ラッキースケベ体質女は待望のスパダリと化学反応を起こす

笑農 久多咲

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ラッキースケベ体質女は待望のスパダリと化学反応を起こす 2

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瀬尾の様子がおかしい。

具体的にいうと、物理的に距離を取られる。
その事実に芹奈が気付いたのは、瀬尾がやってきてから一週間経ってのことだった。

始業前にいつものように自販機コーナーへ行こうと席を立ち廊下を歩く芹奈を、瀬尾が呼び止めた。
「姉ヶ崎、ちょっといいか」
「うん」
「オフィス刷新の件なんだが」
「ああ、それね」
話をしようと芹奈が近寄ると、瀬尾が一歩下がる。芹奈は違和感を覚え、会話の途中でふと一歩分距離を詰める。すると、瀬尾も同じタイミングで一歩後ずさる。
「どうした?」
「いや、なんか……」
芹奈は言い淀む。
「……私、何かした?」
「してない」
「じゃあ、どうして避けるの?」
芹奈が問うと、瀬尾が苦々しい顔をする。
「……避けてはない」
「でも」
「……距離感が分からないんだ」
「距離感?」
「安全な距離だ」
瀬尾はそう言うと、少し考えてから言葉を続ける。
「異動してからこの数日……姉ヶ崎といると妙なアクシデントが起こる」
「どういうこと?」
「お前、心当たりないのか」
心当たりは、ありまくりだ。初日にも思ったが、瀬尾の隣に立っていると、彼を介してラッキースケベの状況が回避されるのだ。昨日も給湯室で水をかぶってパンツ姿になった三谷に遭遇するも、前を歩いていた瀬尾の巨体で遮られことなきを得た。素晴らしいイケメンの壁だ。しかしそれを正直に話すわけにもいかない。
「うーん、特に何も」
「本当か?」
「まあ、強いて言えば瀬尾の隣は安心する」
芹奈が冗談半分本音半分で言うと、瀬尾が無表情のまま固まる。
(あれ?)
なぜか瀬尾がショックを受けているように見える。
「え、なに?」
「なんでもない」
「いや、今の絶対なんかあるでしょ!」
芹奈が追及するも、瀬尾は額を抑え、ため息をついた
「気にするな、悪かった……昼は食堂か?」
「うん、瀬尾も?」
「ああ、昼飯食べながら軽く話してすり合わせしよう」
「分かった。じゃあ、またあとで」
芹奈はそう告げてその場を後にした。

***

「今日はラーメンにしよ~」
食券と引き換えに器を受け取り、芹奈は机の上にどんぶりを置く。今日のランチは醤油豚骨スープだ。
「お疲れ」
瀬尾がお盆片手にやってくると、芹那の斜向かいに座った。
「「いただきます」」
ふたりは手を合わせて、食事を始める。
「美味しい~!やっぱりこの会社の社食最高だよねえ」
芹奈は幸せいっぱいの顔をする。
「そうだな」
「あ、それでオフィスの件だけど」
「ああ」
「今度の金曜日にアンケートを取るのはどう?」
「金曜……なら早く内容決めなきゃな。今日空いてるか?16時からだと俺も体開くんだが」
「おっけー」
瀬尾がメモを取る様子を眺めながら芹奈は麺を口に運ぶ。
「あ、芹奈さん!」
聞き覚えのある声に、うっと咀嚼が止まる。
振り向くとそこには百合ヶ丘がいた。
「お隣いいですかぁ?」
彼女は芹奈の隣の席を指差す。
「あっ、ど、どうぞ……」
芹奈は動揺しつつ、椅子を引く。
「ありがとうございますぅ。あ、瀬尾さんもいたんですか……」
百合ヶ丘はにっこりと微笑みかけると、芹奈の隣、瀬尾の向かいに腰掛けた。
あの備品室の件以来、百合ヶ丘ハナは芹奈にガンガン接触してくる。
連絡先をもらって放っておくのもなぁ、と思って一応メッセージを送ったところ、熱烈なメッセージが山のように届くようになった。適当にあしらってはいるが、社内で見かけると今のようにすぐに声をかけてくる。
「ここのお味噌汁、すごく好きなんですよねぇ」
「そ、そうなんだ」
「芹奈さんは、何が好きですか?」
「えっ、私は、カレーかな」
「いいですよね、カレーライス!」
「うん」
「俺は日替わり定食」
「…………瀬尾さんには聞いてないですぅ」
スンとした声で答える百合ヶ丘の温度差に、ううむ、と芹奈は首をひねる。
こんなにイケメンを目の前にしても、彼女の食指は動かないらしい。
(まぁ、人の好みはそれぞれか)
「お二人で何のお話ししたんですか?」
「オフィス刷新の件。社長に頼まれてて」
「ああ、総務でも聞いてます。通常の業務もあるのに大変ですねぇ」
「まあね。でも瀬尾もいるし」
「……瀬尾さん忙しいでしょうし、困った時はいつでも声掛けてくださいね」
「ありがとう、百合ヶ丘さん」
「もう芹奈さん、ハナって名前で呼んでくださいって言ってるじゃないですか」
百合ヶ丘は頬を膨らませて抗議する。その仕草があまりに可愛らしく、かつベタなアピールで芹奈は思わず「ハハハ」と笑って誤魔化してしまう。

