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51,ノーダンマウンテン
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ノーダンマウンテンは、カームリーヒルの北側に位置する山で、先々に連なる山の向こうはベルリンツ王国である。
ここに生息する魔物は多いため、魔物の討伐へ行く冒険者もちらほらいる。
私は街から出て少し歩き、人のいない所から飛翔魔法を使う。
冒険者達は歩いて行くのね。飛翔魔法は使わないのかしら?不思議に思いながらも高く飛び、山の方へ向かう。
この山、かなり高い。確かに普通に登ったら一日はかかるだろう。それに魔物と戦う時間を入れたら二日がかりかもしれない。
高く飛んでもほぼ緑しか見えない。ぱっと見る限りではこの時期に花を咲かせる樹木はないようだ。
暫く飛び、ようやく山頂を確認することができた。
山頂には花が沢山咲いているように見える。見る限りでは魔物などはいなそうだ。
いつも以上に注意しながら慎重に山頂へ近づくと、色とりどりの花が所狭しと咲いていて、その景色はまるでおとぎ話の世界に来たみたいだった。
自然に咲き誇る花々は目がくらむほどの美しさだ。
「綺麗・・・」
私は降りるのも忘れて暫くその場から動けずにいた。
今まで綺麗だと思っていたものは紛い物だと思わせるように咲き誇っている。本来、美しさというものはこういった自然なものなのかもしれない。
どんなに着飾って磨いても、この景色の美しさには敵うものはない。そう思った。
危険な場所をくぐり抜けた者だけが辿り着くことのできるこの場所で、強く上だけを向いて咲き誇っている。風に揺れる花も風に舞う花びらも、今私が見ているこの景色は今まで見たどんな景色よりも輝いていた。
宝石の輝きよりもこの花々の美しさの方が、私にとっては何倍も価値がある。
どれ位そうしていたのだろう。
そうだ、依頼の薬草を探さないと。
はっと我に返る。
(けっこう広いけど、鑑定をしながら花を鑑賞するのも楽しいな。)
そんな風に楽しみながら鑑定していたら、依頼の薬草を見つけるのには時間がかかってしまった。薬草の名前はリリウム。百合に似ている花だった。
自分用にも採取することも忘れない。沢山咲いているから採り放題だ。
心ゆくまで採取したり花を愛でたりしていると、あっという間に日が昇ってきた。
ここへは一時間かからずに来ることができるので、また明日来ることにしよう。
今日はギルドへは寄らずに食事をしてから帰る。ケイト達と行った食堂は本当になんでも美味しいので毎日通っているのだ。
「こんにちはー。」
「あらリナちゃん!いらっしゃい!」
笑顔で迎えられるのは嬉しいものだ。
そこには既にケイトたちもいた。
「リナ!こっち来なよ!」
「ケイト!会えて嬉しいわ。スコットとアイザックも。」
思わずケイトに抱き着いてしまった。なぜか今そうしたい気分だったのだ。
「えらい好かれてるな、ケイト」
「リナ、俺にも抱き着いてくれていいんだぜ?」
スコットが微笑ましそうに言い、アイザックも手を広げて受け入れてくれる。いや、いかないけども。
「今日はテンション高いじゃん。何かいい事でもあったの?」
と頭を撫でてくれるケイトの手が温かい。
ケイトには素直に甘えてしまう。
「今日はね、とっても素敵な場所を見つけたのよ!」
と今日あった出来事を話す。もちろん魔法のことや正確な場所は伏せている。
「そんな場所あったかなー?」
と頭を捻っていたが、詳しくは秘密と強引に誤魔化す。
話をしながら食事をするとあっという間に時間が経ってしまう。
「もう帰らなきゃ。ケイトたちといると楽しくて時間を忘れちゃうわ。」
「たまには時間を忘れたっていいんだよ!」
「そうそう、リナは今自由なんだぞ?だから俺とハグしようぜ!」
アイザックはシラフでも酔っていてもいつもこんな感じなので、全力でスルーしている。
「まぁ多分またすぐ会えるしな!」
「ふふっ。そうよね!じゃあまたね!!」
「あぁ、またね!」
◆
