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共同作業
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レコーディングが終わるといよいよCM制作に入るため俺たちは大阪にある平松という卸会社に挨拶で出向く事になった。
メンバースタッフ全員で心が踊った「ファニーダイヤモンド」のCMだ。
スタジオに入ってくるなりアッキーがテンパって集合をかけた。
「春も早くきなさい!」
五十嵐がくれたユーカリのお茶を一気飲みしてたらやたらと急かす。
どうせたいしたお知らせでもないと最後にみんなの輪に加わったら激震が走った。
「平松のCM、ひろこちゃん出演だよ」
全員動きが止まった。
俺は目が全開に開いたままそのまましばらく静止していたと思う。
「え?え?本当に?本当にひろこ?」
俺はガッツポーズをした。
信じられなかった。
偶然が神様の仕業かやっぱりひろこと縁があるのか、あんなに騒いでいたファニーダイヤモンドのCMは俺の歌にのせてひろこは出るんだ。
しかもひろこ初のCMだ。
曲の『マリア』もひろこに会いたがっていた俺を聖司が描いた詩だ。
もう運命しかないと思った。
俺が歌い、ひろこは映像に残る。
なんだか2人の共同作業みたいでたまらなく嬉しかった。
「信じられない」
「もう、運命としか言えない。」
周りはビックリを飛び越して唖然としていた。
俺は大阪へ向かう新幹線の中で覚悟を決めていた。
もちろん平松の社長に会う事に緊張している訳ではなくチンピラマネージャー遊井さんに会う事に全勢力を捧げるつもりだった。
『遊井さんも秋元さんみたくうるさいのは同じだけど怒ると怖いんだよなぁ。秋元さんは怒っても怖くなさそうじゃん』
ひろこが前に俺に言っていた。
確かにあの風貌でキレたら金融の取り立てにしか見えないかもしれない。
誠実に挨拶をしよう。そしてひろこを大切に想っている気持ちを伝えよう。
それでも嫌われたら、、なんて考えてるとお先真っ暗だった。
「春、顔色悪いな。新幹線に酔ったのか」
隣でアッキーが俺をこづいた。
「アッキー、あのさ。」
「分かってるよ。」
アッキーが隣でコーヒーを飲んで目の前を真っ直ぐ見つめていた。
「ひろこのマネージャー、遊井さんなんだけど」
「分かってるよ。」
「ひろこはもう俺との事、遊井さんに話してるらしいんだ。」
「だろうな。社長ともその話してからきたよ。」
アッキーが力強い存在だと思った瞬間だった。しかしさすがマネージャーだ。先回りして計算もしていたのだろうか。
「あの事務所は怒らすと厄介だからな。敵に回したくないしね。でも遊井さん自体は噂の範疇だとヤバい人ではなさそうなんだよな。」
「アッキー、頼むよ。大人の事情で別れろなんて言われても俺はひろこと別れないからな。別れろなんてなったら俺は事務所辞めて独立するよ」
隣でアッキーはコーヒーを吹き出しそうになっていた。
「うまくやるから、心配するな」
そういうアッキーも顔は緊張した面持ちをみせていた。
平松の1Fに着いて咳払いをしていたら半ば本日のひろこより主役が登場した。
あの、TV局の喫煙所で見た風貌と全く変わらない。
色眼鏡に無精髭。痩せ型。歳は40歳くらいだろうか。俺は背筋が凍りついたのが分かった。
「春ー大丈夫かよ。俺、怖いわ。」
聖司が俺の隣で口に手を当てながら言った。優希に至っては俺の腕を掴んでいる。
俺だって怖い。でも向かわなきゃならない。顔は引きつっていたと思う。でもチンピラはこっちに近づいてきてもう目の前にいる。
「お疲れ様です。はじめまして。スミエンターテイメント遊井と申します。安藤ひろこのマネジメントをしております」
ついに来た、と思った。
ひろこの親より親だろうマネージャー。
近くで見ると顔が痩けていて遠目で見るよりも迫力があった。