「ごちそうさまでした」
芹奈が食べ終わると、瀬尾と百合ヶ丘もほぼ同時に完食していた。3人で食器を返却し、食堂を出る。
「じゃあ、また後ほど。ミーティングブースに16時集合だ」
「了解。百合ヶ丘さん、またね」
「あっ、芹奈さん待って」
百合ヶ丘は芹奈の腕を掴む。
「え、なに?」
「髪にホコリついてません?」
「本当だ」
「え、嘘。取って取って」
瀬尾にまで言われ、慌てて百合ヶ丘の前に頭を屈めた。瞬間、彼女の背に通行人がどん、とぶつかる。
「きゃっ!」
彼女はよろけて芹奈の頭を抱き抱えるように倒れてきた。
「おっと」
芹奈は咄嵯に手を伸ばし、百合ヶ丘の体を抱きとめるが、支えきれずに後ろに倒れる。
「うおっ」
ふわりといい香りが鼻腔をくすぐり、背中に温かな感触。
「あ、危な~い!芹奈さん、すみません大丈夫ですか」
「ふぁいじょうぶ」
「ひゃっ」
芹奈は百合ヶ丘の胸元に顔を埋めたまま返事をしてしまう。
「ちょ、ちょっと離してくださぃ……」
「あ、ごめん」
無意識で抱きしめていた腕も解き、芹奈は百合ヶ丘を解放する。彼女は顔を真っ赤にして俯いていた。どうやらまたやっちまったようだ。
あちゃー、と冷や汗をかいていると、耳元で低い声が響く。
「あー、悪い、姉ヶ崎。どいてもらえるか」
「あ、瀬尾!ごめん!!」
ガッツリ瀬尾の上に腰掛けていたことに気づき、あわあわと立ち上がるのを百合ヶ丘が手伝ってくれる。
「この間と逆ですね」
そう言って百合ヶ丘がくすくすと笑う。確かに、このラッキースケベ構図、ベクトルは逆だがサンドイッチの仕方は同じだ。
(これって私が挟まらず、瀬尾がおっぱいダイブする方が絵的に自然では?)
そんなどうでもいいことを考えながらエレベーター前で百合ヶ丘と別れた。
「……」
オフィスまで瀬尾と歩いていると、今朝と同様距離を取られる。
(……もしかして!)
「私、邪魔だった?!」
「は?」
「図らずも私が百合ヶ丘さんとイチャイチャしちゃったから」
「お前、何言ってるんだ?」
瀬尾は呆れたような視線を向ける。
「……百合ヶ丘さんは別に気にしないと思うぞ。むしろ俺に消えろと思ってる」
「ええ……そこまでは思ってないでしょ」
「しかし、今回は結果的に俺は助かった」
「え?」
「いや、こっちの話だ……」
瀬尾は何かを言いかけて口をつぐむ。なんだかなあ、と先を歩く彼の後頭部を見上げていると、ふと何かがついているのに気づく。
「あ、瀬尾も頭になんか付いてる」
「?」
「ちょっとしゃがんで」
かがんだ彼の頭に手を伸ばした瞬間、近くを通行人が通る気配がして、さっと躱してから瀬尾の頭に手を伸ばす。
「……」
「さっき倒れた時かな」
ごめんねーと謝りながら耳の後ろの埃を指で払うと、少しくすぐったそうに目を細めた。
(おお、可愛いな)
おっさんみたいなことを考えながら、ふと彼を見下ろすと目が合う。
「取れたよ」
「ありがとう」
瀬尾はそつなく答えるが、やはりどこか違和感がある。
芹奈は彼の顔をじっと見つめるが、特に変わったところは読み取れない。
「瀬尾」
「ん?」
「なにかあったら言ってよ」
「ああ」
彼はいつものようにクールに返すが、やっぱりいつもと違う気がする。
(うーん、気になるけど、まあいっか)
芹奈と瀬尾はオフィスに戻ると、各々のデスクについた。

