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58,薬草採取は楽勝?
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翌朝冒険者へ行くと彼女はもう来ていた。
「おはよう!」
「おはよう。朝から元気だな。」
「ふふっ。ケイトたちは一緒に来なかったの?」
「あぁ。少し早めに出てきた。」
掲示板で何の依頼にするか迷っていると、
「私はこの依頼を受けるわ。」
と言う彼女が剥がした依頼書を見るとEランクの薬草採取だった。
「私も同じものにしてもいいだろうか?」
「ん?えぇ、もちろんよ。一緒に行きましょう。」
意外だったのだろう、少し驚いたようだったが快諾してくれた。
受付に依頼書を出し、森の方へ行く。
彼女の歩みはとても確かで、はっきりと前を見つめている。
「今回の依頼はこの薬草よ。この辺に沢山あるわ。採り方はわかる?」
「薬草採り方なんてあるのか?」
「キレイに取らないと成長が止まってしまうし、まとめて同じ場所ばかり取ると生えなくなっちゃうから、いくつか群生している処から少しずつね。根から丁寧に採るのよ。」
こんな感じで、とお手本をやってみせた。
「じゃあ、お互い別々の所で取りましょ?私はあっちに行ってみるわ。」
そう言い残し彼女は向こうへ行ってしまった。
一人になって依頼の薬草を取っていくとあることに気が付く。
あれ、これってすぐ終わってしまうのでは?
まぁいいか。魔物が出たら討伐してひとまず金を稼がないとな。世話になった者にも何か礼をしたい。
-----1時間経過。
終わってしまった。彼女はまだ取っているのだろうか?遅すぎないか??
とりあえず魔物でも倒すか。魔物がいない…。
…寝るか。
何かよくわからない魔力の気配で目が覚めた。
なんだこの匂いは?
匂いのする方へ目を向けると彼女が水魔法で火を消しているところだった。
「あぁよかったー。ビックリしたわ。火事になるところだった。」
(何をしてるんだ?え?何?もしかして俺を殺そうとしてた?)
思わず身構える。
「あ、起こしちゃった?ゴメンね。
久しぶりに火魔法の練習をしていたのよ。火魔法が苦手で…、ちょっと燃え上っちゃったから、消火してたの。」
(え?もしかしてこの子、複数の属性の魔法が使えるのか?)
「変な所を見せてしまったわね。街へ戻りましょう。薬草はもう終わっているのでしょう?」
「……あぁ。」
「薬草採取だけだと時間が余っちゃうわよね、あなたなら魔物の討伐もできると思うし、ちょっとギルドの人に相談してみましょうか。」
「いいのか?」
「もちろんよ、時間は有限だからね。
今日は少し無駄な時間を過ごさせてしまったかしら?」
「いや、そんなことはないよ。いろいろありがとう。」
本当に感謝しているんだ。というか、この子言うことも大人びているな。とても15歳とは思えない。
ギルドに戻り完了報告をした後、早速相談してくれている。
「ねぇミリアム、彼とても優秀だからランク上げのテストをしてもらいたいの。今日できるかしら?」
「今日でしたら、14時からテストがありますよ。」
「じゃあそれに彼も参加できる?」
「わかりました。手配しておきますね。」
「ありがとう!ミリアム!
そういう訳で今日14時からランク上げのテストを受けてみてね。」
「あぁ。助かる。」
「うん!よかったわ!
それまで時間があるからご飯でも食べに行かない?」
「あぁ。」
断る理由は全くないし、私自身お腹も空いている。
入ったお店は昨日お勧めしていたお店だ。
「こんにちはー。」
「リナちゃん、いらっしゃい。あら、今日は男連れ?」
「ふふっ。そうなんですよ。」
「テキトーに座って。今日のおすすめはホーンラビットの香草ソテーだよ!」
この子は誰と会話をするときでも笑顔なんだな。私なんかまだ名乗ってもいないし、どこの誰だかもわからないのに。
無防備すぎないか?
