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1,どうやら転生したようです。
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アラフォー派遣社員。先日ついにバツ2になってしまった。
人生を軽く見すぎていた。
若い頃人生設計をちゃんとしておくべきだった。
もっと勉強しておくべきだった。
思い返せば後悔ばかりだ。
何事にも全力で取り組んだことはない。
流されるがままの人生を歩んできた。
若い頃は遊びほうけ、努力を怠ってきた。
あの時ああしていればと、そればっかり考えている。
もし生まれ変わったらもっとちゃんと生きよう。
お父さんお母さんごめんなさい。
青信号で渡っている私にトラックが突っ込んでくる光景を見ながら、私はそんなことを考えていた。
◆
気が付いたとき、私は暗闇にいた。
女の人が私を庇うようにして抱き締めている。
「エリィ、大丈夫よ。あなたは魔法が使えるから、いざとなったら隙を突いて魔法で逃げなさい。」
え?エリィ?なに?何が起こってるの?
これは夢?
いや違う。そうだ、私はエリナリーゼだ。先日6歳になったばかりだった。そしてこの美しい人はソフィアお母様だ。
なんだろう?誰かの記憶のようなものがなだれ込んでくる。頭が痛い。これは・・・エリナリーゼの記憶?
あまりの頭痛に声も出せずにいると、ドアがノックされて男が入ってくる。
「ごきげんよう、ソフィア様。
そんなに怯えないでください。でも怯えた顔も美しいです。やっとあなたを手に入れた。ずっとあなただけを愛しています。」
恍惚とした表情でそう言う男の瞳には狂気が宿っていた。
「私達をどうするつもりなのですか?」
「もちろん悪いようにはしませんよ。愛しい人なのですから。」
嫌な笑みを浮かべた男はそう言いながら、私とソフィアお母様を引き離そうとする。
えっいや待ってよ。離さないで。
私はお母様にしがみつき、離れまいと必死に抵抗してみる。
「お前は邪魔だ。」
そう言い私を見る目つきには少しも優しさはなく、躊躇いなく殴られて壁にぶつかってしまった。
「エリィ!!エリィになんてことを!」
頭痛に加え肉体的な痛みが伴い動けずにいると、ドアは閉まり私は暗闇に一人になった。
あまりにも非現実的な状況で夢と思いたいが、湿った冷気がこれは現実だと突き付けてくる。
大丈夫。アラフォーの私は、こんなことで悲しむような女ではない。
それよりもここから早く逃げなくては。助けを呼びに行こう。
まずここは確か古い建物だったわ。
確か使用人に裏切られて手引されて、ここまで連れてこられたのよね。
私達誘拐されたんだ。
そして今はここに閉じ込められているという状況ね。
でもいきなりピンチすぎない?私ボロボロじゃない。
頭が割れるように痛いし、さっき殴られたせいで身体も痛い。
あいつ、お母様のことを愛してるとか言ってたわね。ということはお母様は殺されはしない?では私は?
あいつにとって私は邪魔なのでは?私を見る目つきは怖かったし、容赦なく殴りつけてきたわけだし。
……殺される? そう考えると一気に恐怖の感情が湧いてきた。
ついさっきまで、日本という平和な国でのんびりと過ごしていた女がいきなりこんな状況に陥っているのだ。恐怖しないということの方が無理だ。
でもどうやって逃げよう?
あ、さっき魔法がどうとか言ってたわね。
そうだった。ここは魔法が使える世界。エリナリーゼは去年風魔法の適正があると出て、少しだけ魔法の練習もしてたんだったわ。
……いや、風魔法でどうやって逃げろっていうの。
あの小窓の格子は切れると思うけど、あそこまで行けないし。
風魔法か……風魔法で浮けないかな?
魔力を足に集中すればできないかな?
ちょっとやって見るが、なかなかうまくいかない。
そもそもエリナリーゼの記憶で練習した風魔法って、ウィンドカッターくらいしかない。
あの場合はイメージを込めて手に魔力を込めたんだから、足に魔力を集中させた状態を保てば浮くことはできるかな?