***

「じゃあミーティング始めよう」
芹奈の声かけにより、3人はテーブルを囲むように座る。芹奈、瀬尾、あと暇だと着いてきた犬飼。彼の参加も一応上司の許可は取ってある。
「今回は『オフィスの改装について』のブレスト。社内でどんな要望が想定できるか自由に書き出してみよう。意見のある者は挙手で」
芹奈はホワイトボードにペンを走らせる。
物理的なデスク周り以外にも、トイレ、給湯室、空調の問題など、芋づる式にいろんな点が挙がる。
「結構色々あるよねえ」
芹奈が言うと、すかさず瀬尾が発言する。
「人の動線は大事にしたい。働く上でストレスにつながる」
「わかる、コピー機周りとか私犬飼くんとよくぶつかるし」
「俺は先輩とぶつかっても、嫌じゃないですけど……」
そういう問題ではない。スルーして話を戻す。
「コピー機といえば、横のラックもどうにかしたいな」
「それ!はみ出た書類が雪崩れてきて何度痛い目見たことか……」
来客を庇って何故だかお尻を揉んでしまったのは記憶に新しい。
「棚自体も傷んでいたし、倒れてきたら危険だ」
倒れる棚から逃れてピタゴラ的に何かしらにタッチする未来分岐がありありと目に浮かび、大きく頷く。
「あそこは往来も多いから、もっと道幅も余裕を持ちたいな。大きな荷物が置かれたりすると、人とくっつかないと通れない」
「わかるわ~」
(毎回喘がれるのマジで心が死ぬから、ソーシャルディスタンス確保してほしい)
「給湯室のスペースも狭いですよね~」
「元々の間取りが狭いからね」
「狭いのも困るが、あそこの水道周りどうなってるんだ?昨日蛇口から暴発した水を被った女子に泣きつかれたぞ」
「あー、あるある~」
「え?」
「え?」
「あるあるって…………や、なんでもない」
瀬尾は何か言いかけたが、すぐに口をつぐんだ。
その後もさまざまな意見が飛び交い、これを参考にアンケート項目を作ることになった。
「さて、今日はこのくらいにしておこうか」
「はい!」
「ああ、また次回もよろしく」
「「お疲れ様でーす」」
お先に、と立ち去る瀬尾を見送って、芹奈は犬飼に向き直った。
「ごめんねー協力してもらって」
「いえ、俺もいろいろ参考になりました」
朗らかに笑う後輩を見て、普通にしてりゃいいやつなんだけどな、としみじみ思う。
「それなら良かった」
「……あの、先輩」
「うん?」
「瀬尾さんと仲良いんですか?随分親しげでしたが……」
「まあ、同期だし。普通じゃない?」
「ならいいんですけど……なんか、距離感近かったんで」
「そうかなあ」
(むしろ物理的には牽制されてるけど)
「あの、先輩……先輩になら俺、何されてもいいですっ!」
「はい?」
「瀬尾さんに負けないように頑張ります!!」
(瀬尾と何を張り合う!?)
芹奈は何が何だかわからず、とりあえず笑顔でごまかした。