でもその風貌とは裏腹にきっと計算高くこの業界を生きてきただろう雰囲気があった。
「こちらこそ!ご挨拶遅れ申し訳ない。アートライズの秋元と申します」
アッキーはいつもの慣れた業界口調でマネージャー同士が名刺交換をして挨拶をした。
「はじめまして。ご挨拶遅れました。SOULの HARUです。」
俺はその挨拶に割って入った。
「リーダーの聖司、ギターのケン、ベースの優希です。よろしくお願いします」
メンバー1人1人の紹介までして、俺は頭を深々と下げた。
一瞬、俺アーティストだよな?営業マンじゃないよな?と思った。
でも営業マンに徹するしかなかった。
ここで印象良くしないとひろことの先もなくなる。
それだけは避けたかった。
ところが俺の考えとはまるで違った。
「安藤ひろこのマネージャーです。いやーみんなかっこいいね!ビックリ!」
俺は肩の力が一気に抜けた。
見た目と違い俺達にフレンドリーに反応してくれて俺たちは一瞬間を置いて笑いあっていた。
「えーっと。HARUさん?HARUくん?って呼んでいいの?」
「はい!是非」
「ひろこから聞いています。いつもお世話になっています。ありがとう。」
眼鏡の奥の目が確かに笑っていた。
遊井さんは俺とメンバー1人づつに丁寧に名刺を配ってくれた。携帯の番号付きだ。これは第一歩を踏み出せたと思った。
「あ!ひろ!」
赤い服を着てひろこが現れた時、優希が輪を離れてひろこに抱きついた。
続いて俺が輪を出てひろこに駆け寄った。
俺を見てひろこがニコっと笑った。
「挨拶できたよ」
「怒られるから、今日は手繋げないね」
2人でコソコソ話して笑い合った。
遊井さんは俺たち2人を見ていた。やっぱりチンピラにしか見えなかったけど、第一関門をクリアしたようで俺はホッとしていた。
社長室に通され、それぞれ社長に挨拶するも平松の社長はひろこと写真が撮りたいと言った。
「もちろんです!ひろこ!早く」
遊井さんは仕事ができる。
社長には笑顔。ひろこには厳しい目をする。その目はひろこの全部、まるで心の中までをも監視するかのような目つきだった。
キビキビとひろこを操るかのごとく動かし、言われるがままに動くひろこに目には見えない2人の仕事上の関係性を垣間見た気がした。
すぐさまスマホでひろこと社長の並んだ写真を数枚撮影した。
「SOULもね、もちろんうちのCMで使いたいって一昨年くらいから思っていて、うん。やっぱりいいよね。今歌える?ダメ?」
社長は次にSOUL側にもお願いをしてきた。
隣でアッキーが俺の腕をつついた。
「あ、全然いいですよ」
俺はすぐさま席を立った。
みんなの前、でも今日はひろこも遊井さんもいる。
よく考えたら仕事をしている自分の姿をひろこに見せていない気がして、遊井さんにも歌を聴いてもらいたくて、俺は俄然やる気になった。
「じゃあせっかくなのでCM曲マリア、歌います」
ネクタイを少し緩めて深呼吸したあとその場でサビを歌った。
アカペラには全く抵抗がない。
嫌がるアーティストもいるだろう。俺はアカペラは直樹さんと会うたびに鍛えられてきた。
生身の歌だ。
『心で歌え』
メジャーデビュー前、散々直樹さんに言われた。
心で歌うって当時は何だそれ?と思ったけど今ならよく分かる。
右手でリズムをとりながら、心から声が出ている気がした。
ひろこが、遊井さんが聴いてる。聴いてくれている。
好きな人に聴かせるっていつもとなんでこんなにも違うんだろう。
なんで、こんなに楽しいって思えるんだろう。
社長室を出ると遊井さんが俺に声をかけた。
「春くん、歌上手いね。俺感動しちゃったよ」
「遊井さん、ありがとうございます」
遊井さんとも、ここまでくればもう大丈夫かもしれない。
会えてよかった。
目の前ではひろこが、ハワイで買った赤いmiumiuのセットアップを着ていた。
「ひろこ、服似合うね」
「ありがとう。」