何度目かの試みでようやく少しだけ浮くことができた。でもこれものすごい魔力使う。
絶対何かやり方間違えていそうだけど、エリナリーゼって魔力量ある方だからなんとかなるかな。
よし、これで逃げよう。
格子はウィンドカッターであっさりと切れた。
古い建物でよかった。
外は大雨が降っていて、うまくいく保証など何もない。
しかし、このままここにいても多分…いや絶対に殺される。
窓から身を出すと高さと、目前に広がる暗闇に怯むが躊躇している場合ではない。
とりあえず一刻も早くお父様に知らせてお母様を助けてもらおう。愛してると言っていたあの男の顔は狂気じみていて危険だった。
よし、空を飛んでいこう。
そうすれば魔物とも会うことはないはず。
嵐の中、危険な行為だが仕方がない。
満を持して足に魔力を集中させ窓から出る。
そう、この世界には魔物がいる。
せっかく抜け出せたのに魔物に殺されるなんてごめんだ。この暗闇の中こんな子供がいたら、それこそ魔物にとっては恰好の餌食だ。
高く高く飛ぼう。集中して。
とりあえず高いところへ行き周りを見渡す。明かりのついている街の方はあっちか。
けっこう遠いけどがんばろう。
そうだ、これは夢なんだ。夢の中なら私はなんでもできるはず。
よし、今まで出さなかった本気を今出そうではないか。
ソフィアお母様の記憶はとても優しく穏やかだ。
あんな人が死んでしまうなんて悲しすぎる。エリナリーゼのためにも私のためにも、絶対に救いたい。
そのためにはまず私がお父様の元へ行き助けを求めなくてはいけないのだ。
頭痛と身体の痛みなんてどうということはない。
お母様があの男と何をするかなんて考えたくもない。
せめて死なないで。生きていてお母様!!
泣きそうになりながらぎこちなく浮いて前へ進み続ける。とても長く感じたが、やっと森を抜け草原に出た。大雨でゴロゴロと雷が鳴り響く中、気合で進む。
ここから街はもうすぐだ。
もうちょっとだ。がんばれ私。お母様よりも精神的には大人なんだ。
お母様の悔しさ、絶望を考えれば胸が抉られる思いだ。
こんなことなんでもないはず。
街に近づくと街の前に騎士が揃っているのが見えた。
あれって味方だよね?
あの中にお父様もいるかな?お父様は騎士団長をしているから。
とりあえずそこを目指して行こう。
集中し高さを下げて一番前にいる騎士の元へ向かう。
きっとあれはお父様だ。
「エリィ!?!?!?!」
良かった、やっぱりお父様だった。
ちゃんと伝えなきゃ。
「……お父様、この森の先にある古い建物にお母様がいます。助けられますか?」
「皆の者!!この森の先にある古い建物だ!!そこへ向かえ!!」
「「「はっ!!!!」」」
「エリィ!!大丈夫か!?どうやってここまで逃げてきた?!」
「それは………」
私はそこで意識を手放した。
人生を軽く見すぎていた。
若い頃人生設計をちゃんとしておくべきだった。
もっと勉強しておくべきだった。
思い返せば後悔ばかりだ。
何事にも全力で取り組んだことはない。
流されるがままの人生を歩んできた。
若い頃は遊びほうけ、努力を怠ってきた。
あの時ああしていればと、そればっかり考えている。
もし生まれ変わったらもっとちゃんと生きよう。
お父さんお母さんごめんなさい。
青信号で渡っている私にトラックが突っ込んでくる光景を見ながら、私はそんなことを考えていた。
◆
気が付いたとき、私は暗闇にいた。
女の人が私を庇うようにして抱き締めている。
「エリィ、大丈夫よ。あなたは魔法が使えるから、いざとなったら隙を突いて魔法で逃げなさい。」
え?エリィ?なに?何が起こってるの?
これは夢?
いや違う。そうだ、私はエリナリーゼだ。先日6歳になったばかりだった。そしてこの美しい人はソフィアお母様だ。
なんだろう?誰かの記憶のようなものがなだれ込んでくる。頭が痛い。これは・・・エリナリーゼの記憶?
あまりの頭痛に声も出せずにいると、ドアがノックされて男が入ってくる。
「ごきげんよう、ソフィア様。
そんなに怯えないでください。でも怯えた顔も美しいです。やっとあなたを手に入れた。ずっとあなただけを愛しています。」
恍惚とした表情でそう言う男の瞳には狂気が宿っていた。
「私達をどうするつもりなのですか?」
「もちろん悪いようにはしませんよ。愛しい人なのですから。」
嫌な笑みを浮かべた男はそう言いながら、私とソフィアお母様を引き離そうとする。
えっいや待ってよ。離さないで。
私はお母様にしがみつき、離れまいと必死に抵抗してみる。
「お前は邪魔だ。」
そう言い私を見る目つきには少しも優しさはなく、躊躇いなく殴られて壁にぶつかってしまった。
「エリィ!!エリィになんてことを!」
頭痛に加え肉体的な痛みが伴い動けずにいると、ドアは閉まり私は暗闇に一人になった。
あまりにも非現実的な状況で夢と思いたいが、湿った冷気がこれは現実だと突き付けてくる。
大丈夫。アラフォーの私は、こんなことで悲しむような女ではない。
それよりもここから早く逃げなくては。助けを呼びに行こう。
まずここは確か古い建物だったわ。
確か使用人に裏切られて手引されて、ここまで連れてこられたのよね。
私達誘拐されたんだ。
そして今はここに閉じ込められているという状況ね。
でもいきなりピンチすぎない?私ボロボロじゃない。
頭が割れるように痛いし、さっき殴られたせいで身体も痛い。
あいつ、お母様のことを愛してるとか言ってたわね。ということはお母様は殺されはしない?では私は?