犬飼の謎の宣戦布告を受けた翌日。
「先輩」
「芹奈さん」
「「おはようございます!」」
会社前で百合ヶ丘と犬飼に出会した芹奈は、2人にくっつかれていた。
(暑い)
朝っぱらからなんなんだ、と思いながらエレベーターに乗る。
「あ、そうだ先輩。こないだ行ったランチのお店、どうです?今度の休みにでも……」
「行きましょう」
芹奈が答える前に、百合ヶ丘は即答していた。
「なんであなたが答えるんですか。先輩に言ったんですよ?」
「嫌ならあなたは来なくていいですよ?芹奈さんは私と出掛けるので」
「はい?ちょっと、どうしてそうなるんですか。勝手に決めないでくださいよ」
2人は芹奈を取り合ってバチバチしている。
「はいはい、そこまで。もうすぐ始業の時間だから」
パンッと手を叩くと、芹奈はそれぞれの肩に手を置いた。
「犬飼くん、今日は外にランチ行こうか」
「はい!」
「百合ヶ丘さんも一緒に。3人で」
「「え」」
3人という言葉を強調して言うと、ムッとしつつも百合ヶ丘は「喜んで」と答える。
「じゃあ、決まりね。またお昼に!」
「はぁい……」
百合ヶ丘は納得していない様子だったが、大人しく引き下がった。

***

昼休憩中。
「……というわけで、瀬尾くんも呼びました~」
待ち合わせていた会社前で、芹奈以外の3人は苦笑いしている。
外に出る直前に廊下で偶然鉢合わせた瀬尾を、ラッキースケベ回避のために面子も告げずに無理矢理連れてきたのだ。
「そういうことか……」
瀬尾が複雑そうな顔で頭を掻く。
「みんなで行った方が楽しいしね!ほら、早く行くよ」
芹奈は瀬尾の背中を押した。

「ん~!芹奈さん美味しいですね~!」
「うん!ふわっとろオムライス最高~」
女性陣が口々に感想を言う。犬飼も頬張ったまま大きく頷く。瀬尾は黙々と食べているものの、その表情から美味しさが滲み出ている。
満足げな顔で百合ヶ丘が尋ねる。
「本社から来た瀬尾さんのお口にも合いました?」
「ああ、とても」
「それは良かったです」
「……作ってみたいな、これ」
ぼそりと呟いた瀬尾に、犬飼が目を輝かせる。
「えっ、この芸術的なオムライスを?!」
この店は、百合ヶ丘おすすめの創作オムライス専門店だ。専門と謳うだけあって見た目も味もクオリティが高い。
「瀬尾さん料理するんですか?」
百合ヶ丘が意外そうに聞くと、瀬尾は眉根を寄せて首を傾げた。
「一人暮らしだからな、自炊くらいはするが」
「へぇー!」
「どんなもの作るんですか?」
瀬尾は少し考えてから、「写真がある」と言った。
「えー見せて見せて」
嬉々として芹奈がねだると、瀬尾はスマホを取り出し、画面を見せてきた。
「お、おぉ……?!これは……」
「げっ、プロじゃないですか……!」
「美味そ~!瀬尾さん、これって何ですか?」
「ムサカ」
「??」
「ギリシャ料理だ。本で読んで気になって作った。次の写真がアクアパッツァ。その次が多分ちらし寿司だな」
「すご……盛り付けも綺麗……てか自炊のレベル超えてるでしょ」
「作りたいもの作ってるだけだぞ」
「作りたくてホイホイ作れるもんじゃないでしょ」
芹奈は呆れたように言いつつも、3人で食い入るように瀬尾の写真を眺めた。
「良いな~おいしそ~」
「食べに来るか?」
ぽつり、と瀬尾が呟く。
「い」
「「ダメです!!」」
百合ヶ丘と犬飼の声がハモった。