潤んだ瞳がイルカの目になった。俺を見つめて笑う。
がんばったねって言っているだろう笑顔だった。
俺は緊張も解けて、みんなにわからないように後ろで手を回してひろことそっと手を繋いだ。
メンバースタッフ全員で心が踊った「ファニーダイヤモンド」のCMだ。
スタジオに入ってくるなりアッキーがテンパって集合をかけた。
「春も早くきなさい!」
五十嵐がくれたユーカリのお茶を一気飲みしてたらやたらと急かす。
どうせたいしたお知らせでもないと最後にみんなの輪に加わったら激震が走った。
「平松のCM、ひろこちゃん出演だよ」
全員動きが止まった。
俺は目が全開に開いたままそのまましばらく静止していたと思う。
「え?え?本当に?本当にひろこ?」
俺はガッツポーズをした。
信じられなかった。
偶然が神様の仕業かやっぱりひろこと縁があるのか、あんなに騒いでいたファニーダイヤモンドのCMは俺の歌にのせてひろこは出るんだ。
しかもひろこ初のCMだ。
曲の『マリア』もひろこに会いたがっていた俺を聖司が描いた詩だ。
もう運命しかないと思った。
俺が歌い、ひろこは映像に残る。
なんだか2人の共同作業みたいでたまらなく嬉しかった。
「信じられない」
「もう、運命としか言えない。」
周りはビックリを飛び越して唖然としていた。
俺は大阪へ向かう新幹線の中で覚悟を決めていた。
もちろん平松の社長に会う事に緊張している訳ではなくチンピラマネージャー遊井さんに会う事に全勢力を捧げるつもりだった。
『遊井さんも秋元さんみたくうるさいのは同じだけど怒ると怖いんだよなぁ。秋元さんは怒っても怖くなさそうじゃん』
ひろこが前に俺に言っていた。
確かにあの風貌でキレたら金融の取り立てにしか見えないかもしれない。
誠実に挨拶をしよう。そしてひろこを大切に想っている気持ちを伝えよう。
それでも嫌われたら、、なんて考えてるとお先真っ暗だった。
「春、顔色悪いな。新幹線に酔ったのか」
隣でアッキーが俺をこづいた。
「アッキー、あのさ。」
「分かってるよ。」
アッキーが隣でコーヒーを飲んで目の前を真っ直ぐ見つめていた。
「ひろこのマネージャー、遊井さんなんだけど」
「分かってるよ。」
「ひろこはもう俺との事、遊井さんに話してるらしいんだ。」
「だろうな。社長ともその話してからきたよ。」
アッキーが力強い存在だと思った瞬間だった。しかしさすがマネージャーだ。先回りして計算もしていたのだろうか。
「あの事務所は怒らすと厄介だからな。敵に回したくないしね。でも遊井さん自体は噂の範疇だとヤバい人ではなさそうなんだよな。」
「アッキー、頼むよ。大人の事情で別れろなんて言われても俺はひろこと別れないからな。別れろなんてなったら俺は事務所辞めて独立するよ」
隣でアッキーはコーヒーを吹き出しそうになっていた。
「うまくやるから、心配するな」
そういうアッキーも顔は緊張した面持ちをみせていた。
平松の1Fに着いて咳払いをしていたら半ば本日のひろこより主役が登場した。
あの、TV局の喫煙所で見た風貌と全く変わらない。
色眼鏡に無精髭。痩せ型。歳は40歳くらいだろうか。俺は背筋が凍りついたのが分かった。
「春ー大丈夫かよ。俺、怖いわ。」
聖司が俺の隣で口に手を当てながら言った。優希に至っては俺の腕を掴んでいる。
俺だって怖い。でも向かわなきゃならない。顔は引きつっていたと思う。でもチンピラはこっちに近づいてきてもう目の前にいる。
「お疲れ様です。はじめまして。スミエンターテイメント遊井と申します。安藤ひろこのマネジメントをしております」
ついに来た、と思った。
ひろこの親より親だろうマネージャー。
近くで見ると顔が痩けていて遠目で見るよりも迫力があった。
でもその風貌とは裏腹にきっと計算高くこの業界を生きてきただろう雰囲気があった。
「こちらこそ!ご挨拶遅れ申し訳ない。アートライズの秋元と申します」
