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71,長い一日
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「お父様もああ言ってくれたし、家に遊びにこない?」
「えっ?!」
「見せたいものもあるし!ほら、ちょうど馬車も来てるし。乗って?」
と、ここまで乗ってきた馬車に乗り屋敷へ向かう。ケイト達は少し居心地が悪そうだっけど。
「ここが家……?」
「すごいな、規模が違う。」
戸惑いを隠せないケイト達をハーブハウスに案内する。
「すごくいい香りだ。」
「なんだ、この空間は……」
「優しい世界だな……」
「ふふっ。気に入ってくれた?ここはハーブハウスよ。いつもここでハーブの研究をしてるの。」
「見たことないな、これは何?」
「これで植物から精油を抽出するのよ。実際にやってみましょうか。」
アイテムボックスからユーカリを取り出す。
「これはカームリーヒルの森にあったユーカリというハーブよ。まずこれを綺麗に洗うの。」
「お嬢様、それは私達が。」
「ありがとう。」
控えていたマリーが慣れた手つきで綺麗に洗ってくれる。
「綺麗に洗ったらこのユーカリを乾燥させるの。このまま日の当たる所に置いておくんたけど、もうケイト達には知られちゃったからいいかな。」
そう言いながら、魔法でユーカリの葉を乾燥させる。
「完全に水分が飛んだら準備完了よ!」
「今のは風魔法か?」
「えぇ。これで簡単に乾かすことができるわ。」
鍋にユーカリを入れて精製水を入れ、蓋をしっかり締める。
氷魔法で氷を作成したら、冷却装置に水と氷を入れて魔道コンロに火をつける。
「ほら、水蒸気が出てきたでしょう?これを冷却することで液体にするの。」
そう説明しながら冷却装置に入れる氷をどんどん追加していく。
「へぇ、すごいな。よく考えたな。」
「お嬢様、氷がもうないです。」
そう言われてまた氷魔法で氷を作る。
「……なんかさっきから魔法の使い方が独特だな?」
「え?氷魔法はこのために頑張ってマスターしたのよ?」
「「「本当に言ってる??」」」
「もちろんよ。」
「お嬢様のハーブにかける執念は半端ではないのです。」
なぜかマリーが得意顔だ。
「ほらみて?液体が溜まってきたでしょ?これがフローラルウォーター、上に浮いているのが精油よ。」
みんな興味深そうに見ている。
1時間程蒸留すれば、フローラルウォーターと精油の完成だ。
できたばかりのフローラルに精製水とグリセリンを混ぜてできた化粧水をケイト達に渡す。
「これは化粧水よ。このハーブには抗菌効果もあるの。良かったら使ってみて?」
「いいの?!」
「できれば感想を聞かせてもらえると嬉しいわ。」
「そんなことでよければ!」
ケイトがとても嬉しそうだ。
「ところでリナはなんでこんなにハーブを研究しているの?」
「自分のお店を持ちたいと思っているの。街でハンドクリームとか化粧水も買えるようになったと思うんだけど、知ってるかしら?」
「あぁ、あれな!凄く良くて私も使っているよ。」
「本当?嬉しいわ。あれ、私が作ったものなの。」
「えっ?!本当に??」
「そうなの。今はイーサンの所で販売しているだけだけど、来年には自分のお店を出すつもりよ。そこで出す新しいハーブをいろいろ試していたのよ。」
「そうだったんだ……。だから薬草採取を?」
「えぇ。冒険者登録したおかげで貴重な薬草が沢山採れたからね。あとはいろいろ調べたり、試作品を作ったりして、問題がなければ商品化するつもりよ。」
「そんな事全然知らなかったよ。」
「私も言うのは初めてよ?」
そんなことを話しながらハーブハウスでリラックスしていると、食事の時間になったようだ。
「お嬢様、そろそろお食事のお時間です。ケイト様、スコット様、アイザック様も是非ご一緒に。皆様をお待ちです。」
◆
晩餐室へ行くとお父様はまだ来ていなかった。
