た。
ビクッと身体を揺らし、抵抗の気力を削がれていった。
「っ…」
「さ、帰ろう。今日はエメの好きな食事を奢ってあげるよ、その後は家に帰って僕の素晴らしさを1から伝え直さないと」
「離してくれます?その汚い手」
エメの後ろから手が伸びて来た。すると、左手でエメの身体を抱きとめ、右手は男の腕を掴んでいた。
「いだだだ!」
男は掴まれた腕を強く握られたようで、エメの腕をすぐに離した。ホッとしつつも、この声には聞き覚えがあった。優しくも穏やかな声だ。
「クラーク…! どうしてここに…!」
「それよりも、エメ。大丈夫?」
「う、うん。大丈夫」
「元彼?」
「…そう」
エメはそういうと、恨みがましくこちらを見ているナルシスト男が震えていることに気づいた。
「な、なんだよ。今度は騎士にしっぽ振ってんのかよ。節操ないやつなんか、こっちからお断りだよ!」
「エメは付き合ってる時は貴方のこと大切にしてたと思いますけどね。それを都合よく考えて蔑ろにしたのは貴方でしょう。よくそんな風に言えますね」
「っ、なんだよ! もうどうでもいい!そんな奴……っお前、見覚えが……!アクセルソン家の?!」
「ああ、家を知ってるってことは貴族ですか。じゃあそっちを使った方が良いですね。どこに勤めているのか後で良く調べておきますよ」
「い、いや!なんでもない!か、帰る!」
そう言って、男は逃げるように走り去ってしまった。俺は一連のやり取りがよく分からなくて、ポカンと見ていることしか出来なかった。
男が勝手にクラークの怯えて去っていったように見えた。一体、クラークは何者なのか、とちらりとクラークの方に振り返った。
いつものように穏やかで優しい微笑みでこちらを見ていて、エメは胸が高鳴るのを感じた。
しかもこの状況は、助けてもらったとはいえ、左腕で抱きしめられている状態は、友人にしては距離が近い。
今更ながら恥ずかしさで顔が火照ってくる。
「く、クラーク、何者…?」
「そっち?アクセルソン家の三男で、伯爵家だよ。代々魔法使いの家系で、あの男は知ってたってことは魔法使いだと思うけど」
「え?お貴族様…?」
「知ってると思ってたんだけど」
ディランからは何も言われなかった。いやそもそも学生の頃はクラークに興味がなかったため、知らなかったのだ。
そう言われれば、歳の割に落ち着いていて、サシャの所作を気にしていたりと貴族らしい目線はあったような気がする。
そして、それよりもだ。
「そっちを気にするの? この状況じゃなくて?」
「ひぇ……」
そう。訳が分からなかった。クラークはもう離してくれても良いはずなのに、離してくれない。おかしい。先日まではそんな雰囲気どこにもなかったはずなのに。
「エメ」
後ろから、耳元で囁かれる。ブワッと一気に駆け上がるものを感じた。明らかにエメの名前を呼ぶ声色が違う。
今までは色で表すなら白かった。何も無い、白だった。なのに今、彼は明らかに色彩を豊かにしたパステルのような声色を出していた。
「エメは、僕のこと好きなの?」
なんてことを聞くんだ。しかも耳元で。ゾワゾワとして、腰に響くから止めて欲しい。そして何より恥ずかしい。こんな顔を真っ赤にしていたら、否定の言葉を出したところで認めているようなものだ。クラークは絶対わざと聞いている。
しかし、エメは生来嘘をつけず、素直な性格であった。
「う、うん……」
「エメ、ちゃんと言って」
「ひっ……」
だから耳元は止めて欲しい。なんで、どうしてこんなことに。そもそもさっきまでヒヤリとした空気が漂っていたはずなのだ。
どうしてエメなんかに。とも思わなくもない。サシャの様に美人でもなければ貴族でもない、所作も言葉遣いも悪いエメに。