あいつにとって私は邪魔なのでは?私を見る目つきは怖かったし、容赦なく殴りつけてきたわけだし。
……殺される? そう考えると一気に恐怖の感情が湧いてきた。
ついさっきまで、日本という平和な国でのんびりと過ごしていた女がいきなりこんな状況に陥っているのだ。恐怖しないということの方が無理だ。
でもどうやって逃げよう?
あ、さっき魔法がどうとか言ってたわね。
そうだった。ここは魔法が使える世界。エリナリーゼは去年風魔法の適正があると出て、少しだけ魔法の練習もしてたんだったわ。
……いや、風魔法でどうやって逃げろっていうの。
あの小窓の格子は切れると思うけど、あそこまで行けないし。
風魔法か……風魔法で浮けないかな?
魔力を足に集中すればできないかな?
ちょっとやって見るが、なかなかうまくいかない。
そもそもエリナリーゼの記憶で練習した風魔法って、ウィンドカッターくらいしかない。
あの場合はイメージを込めて手に魔力を込めたんだから、足に魔力を集中させた状態を保てば浮くことはできるかな?
何度目かの試みでようやく少しだけ浮くことができた。でもこれものすごい魔力使う。
絶対何かやり方間違えていそうだけど、エリナリーゼって魔力量ある方だからなんとかなるかな。
よし、これで逃げよう。
格子はウィンドカッターであっさりと切れた。
古い建物でよかった。
外は大雨が降っていて、うまくいく保証など何もない。
しかし、このままここにいても多分…いや絶対に殺される。
窓から身を出すと高さと、目前に広がる暗闇に怯むが躊躇している場合ではない。
とりあえず一刻も早くお父様に知らせてお母様を助けてもらおう。愛してると言っていたあの男の顔は狂気じみていて危険だった。
よし、空を飛んでいこう。
そうすれば魔物とも会うことはないはず。
嵐の中、危険な行為だが仕方がない。
満を持して足に魔力を集中させ窓から出る。
そう、この世界には魔物がいる。
せっかく抜け出せたのに魔物に殺されるなんてごめんだ。この暗闇の中こんな子供がいたら、それこそ魔物にとっては恰好の餌食だ。
高く高く飛ぼう。集中して。
とりあえず高いところへ行き周りを見渡す。明かりのついている街の方はあっちか。
けっこう遠いけどがんばろう。
そうだ、これは夢なんだ。夢の中なら私はなんでもできるはず。
よし、今まで出さなかった本気を今出そうではないか。
ソフィアお母様の記憶はとても優しく穏やかだ。
あんな人が死んでしまうなんて悲しすぎる。エリナリーゼのためにも私のためにも、絶対に救いたい。
そのためにはまず私がお父様の元へ行き助けを求めなくてはいけないのだ。
頭痛と身体の痛みなんてどうということはない。
お母様があの男と何をするかなんて考えたくもない。
せめて死なないで。生きていてお母様!!
泣きそうになりながらぎこちなく浮いて前へ進み続ける。とても長く感じたが、やっと森を抜け草原に出た。大雨でゴロゴロと雷が鳴り響く中、気合で進む。
ここから街はもうすぐだ。
もうちょっとだ。がんばれ私。お母様よりも精神的には大人なんだ。
お母様の悔しさ、絶望を考えれば胸が抉られる思いだ。
こんなことなんでもないはず。
街に近づくと街の前に騎士が揃っているのが見えた。
あれって味方だよね?
あの中にお父様もいるかな?お父様は騎士団長をしているから。
とりあえずそこを目指して行こう。
集中し高さを下げて一番前にいる騎士の元へ向かう。
きっとあれはお父様だ。
「エリィ!?!?!?!」
良かった、やっぱりお父様だった。
ちゃんと伝えなきゃ。
「……お父様、この森の先にある古い建物にお母様がいます。助けられますか?」
「皆の者!!この森の先にある古い建物だ!!そこへ向かえ!!」
「「「はっ!!!!」」」
「エリィ!!大丈夫か!?どうやってここまで逃げてきた?!」
「それは………」
私はそこで意識を手放した。
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