***

「芹奈さんは瀬尾さんに甘すぎます……!」
ランチの帰り、百合ヶ丘はぷりぷりと怒っていた。
「あんな気軽に男性のおうちに行こうとしちゃダメですぅ!」
「いやだって、普通に手料理お呼ばれしたら嬉しいじゃん」
「行くなら絶対私ついて行きますけど!?」
(百合ヶ丘はそういうとこあるよね)
芹奈は苦笑しつつ、話題を変えた。
「瀬尾の趣味って何?」
「趣味、か」
芹奈の言葉を受け、瀬尾は顎に手を当て考える素振りを見せる。
「最近だとギターかな」
「瀬尾さん、音楽趣味なんですか!いいですね!俺ベースやってますよ!」
「瀬尾さん楽器も弾けるんですか?」
犬飼と百合ヶ丘がすかさず反応した。
「まぁ、それなりに。ピアノとバイオリンも少しなら」
(瀬尾ってどこまで超人なんだ……)
ほお、と感心していると、百合ヶ丘がつまらなそうに言う。
「何だか、瀬尾さんってスパダリって感じですねぇ」
(確かに……)
瀬尾と犬飼が首を捻る。
「スパダリ……?」
「って何ですか?こないだ先輩も叫んでましたよね」
「犬飼くん少し黙ろうか」
芹奈が犬飼の口をグッと塞ぐと、手のひらの下で「んんっ」と喘ぐ。嬉しそうにすな。
「高身長・高学歴・高収入、文武両道で非の打ちどころのないような包容力抜群のイケメン、スーパーなダーリンのことです」
「あぁ、なるほど……」
犬飼が納得する。
「でも、それって瀬尾さんよりむしろ、先輩のことじゃないですか?」
「は?」
「俺に取ってのスパダリは、姉ヶ崎芹奈先輩です!」
「えぇ……?」
犬飼は自信満々に言った。

***
会社に戻る途中、瀬尾はふと思い出したように犬飼に尋ねた。
「そういえば、犬飼はどうして支社に来たんだ?」
「えっ」
「お前、幹部候補だろ」
犬飼は目を見開いた。
「なんで知って……」
「人事に知り合いがいるからな」
瀬尾がさらっと言う。犬飼は顔をこわばらせた。
「それ、先輩には内緒にしてくださいね」
少し前を百合ヶ丘と並んで歩く芹奈の背を見つめながら、静かにそう告げる犬飼。
「分かった」
瀬尾が首肯すると、犬飼はホッと息をつく。
「瀬尾さん口硬そうでよかったぁ」
「他人のプライバシーは守るし、事情があるなら先輩として協力する」
「…………じゃあ、お言葉に甘えて、瀬尾先輩。一つだけ教えてください」
「何だ?」
「どう思ってます?」
「……何を?」
「先輩のこと、どう思ってますか?」
犬飼が足を止める。
瀬尾も足を止めた。視線が交差する。
「…………正直よく分からないが、良いやつだ」
「にぶちん」
「は?」
「俺のスパダリは、誰にも譲りませんからね!」
そう言い残し、前の2人に向かって走り去る犬飼を見て、瀬尾は首を傾げた。
(高身長・高学歴・高収入……)
「……お前も十分、スパダリ、とやらだろうに……」
やれやれ、と軽く息を吐いて瀬尾は3人の後を追った。
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