いやしかし、もう認めざる得ない。こんなに分かりやすく変わったクラークに、理解せざる得なかった。
「す、き……クラークのこと、本当は、もう好きになって、る……」
「うん。僕も、エメが好きだよ」
そのまま両手で、ぎゅ、と後ろから抱きしめられた。甘い雰囲気に酔いそうだった。クラークからも、シトラスやムスクがちょうどよく混ざった様な優しく爽やかな香りがしていた。
本当に人通りが少ない道で、良かったと意識を飛ばしそうになりながら、考えていた。
目立たない仕事ばかりをこなす職場だが、エメにとってはなんら問題はなかった。
エメはとかく上昇志向が欠如していた。どちらかと言うと、周りに合わせて動いている方が楽しい。仕事にやり甲斐を求めるよりは安定を求めるタイプだった。だからこういった総務の仕事は、エメにとって天職であった。
そんな仕事を今日もこなし、家路についた所だった。
「……ん?」
なんだか遠くで見覚えのある人がこちらを見ている。嫌な予感がエメに走り、立ち止まってジッと見た。その人物はエメに気づいたようだった。エメの方に走り寄ってくる。
「……っげ!」
最悪だった。見覚えのある人物は、つい先日別れた自画自賛ナルシスト男だった。
「エメ! なんで連絡を寄越してくれないんだ? 今か今かとずっと待っていたのに!私のことが好きなのに恥ずかしがり屋だなぁ!」
「はぁ? 別れるっつったよな?!」
相変わらずの自信過剰で、なんでこんな奴を好きだったのか今では全く分からない。
エメの目が狂っていたわけじゃない。本当に付き合う前は穏やかで優しかったのだ。いや、今まで付き合ってきた男は全員付き合う前はそんな感じだった。
けれど、付き合ったあとはお察しである。
この目の前の男の場合は、魔法は1級品で他の追随は許さないだの、剣を使えば団長にも負けないだの、鏡を見てうっとりしている姿を見せられるわ、エメに優しくしている自分に酔っているわで面倒なことこの上なかった。
1ヶ月、自慢話を耐えた事を褒めて欲しいくらいだ。
実際、女友達には「神様か」と言われた。
「またまた、恥ずかしがり屋だなぁ」
「はぁ…別れたの! お前と俺は、他人なの!」
職場から少し離れたところで本当に良かった。人もまばらである。それだけが唯一の救いだった。
「そんなこと言わないで。ほら、帰ろう」
そう言って、エメの腕を掴んできた。エメは咄嗟のことで動きが遅れて避けられなかった。掴まれた腕からゾワゾワと寒気を感じる。
「離せ…っ」
「エメ、あんまり騒ぐと怒るよ?」
目の前の男の雰囲気がガラリと変わった。目から光が抜け、薄く見る目は明らかな苛立ちをエメに伝えていた。
エメはそんな男の姿を初めて見た。
ビクッと身体を揺らし、抵抗の気力を削がれていった。
「っ…」
「さ、帰ろう。今日はエメの好きな食事を奢ってあげるよ、その後は家に帰って僕の素晴らしさを1から伝え直さないと」
「離してくれます?その汚い手」
エメの後ろから手が伸びて来た。すると、左手でエメの身体を抱きとめ、右手は男の腕を掴んでいた。
「いだだだ!」
男は掴まれた腕を強く握られたようで、エメの腕をすぐに離した。ホッとしつつも、この声には聞き覚えがあった。優しくも穏やかな声だ。
「クラーク…! どうしてここに…!」
「それよりも、エメ。大丈夫?」
「う、うん。大丈夫」
「元彼?」
「…そう」
エメはそういうと、恨みがましくこちらを見ているナルシスト男が震えていることに気づいた。
「な、なんだよ。今度は騎士にしっぽ振ってんのかよ。節操ないやつなんか、こっちからお断りだよ!」
「エメは付き合ってる時は貴方のこと大切にしてたと思いますけどね。それを都合よく考えて蔑ろにしたのは貴方でしょう。よくそんな風に言えますね」