そして奴は今日も付いてきているが。大丈夫なのか?ちゃっかり店にも入ってるじゃないか。
「美味しそうね!迷っちゃうわ。」
空いてる席に座り、真剣な表情でメニューと睨めっこしている。
「決めたわ、やっぱりおすすめの香草ソテーにしよう!
あ、ここはね本当に何でも美味しいの。どれを食べてもハズレないから安心して!」
「じゃあ私も同じものにしてみよう。」
「飲み物はどうする?私はいつも果実水を飲むけどあなたはお酒の方がいいのかな?」
「いや、私も果実水でいい。」
手際よく注文を済ませると、果実水が届く。
爽やかな味付けで美味しい。
「ところで、今更なんだけどあなたのことは何と呼べばいいかしら?あ、私はリナって呼んでね。」
やっと名を聞かれたことに安堵した自分に驚く。
「レイだ。」
「レイね。宜しく!」
差し伸べられた手はとても細く少し力を入れると折れてしまいそうだった。握った小さい手はひんやりしていて、とても柔らかく心地がよかった。
「あぁ。よろしく。」
雑談をしていると料理が届く。
「いい匂いね!美味しそうだわ!いただきます!!」
パクっ。もぐもぐ。。
「おいしい~~っ!!」
凄く美味しそうに食べるな。なんだか微笑ましい。
「レイも食べてみて!!」
笑顔で私にも勧めてくる。妹がいたらこんな感じなのか?と思いつつ食べてみる。
「…美味い。」
「でしょ?美味しいよねー!!
この香草、ローズマリーといってね、さっきの場所にも生えていたのよ。ローズマリーは料理に使うと肉の臭みを減らして脂の甘味を引き出す、最高の薬草なのよ!!」
「いきなりテンションが上がったな?」
「上がっちゃうでしょー?こんなに美味しいのよ?薬草の奥深さを皆もっと知るべきなのよ!!」
年相応に無邪気にはしゃぐその姿は、とても可愛らしかった。
「ふふっ、そうだな。確かに薬草は奥深い。君は薬草博士並に詳しいな。」
その言葉はスルーされ、
「カリナさん、これとっても美味しいです!使ったお塩は例のハーブ塩ですか?」
と店員に話しかけている。
「それはよかったわ!えぇ!あれを使った新作よ!リナちゃんのおかげで料理の幅が広がって、客にも好評なんだよ。また、あの塩頼めるかな?もちろん今度はお金払うよ!」
「嬉しいわ。でもあの塩はもうないのよ。実験で作ったものだったから。ごめんなさいね。」
「あら、そうなのかい。残念だねぇ。。」
「あ、でもこのローズマリーの香草焼をするときは普通のお塩でもできますよ。風味が少し弱くなってしまうけど。」
「なるほど。じゃああの塩がなくなったらやってみるよ!」
「えぇ、是非。」
「さぁ、温かいうちに食べなよ。リナちゃん、細すぎて心配になるわ。」
「ふふっ。」
「じゃあごゆっくりねー」
本当に楽しそうに話す子だな。見ているこっちまで頬が緩む。
「店員とも仲が良いんだな。」
「ええ、そうなの。とても良くしてくれて親切なのよ。この街の人たちは皆本当にいい人なの。だから大切にしたいのよ。」
「そうか。」
…ん?この子はこの街の人間ではないのか?