フィルお兄様とクリスお兄様がなにやら難しい顔で話をしていたが、私を見るとぱぁっと明るい表情に変わる。
「エリィ!今日も可愛いね。あれ?この香りは初めてかな?」
久しぶりに会ったフィルお兄様は、そう言いながら私の匂いを嗅いでくる。昔から変態気味である。
「フィル兄上、エリィが戸惑ってますよ?こっちにおいでエリィ。客人もいるようだからね」
「クリスお兄様、フィルお兄様、こちらはケイト、スコット、アイザックです。カームリーヒルで仲良くなった友人なのです。」
「おぉ!あなたたちが!エリィをありがとう!」
公爵家の者から礼を言われて恐縮してしまっている。
「いえ、私達はなにも……」
「今日はゆっくりして行ってね。」
「じゃあ客人の皆さんはこちらにお座り下さい。エリィはここだよ。」
「えっ、でもここだとお父様が……」
「エリィ、僕の隣は嫌なの?」
クリスお兄様がやたらと隣の席を勧めてくる。そこへお父様とルークお兄様、アマンダお姉様がやって来た。
「何をしているんだ?」
「あ、いえ何でもありません。ほらエリィこっち!」
と焦りながら言うクリスお兄様に付いていくが、お父様に却下されてしまう。
「エリィはここだよ。」
指定された席はいつも通りお父様の隣だ。
クリスお兄様はあからさまに残念そうだ。フィルお兄様には笑われてしまった。
「さて、ケイト殿、スコット殿、アイザック殿。話は聞いている。君たちがエリィの友人になってくれたこと、心から嬉しく思う。ここにいる間はゆっくりしていってくれ。では乾杯。」
この日は私の魔法の話がメインだった。
「エリィ、シド殿が褒めていたよ。昼間見た氷魔法も見事だったね。」
「ありがとうございます。シドが教えてくれたお陰です。」
「エリィの魔法見てみたかったな。氷魔法なんてすごいじゃないか!」
「僕も氷漬けにされたブルーワイバーンを見たが、まるで彫刻にされた作り物のようだったよ。一撃で仕留めたんだろう?相当魔力を使ったんじゃないのか?」
「9割くらいの魔力を使いましたね。」
「エリィの魔力量で9割とは凄いね。」
「そりゃあブルーワイバーンでも即死だね。」
「そういえば、エリィの魔力量ってどのくらいあるの?」
「うーん、今は25000くらいですね。」
「「「えっ?!」」」
さすがにお父様達も予想以上だったらしい。
「どうやってそんなに増やしたの??」
「6歳の頃から毎日、限界ギリギリまで魔力を使って増やしてました。」
「毎日?!どうやってギリギリまで使いきるの?」
「午前中の魔法の授業と自習で8割使って、残りは寝る前に防御魔法とかで使い切ってましたよ?」
「すごい執念だね…」
「でもそれでどのくらい増えるの?」
「5~10くらいですね。毎日コツコツやれば最低でも一年で2000位は増えます。」
「今でも増やしているの?」
「20000を越えたあたりから毎日はやらなくなりましたが、それでも2.3日に一度はやりますね。ずっと日課にしていたことなので。」
「本当に頑張ったんだね。凄いよエリィ。」
「エリィ、他にはどんな魔法が使えるの?」
「飛翔魔法が得意です。」
「飛翔魔法すごいよな!ねぇ今度僕にも飛翔魔法を使ってみてよ?」
「もちろんです、フィルお兄様。」
「ねぇ、ブルーワイバーンを倒した時君たちもその場にいたの?」
「いえ、私達は話を聞いただけで実際には見ていないのです。」
「そうなんだ?エリィとは少しパーティーを組んでいたんだって?いいなぁ。僕も一緒にエリィと冒険とかしてみたい!」
そんな会話をしながら、楽しく食事の時間を終えたのだった。
◆
「リナは家族に愛されているんだね」
「本当だな、もうみんなエリィが大好きって感じだったじゃないか。」
「いい家族だな」
「皆ありがとう。また会える?」
「あぁ、ここにはもう少しいるつもりだよ。」
「そう、良かったわ。化粧水の意見も聞きたいし!」
「あぁ。次に会った時のためにレポートにでもまとめておくよ!」
「ふふっ。ありがとう!じゃあまたね。気を付けて!」