「っ、なんだよ! もうどうでもいい!そんな奴……っお前、見覚えが……!アクセルソン家の?!」
「ああ、家を知ってるってことは貴族ですか。じゃあそっちを使った方が良いですね。どこに勤めているのか後で良く調べておきますよ」
「い、いや!なんでもない!か、帰る!」
そう言って、男は逃げるように走り去ってしまった。俺は一連のやり取りがよく分からなくて、ポカンと見ていることしか出来なかった。
男が勝手にクラークの怯えて去っていったように見えた。一体、クラークは何者なのか、とちらりとクラークの方に振り返った。
いつものように穏やかで優しい微笑みでこちらを見ていて、エメは胸が高鳴るのを感じた。
しかもこの状況は、助けてもらったとはいえ、左腕で抱きしめられている状態は、友人にしては距離が近い。
今更ながら恥ずかしさで顔が火照ってくる。
「く、クラーク、何者…?」
「そっち?アクセルソン家の三男で、伯爵家だよ。代々魔法使いの家系で、あの男は知ってたってことは魔法使いだと思うけど」
「え?お貴族様…?」
「知ってると思ってたんだけど」
ディランからは何も言われなかった。いやそもそも学生の頃はクラークに興味がなかったため、知らなかったのだ。
そう言われれば、歳の割に落ち着いていて、サシャの所作を気にしていたりと貴族らしい目線はあったような気がする。
そして、それよりもだ。
「そっちを気にするの? この状況じゃなくて?」
「ひぇ……」
そう。訳が分からなかった。クラークはもう離してくれても良いはずなのに、離してくれない。おかしい。先日まではそんな雰囲気どこにもなかったはずなのに。
「エメ」
後ろから、耳元で囁かれる。ブワッと一気に駆け上がるものを感じた。明らかにエメの名前を呼ぶ声色が違う。
今までは色で表すなら白かった。何も無い、白だった。なのに今、彼は明らかに色彩を豊かにしたパステルのような声色を出していた。
「エメは、僕のこと好きなの?」
なんてことを聞くんだ。しかも耳元で。ゾワゾワとして、腰に響くから止めて欲しい。そして何より恥ずかしい。こんな顔を真っ赤にしていたら、否定の言葉を出したところで認めているようなものだ。クラークは絶対わざと聞いている。
しかし、エメは生来嘘をつけず、素直な性格であった。
「う、うん……」
「エメ、ちゃんと言って」
「ひっ……」
だから耳元は止めて欲しい。なんで、どうしてこんなことに。そもそもさっきまでヒヤリとした空気が漂っていたはずなのだ。
どうしてエメなんかに。とも思わなくもない。サシャの様に美人でもなければ貴族でもない、所作も言葉遣いも悪いエメに。
いやしかし、もう認めざる得ない。こんなに分かりやすく変わったクラークに、理解せざる得なかった。
「す、き……クラークのこと、本当は、もう好きになって、る……」
「うん。僕も、エメが好きだよ」
そのまま両手で、ぎゅ、と後ろから抱きしめられた。甘い雰囲気に酔いそうだった。クラークからも、シトラスやムスクがちょうどよく混ざった様な優しく爽やかな香りがしていた。
本当に人通りが少ない道で、良かったと意識を飛ばしそうになりながら、考えていた。
82
お気に入りに追加
1,256
あなたにおすすめの小説

無能の騎士~退職させられたいので典型的な無能で最低最悪な騎士を演じます~
紫鶴
BL
早く退職させられたい!!
俺は労働が嫌いだ。玉の輿で稼ぎの良い婚約者をゲットできたのに、家族に俺には勿体なさ過ぎる!というので騎士団に入団させられて働いている。くそう、ヴィがいるから楽できると思ったのになんでだよ!!でも家族の圧力が怖いから自主退職できない!
はっ!そうだ!退職させた方が良いと思わせればいいんだ!!