アッキーはいつもの慣れた業界口調でマネージャー同士が名刺交換をして挨拶をした。
「はじめまして。ご挨拶遅れました。SOULの HARUです。」
俺はその挨拶に割って入った。
「リーダーの聖司、ギターのケン、ベースの優希です。よろしくお願いします」
メンバー1人1人の紹介までして、俺は頭を深々と下げた。
一瞬、俺アーティストだよな?営業マンじゃないよな?と思った。
でも営業マンに徹するしかなかった。
ここで印象良くしないとひろことの先もなくなる。
それだけは避けたかった。
ところが俺の考えとはまるで違った。
「安藤ひろこのマネージャーです。いやーみんなかっこいいね!ビックリ!」
俺は肩の力が一気に抜けた。
見た目と違い俺達にフレンドリーに反応してくれて俺たちは一瞬間を置いて笑いあっていた。
「えーっと。HARUさん?HARUくん?って呼んでいいの?」
「はい!是非」
「ひろこから聞いています。いつもお世話になっています。ありがとう。」
眼鏡の奥の目が確かに笑っていた。
遊井さんは俺とメンバー1人づつに丁寧に名刺を配ってくれた。携帯の番号付きだ。これは第一歩を踏み出せたと思った。
「あ!ひろ!」
赤い服を着てひろこが現れた時、優希が輪を離れてひろこに抱きついた。
続いて俺が輪を出てひろこに駆け寄った。
俺を見てひろこがニコっと笑った。
「挨拶できたよ」
「怒られるから、今日は手繋げないね」
2人でコソコソ話して笑い合った。
遊井さんは俺たち2人を見ていた。やっぱりチンピラにしか見えなかったけど、第一関門をクリアしたようで俺はホッとしていた。
社長室に通され、それぞれ社長に挨拶するも平松の社長はひろこと写真が撮りたいと言った。
「もちろんです!ひろこ!早く」
遊井さんは仕事ができる。
社長には笑顔。ひろこには厳しい目をする。その目はひろこの全部、まるで心の中までをも監視するかのような目つきだった。
キビキビとひろこを操るかのごとく動かし、言われるがままに動くひろこに目には見えない2人の仕事上の関係性を垣間見た気がした。
すぐさまスマホでひろこと社長の並んだ写真を数枚撮影した。
「SOULもね、もちろんうちのCMで使いたいって一昨年くらいから思っていて、うん。やっぱりいいよね。今歌える?ダメ?」
社長は次にSOUL側にもお願いをしてきた。
隣でアッキーが俺の腕をつついた。
「あ、全然いいですよ」
俺はすぐさま席を立った。
みんなの前、でも今日はひろこも遊井さんもいる。
よく考えたら仕事をしている自分の姿をひろこに見せていない気がして、遊井さんにも歌を聴いてもらいたくて、俺は俄然やる気になった。
「じゃあせっかくなのでCM曲マリア、歌います」
ネクタイを少し緩めて深呼吸したあとその場でサビを歌った。
アカペラには全く抵抗がない。
嫌がるアーティストもいるだろう。俺はアカペラは直樹さんと会うたびに鍛えられてきた。
生身の歌だ。
『心で歌え』
メジャーデビュー前、散々直樹さんに言われた。
心で歌うって当時は何だそれ?と思ったけど今ならよく分かる。
右手でリズムをとりながら、心から声が出ている気がした。
ひろこが、遊井さんが聴いてる。聴いてくれている。
好きな人に聴かせるっていつもとなんでこんなにも違うんだろう。
なんで、こんなに楽しいって思えるんだろう。
社長室を出ると遊井さんが俺に声をかけた。
「春くん、歌上手いね。俺感動しちゃったよ」
「遊井さん、ありがとうございます」
遊井さんとも、ここまでくればもう大丈夫かもしれない。
会えてよかった。
目の前ではひろこが、ハワイで買った赤いmiumiuのセットアップを着ていた。
「ひろこ、服似合うね」
「ありがとう。」
潤んだ瞳がイルカの目になった。俺を見つめて笑う。
がんばったねって言っているだろう笑顔だった。
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