それは喘月という名の妖刀
斬られし者の魂を刃紋に浮かび上がらせ、凄絶に妖しく輝く魔性の刀、喘月。その刃紋に魅入られし者は、新たな美を求め人を斬る殺刃漢と化す。
鎌倉相州の時代に生み出されし妖刀は、数多の魂を贄に、いま最高の輝きを求め将軍徳川秀忠に献上されようとしていた。将軍が呪われれば世は再び戦国の世に。
妖刀の呪いを解くため、ひとりの男に白羽の矢が立つ。
「この柳生宗章、しかと承知仕った。――」
鎌倉相州の時代に生み出されし妖刀は、数多の魂を贄に、いま最高の輝きを求め将軍徳川秀忠に献上されようとしていた。将軍が呪われれば世は再び戦国の世に。
妖刀の呪いを解くため、ひとりの男に白羽の矢が立つ。
「この柳生宗章、しかと承知仕った。――」
第一章 月に喘ぐ
第二章 うつつの刺客ゆめの仇
第三章 呪い目の不動明王
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