「それにしても本当に美味しいわね!レイの国ではこういう食べ方はする?」
呼んで欲しいとは言ったが、年下の女からレイと呼ばれるのはなんか変な感じだ。
「いや、薬草を料理に取り入れるのは聞いたことがないな。でもアリだな。」
「ふふっ。帰ったら是非試してみてね。」
食事を終え、店を出たのは13時半を回ったところだった。
「じゃあ私はこれで。これからテストがんばってね!」
「ありがとう。がんばるよ。」
「うん!じゃあまた明日!」
「あぁ、また明日。」
そう言いながら自然と笑顔になっている自分に驚いた。
「おはよう!」
「おはよう。朝から元気だな。」
「ふふっ。ケイトたちは一緒に来なかったの?」
「あぁ。少し早めに出てきた。」
掲示板で何の依頼にするか迷っていると、
「私はこの依頼を受けるわ。」
と言う彼女が剥がした依頼書を見るとEランクの薬草採取だった。
「私も同じものにしてもいいだろうか?」
「ん?えぇ、もちろんよ。一緒に行きましょう。」
意外だったのだろう、少し驚いたようだったが快諾してくれた。
受付に依頼書を出し、森の方へ行く。
彼女の歩みはとても確かで、はっきりと前を見つめている。
「今回の依頼はこの薬草よ。この辺に沢山あるわ。採り方はわかる?」
「薬草採り方なんてあるのか?」
「キレイに取らないと成長が止まってしまうし、まとめて同じ場所ばかり取ると生えなくなっちゃうから、いくつか群生している処から少しずつね。根から丁寧に採るのよ。」
こんな感じで、とお手本をやってみせた。
「じゃあ、お互い別々の所で取りましょ?私はあっちに行ってみるわ。」
そう言い残し彼女は向こうへ行ってしまった。
一人になって依頼の薬草を取っていくとあることに気が付く。
あれ、これってすぐ終わってしまうのでは?
まぁいいか。魔物が出たら討伐してひとまず金を稼がないとな。世話になった者にも何か礼をしたい。
-----1時間経過。
終わってしまった。彼女はまだ取っているのだろうか?遅すぎないか??
とりあえず魔物でも倒すか。魔物がいない…。
…寝るか。
何かよくわからない魔力の気配で目が覚めた。
なんだこの匂いは?
匂いのする方へ目を向けると彼女が水魔法で火を消しているところだった。
「あぁよかったー。ビックリしたわ。火事になるところだった。」
(何をしてるんだ?え?何?もしかして俺を殺そうとしてた?)
思わず身構える。
「あ、起こしちゃった?ゴメンね。
久しぶりに火魔法の練習をしていたのよ。火魔法が苦手で…、ちょっと燃え上っちゃったから、消火してたの。」
(え?もしかしてこの子、複数の属性の魔法が使えるのか?)
「変な所を見せてしまったわね。街へ戻りましょう。薬草はもう終わっているのでしょう?」
「……あぁ。」
「薬草採取だけだと時間が余っちゃうわよね、あなたなら魔物の討伐もできると思うし、ちょっとギルドの人に相談してみましょうか。」
「いいのか?」
「もちろんよ、時間は有限だからね。
今日は少し無駄な時間を過ごさせてしまったかしら?」
「いや、そんなことはないよ。いろいろありがとう。」
本当に感謝しているんだ。というか、この子言うことも大人びているな。とても15歳とは思えない。
ギルドに戻り完了報告をした後、早速相談してくれている。
「ねぇミリアム、彼とても優秀だからランク上げのテストをしてもらいたいの。今日できるかしら?」
「今日でしたら、14時からテストがありますよ。」
「じゃあそれに彼も参加できる?」
「わかりました。手配しておきますね。」
「ありがとう!ミリアム!
そういう訳で今日14時からランク上げのテストを受けてみてね。」
「あぁ。助かる。」
「うん!よかったわ!
それまで時間があるからご飯でも食べに行かない?」
「あぁ。」
断る理由は全くないし、私自身お腹も空いている。
入ったお店は昨日お勧めしていたお店だ。
「こんにちはー。」
「リナちゃん、いらっしゃい。あら、今日は男連れ?」
「ふふっ。そうなんですよ。」
「テキトーに座って。今日のおすすめはホーンラビットの香草ソテーだよ!」
この子は誰と会話をするときでも笑顔なんだな。私なんかまだ名乗ってもいないし、どこの誰だかもわからないのに。
無防備すぎないか?