ケイト達と別れて別荘に戻った私が早速蒸留の準備を始めようとすると、アンナとマリーも来て手伝ってくれる。
「何か新しいものは見つかりました?」
「えぇ、これはどうかしら?」
「とても可愛らしいお花ですね。」
「これはなんというお花なのですか?」
「これはリリウムというお花よ。鎮静や緩和、抗菌効果があるわ。もちろん癒やし効果もあるから心身共に良い効果が期待できるのよ。本当にハーブはどれも優秀ね。」
「そこまでの知識があるお嬢様もかなり優秀ですよ。」
「私は全部本の知識よ。本当にすごいのは天然の力だと思わない?」
そんな会話をしながら手際よく花を洗い、魔法で乾かしていく。
完全に乾いたところで蒸留を開始し、暫くすると甘い香りが漂ってくる。
「上品な香りですね。」
「なんかとっても幸せな気持ちになってきました。」
マリーもアンナも気に入ったようだ。
2人共とてもいい顔をしている。
「癒されるわよね~。でもやっぱり精油はとれていないわね。」
「オイルのないお花なんでしょうか?」
「多分花が繊細なのね。このやり方では採れないだけで精油自体は採れると思うわ。でも見て。フローラルウォーターはちゃんと作れたわよ?」
蒸留を終えると容器一杯分のフローラルウォーターができている。
「このやり方はもうやらないと思うから、これは化粧水にしてみましょうか?」
とグリセリンを混ぜて簡単に化粧水を作る。
小瓶で3本作ってマリーとアンナに渡す。
「はい、あげる。」
「「よろしいのですか?!」」
「いいのよ。みんなで使った方が効能の研究もできるし。何かあったらまた教えてくれる?」
「もちろんです!いつもありがとうございます。」
2人の肌艶がいいのは、手作りの化粧水を使っているからかな?そうだったら嬉しい。
明日はハーブチンキにしてみよう。
一緒に片付けをした後は、湯あみをして食事を終えると勉強をする。既に課題は全部終えたのであとは自分の好きなことをしている。街で買ってきた本を読んだり、ピアノを弾いてみたり、ハーブや精油のレポートを書いたりして過ごす。
あそこにある花々は精油ではなくてチンキにして使おう。全部はできないかもしれないけど、色んな色を試してみたいな。
そんなことを考えているうちに眠ってしまっていた。
ここに生息する魔物は多いため、魔物の討伐へ行く冒険者もちらほらいる。
私は街から出て少し歩き、人のいない所から飛翔魔法を使う。
冒険者達は歩いて行くのね。飛翔魔法は使わないのかしら?不思議に思いながらも高く飛び、山の方へ向かう。
この山、かなり高い。確かに普通に登ったら一日はかかるだろう。それに魔物と戦う時間を入れたら二日がかりかもしれない。
高く飛んでもほぼ緑しか見えない。ぱっと見る限りではこの時期に花を咲かせる樹木はないようだ。
暫く飛び、ようやく山頂を確認することができた。
山頂には花が沢山咲いているように見える。見る限りでは魔物などはいなそうだ。
いつも以上に注意しながら慎重に山頂へ近づくと、色とりどりの花が所狭しと咲いていて、その景色はまるでおとぎ話の世界に来たみたいだった。
自然に咲き誇る花々は目がくらむほどの美しさだ。
「綺麗・・・」
私は降りるのも忘れて暫くその場から動けずにいた。
今まで綺麗だと思っていたものは紛い物だと思わせるように咲き誇っている。本来、美しさというものはこういった自然なものなのかもしれない。
どんなに着飾って磨いても、この景色の美しさには敵うものはない。そう思った。
危険な場所をくぐり抜けた者だけが辿り着くことのできるこの場所で、強く上だけを向いて咲き誇っている。風に揺れる花も風に舞う花びらも、今私が見ているこの景色は今まで見たどんな景色よりも輝いていた。
宝石の輝きよりもこの花々の美しさの方が、私にとっては何倍も価値がある。
どれ位そうしていたのだろう。
そうだ、依頼の薬草を探さないと。
はっと我に返る。
(けっこう広いけど、鑑定をしながら花を鑑賞するのも楽しいな。)
そんな風に楽しみながら鑑定していたら、依頼の薬草を見つけるのには時間がかかってしまった。薬草の名前はリリウム。百合に似ている花だった。
自分用にも採取することも忘れない。沢山咲いているから採り放題だ。