「あぁ、じゃあまたな!」
ケイト達を乗せた馬車を見送って、長い一日が終わったのだった。
「えっ?!」
「見せたいものもあるし!ほら、ちょうど馬車も来てるし。乗って?」
と、ここまで乗ってきた馬車に乗り屋敷へ向かう。ケイト達は少し居心地が悪そうだっけど。
「ここが家……?」
「すごいな、規模が違う。」
戸惑いを隠せないケイト達をハーブハウスに案内する。
「すごくいい香りだ。」
「なんだ、この空間は……」
「優しい世界だな……」
「ふふっ。気に入ってくれた?ここはハーブハウスよ。いつもここでハーブの研究をしてるの。」
「見たことないな、これは何?」
「これで植物から精油を抽出するのよ。実際にやってみましょうか。」
アイテムボックスからユーカリを取り出す。
「これはカームリーヒルの森にあったユーカリというハーブよ。まずこれを綺麗に洗うの。」
「お嬢様、それは私達が。」
「ありがとう。」
控えていたマリーが慣れた手つきで綺麗に洗ってくれる。
「綺麗に洗ったらこのユーカリを乾燥させるの。このまま日の当たる所に置いておくんたけど、もうケイト達には知られちゃったからいいかな。」
そう言いながら、魔法でユーカリの葉を乾燥させる。
「完全に水分が飛んだら準備完了よ!」
「今のは風魔法か?」
「えぇ。これで簡単に乾かすことができるわ。」
鍋にユーカリを入れて精製水を入れ、蓋をしっかり締める。
氷魔法で氷を作成したら、冷却装置に水と氷を入れて魔道コンロに火をつける。
「ほら、水蒸気が出てきたでしょう?これを冷却することで液体にするの。」
そう説明しながら冷却装置に入れる氷をどんどん追加していく。
「へぇ、すごいな。よく考えたな。」
「お嬢様、氷がもうないです。」
そう言われてまた氷魔法で氷を作る。
「……なんかさっきから魔法の使い方が独特だな?」
「え?氷魔法はこのために頑張ってマスターしたのよ?」
「「「本当に言ってる??」」」
「もちろんよ。」
「お嬢様のハーブにかける執念は半端ではないのです。」
なぜかマリーが得意顔だ。
「ほらみて?液体が溜まってきたでしょ?これがフローラルウォーター、上に浮いているのが精油よ。」
みんな興味深そうに見ている。
1時間程蒸留すれば、フローラルウォーターと精油の完成だ。
できたばかりのフローラルに精製水とグリセリンを混ぜてできた化粧水をケイト達に渡す。
「これは化粧水よ。このハーブには抗菌効果もあるの。良かったら使ってみて?」
「いいの?!」
「できれば感想を聞かせてもらえると嬉しいわ。」
「そんなことでよければ!」
ケイトがとても嬉しそうだ。
「ところでリナはなんでこんなにハーブを研究しているの?」
「自分のお店を持ちたいと思っているの。街でハンドクリームとか化粧水も買えるようになったと思うんだけど、知ってるかしら?」
「あぁ、あれな!凄く良くて私も使っているよ。」
「本当?嬉しいわ。あれ、私が作ったものなの。」
「えっ?!本当に??」
「そうなの。今はイーサンの所で販売しているだけだけど、来年には自分のお店を出すつもりよ。そこで出す新しいハーブをいろいろ試していたのよ。」
「そうだったんだ……。だから薬草採取を?」
「えぇ。冒険者登録したおかげで貴重な薬草が沢山採れたからね。あとはいろいろ調べたり、試作品を作ったりして、問題がなければ商品化するつもりよ。」
「そんな事全然知らなかったよ。」
「私も言うのは初めてよ?」
そんなことを話しながらハーブハウスでリラックスしていると、食事の時間になったようだ。
「お嬢様、そろそろお食事のお時間です。ケイト様、スコット様、アイザック様も是非ご一緒に。皆様をお待ちです。」
◆
晩餐室へ行くとお父様はまだ来ていなかった。
フィルお兄様とクリスお兄様がなにやら難しい顔で話をしていたが、私を見るとぱぁっと明るい表情に変わる。
「エリィ!今日も可愛いね。あれ?この香りは初めてかな?」
久しぶりに会ったフィルお兄様は、そう言いながら私の匂いを嗅いでくる。昔から変態気味である。
