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夜景とワイン
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アーティストの打ち上げというだけで行きたくはなかった。
今までも番組のゲストのアーティストからは時々誘われたりはしていたけどいつも行かなかった。
もちろん、今日も行くつもりはない。
「今日地下からタクシーで帰ってもらえますか?」
局からマンションまでは歩いて10分くらいの距離なのに不自然すぎてすぐ言い返した。
「いいです。近いし歩けますよ」
「うーん。SOULのファンが出待ちしてたりライブも終わったばかりの余韻でけっこういるんですよね。昨日共演したばかりだし。」
私は妙に納得してタクシーに乗り込んだ。
国道を走るとファンがまだけっこうな数でいた。路上に座り混んで談笑してる人SOULの曲を流して余韻に浸る人。
髪型は、好きなメンバーの真似をしているのだろうか。赤や青や黄色、緑、黒と鮮やかだ。
アットホームというか、仲の良い雰囲気のあるバンドだった。いろんな人達を見てきたけど、口も聞かないくらい陰湿なグループもいる中であの4人は目を見張るほど仲が良い。
業界内でも好感の持てるバンドというのは理解できる。
ピリリリリリ
突然の電話に急いででた。
『ひろー!まだぁ?』
「ゆうき?」
『待ってるのにロイヤルホテルだよー!早くーー!』
それだけ言ってガチャリと騒がしい音と共に電話は切れた。そしてタクシーはマンションの前に着いた。
どうしようかと思ったけど私の住むマンションの国道挟んで目の前がロイヤルホテルなのだ。1杯呑んで、眠くなったらすぐに帰れるだろう。
「運転手さん、ロイヤルホテルの前で降ろしてください。」
私はカバンを握りしめた。
案内されたのは普段は結婚式で使われているであろう地下の大部屋だった。私は呆気にとられながらそっと分厚い扉をホテルの人が開けてくれた。
すごい人だった。100人はいる。いや、もっといるかもしれない。
ワイワイと賑やかなホールの中ではラフな格好の人はもちろんいるけどスーツのかしこまった格好の人が圧倒的に多かった。
「ひろー!来てくれてありがとー!」
いきなりゆうきが抱きついてきたかと思ったらこっちこっちと手を引いて隅っこの段差のようなところに座らされた。
「持って来たよー!」
ビールジョッキとお皿にサラミとポテトを山盛りにしていた。
「改めてひろにカンパーイ?」
「変なの!ライブ終了乾杯じゃないの?」
「じゃあそれも一緒にカンパーイ」
ゆうきは飲んでいるのだけども酔っぱらってるのかシラフか全く分からなかった。
ビールジョッキはもう残りが少ししかない。
「ゆうき、大丈夫?酔っぱらってる?」
「ぜーんぜん大丈夫!」
ポテトを渡してくれたところで離れたところから知らない女性スタッフから呼ばれていた。
「ゆうきー!」
「いまいくー!ひろ、ちょっと待っててね。あとで一緒にビンゴ大会しよ」
ゆうきはウインクして席を離れた。
それにしても人が多い。
知らない人ばかりだけど、大阪、いや東京の人も来ている気がする。
これが人気急上昇中のバンド、か。
「こんばんは」
かすれたハスキーな声が上から聞こえた。
「・・あ」
ボーカルのHARUが立っていた。
「横、いい?」
「あ、はい。」
ビール片手に白いTシャツと黒いパンツ。
ステージとは打って変わってのラフな服装に高そうな腕時計だけがキラキラ輝いていた。
「飲んでる?」
「ゆうきから」
私はビールジョッキを彼に見せた。
「疲れたよーでも今日でやっとツアーも終わり。長かったような短かったような。ついでに夏も終わりだな」
歌ってる声は声だけどかすれたセクシーなハスキーボイスだ。
パッと見細く見えるけど、近くで見ると鍛えているであろう腕は筋肉質で顔は小さい。