心ゆくまで採取したり花を愛でたりしていると、あっという間に日が昇ってきた。
ここへは一時間かからずに来ることができるので、また明日来ることにしよう。
今日はギルドへは寄らずに食事をしてから帰る。ケイト達と行った食堂は本当になんでも美味しいので毎日通っているのだ。
「こんにちはー。」
「あらリナちゃん!いらっしゃい!」
笑顔で迎えられるのは嬉しいものだ。
そこには既にケイトたちもいた。
「リナ!こっち来なよ!」
「ケイト!会えて嬉しいわ。スコットとアイザックも。」
思わずケイトに抱き着いてしまった。なぜか今そうしたい気分だったのだ。
「えらい好かれてるな、ケイト」
「リナ、俺にも抱き着いてくれていいんだぜ?」
スコットが微笑ましそうに言い、アイザックも手を広げて受け入れてくれる。いや、いかないけども。
「今日はテンション高いじゃん。何かいい事でもあったの?」
と頭を撫でてくれるケイトの手が温かい。
ケイトには素直に甘えてしまう。
「今日はね、とっても素敵な場所を見つけたのよ!」
と今日あった出来事を話す。もちろん魔法のことや正確な場所は伏せている。
「そんな場所あったかなー?」
と頭を捻っていたが、詳しくは秘密と強引に誤魔化す。
話をしながら食事をするとあっという間に時間が経ってしまう。
「もう帰らなきゃ。ケイトたちといると楽しくて時間を忘れちゃうわ。」
「たまには時間を忘れたっていいんだよ!」
「そうそう、リナは今自由なんだぞ?だから俺とハグしようぜ!」
アイザックはシラフでも酔っていてもいつもこんな感じなので、全力でスルーしている。
「まぁ多分またすぐ会えるしな!」
「ふふっ。そうよね!じゃあまたね!!」
「あぁ、またね!」
◆
ケイト達と別れて別荘に戻った私が早速蒸留の準備を始めようとすると、アンナとマリーも来て手伝ってくれる。
「何か新しいものは見つかりました?」
「えぇ、これはどうかしら?」
「とても可愛らしいお花ですね。」
「これはなんというお花なのですか?」
「これはリリウムというお花よ。鎮静や緩和、抗菌効果があるわ。もちろん癒やし効果もあるから心身共に良い効果が期待できるのよ。本当にハーブはどれも優秀ね。」
「そこまでの知識があるお嬢様もかなり優秀ですよ。」
「私は全部本の知識よ。本当にすごいのは天然の力だと思わない?」
そんな会話をしながら手際よく花を洗い、魔法で乾かしていく。
完全に乾いたところで蒸留を開始し、暫くすると甘い香りが漂ってくる。
「上品な香りですね。」
「なんかとっても幸せな気持ちになってきました。」
マリーもアンナも気に入ったようだ。
2人共とてもいい顔をしている。
「癒されるわよね~。でもやっぱり精油はとれていないわね。」
「オイルのないお花なんでしょうか?」
「多分花が繊細なのね。このやり方では採れないだけで精油自体は採れると思うわ。でも見て。フローラルウォーターはちゃんと作れたわよ?」
蒸留を終えると容器一杯分のフローラルウォーターができている。
「このやり方はもうやらないと思うから、これは化粧水にしてみましょうか?」
とグリセリンを混ぜて簡単に化粧水を作る。
小瓶で3本作ってマリーとアンナに渡す。
「はい、あげる。」
「「よろしいのですか?!」」
「いいのよ。みんなで使った方が効能の研究もできるし。何かあったらまた教えてくれる?」
「もちろんです!いつもありがとうございます。」
2人の肌艶がいいのは、手作りの化粧水を使っているからかな?そうだったら嬉しい。
明日はハーブチンキにしてみよう。
一緒に片付けをした後は、湯あみをして食事を終えると勉強をする。既に課題は全部終えたのであとは自分の好きなことをしている。街で買ってきた本を読んだり、ピアノを弾いてみたり、ハーブや精油のレポートを書いたりして過ごす。
あそこにある花々は精油ではなくてチンキにして使おう。全部はできないかもしれないけど、色んな色を試してみたいな。
そんなことを考えているうちに眠ってしまっていた。
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