そして奴は今日も付いてきているが。大丈夫なのか?ちゃっかり店にも入ってるじゃないか。
「美味しそうね!迷っちゃうわ。」
空いてる席に座り、真剣な表情でメニューと睨めっこしている。
「決めたわ、やっぱりおすすめの香草ソテーにしよう!
あ、ここはね本当に何でも美味しいの。どれを食べてもハズレないから安心して!」
「じゃあ私も同じものにしてみよう。」
「飲み物はどうする?私はいつも果実水を飲むけどあなたはお酒の方がいいのかな?」
「いや、私も果実水でいい。」
手際よく注文を済ませると、果実水が届く。
爽やかな味付けで美味しい。
「ところで、今更なんだけどあなたのことは何と呼べばいいかしら?あ、私はリナって呼んでね。」
やっと名を聞かれたことに安堵した自分に驚く。
「レイだ。」
「レイね。宜しく!」
差し伸べられた手はとても細く少し力を入れると折れてしまいそうだった。握った小さい手はひんやりしていて、とても柔らかく心地がよかった。
「あぁ。よろしく。」
雑談をしていると料理が届く。
「いい匂いね!美味しそうだわ!いただきます!!」
パクっ。もぐもぐ。。
「おいしい~~っ!!」
凄く美味しそうに食べるな。なんだか微笑ましい。
「レイも食べてみて!!」
笑顔で私にも勧めてくる。妹がいたらこんな感じなのか?と思いつつ食べてみる。
「…美味い。」
「でしょ?美味しいよねー!!
この香草、ローズマリーといってね、さっきの場所にも生えていたのよ。ローズマリーは料理に使うと肉の臭みを減らして脂の甘味を引き出す、最高の薬草なのよ!!」
「いきなりテンションが上がったな?」
「上がっちゃうでしょー?こんなに美味しいのよ?薬草の奥深さを皆もっと知るべきなのよ!!」
年相応に無邪気にはしゃぐその姿は、とても可愛らしかった。
「ふふっ、そうだな。確かに薬草は奥深い。君は薬草博士並に詳しいな。」
その言葉はスルーされ、
「カリナさん、これとっても美味しいです!使ったお塩は例のハーブ塩ですか?」
と店員に話しかけている。
「それはよかったわ!えぇ!あれを使った新作よ!リナちゃんのおかげで料理の幅が広がって、客にも好評なんだよ。また、あの塩頼めるかな?もちろん今度はお金払うよ!」
「嬉しいわ。でもあの塩はもうないのよ。実験で作ったものだったから。ごめんなさいね。」
「あら、そうなのかい。残念だねぇ。。」
「あ、でもこのローズマリーの香草焼をするときは普通のお塩でもできますよ。風味が少し弱くなってしまうけど。」
「なるほど。じゃああの塩がなくなったらやってみるよ!」
「えぇ、是非。」
「さぁ、温かいうちに食べなよ。リナちゃん、細すぎて心配になるわ。」
「ふふっ。」
「じゃあごゆっくりねー」
本当に楽しそうに話す子だな。見ているこっちまで頬が緩む。
「店員とも仲が良いんだな。」
「ええ、そうなの。とても良くしてくれて親切なのよ。この街の人たちは皆本当にいい人なの。だから大切にしたいのよ。」
「そうか。」
…ん?この子はこの街の人間ではないのか?
「それにしても本当に美味しいわね!レイの国ではこういう食べ方はする?」
呼んで欲しいとは言ったが、年下の女からレイと呼ばれるのはなんか変な感じだ。
「いや、薬草を料理に取り入れるのは聞いたことがないな。でもアリだな。」
「ふふっ。帰ったら是非試してみてね。」
食事を終え、店を出たのは13時半を回ったところだった。
「じゃあ私はこれで。これからテストがんばってね!」
「ありがとう。がんばるよ。」
「うん!じゃあまた明日!」
「あぁ、また明日。」
そう言いながら自然と笑顔になっている自分に驚いた。
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