昔から芸能人は顔が小さいというけど確かにこの人はボーカル特有のオーラにセクシーさを漂わせていた。
「お酒、好きなの?何か好きなの、持ってくるよ」
「あ、私、最近ワイン呑むようになったんですよ。あそこにあるの、ワインかな」
遠くにあるワイングラスを指差すと彼は私の耳元で言った。
「俺の部屋、来ない?」
ドキッとして彼の顔を見た。
「ちょうどホテルのオーナーから良いワイン貰ったんだ。一緒に飲もうよ」
「え?」
「ここ、人多くて喉もなんか嫌でさ」
「部屋?ですか?」
断るどころの騒ぎではなくそのまま手を引かれてすぐ近くの分厚い扉を彼は開けた。
力が強い。
振りほどけないほど強い。
私は連れられるがままエレベーターに乗せられた。
「俺の部屋、びっくりするよ。最上階。スイート。誰かにみせたくて」
「スイート!?」
「メンバーとジャンケンして勝ったんだ」
するとカードキーを私に見せてお茶目に笑った。
あ、こうゆう人かと少し安堵した。
「わーすごいー!キレイ」
部屋全面の窓には30階から大阪の街が美しく輝いていた。
「持って来たよ」
ワイングラスを2個と手にはワインを持っていた。
ポンッと品のある音がしてワインはグラスに注がれた。
「乾杯」
カチンと鳴るグラスの音に大人みたいだなと思いつつ一口飲んだ。
「美味しい?」
飲んだ事のない深くて甘さの濃い赤ワインだった。
「すごい。濃くて甘い。これ何て名前だろ。うん。今まで飲んだ中で1番美味しい」
私はボトルを持って名柄を見た。
「といってもまだワイン飲み始めて1ヶ月くらいなんです。先月20歳になったので」
「ワイン歴1ヶ月でこんな美味しいの飲んだらもうやめられないね」
なんだかこの声と雰囲気がすごく色気のある人だと思った。
27歳。
こないだ番組に出る前日にチェックした。
私より7歳年上の人。
彼はグラスを置いてぼんやり私を見ている事に気づいた。
私も彼を見るとクールな瞳は優しそうに笑った。
「イルカ」
「え?」
「イルカに似てるね」
「・・・それって褒めてるの?」
「もちろん」
イルカ、なんて初めて言われた。
タヌキ顔とは言われるけど、どんな感性の持ち主なのだろう。
全く掴めない。
すると彼の手が私の唇をそっと触った。
「ワインで赤くなってるのかな。なんでこんなに赤いの?」
「・・・」
何も答える術もなく気がついたら彼にキスされていた。一瞬の事だったけど、確かに唇は重なりあっている。
こんな、部屋に上がって夜景見てワイン飲んでキスして。
突然の展開に何が何だが分からず動揺した。
私の右手を引いて抱き寄せようとしたかと思った瞬間に刺すようにインターフォンが鳴った。
「でて」
私が言うと彼は立ち上がって玄関まで行くと騒がしく人が入って来た。
「ビンゴ大会なのに春がいないって騒いでたら部屋もどってたのかよ?体調悪いのか?」
「春!一応戻った方がいいよ。アッキーも探してたよ」
「あれ?」
部屋に入ってきたのはスタッフらしき男の人と女の人が5人もいた。
「あれ?大阪放送の安藤ひろこちゃんじゃない?」
「春何してんだよー!このスケコマシ!」
「そんなんじゃないよ、人多いから休んでたんだよ」
「おっいいワイン飲んでる。俺も飲みたい!」
結局7人でワインを分け合い飲む事になったようだ。
女のスタッフがちらりと私を見る。
「うちの春が誘ったんでしょ?ごめんなさいね。お仕事お疲れなのに。」
私はなんだか恐縮して目線を床に落とした。部外者の私がいる場所はない。目の前でHARUはまた別の女性スタッフに腕を組まれていた。
「私、帰りますね。明日もあるので。失礼します。」
その女性スタッフにこっそり言って部屋を抜け出そうとした。
「待って!」
彼の声が聞こえた気がしたけど部屋を出て目の前のエレベーターに飛び乗った。
エレベーターはどんどん地上へ降りる。