なので俺は無能で最悪最低な悪徳貴族(騎士)を演じることにした。
「ベルちゃん、大好き」
「まっ!準備してないから!!ちょっとヴィ!服脱がせないでよ!!」
でろでろに主人公を溺愛している婚約者と早く退職させられたい主人公のらぶあまな話。
ーーー
ムーンライトノベルズでも連載中。


運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…
こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』
ある日、教室中に響いた声だ。
……この言い方には語弊があった。
正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。
テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。
問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。
*当作品はカクヨム様でも掲載しております。
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!

噂の冷血公爵様は感情が全て顔に出るタイプでした。
春色悠
BL
多くの実力者を輩出したと云われる名門校【カナド学園】。
新入生としてその門を潜ったダンツ辺境伯家次男、ユーリスは転生者だった。
___まあ、残っている記憶など塵にも等しい程だったが。
ユーリスは兄と姉がいる為後継者として期待されていなかったが、二度目の人生の本人は冒険者にでもなろうかと気軽に考えていた。
しかし、ユーリスの運命は『冷血公爵』と名高いデンベル・フランネルとの出会いで全く思ってもいなかった方へと進みだす。
常に冷静沈着、実の父すら自身が公爵になる為に追い出したという冷酷非道、常に無表情で何を考えているのやらわからないデンベル___
「いやいやいやいや、全部顔に出てるんですけど…!!?」
ユーリスは思い出す。この世界は表情から全く感情を読み取ってくれないことを。いくら苦々しい表情をしていても誰も気づかなかったことを。
寡黙なだけで表情に全て感情の出ているデンベルは怖がられる度にこちらが悲しくなるほど落ち込み、ユーリスはついつい話しかけに行くことになる。
髪の毛の美しさで美醜が決まるというちょっと不思議な美醜観が加わる感情表現の複雑な世界で少し勘違いされながらの二人の行く末は!?

転生したけどやり直す前に終わった【加筆版】
リトルグラス
BL
人生を無気力に無意味に生きた、負け組男がナーロッパ的世界観に転生した。
転生モノ小説を読みながら「俺だってやり直せるなら、今度こそ頑張るのにな」と、思いながら最期を迎えた前世を思い出し「今度は人生を成功させる」と転生した男、アイザックは子供時代から努力を重ねた。
しかし、アイザックは成人の直前で家族を処刑され、平民落ちにされ、すべてを失った状態で追放された。
ろくなチートもなく、あるのは子供時代の努力の結果だけ。ともに追放された子ども達を抱えてアイザックは南の港町を目指す──
***
第11回BL小説大賞にエントリーするために修正と加筆を加え、作者のつぶやきは削除しました。(23'10'20)
**

αからΩになった俺が幸せを掴むまで
なの
BL
柴田海、本名大嶋海里、21歳、今はオメガ、職業……オメガの出張風俗店勤務。
10年前、父が亡くなって新しいお義父さんと義兄貴ができた。
義兄貴は俺に優しくて、俺は大好きだった。
アルファと言われていた俺だったがある日熱を出してしまった。
義兄貴に看病されるうちにヒートのような症状が…
義兄貴と一線を超えてしまって逃げ出した。そんな海里は生きていくためにオメガの出張風俗店で働くようになった。
そんな海里が本当の幸せを掴むまで…

弱すぎると勇者パーティーを追放されたハズなんですが……なんで追いかけてきてんだよ勇者ァ!
灯璃
BL
「あなたは弱すぎる! お荷物なのよ! よって、一刻も早くこのパーティーを抜けてちょうだい!」
そう言われ、勇者パーティーから追放された冒険者のメルク。
リーダーの勇者アレスが戻る前に、元仲間たちに追い立てられるようにパーティーを抜けた。
だが数日後、何故か勇者がメルクを探しているという噂を酒場で聞く。が、既に故郷に帰ってスローライフを送ろうとしていたメルクは、絶対に見つからないと決意した。
みたいな追放ものの皮を被った、頭おかしい執着攻めもの。
追いかけてくるまで説明ハイリマァス
※完結致しました!お読みいただきありがとうございました!
※11/20 短編(いちまんじ)新しく書きました!
※12/14 どうしてもIF話書きたくなったので、書きました!これにて本当にお終いにします。ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる