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東京波乱の純愛編
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『東京参上!』
ひろこからお昼前にメールが来た。
「なんだよ。春、ご機嫌だな。すごい笑顔だよ。」
五十嵐の一言でみんなが俺を見た。
「今日だろ?ひろこちゃんこっちに引っ越してくるの」
聖司は誰に聞いたかは知らないけど、多分アッキーなんだろうけど、周りは変な歓声みたいになった。
「やばいじゃん。これから毎日通い?」
「毎日機嫌よさそうだな」
「絶対毎日通うだろ?」
みんなに言われるがまま。俺はこの上なく上機嫌だった。
全国ツアーはいよいよファイナルの東京公演にさしかかる最中だったけど、夜はひろこが引越したばかりのマンションへアッキーに送ってもらった。
「おーーいいとこだな。駅近。桜並木がよく見えそうなマンションだな。」
ナビで俺の言う住所を入力しながらアッキーは頷いていた。
「なんでこうも業界人は中目に住むかねぇ。まぁ俺もだけどさ」
ハンドルを握ってウインカーを出しながらアッキーが言った。
「アッキーんちから近い?」
「車で、いや徒歩5分かな。近いよ」
「朝とか近いからって早く迎えに来ないでくれよ」
まだ全然信じられなかった。ひろこの東京の家。そこに俺が今から向かうなんて嬉しすぎて俺はどこかぼんやりとしていた。
でもこんな第一歩での安心感や心の充実感なんて一瞬なんじゃないかとも思った。
着いたのは低層の築浅だろう綺麗なマンションだった。
「おかえりー」
オートロックを開けてもらってインターフォンを押すとひろこが笑顔で飛び出してきた。
俺はすぐに扉を閉めて鍵をかけて玄関先でひろこを抱きしめた。
廊下の先に見える部屋には段ボールを潰した残骸が端にまとめて紐で縛られていた。
「半日で荷物全部片付けたの。荷物、私少ないよね」
事務所がひろこに借り上げたのはセキュリティガチガチの高級マンションだった。
ひろこの事務所もここまで出世したタレントはいない。それがこの中目黒のマンションの待遇に現れているようだった。
「大阪の時より広いね」
カーテンを閉めようとするひろこに俺は隣に行って窓の外を眺めた。
目黒川が近くに流れて桜の木が乱立する。桜の季節にはもってこいの場所だ。
「春の家は、どっち?」
「六本木だから、あっち。あ、うちのマンション見えるじゃん。」
「タワーだから大きいね。歩いたら何分で着くかな」
「40分以上はかかるかな。ちょうどうちとひろこのマンションの間に優希の住むマンションがあるよ。ほら、あのちょっと変わった形の」
俺は東京に戻ったら無理矢理ひろこをうちに住まわす計画も仕事都合やひろこの事務所の兼ね合いもあり足踏み状態だけど、3ヶ月経つ頃にはツアーもニューヨーク行きも終わるし無理矢理同棲しようと考えた。
とにかく3ヶ月は待つつもりだった。
「春になるとここは桜がキレイなんだって」
ひろこが目黒川を見ながら笑顔で言った。少し短く切った前髪に長い髪が湿気を帯びた風が窓から入ってきて揺れてキレイだった。
東京に戻れて嬉しそうな笑顔。
ひろこの笑顔にはこれから腰を据えて仕事をするんだという気持ちもあるだろう。
一皮むけて大人っぽくなった気がした。
「欅坂の桜もキレイだよ」
俺はひろこに遠回しに我が家に勧誘したつもりだった。
「遊井さんに調子に乗って春のマンション行くなって言われた」
「・・・」
その言葉に俺はガッカリした。
ひろこも同じことを言われてる。
俺もこっぴどくアッキーにひろこを家に入れたら撮られると毎日言われて続けていた。
ひろこのマンションはまだ記者達には公にはなっていないだろうから今はまだ通えるけど、公に知れ渡ったらどうなるんだ?
待ちに待った俺とひろこの「東京純愛編」は初っ端から「東京波乱の純愛編」にでもなるんじゃないだろうかと予感させられた。
俺は今日は数枚のパンツと靴下、スニーカー、Tシャツとデニムを持ってひろこのうちに置いて帰ろうとレコード会社の紙袋がはち切れんばかりパンパンに詰めて2袋持ってきた。
ないと信じたいけど万が一ひろこが俺と遊井さん以外の男を連れ込んだ時、男の荷物がある方がいい。
ひろこには言わなかったけどそんな作略と、それよりなにより東京に戻って来たんだから前より側にいて彼氏らしくしていたかった。
「仕事1週間先なの。だからしばらくのんびりするんだ。実家にもちょっと帰ろうと思うの。」
「これから忙しくなりそうだな。今のうちに休んでおくといいよ」
俺はカーテンを閉めて胸の谷間が丸見えになっているひろこの部屋着のワンピースの胸元をなおした。
ひろこはなおされた自分の谷間を見て、丸見えなのに気づき恥ずかしそうに笑った。その笑顔が可愛くてついひろこの唇を触った。
「ねぇ春」
「なに?」
ベッドにごろんと倒れてワンピースはさっきよりも胸元が緩くなった。
「これからはたくさん会えるのかな」
ワンピースはずれてもう胸があらわになる。
「会うよ。たくさん」
胸にキスした。
東京での初めてのひろことの夜だった。
「ひろこちゃんいいとこ借りたね~」
朝から2人の時間を大切にしたいのに大阪の時と変わらず割って乗り込んでくるアッキーはもはや風物詩か、違和感なくひろこのマンションに朝っぱらからあがりこんだ。
2人でテーブルで並んでパンを食べながらTVを見る。そこへアッキーが上がりこむ。
大阪の時と変わらない朝の風景だ。
「事務所が借りてくれたんですよ。あ、朝ごはん食べますか?」
「いいよひろこ。食べて来てるから」
お決まりのセリフを前にアッキーは既にテーブルに座りコーヒーを飲み出した。
「ひろこちゃんが戻ってきた暁にはうちの社長と早めに挨拶に行くからね」
「ちょっと待ってよ。挨拶ってそんな大袈裟にしないでよ。俺とひろこの事じゃん」
「春!自分の立場を考えなさい!」
普通の恋人とは違う。
それは重々分かってる。
分かってるけど、ひろことは本当に普通の恋人同士でいたいんだ。
「ひろこちゃんの冠番組の第一回目のゲスト、SOULに依頼がきたよ」
「ええー!!」
俺とひろこは同じタイミングで叫んだ。
「え?じゃあ第一回目のゲストSOULなの?」
すごく嬉しいけど多分ダメだろうな、という予感はした。
うちは親元は大手芸能事務所でもその音楽事務所部門としてはブレない哲学がある。
ひろこと俺の事なんて知ってる以上、スキャンダルを感じさせるような仕事は絶対させないだろう。
「局側はHARUでって指名してきたんだけど、優希にしようかと思ったけど、ここはリーダーなので聖司が行くから」
やっぱりそうだ。これからこうゆう事がきっと増える。一緒の番組に出てひろこを見ていたいけど、でもそれはしょうがない事なんだ。
せわしく急ぐアッキーに言われ、アッキーの持って来てくれた服に着替えた。
「荷物、置いてってもいい?」
「うん」
ひろこは東京での仕事始動までしばらくのんびりできるだろう。
もう東京なんだ。ライブが終わった後でも会える。
「週末のドーム、ひろこは美咲ちゃんと来るんでしょ?ひろこの事務所にチケット送っておくよ」
「ありがとー!楽しみ。春がよく見える席がいいな」
「でも俺、嬉しいよ。ひろこが東京戻って来てくれて。本当。嬉しい。」
スニーカーを履きながら、俺は大阪の時よりひろこの家を出るときのまた会えなくなるさみしさがない事に気付いた。
「雨の日は記者が濡れるの嫌がるから張らないらしいよ。雨の日はうちに来てよ。」
ひろこの俺を見つめる目が嬉しそうにイルカの目をして笑った。
アッキーが玄関の外に出たのを確認してひろこにキスをした。
ひろこからお昼前にメールが来た。
「なんだよ。春、ご機嫌だな。すごい笑顔だよ。」
五十嵐の一言でみんなが俺を見た。
「今日だろ?ひろこちゃんこっちに引っ越してくるの」
聖司は誰に聞いたかは知らないけど、多分アッキーなんだろうけど、周りは変な歓声みたいになった。
「やばいじゃん。これから毎日通い?」
「毎日機嫌よさそうだな」
「絶対毎日通うだろ?」
みんなに言われるがまま。俺はこの上なく上機嫌だった。
全国ツアーはいよいよファイナルの東京公演にさしかかる最中だったけど、夜はひろこが引越したばかりのマンションへアッキーに送ってもらった。
「おーーいいとこだな。駅近。桜並木がよく見えそうなマンションだな。」
ナビで俺の言う住所を入力しながらアッキーは頷いていた。
「なんでこうも業界人は中目に住むかねぇ。まぁ俺もだけどさ」
ハンドルを握ってウインカーを出しながらアッキーが言った。
「アッキーんちから近い?」
「車で、いや徒歩5分かな。近いよ」
「朝とか近いからって早く迎えに来ないでくれよ」
まだ全然信じられなかった。ひろこの東京の家。そこに俺が今から向かうなんて嬉しすぎて俺はどこかぼんやりとしていた。
でもこんな第一歩での安心感や心の充実感なんて一瞬なんじゃないかとも思った。
着いたのは低層の築浅だろう綺麗なマンションだった。
「おかえりー」
オートロックを開けてもらってインターフォンを押すとひろこが笑顔で飛び出してきた。
俺はすぐに扉を閉めて鍵をかけて玄関先でひろこを抱きしめた。
廊下の先に見える部屋には段ボールを潰した残骸が端にまとめて紐で縛られていた。
「半日で荷物全部片付けたの。荷物、私少ないよね」
事務所がひろこに借り上げたのはセキュリティガチガチの高級マンションだった。
ひろこの事務所もここまで出世したタレントはいない。それがこの中目黒のマンションの待遇に現れているようだった。
「大阪の時より広いね」
カーテンを閉めようとするひろこに俺は隣に行って窓の外を眺めた。
目黒川が近くに流れて桜の木が乱立する。桜の季節にはもってこいの場所だ。
「春の家は、どっち?」
「六本木だから、あっち。あ、うちのマンション見えるじゃん。」
「タワーだから大きいね。歩いたら何分で着くかな」
「40分以上はかかるかな。ちょうどうちとひろこのマンションの間に優希の住むマンションがあるよ。ほら、あのちょっと変わった形の」
俺は東京に戻ったら無理矢理ひろこをうちに住まわす計画も仕事都合やひろこの事務所の兼ね合いもあり足踏み状態だけど、3ヶ月経つ頃にはツアーもニューヨーク行きも終わるし無理矢理同棲しようと考えた。
とにかく3ヶ月は待つつもりだった。
「春になるとここは桜がキレイなんだって」
ひろこが目黒川を見ながら笑顔で言った。少し短く切った前髪に長い髪が湿気を帯びた風が窓から入ってきて揺れてキレイだった。
東京に戻れて嬉しそうな笑顔。
ひろこの笑顔にはこれから腰を据えて仕事をするんだという気持ちもあるだろう。
一皮むけて大人っぽくなった気がした。
「欅坂の桜もキレイだよ」
俺はひろこに遠回しに我が家に勧誘したつもりだった。
「遊井さんに調子に乗って春のマンション行くなって言われた」
「・・・」
その言葉に俺はガッカリした。
ひろこも同じことを言われてる。
俺もこっぴどくアッキーにひろこを家に入れたら撮られると毎日言われて続けていた。
ひろこのマンションはまだ記者達には公にはなっていないだろうから今はまだ通えるけど、公に知れ渡ったらどうなるんだ?
待ちに待った俺とひろこの「東京純愛編」は初っ端から「東京波乱の純愛編」にでもなるんじゃないだろうかと予感させられた。
俺は今日は数枚のパンツと靴下、スニーカー、Tシャツとデニムを持ってひろこのうちに置いて帰ろうとレコード会社の紙袋がはち切れんばかりパンパンに詰めて2袋持ってきた。
ないと信じたいけど万が一ひろこが俺と遊井さん以外の男を連れ込んだ時、男の荷物がある方がいい。
ひろこには言わなかったけどそんな作略と、それよりなにより東京に戻って来たんだから前より側にいて彼氏らしくしていたかった。
「仕事1週間先なの。だからしばらくのんびりするんだ。実家にもちょっと帰ろうと思うの。」
「これから忙しくなりそうだな。今のうちに休んでおくといいよ」
俺はカーテンを閉めて胸の谷間が丸見えになっているひろこの部屋着のワンピースの胸元をなおした。
ひろこはなおされた自分の谷間を見て、丸見えなのに気づき恥ずかしそうに笑った。その笑顔が可愛くてついひろこの唇を触った。
「ねぇ春」
「なに?」
ベッドにごろんと倒れてワンピースはさっきよりも胸元が緩くなった。
「これからはたくさん会えるのかな」
ワンピースはずれてもう胸があらわになる。
「会うよ。たくさん」
胸にキスした。
東京での初めてのひろことの夜だった。
「ひろこちゃんいいとこ借りたね~」
朝から2人の時間を大切にしたいのに大阪の時と変わらず割って乗り込んでくるアッキーはもはや風物詩か、違和感なくひろこのマンションに朝っぱらからあがりこんだ。
2人でテーブルで並んでパンを食べながらTVを見る。そこへアッキーが上がりこむ。
大阪の時と変わらない朝の風景だ。
「事務所が借りてくれたんですよ。あ、朝ごはん食べますか?」
「いいよひろこ。食べて来てるから」
お決まりのセリフを前にアッキーは既にテーブルに座りコーヒーを飲み出した。
「ひろこちゃんが戻ってきた暁にはうちの社長と早めに挨拶に行くからね」
「ちょっと待ってよ。挨拶ってそんな大袈裟にしないでよ。俺とひろこの事じゃん」
「春!自分の立場を考えなさい!」
普通の恋人とは違う。
それは重々分かってる。
分かってるけど、ひろことは本当に普通の恋人同士でいたいんだ。
「ひろこちゃんの冠番組の第一回目のゲスト、SOULに依頼がきたよ」
「ええー!!」
俺とひろこは同じタイミングで叫んだ。
「え?じゃあ第一回目のゲストSOULなの?」
すごく嬉しいけど多分ダメだろうな、という予感はした。
うちは親元は大手芸能事務所でもその音楽事務所部門としてはブレない哲学がある。
ひろこと俺の事なんて知ってる以上、スキャンダルを感じさせるような仕事は絶対させないだろう。
「局側はHARUでって指名してきたんだけど、優希にしようかと思ったけど、ここはリーダーなので聖司が行くから」
やっぱりそうだ。これからこうゆう事がきっと増える。一緒の番組に出てひろこを見ていたいけど、でもそれはしょうがない事なんだ。
せわしく急ぐアッキーに言われ、アッキーの持って来てくれた服に着替えた。
「荷物、置いてってもいい?」
「うん」
ひろこは東京での仕事始動までしばらくのんびりできるだろう。
もう東京なんだ。ライブが終わった後でも会える。
「週末のドーム、ひろこは美咲ちゃんと来るんでしょ?ひろこの事務所にチケット送っておくよ」
「ありがとー!楽しみ。春がよく見える席がいいな」
「でも俺、嬉しいよ。ひろこが東京戻って来てくれて。本当。嬉しい。」
スニーカーを履きながら、俺は大阪の時よりひろこの家を出るときのまた会えなくなるさみしさがない事に気付いた。
「雨の日は記者が濡れるの嫌がるから張らないらしいよ。雨の日はうちに来てよ。」
ひろこの俺を見つめる目が嬉しそうにイルカの目をして笑った。
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