私、バカみたい。
夜景とワインにつられてキスまでして。
私本当バカみたい。
1階にどんどん近づくほどにまるで夢から覚めていくかのようだった。
今までも番組のゲストのアーティストからは時々誘われたりはしていたけどいつも行かなかった。
もちろん、今日も行くつもりはない。
「今日地下からタクシーで帰ってもらえますか?」
局からマンションまでは歩いて10分くらいの距離なのに不自然すぎてすぐ言い返した。
「いいです。近いし歩けますよ」
「うーん。SOULのファンが出待ちしてたりライブも終わったばかりの余韻でけっこういるんですよね。昨日共演したばかりだし。」
私は妙に納得してタクシーに乗り込んだ。
国道を走るとファンがまだけっこうな数でいた。路上に座り混んで談笑してる人SOULの曲を流して余韻に浸る人。
髪型は、好きなメンバーの真似をしているのだろうか。赤や青や黄色、緑、黒と鮮やかだ。
アットホームというか、仲の良い雰囲気のあるバンドだった。いろんな人達を見てきたけど、口も聞かないくらい陰湿なグループもいる中であの4人は目を見張るほど仲が良い。
業界内でも好感の持てるバンドというのは理解できる。
ピリリリリリ
突然の電話に急いででた。
『ひろー!まだぁ?』
「ゆうき?」
『待ってるのにロイヤルホテルだよー!早くーー!』
それだけ言ってガチャリと騒がしい音と共に電話は切れた。そしてタクシーはマンションの前に着いた。
どうしようかと思ったけど私の住むマンションの国道挟んで目の前がロイヤルホテルなのだ。1杯呑んで、眠くなったらすぐに帰れるだろう。
「運転手さん、ロイヤルホテルの前で降ろしてください。」
私はカバンを握りしめた。
案内されたのは普段は結婚式で使われているであろう地下の大部屋だった。私は呆気にとられながらそっと分厚い扉をホテルの人が開けてくれた。
すごい人だった。100人はいる。いや、もっといるかもしれない。
ワイワイと賑やかなホールの中ではラフな格好の人はもちろんいるけどスーツのかしこまった格好の人が圧倒的に多かった。
「ひろー!来てくれてありがとー!」
いきなりゆうきが抱きついてきたかと思ったらこっちこっちと手を引いて隅っこの段差のようなところに座らされた。
「持って来たよー!」
ビールジョッキとお皿にサラミとポテトを山盛りにしていた。
「改めてひろにカンパーイ?」
「変なの!ライブ終了乾杯じゃないの?」
「じゃあそれも一緒にカンパーイ」
ゆうきは飲んでいるのだけども酔っぱらってるのかシラフか全く分からなかった。
ビールジョッキはもう残りが少ししかない。
「ゆうき、大丈夫?酔っぱらってる?」
「ぜーんぜん大丈夫!」
ポテトを渡してくれたところで離れたところから知らない女性スタッフから呼ばれていた。
「ゆうきー!」
「いまいくー!ひろ、ちょっと待っててね。あとで一緒にビンゴ大会しよ」
ゆうきはウインクして席を離れた。
それにしても人が多い。
知らない人ばかりだけど、大阪、いや東京の人も来ている気がする。
これが人気急上昇中のバンド、か。
「こんばんは」
かすれたハスキーな声が上から聞こえた。
「・・あ」
ボーカルのHARUが立っていた。
「横、いい?」
「あ、はい。」
ビール片手に白いTシャツと黒いパンツ。
ステージとは打って変わってのラフな服装に高そうな腕時計だけがキラキラ輝いていた。
「飲んでる?」
「ゆうきから」
私はビールジョッキを彼に見せた。
「疲れたよーでも今日でやっとツアーも終わり。長かったような短かったような。ついでに夏も終わりだな」
歌ってる声は声だけどかすれたセクシーなハスキーボイスだ。
パッと見細く見えるけど、近くで見ると鍛えているであろう腕は筋肉質で顔は小さい。
昔から芸能人は顔が小さいというけど確かにこの人はボーカル特有のオーラにセクシーさを漂わせていた。