「フィル兄上、エリィが戸惑ってますよ?こっちにおいでエリィ。客人もいるようだからね」
「クリスお兄様、フィルお兄様、こちらはケイト、スコット、アイザックです。カームリーヒルで仲良くなった友人なのです。」
「おぉ!あなたたちが!エリィをありがとう!」
公爵家の者から礼を言われて恐縮してしまっている。
「いえ、私達はなにも……」
「今日はゆっくりして行ってね。」
「じゃあ客人の皆さんはこちらにお座り下さい。エリィはここだよ。」
「えっ、でもここだとお父様が……」
「エリィ、僕の隣は嫌なの?」
クリスお兄様がやたらと隣の席を勧めてくる。そこへお父様とルークお兄様、アマンダお姉様がやって来た。
「何をしているんだ?」
「あ、いえ何でもありません。ほらエリィこっち!」
と焦りながら言うクリスお兄様に付いていくが、お父様に却下されてしまう。
「エリィはここだよ。」
指定された席はいつも通りお父様の隣だ。
クリスお兄様はあからさまに残念そうだ。フィルお兄様には笑われてしまった。
「さて、ケイト殿、スコット殿、アイザック殿。話は聞いている。君たちがエリィの友人になってくれたこと、心から嬉しく思う。ここにいる間はゆっくりしていってくれ。では乾杯。」
この日は私の魔法の話がメインだった。
「エリィ、シド殿が褒めていたよ。昼間見た氷魔法も見事だったね。」
「ありがとうございます。シドが教えてくれたお陰です。」
「エリィの魔法見てみたかったな。氷魔法なんてすごいじゃないか!」
「僕も氷漬けにされたブルーワイバーンを見たが、まるで彫刻にされた作り物のようだったよ。一撃で仕留めたんだろう?相当魔力を使ったんじゃないのか?」
「9割くらいの魔力を使いましたね。」
「エリィの魔力量で9割とは凄いね。」
「そりゃあブルーワイバーンでも即死だね。」
「そういえば、エリィの魔力量ってどのくらいあるの?」
「うーん、今は25000くらいですね。」
「「「えっ?!」」」
さすがにお父様達も予想以上だったらしい。
「どうやってそんなに増やしたの??」
「6歳の頃から毎日、限界ギリギリまで魔力を使って増やしてました。」
「毎日?!どうやってギリギリまで使いきるの?」
「午前中の魔法の授業と自習で8割使って、残りは寝る前に防御魔法とかで使い切ってましたよ?」
「すごい執念だね…」
「でもそれでどのくらい増えるの?」
「5~10くらいですね。毎日コツコツやれば最低でも一年で2000位は増えます。」
「今でも増やしているの?」
「20000を越えたあたりから毎日はやらなくなりましたが、それでも2.3日に一度はやりますね。ずっと日課にしていたことなので。」
「本当に頑張ったんだね。凄いよエリィ。」
「エリィ、他にはどんな魔法が使えるの?」
「飛翔魔法が得意です。」
「飛翔魔法すごいよな!ねぇ今度僕にも飛翔魔法を使ってみてよ?」
「もちろんです、フィルお兄様。」
「ねぇ、ブルーワイバーンを倒した時君たちもその場にいたの?」
「いえ、私達は話を聞いただけで実際には見ていないのです。」
「そうなんだ?エリィとは少しパーティーを組んでいたんだって?いいなぁ。僕も一緒にエリィと冒険とかしてみたい!」
そんな会話をしながら、楽しく食事の時間を終えたのだった。
◆
「リナは家族に愛されているんだね」
「本当だな、もうみんなエリィが大好きって感じだったじゃないか。」
「いい家族だな」
「皆ありがとう。また会える?」
「あぁ、ここにはもう少しいるつもりだよ。」
「そう、良かったわ。化粧水の意見も聞きたいし!」
「あぁ。次に会った時のためにレポートにでもまとめておくよ!」
「ふふっ。ありがとう!じゃあまたね。気を付けて!」
「あぁ、じゃあまたな!」
ケイト達を乗せた馬車を見送って、長い一日が終わったのだった。
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