「お酒、好きなの?何か好きなの、持ってくるよ」
「あ、私、最近ワイン呑むようになったんですよ。あそこにあるの、ワインかな」
遠くにあるワイングラスを指差すと彼は私の耳元で言った。
「俺の部屋、来ない?」
ドキッとして彼の顔を見た。
「ちょうどホテルのオーナーから良いワイン貰ったんだ。一緒に飲もうよ」
「え?」
「ここ、人多くて喉もなんか嫌でさ」
「部屋?ですか?」
断るどころの騒ぎではなくそのまま手を引かれてすぐ近くの分厚い扉を彼は開けた。
力が強い。
振りほどけないほど強い。
私は連れられるがままエレベーターに乗せられた。
「俺の部屋、びっくりするよ。最上階。スイート。誰かにみせたくて」
「スイート!?」
「メンバーとジャンケンして勝ったんだ」
するとカードキーを私に見せてお茶目に笑った。
あ、こうゆう人かと少し安堵した。
「わーすごいー!キレイ」
部屋全面の窓には30階から大阪の街が美しく輝いていた。
「持って来たよ」
ワイングラスを2個と手にはワインを持っていた。
ポンッと品のある音がしてワインはグラスに注がれた。
「乾杯」
カチンと鳴るグラスの音に大人みたいだなと思いつつ一口飲んだ。
「美味しい?」
飲んだ事のない深くて甘さの濃い赤ワインだった。
「すごい。濃くて甘い。これ何て名前だろ。うん。今まで飲んだ中で1番美味しい」
私はボトルを持って名柄を見た。
「といってもまだワイン飲み始めて1ヶ月くらいなんです。先月20歳になったので」
「ワイン歴1ヶ月でこんな美味しいの飲んだらもうやめられないね」
なんだかこの声と雰囲気がすごく色気のある人だと思った。
27歳。
こないだ番組に出る前日にチェックした。
私より7歳年上の人。
彼はグラスを置いてぼんやり私を見ている事に気づいた。
私も彼を見るとクールな瞳は優しそうに笑った。
「イルカ」
「え?」
「イルカに似てるね」
「・・・それって褒めてるの?」
「もちろん」
イルカ、なんて初めて言われた。
タヌキ顔とは言われるけど、どんな感性の持ち主なのだろう。
全く掴めない。
すると彼の手が私の唇をそっと触った。
「ワインで赤くなってるのかな。なんでこんなに赤いの?」
「・・・」
何も答える術もなく気がついたら彼にキスされていた。一瞬の事だったけど、確かに唇は重なりあっている。
こんな、部屋に上がって夜景見てワイン飲んでキスして。
突然の展開に何が何だが分からず動揺した。
私の右手を引いて抱き寄せようとしたかと思った瞬間に刺すようにインターフォンが鳴った。
「でて」
私が言うと彼は立ち上がって玄関まで行くと騒がしく人が入って来た。
「ビンゴ大会なのに春がいないって騒いでたら部屋もどってたのかよ?体調悪いのか?」
「春!一応戻った方がいいよ。アッキーも探してたよ」
「あれ?」
部屋に入ってきたのはスタッフらしき男の人と女の人が5人もいた。
「あれ?大阪放送の安藤ひろこちゃんじゃない?」
「春何してんだよー!このスケコマシ!」
「そんなんじゃないよ、人多いから休んでたんだよ」
「おっいいワイン飲んでる。俺も飲みたい!」
結局7人でワインを分け合い飲む事になったようだ。
女のスタッフがちらりと私を見る。
「うちの春が誘ったんでしょ?ごめんなさいね。お仕事お疲れなのに。」
私はなんだか恐縮して目線を床に落とした。部外者の私がいる場所はない。目の前でHARUはまた別の女性スタッフに腕を組まれていた。
「私、帰りますね。明日もあるので。失礼します。」
その女性スタッフにこっそり言って部屋を抜け出そうとした。
「待って!」
彼の声が聞こえた気がしたけど部屋を出て目の前のエレベーターに飛び乗った。
エレベーターはどんどん地上へ降りる。
私、バカみたい。
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